はなこせんせいの日記
教育の現場の様子と気付いたことを折々の出来事に載せて綴ります。

2011年10月31日(月) ハレとケを感じて

 無事ハロウィン終了しました。
お菓子配りの際、お手伝いいただいた皆様、
ありがとうございました。

 は〜やっぱり
園外に子ども達を連れて行くと
どっと気疲れします〜。
とにかく、事故・怪我のないようにということで
どの先生も神経を張り巡らしていました。
お疲れ様。

 子ども達に楽しみが多いと言うことは
その分、教諭が手間をかけるということでもあります。
当園の先生たちは、次々にくる活動に
毎日毎週、毎月
頭をひねっています。
その分、一人前になったら
何でもできる、オールマイティーな先生になるのかも。

 みんなでがんばります!
 
それにしても、びっくりするほど
職員も子どもも仮装して
楽しんでいる姿は
端からみると、不思議な様子だと思います。
10年も続けているのです。もう立派な
伝統ですね。
10年か〜長いな〜

 ハロウィンの中で子ども達は
英語も覚えますが、なんといっても
他の大人からおやつをもらうと言うのが
とても特別な感じがすると思います。

 ハレとケをうまく使い分けることは
生活に張りをもたらしてくれます。

 ハレとは特別な日のこと。
ケとは、普通の日のことです。
ケをしっかりと過ごすことで
ハレが生きてきます。
いつもは質素なおやつだからこそ
特別なおやつがおいしく感じるのです。

 今の世の中は毎日が「ハレ」状態。
物を買ってもらうのも、好きなものを食べるのも
旅行するのも、パーティーするのも
珍しいことではなくなりました。
でも、それは幸せかと言うと
そうでもなかったりして。

 特別感、ワクワク感を
子ども達にも残してあげたいですね。

 百石幼稚園で、おやつ食べ放題なんて
本当に今日しかないので、
子ども達は、キラキラお目目で
おやつを食べていました。
 明日からはまた、
いつもの幼稚園。

 もちろん、活動の中で
また違うワクワクが
沢山隠れている
ももいしようちえんなのですが。

 2日は芋ほりします。
お天気になりますように。

 今年は「かぼちゃデラックス」な

副園長 松橋でした。



2011年10月19日(水) 人生に無駄なし

 久しぶりでございます。
この日記が続かないときは
「先生お忙しいのですね。」といわれますが、
いやはや、そのとおり。

 前回書いたのは、いつでしたっけ。
そのぐらい前でしたね。

 さて、久しぶりにヨガをしました。
園で先生たちのために、夕方ヨガの先生をお願いしているのです。
自分たちでヨガに通えばよいのですが
時間が不規則なこともあって
思うように通えない。
だったら、先生に来てもらいましょう!というわけです。

 ヨガを始めたのは
園長先生が「呼吸法が大切と聞いたから、ヨガをやったら?」と
命令??したのが、始まりです。
はじめは、体カチカチの先生たちも多くいましたが、
なんとやっている間に、ずいぶんとやわらかくなりました。
継続は力なり。

 また、ヨガは精神を見つめなおす時間でもあります。
自分と向き合うことは
先生たちにとって、とても大切。
だって、先生は大切な「人的環境」ですから、
よい状態でいることが望まれるからです。

 幼稚園の先生は、かなりたくさんの才能が必要ですね。
音楽に美術、体育に精神まで
幅広く求められます。

 さて、今日のポーズのなかで
バランスをとったとき
ふと、昔やっていたバレエのアラベスクを思い出しました。
そして、「あー、バランスとるってこんな感じだ」と
体が思い出していくのが、よくわかりました。

 近くで、若い先生たちが
バランスを崩してばたばたしているのを横目に
アラフォーの私が
バランスキープ。

 このとき、心から思いました。
「人生に無駄なし」

 何を隠そう、私は怒られてばかりの子供でした。
特にバレエは、体も硬く感覚も鈍かったのでしょう。
(これは、乳児期に股関節のバンドをしていて、
十分に動けなかったからだと、今は思っています。
いや、どうかはわかりませんが・・・。
だって、ほかの兄弟は結構運動神経がいいんですよ。
だから、乳児期の運動の大切さを訴えています!)

私の名前ばかり連呼されることが多く
ついに「バレエをやめたい」と親に申し出て
バレエの先生に「そろばんをがんばるので、バレエをやめます」と
わけのわからない理由を付けて
やめたのでした。(その後、大してそろばんもしなかったけど)

 だから私は、動くことに大変なコンプレックスを持っています。

でも、今日つくづく
「あ〜バレエやってて、少しは身になっていたんだな」と
感じたのです。特に幼児期に行ったことは
やはり体が覚えているのですね。

 幼稚園でやっているバレエも
「あまり成果が見られず、いいとは思うけどよくわからない」と
いわれることがあります。
でも、体作りが行われているって
特にバレエのような「体の芯を作る」ようなことは
きっとそんなにみえません。

特に、大会に出るぐらい練習するのでもない限り
そんなに「成果」を感じることもないでしょう。
でも、
やったことに無駄はないのです。
子供が大人になる過程で
「あ!なんか体が覚えている」と感じるときが
きっとくるはず。
それが何かも、覚えていないようなことで。

 教育って、本当に
長い長い長〜いことかかるのです。
信じて待つしかないですね。

 子供の話。

 がんばりやで世話好きのKちゃん。
たまに世話を焼きすぎるときもありますが
めげずにまたみんなのお世話を焼いてくれます。
よく気がつくし
感性も豊か。

 そんなKちゃんのなかに、
Kちゃんをそだててくれた
ご家族の姿が見えます。

 お友達にやさしくね。
周りにご迷惑にならないように。
自分の事は自分ですること。

 しつけというよりも
家族の思いが
Kちゃんのなかに詰まっていて
がんばったり、
自分の事以上に周りのことを気遣う
そんな性格を発揮してくれています。

 特にKちゃんをいつもみていた
ご家族の、愛情いっぱいの「しつけ」は
Kちゃんの一生の宝物でしょう。

 人生に無駄なし。
教育には時間がかかる。
 
 こつこつと、毎日少しずつ
子育ては積み上げられていくのですね。
今日教えたことが
明日できないからといって
無駄ではありません。
今日の一歩に、未来の子どもの姿があるのです。

 残念ながら
Kちゃんを愛情いっぱいに育てた
大切なご家族のお1人が
突然他界されました。

 でも、Kちゃんのなかに
その方の姿を見る思いがします。

繋がっていくとは、そういうことなのですね。

 今日もKちゃんは
元気いっぱい、素敵な笑顔と心で
周りを明るくしてくれます。

 いつもありがとう。

 子育ての素敵な先輩は
本当にたくさんいます。

 私もがんばろう。

副園長 松橋でした。



2011年10月01日(土) 寝てますか?

 久しぶりの日記になってしまいました。
ご無沙汰です。

 さて、百石幼稚園は
10月8日に作品展を行います。
次の日10月9日は
バザーです。

 というわけで、
昨日は、バザー準備会の皆様が
にぎやかに準備をしてくださいました。
手作り品も
今年はさまざまな内容でとても楽しいですよ。

 今年初の試みとして
8日の作品展の時に
手作り品だけ、先に販売します。
心を込めて作ったものだから
ゆっくりとお話しながら
販売できたらという
お母様たちの提案です。

 素敵素敵。やってみましょう。
初めてなので、いろいろあるかも知れませんが
皆様、たくさんお越しくださいね。
もちろん、日用品のバザーは次の日
例年通り行います。

 準備会とあわせて
9月生まれのお誕生会がありました。
保護者の方に来ていただくのですが、
なんと、17名の参加!!!!!
一番多い月です。
やっぱり秋は
出産シーズンだよね、なんて笑いながら
誕生会を一緒に行い
その後、給食の試食会をしました。

 そのなかで
「副園長先生、寝てますか?」という質問がありました。
「確かお子さんも小さかったはず、忙しいですよね。」
なんとありがたいお言葉!!!

 答えは、「今日の朝も、寝坊ぎりぎりでした」
というわけで、寝ています。
でも、確かに、
子育てと仕事を両立するって
時間との戦いです。

 私は本を読むのもすきなのですが
子育てして、一番したいのはそしてできないのは
ゆっくり本を読むこと。

 それでも最近、少しですが
本を読む時間が持てるようになり
子供が成長してくれているからだと
感謝しているところです。

 それにしても、
保護者にご心配をかけるようでは
私もまだまだです。

 最近は作品展の準備で
園内が騒然としています。
まったく本意ではありません。
もっとゆっくり、余裕を持って
準備したいのですが・・・。

 そんな気持ちの中で、保護者の皆様にも
ご不便や、失礼がないかと、深く反省しました。
何か気になることがあったら、すぐにお知らせください。
本当に、よろしくお願いします。

 子供の話。

 ただいま、天邪鬼真っ最中のK君。
先日のマーチング大会では、重い楽器を背負って
がんばっていました。
 マーチングのあとは
 「あー、終わってよかった。重い楽器は面倒だよ」などと
アピールしていたのですが、
今度は、演奏会のため、また
楽器をしょっての練習。

 私も天邪鬼になって
「あら、重い楽器、ほかの人に代わってもらったら?」というと
「でもさ、僕(楽器もまかされている上に)、
今度は誕生会の司会があるんだよ。
練習しなくちゃだめだし・・・」

・・・・あれれ、先生、その辺は質問していませんが。
なるほど、いろいろ任されているよ、ってこと
伝えたいのね。

 「じゃあ、先生が司会の練習手伝おうか?」

 「いい、自分でやるから(笑い)」

 何でも頼りにされるKくん。
大人に対しては、何もやらないよ、ほっといて という態度をするのですが
中身はまじめでがんばりや。
でも、そんな自分を出すのが照れくさいようです。
だからこそ、周りの子供たちも、頼ったり助けを求めたり。
それに黙って答えてくれるのを、みんなわかっているようです。

 子供の性格はいろいろあります。
ストレートで天真爛漫な子供だけではありません。
先回りして屁理屈をいったり、
大人の気持ちを読んで、わざと怒らせるようなことをいうときもあります。
親としては、自分を忘れて「き=」っとなることも。

でも、やっぱり子供は子供。
認められたり、ほめられたり
大事にされてとっても喜びます。

そのことに「うれしい」と素直にいえなくても
大人は何度でも「ありがとう、あなたって素敵だね」と
言い続けたいものです。

きっと心の糧となって
子供のこころを豊かにします。

K君は、先日の司会をとても緊張してやっていました。
いつもの流暢さがなくて驚くほど
本当に緊張していることがわかりました。
自分なりに、役割りを精一杯果たそうとしています。
そして終わったあとは、ほっとして、やりきった!という
満足な顔でした。

お疲れ様。

子供のそれぞれの性格の奥にある、
本当のよさを

じっと見つめて、ひとつでも多く発見したい。

百石幼稚園の

副園長 松橋でした。


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