*CDドラマ「妖鬼譚」後編、聞きました〜♪ いやー、榊さんがことのほか喋ってくれちゃったんで、満足満足v あいにく活躍の場こそありませんでしたが、御厨さんを諭すセリフが名文句だったので、宜しいのじゃありませんか?【喜】 しかーし、それで尚更困ったと言うか、好都合と言うかの状況になっちゃいましたわ。結局「妖鬼譚」では御厨さんも、●●●の正体については知らぬ? まま。なので、この「茂保衛門様 快刀乱麻!」が「妖鬼譚」の後日談と言っても、(多少の矛盾を除けば)不自然じゃなくなったんですもんねえ。設定どうしよう・・・思い切って「妖鬼譚」の後の話ってホラ吹いちゃおうか(苦笑)。 で、今回はその●●●が登場しますっ! 「●●●」が何かは、読んでからのお楽しみ♪ でわっ! ******************* 茂保衛門様 快刀乱麻!(8) あたしは、無力だ。 ───別に自分が、この世の全ての人々の生活を守ることができる、なんてうぬぼれているわけじゃない。 だってそんなことは不可能に近いもの。大体、各々の幸せって言うのは必ずしも皆同じじゃないし、その事実こそが人が人たる由縁だから。 そういうわけで、あたしは自分が極めて『無能』だって自覚はあるのよ。人には出来る事、出来ない事があるってことも。 でも、だからって。 自分の力じゃどうにもならない壁に突き当たった時、「ああやっぱり自分には無理だった」なんて、いつもいつもお利口さんに納得できるわけじゃない。 歯ぎしりしたくなるほど悔しくて、だけどどうしようもない憤りを腹の中にため込んで悶々としてる、なんてことはザラだわ。 きっとこういう心理状態の時なんでしょうね。あたしがあんな夢を見るのは。 剣術も、妖術も使いこなせる、万能で優秀な与力として活躍する、夢・・・なんて、見るだけ空しいのが分かってるのにさあ。 とりあえず───ついさっき仮眠を取ったばかりで、しばらく起きているつもりの今のあたしには、夢の世界に逃げ込む術(すべ)も暇もない。 だから他の事で気分転換するのが、一番健康的な欲求不満解消法なんだけど・・・お気に入りの長命寺へ足を運ぶには、少々遅い時間よねえ。 「ちょっと出掛けて来ますよ」 街の巡回でもしようと、用意させた雪洞に手を伸ばしたあたしだけど、横合いから素早く奪われてしまう。 「・・・ご一緒させていただきますよ。例え近くまでと言っても、このところ1人では物騒ですから」 生真面目な御厨さんの仕業だった。 まあ・・・通常武士はどこへ赴くにしても、必ず供を付けているものだから、別段おかしくはないんですけどねえ。過保護、とか、心配性、とかいった単語が、さっきから頭の中を飛びかってしょうがないわ。 「勝手になさい。念のため断っておきますけど、吉原には寄りませんからね。どちらかと言うと殺風景なところへ行くつもりですから」 「・・・そこでどうして吉原って言葉が出るんですか」 「ああら、お凛のと・こ・ろ、って言い直した方がよかったかしら♪ おーっほほほほっ♪」 「さ、榊さんっ!!」 純情唐変木な部下をからかうことで、多少は気が紛れ。 あたしはてくてくと夜の街を歩く事にした。 ***************** 夕闇が押し迫ってくる時刻ともなると、通りにも人はそんなに見掛けない。そして数少ない通行人は皆が皆、雪洞を手に持って歩いてる。このところ物騒だから、尚更ね。 みんなが家路に、そして色街へと急ぐ中、あたしと御厨さんはどこかしら人寂しい方向へと足を進めていた。 上司のあたしが喋らないものだから、ずっと押し黙ったまま後をついて来ていた御厨さんだけど、そのうち周囲を見渡しながら尋ねて来た。 「・・・ひょっとして、榊さんが今行かれようとしているのは日本橋、ですか? それも、小津屋の焼け跡の」 さすがと言うか、上司の思考傾向をよく把握してるわね。 「ま、そんなところですよ」 「どうしてまた。事件の事で何か、気になる事でもおありになるのですか?」 「あったら1人で行こうなんて思うものですか。・・・そうね、単なる暇つぶし、と言ったところですかしらねえ。そもそも今回の一連の事件は、小津屋の大火事から始まったと言っても過言じゃないでしょうから、何となくもう1度見ておきたいと思っただけですよ」 どちらかと言うと暇つぶしと言うよりは、感傷的儀式って感じだけど。 ・・・御厨さんも鈍感じゃないから、そんな心情を汲み取ったんでしょうね。少々居心地の悪そうな顔をしていたけど、あたしは見ないフリをした。 そのうち彼の方も開き直ったような表情になる。下手に気を遣ったが最後、「だったら先に役宅へ戻れ」と言われるのを危惧したに違いないわ。ちっ、読まれたわね☆ それからまたしばらく、あたしと御厨さんは黙ったまま夜の道を歩き続けていたのだけれど。 「・・・それにしても・・・今回の事件、何かおかしいと思いませんか?」 向こうの方から話し掛けてきたのは、ちょうどあたしたちが日本橋に差し掛かった頃だった。 ********* 「おかしい?」 辺りは暗くなってきた。 雪洞に灯りを点してやりながら、あたしは憮然として聞き返す。 「あたしの推理がですか? ・・・まあ、所詮は状況証拠だけで積み重ねた代物ですからねえ、矛盾や綻びがあってもおかしくはないですけど」 「あ、いえ、榊さんのお考えに対してじゃないんです」 あたしの口調がどうしても不機嫌なものになっちゃったから、御厨さんとしても慌てたんでしょうね。その点だけはきっちりと否定する。 「・・・じゃあ、何がおかしいと言うんです?」 「上手く言えないんですが・・・どこか極端だと思いまして」 時刻が夜だと言う事と、話す内容が火附盗賊改同心としての発言である事で、歩きながらの御厨さんの声は知らず、低くなる。 「いいですか? 勇之介は姉のおろくの凶行を止めようとして、又之助と久兵衛に邪魔をされてしまい、挙げ句姉の付けた火で命を落とした。当然おろくは火あぶりに課せられ、勇之介は又之助たちを憎む怨霊となった・・・」 「別におかしくはないでしょう? 仲の良い姉弟だと言う話でしたから」 「でしたら何故勇之介は、真っ先に又之助たちの謀りごとを訴え出なかったんです?」 ───御厨さんの指摘は。 一瞬とは言え、あたしの足を止めるに充分の威力を持っていた。 「私が勇之介なら多分、そうします。姉の罪が軽くなる方法があるのなら、他の何を投げ打ってでもそちらに賭けるでしょう」 まあ確かにこの実直な男だったら、間違いなくそうやって足掻いてみせるわね。 ああ、今にも情景が目に浮かぶようだわ☆ 「・・・・・。焼け死んだ直後は単なる弱々しい幽霊だったかもしれませんよ。他人に自分の意志を伝える事が出来ないような、ね。おろくが刑場の露と消えてしまってから、憎しみのあまり怨霊と化したとしても、別におかしくはないと思いますけど」 「だからと言ってすぐに又之助たちを殺す、と考えるのはあまりに極端だと思ったもので。・・・確かに彼らは憎いでしょうが、まずは姉の無念を晴らしてやる方が、先決じゃないでしょうか」 「おろくはとっくに死んでいると言うのに?」 「それでも、です。───榊さんの推理通りなのなら、言わば彼女は嵌められたわけでしょう。なら弟としては、姉の『無実』と又之助たちの策略を、まずは世間に知らしめたいと思うものではないか、そう感じたものですから」 ふん。 全くもって御厨さんらしい考え方よね。 だけど・・・確かに彼の言う通りではあるわ。 火附盗賊改なんて因果な役職柄、どうも考え方が物騒になってしまっていたけど、良く考えれば勇之介は子供な上に、武士でもない。盗賊たちみたいに「やられたらやりかえせ」みたいな行動、起こすと思う方がまず間違ってるのかもしれない。 ───そこまで考えて。 あたしはやっと、御厨さんがずっと言いたかった事が分かり、愕然となった。 「で・・・でも現実には、又之助は殺されて久兵衛は廃人と化した、わ。彼らの策略が白日の下にさらされる事、なく・・・」 「ええ、そうです。ですから、あるいは私の考え過ぎかもしれませんが・・・誰かが勇之介の霊をそそのかしたのだ、としたら? この江戸の街を混乱させたいがために、彼を利用しようとしたのだとしたら? そう、世にも名高い八百屋お七火事をそそのかした、ならずものの吉三郎のように・・・」 この事件の裏には、勇之介とは別の黒幕がいる───!? 「冗談じゃないわよ・・・!」 あたしは思わず唸らずにはいられない。握りこぶし込み、で。 「怨霊に火を付けさせておいて、自分たちは何しでかそうって腹なわけ? 人殺し? 押込み強盗? それとも両方? ふざけんじゃねえぞっっっ!!!」 「さ、榊さん落ち着いて下さいっ、そうと決まったわけじゃないんですからっ」 あくまでも御厨さんの仮説の1つに過ぎないにもかかわらず、あたしはすっかり頭に血が上ってしまっていた。夜だと言うのにはしたなくも口汚なく、誰にともなく罵りの言葉を浴びせ掛ける。 ・・・ああ、すっかり荒くれ者ぞろいの火附盗賊改の雰囲気に、染まってきちゃってるわね。お上品な以前のあたしってばどこへ行ったのかしら(笑)。 「と、とにかく小津屋はもうすぐですよ」 御厨さんに言われて気が付けば。 いつの間にやらあたしたちは、小津屋の焼け跡の小路1つ手前までたどり着いていた。 ここの角を曲がれば小津屋、と言うところで。 ドンッ☆ 「おっと」 「きゃっ!」 御厨さんが、前方から走って来た誰かとぶつかった。 普段の彼ならそうそうないことだけど、怒り心頭のあたしに気を取られたせいなんでしょうね。 「大丈夫か? すまなかったな」 そう言って、御厨さんが手を差し伸べた相手。それは幼い少女だった。泣いていたのか、ちょっと目が赤い。 「あ、ありがとう・・・」 目をこすりつつ立ち上がったその子は、少し怖がりながらもそれでもちゃんと御厨さんにお礼を言ってから、走り去った。 「・・・何かあったんでしょうか? あんな子供がこんな時間まで出歩いているなんて・・・」 単に遊んでいたとは思えないし、と御厨さんも不審がるけど、ふと地面に目を落としたあたしには、何となく事情が分かった。 「ここで焼け死んだ者の縁の者でしょうよ」 「え?」 「添える花を探していて、それでこんなに遅くなったと言ったところでしょうね」 あたしが目で指し示した道の脇には、小さな石を2、3個積んだものがある。どうやら墓に見立てられたらしきその前には、摘んだばかりで草の匂い漂う野の花が、ひっそりと添えられていた。 1月前までは、日本橋で屈指の呉服屋だった小津屋。でもすでにここには、建物の残骸はない。もうしばらくすると、また別の新しい店でも建てられるのだろう。 それでも───ここで死んだ者たちの苦しみと、残された者たちの悲しみがなくなる事は決してないのだ。まるで呪いのごとく、幽霊のごとく、心の奥底に染み付き漂い続ける・・・。 さっきの少女との出会いは、あたしにそのことを再確認させるに充分のきっかけだった。自分の無力さや『無能さ』にいじけている暇なんてないんだ、って事実を思い起こすのにも、ね。 「・・・いませんね」 どこかしら寂しそうに吹きすさぶ風をしばらくやり過ごした後、御厨さんがポツリと呟く。 「いないって、何がです?」 「榊さんもそのおつもりで来られたんじゃないんですか? ここで焼け死んだ勇之介の怨霊でも出没していれば、しめたものだと思ったのですが・・・」 ・・・いつもは朴念仁の癖に、今日はやけに勘が鋭いですこと☆ だけど根っからのひねくれ根性は、自分のそんな気弱な感情を認めたがらなくて。 「よ、世の中、そう簡単にはいくはずないじゃないですか。だ、大体・・・長命寺近くと京橋で人を襲った怨霊がわざわざここへ戻る理由があるか、ってことの方にあたしは首を傾げたいですよ。姉との思い出がたくさんある自宅の方と言うのなら、ともかくもね」 そう憎まれ口を叩いているうちあたしは、自分が無意識のうちに事の真相にたどり着いている気がしてきた。 そうよ。 どちらかと言えば、むごい最期を迎えることになったここよりは、おろくと勇之介が住んでいた家の方に立ち寄る可能性の方が、高いじゃないの。 全く、迂闊だったわ。 「ここへは単なる暇つぶしに来た、って言ったじゃないですか。・・・それよりも、おろくたちの以前住んでいたところって、どこになるんでしたっけ? べ、別にこれから寄ろうってわけじゃないですよ。もう遅いですし。明日《龍閃組》に説明する時の材料に、と思いましてね」 あたしの苦し紛れの話題転換をどう思ったかは知らないけど、御厨さんはいつも通りに律義に応えようとした。 「確か・・・神田の・・・」 その直後。 「・・・っ!?」 彼らしくなく、強引な唐突さで会話を打ち切る御厨さん。 そして、こちらから視線をさりげなく外したくせに、何故か体はあたしの近くへすっ、とばかりに擦り寄る。 その左親指で、刀の鍔を静かに持ち上げながら・・・。 「御厨さん?」 「榊さん、私から離れないで下さい」 低く押さえられた彼の声からは、いつになく緊張と殺気が満ち満ちていて。 ───それでやっとあたしは、御厨さんが上司であるあたしを庇っていることに気が付いたんだった。 誰から、ですって? さっきからずっと息を潜めてこちらの様子をうかがってる、物陰の無粋な連中から、よっ! こういう時、剣術がからっきしって言うのは不利よね。連中の気配にすら、あたしは言われるまで気づかなかったんだもの。 けど、これでも火附盗賊改方与力の端くれですからね。部下ばかりに危ないことをさせるわけにはいかないわ。一刀両断は無理でも、戦闘不能に陥らせる方法はいくらでもあるんだから。 ───などと、頭の中で何とか戦闘作戦? を練り終わったところで。 刀に手をかけた御厨さんの厳しい誰何(すいか)の声が発せられた。 「そこに潜んでいるのは分かっている! こそこそしていないで出てきたらどうなんだ!? 我らを火附盗賊改方と知ってのことであろう!」 今の、御厨さんの剣幕に恐れをなした連中が、引き上げてくれたら楽なんだけど・・・。それでも、向こうからの奇襲だけは防ぐことができたわけだから、上出来よね。 一応あたしは、次に敵がとる手段についていくつか予測を立てていたの。 でも。連中の行動と来たらそのどれらでもなくって、あたしを一瞬だけ呆れさせたわ。 「・・・そう喧嘩腰に怒鳴られても困るな。刀を納めてくれないか? 八丁堀。別に俺たちは危害を加えるつもりはないのだから」 どこかで聞いたような声。 「・・・お前たちは・・・」 あいにくあたしからは、御厨さんの体に隠れて相手の顔は見えないけど、どうやら知った顔だったらしい。 御厨さんの肩から、露骨なまでに力が抜けるのが見て取れる。 ───一体誰かしら? あたしは必死で、声だけで記憶を溯ることにした。 「だったらこそこそしていないで、堂々と声をかけてくれたら良かったのだぞ」 「いや、単に様子をうかがっていただけで・・・何やら神妙な話をしている風に思えたから、どことなく声がかけづらくてな。これが与助と一緒なのなら、多分気安く声をかけたんだろうが・・・」 「ほう? ・・・桔梗殿もそう思うのか?」 「そうだねえ。確かにその方が声をかけやすいだろうよ」 今度はやけに艶っぽい女の声。これも・・・どこかで聞いたことがあるような。 「与助がそれを聞けばきっと喜ぶだろうな」 あらあら。御厨さんてば、随分優しい口調になっていますこと。女相手だからって、鼻の下を伸ばしてるんじゃないでしょうねえ。お凛に言いつけちゃおうかしら。 でも。 悠長に「声だけ判断」をしていられたのもここまでだった。 「いい気になるだけなんじゃねえのか? あいつにわざわざ言うことねえぞ。そうでなくても与助の野郎、いつもいつも騒がしいんだからよ」 ───今聞こえた3人目の声は、忘れようたって忘れられないにっくきあの男と同じもの! 「風祭・・・お前に騒がしいなどと評されると、与助が気の毒なのではないか?」 「あはは、それはそうだ。坊やも与助と似たり寄ったりの騒がしさだものねえ」 「何だとおっ」 会話そのものは平和極まりない内容だったけど、あたしはいてもたってもいられなかった。 風祭とやらの男の顔を確かめるべく、あたしを庇ってくれていた御厨さんの体を押しのける。 「榊さん?」 御厨さんが怪訝がって。 「そう言えばさっきから、誰を庇っていたんだい? 八丁堀」 あたしの行動に気づいた桔梗、と呼ばれた女が尋ね。 「・・・・・」 あいにく何の言葉も発しなかったのは、見れば僧侶風の男。 そして・・・。 「「ああーーーーーーっ!!」」 あたしと、そのお子様が叫び声をあげたのは、ほぼ同時だった。 髪を短く切ったそいつは一見、女の子みたいな優しげな顔をしている。 だけど口調は聞くからに乱暴だし、ガキ大将がそのまま大きくなったような奔放さと残忍性が見て取れる。 何より・・・あたしはこのガキんちょのことをよく知ってるもの。 あの日、あの刻、小傳馬町でっ! だから、つい。 「て、てめえはあン時の役人っ! 火付盗賊改ってマジだったのかよっ!?」 風祭、と呼ばれたお子様の大声につられてしまって。 「あ、あんたたちはっ! よくもおめおめとあたしの目の前に顔を出せたものですねっ! ああっ!? まさか・・・まさかあんたたちがここにいるって事は、勇之介の魂とやらをそそのかしたのは、他ならないあんたたちってことっ!?」 御厨さんが。 『部外者』がこの場にいたことを、思わず忘れ。 あたしは心の赴くまま、声に出してしまっていたのだった───あたしにとって禁忌中の禁忌であるはずの、その言葉。 「鬼道衆!」 と・・・・。 《続》 ******************* ※はああああ・・・やっとここまで来たぞ・・・。長かったああ・・・☆ とは言っても、これから更に長いですが(汗)。これから鬼道衆ファンにとっては、かなり納得のいかない展開になろうかと思いますけど、悪気はありません。ちゃんちゃん☆ も天戒さん初めとする鬼道衆は好きですんで、良かったらお付き合い下さいね。・・・え? どんな展開になるか? それではヒントを出しましょう。陰ディスク拾壱話の直後、と言えばあるいは分かるかもしれません。 ところで榊さんが、九桐さんや桔梗の声に聞き覚えはあっても思い出せず、風祭の声は一発で思い出したその理由は、実はゲーム本編・陰4話にて「オッサン」呼ばわりされた怨みがあるからなんですな(苦笑)。(蹴飛ばされたような気もするんだけど・・・記憶違い?)ウチの榊さんてば、そういう観点ではちょっとばかり心が狭いです。 ちなみに文中で書いた八百屋お七火事ですが、落語と人形浄瑠璃と歌舞伎とがあり、さらにそれぞれの役名が違ってたりします。吉三郎と言うのが実は、お七が思いを寄せた寺小姓の方だという話もあったり・・・(汗)。とりあえず今回は太郎兵衛=寺小姓、吉三郎=ならずものとさせていただきましたが、唐変木の御厨さんはこういうものに興味があったんでしょうか。まあ、このころの娯楽って言ったらそのくらいしかないから、そういう知識はあったと言うことにしておきませうv 本当は、もっと御厨さんを格好よく描いてあげたかったんですがねえ・・・下手をすると彼の色香に迷った、なんてとられてはシャレになんない☆ このSSでは榊さん=モーホー説は抹殺! しておりますんで、そのつもりで。
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