つたないことば
pastwill


2001年09月29日(土)  ココロカラ


ぼくは待っている
この古びたアパートで独りぼっちで
あのドアが開くのを待っている
やがて階段を上がる音が聞こえて
廊下が軋む音がして
そのドアノブが回って
扉が開いたら
ぼくは心の底から笑ってやるんだ


2001年09月24日(月)  Disappear


そこにあるのはきみだったもの
きみをつくっていたもの
これはきみじゃない
きみはもういない
どうしてきみじゃなきゃいけなかったのかな
なんできみがいなくならなきゃいけないのかな
ぼくはどうしてもきみだったものをだきしめたいのに
これいじょうてがうごかなくて
これいじょうてがとどかなくて
どうしてかな
きみだったものを
きみじゃないものを
ぎゅうってだきしめてみたいのに
ちっともからだがうごかない
ねえきみはどんなこえだったっけ
もうおもいだせない
おきてよ
おきてよサスケ
こえきかせてよ
いつもみたいにスカしてみてよ
なんでだまってるの
ほんとうはねたふりしてるだけなんでしょ
ぼくのことおどかそうとしてるだけなんでしょ
おきあがってバーカっていうきでしょ
そうはいかないよ
おきあがったらだきしめちゃうからね
なにもいえないくらいだきしめちゃうからね
だからはやくおきてよ
ねえサスケ
きみのことわすれたくないんだよ
きみのことなくしたくないんだよ
ねえサスケ
おきてよ
こえきかせてよ
いつもみたいにバーカっていってよ
ねえサスケ
だいすきだよ


2001年09月22日(土)  大好きでした

大好きでした
お日様さまのようなきみが

大好きでした
一生懸命がんばるきみが

大好きでした
素直に涙を流せるきみが

大嫌いです
ぼくを独りにしたきみが


2001年09月09日(日)  突発的な

朝起きてなんかだるいなあと思ったら、案の定となりで
きみが眠っていた。
ああまたきみを抱いちゃったんだなあ、失敗したなあと
小声でぼやく。
となりで死んだように眠るきみをただ無表情に見つめる。
やさしく抱きしめたり頭なでたりなんてしない。
だってそれは愛する人に対してすることだ。
ぼくはきみのこと嫌いだし、ましてや愛してなんかいない。
いつもこのべッドの上でする行為も抱くというより犯すに
近い行為だ。それなのにきみはろくに抵抗しないで、ぼくに
好き勝手させて犯されていく。
おかしいなあ、みじめだなあ。
きみはぼくに愛されてるとでも思ってるのかなあ。
ぼくのその行動は突発的に起きるいわゆる気まぐれってやつ
なのに。かわいそうな子。
でもぼくはきみを抱いた後いつも後悔する。
ああまたきみを抱いちゃったんだなあ、失敗したなあと。
なんでだろうね。わかんないなあ。
ぼくはきみの小さい体を抱いて何を満たそうとするだろう。
欲求満たすなら相手の女なんていっぱいいるのにね。
なんできみなのかな。へんなの。
ぼくはこれからもこうやって失敗したなあ、おかしいなあって
いいながらきみを抱くのだろう。
嫌いなのにね。
愛してないのにね。
それでも抱くんだろうな。
きみが消えるまで。


2001年09月06日(木)  雨

あなたはお日さまのように笑うくせに
抱きしめると雨の匂いがする
ぼくは雨が降りだしたときに漂う
あのに匂いがすきだ
だからあなたを好きになったのかな
あなたはずっと雨の中に立ったままだ
ぼくにはその雨を止ませることはできない
その雨からあなたをかばうこともできない
だからせめてあめ雨が止むまで
あなたのとなりで一緒に打たれていたかった


2001年09月02日(日)  消えること

きみが死んで土にかえった日
ぼくはおもいきり大地をふみしめた
きみの温かさ
きみの柔かさ
思い返すようにふみしめた
そしてきみがいないことを今更実感する
ああもうきみはいないんだ
きみはいなくなってしまったんだ
それでもぼくはここで生きてゆく
きみがうまってるこの土の上を歩いてゆく
だんだんきみを忘れてゆく
きみを愛していたから
ぼくはその陳腐な言葉を口ずさんで
大地をけった


2001年09月01日(土)  究極の独占欲

ぼくはきみが嫌いだ
きみもぼくが嫌いだ
だから好き
だから愛してる
だから殺す



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