快賊日記「funnyface」

2007年08月15日(水) 終わらない夢。

お盆はご先祖様が帰って来る日です。
土地によって風習が違うのでしょうか?
うちはお墓まで迎えに行きます。
ちょうちんを持って。
お墓でちょうちんに火を入れて家までの
道標にするのです。
最近知ったのは自分のご先祖様の他にもう一人、
水先案内人のような人もついて来るそうです。
でもその人はうちの人じゃないので、玄関まで。
玄関でその人と別れて、家の中でちょうちんを消します。
無事ご先祖様は家の中に入ってこれたはず。
迷わないよう家までついて来てくれた人には
お食事を出します。昨年母が外に食事を持っていって
いたのを見て初めて知った事です。
そうやってお盆の三日間を我が家で過ごすご先祖様。
本当にいるかとかなんて分からない。
だけどいてくれたらどんなにいいかと思う。
子供の頃は祖母と祖父を迎えに行き、
大人になってからは父と祖母を迎えに行っていた。
いまだに大人になりきれない私は、その姿を追って
涙を流す事もしばしば。生きている私達が思うように
亡くなった人も私達に会いたいと思ってくれるのだろうか。
といって死後の世界だとか輪廻を信じてるわけでもないけど。
それでもいつかもう一度会いたいと切に願う。
会いたい会いたい。あなたに会いたい。
例えばそれが幻でも構わない。会いたくて叶わない。
あの時のあなたに会いたい。
幻でもいい、その命をこの手に戻したい。
そんな思いを抱えて、終戦記念日を過ごすのです。



2007年08月13日(月) 夢の途中で

すれ違うその姿に何を思うだろう。
まだあどけなさの残る横顔。
真夏の太陽にキラキラ輝く艶やかな黒髪。
憧れるように目を細める。
まだ年月を味方につけれない私は、少しだけ
急くような気持ちになる。
あの頃は、思い出す記憶は遠いのに
気持ちはまだ離れられなくて。
だけどそんな私とすれ違うあの人は、
一瞬だけ目が合う時に何を思っただろう。
腰を伸ばし空を仰ぎ、一つため息をつき
また緩やかに歩を進める。
チラリと目に入った若い姿をどう思うのだろう。
人はいつの日か命を終える。
老いに気持ちが追いついた時、それもまた
若かりし頃の甘い痛みと知るのだろうか。
長くも短くもある人生。激しく懸命に生き、
いつしか切なさだけを残す夢のような道。
私はまだ、夢の途中。


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