普通に生きて行く上で大切な事がある。 ちゃんと大人になる事、それはとても大事だと思う。 ふと暗い空を見上げて、思う。こんな時間まで起きていて しかも外をふらふらと。あの頃は暗闇が怖かった。 何だか満たされないまま、納得いかないまま成長して しまったような気になる。 大人に近づくに連れ当然子供のままではいられなくなる。 あの頃と同じように思っていて。でも自分が思うのと 他人が見る目は違うから。子供じみた事を、と。 人はいつか大人になって社会に出て常識も知って。 いろんな事を覚えるし知識も増えて行く。 その分何かが欠けていく気がするのは、誰もが思うくだらない 甘えなのか。皆同じように生きている。肌の色が違ったり 貧富の差が異常にあっても、皆同じ。 同じように食べなきゃ死んじゃうし、ついてるものも同じ。 姿形が少々違っても、する事考える事知る事も、仕事の違いや 環境の違いで得るものが変わるだけの事。 それでも優劣があって幸不幸がある。いつか土に還るのだって同じなのに。 昔は。あの頃は、もっと神様に近かった気がする。 別に宗教論者じゃないけど。もっと、神様に愛される子だった気がする。 それが何時の間にか、自ら手を離してしまったような。 子供の頃はもっと頑なだった。もっと自分でいてよかった。 もちろん人と生きて社会に生きているのだから、子供のようには いられないけど。何となく、あの頃の自分と今の自分が全然別人の ような気がするときがあって。そんな時は記憶の中の自分に謝って しまう。もっと自然に、もっと自由に生きているはずなのに。 何て…こんな愚にもつかない事を考えるのは、きっと本番が終わって 淋しくなってしまってる証拠。芝居に夢中の時は、いつだって逆に あの頃の自分に偉そうに笑うから。 少しの休憩はちょっとだけこんな事を考えてしまうから、 今のうちにこの思いを夢の中まで持っていってしまおう。 またすぐに、何も考えられない程熱い日々がやって来るから。
2004年06月18日(金) |
シップとバンソウコウ。 |
本番無事終了!! いやぁ、今回ほど大変な芝居はなかったですね。 やっぱり殺陣という新しいものを取り入れたので大変でした。 うちは幕末は二回目。前回は維新志士側の竜馬達を主人公にした 話でした。その時に敵役として登場したのは土方さんのみ。 まぁ花のある男ですからね。後、しつこそうだし。 その時も一応殺陣がありましたが、本当に最後のほうに一度だけ。 今回と違っていつもの現代劇のように普通に物語を見せて、 最後の戦いのシーンがたまたま殺陣になっただけのような設定でした。 だから実際に戦ったのは土方さんVS桂・中岡って感じでとても短い ものでした。それに比べると今回はしっかり時代劇をやったって感じです。 やはり新撰組ですからね。彼らは剣振って何ぼってとこがありますから。 オープニングと休憩明けにほぼ全員参加の殺陣が二回。 物語の中に大きい殺陣が6回。小さいので3回くらい? 場面転換の合間に入れた殺陣をあわせると実に20回近くは あったんじゃないでしょうか?凄いな、本当。 もう皆稽古中から切り傷擦り傷は当たり前。青たん打ち身筋肉痛に 危なく肉離れ!?それでも楽しくて楽しくて、ずっと木刀を振ってました。 本番になったらやっぱりうまいようには行かず、悔しくて悔しくて 歯軋りをしながら寝たりもしましたが、それでも本当に楽しかった。 新しいおもちゃを見つけた子供のように、今は殺陣に夢中です。 新しい何かを見つけられるというのは幸せなことだと思います。 それが自分が役者をやっていく上でプラスになる事ならなおさら。 試衛館に集まった彼らは皆自分の腕を信じて京へ出た。 そして新撰組になった後も信じられるのは剣のみと、 その刀に血を吸わせていった。演じる私たちがこの身に他人の血を まとう事はないけれど、信じるものの為だけに剣を振る気持ちは 分かるから。終わりを知る私達に出来る形で彼らの生き様を伝える為に 今日もやっぱり剣を振る。彼らと同化するように。彼らに近づくように。 迷いを斬る。闇を斬る。そこへたどり着くために。
久々にこちらの日記も書いてみようかなと足を運んでみました。 何だかこっちも新撰組に占領されてますね。 一度公演が決定してしまうと、それ以外考えられなくなって しまうようで…ある意味これもおたくっていうんでしょうね。 私は芝居おたくなのかな?快賊船おたくなのかも…? その中でこの日記はたまに脱線をする。 快賊船の自分と後ほんの少し、自分だけの自分。 そんな私が日記をタラタラと書いている。あまり面白みの ない日記だとは思うんですが。読んでくれてる人もいて。 共感してくれる人もいたりする。自分自身も読み返して みる事もある。ごくまれに。そして自分自身共感したりして。 自分の言葉に助けられることもあるし。 たまには思い返すのもいいみたいです。前ばっかみて走ってばかり いるので、時にはちょっと休憩がてら当時の自分を振り返ってみたりね。 一年前の自分はでもやっぱり芝居をやってて。 いろいろ大変だったりもするんだけど、何だかんだいってマイペース だなって思う。好きな事やってる人生だなぁと可笑しくなる。 実際今日の自分からは想像もつかないような事がこの先起きたりする。 例えば明日。例えば一ヵ月後。それでも私は同じように芝居を しているんだろうと思う。何かを乗り越えるように。 何かを目指すように。一年前のほんのちょっと先。 それは忘れられない日だったりして、その時の事はやっぱり鮮明に 記憶している。その日を思うと背筋が伸びて、しゃんとした自分で いなければって思う。その自分を見て貰うのはやっぱり芝居で なんだろうなって思う。夜が明けて朝が来て、きっと明日も晴れて。 そうしたら私はまた自分の為誰かの為、舞台に立つ為に出かけていく。 稽古も大詰め。まだまだ頑張らなくちゃいけない事が山のようにある。 いつだってやりきって見せるから。今だけのほんの少しの感傷を 心にしまって、前へ前へと歩き出す。いつもと同じ毎日がとても 大事に感じられる時もある。全てが繋がっていると思うから。
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