快賊日記「funnyface」

2001年11月27日(火) 僕らの独壇場、この旗を振り続けろ

「野良」は楽しかったね。「EverGreen」は綺麗だったし、「グラフ亭」は
世のため人のためを語っちゃって、「金色」は格好良く頑張ったよね。
うん…何か足りなくない?快賊としちゃぁ、やっぱ毒も盛りたい、そろそろね?
がっかりさせようなんて思っちゃいないけど、ビックリはさせたいかな、と…。
で、「I・COLORS」な訳で…これは何て言うか…社会科聞いてんのに
数学を答えるような話です。生と生をたしたら死になっちゃうような…
格好いい死に様を見せつけるため、ダサくも懸命な生き様を大事にしつつも
鼻で笑っちゃうような…または嘘から出た誠が一番残酷な結末を導いて
しまうような…不条理で理不尽で熱くてコミカルな、そんな物語でした。
いや、もう…分かり辛い事この上ないんですが、言ってみれば意味なんか
なかった代物です。これはもう唖然?呆然?憮然?そんな感じで笑って
くれればBEST。わりと善良でない市民が、それでも必死で生きてる中で
最悪な出会いをしてしまう。それは不幸な結末への招待状。タイムリミットは
もうすぐ目の前。最悪は最悪を呼んで、それでも自分のためだけに
必死であがく奴ら。本来なら悲劇なのに喜劇になっちゃったのは、やっぱ
その衝動的ともとれる死のせいでしょうか?「あっけねぇー」って感じで。
でも実際人生ってそんなもんで…悪い事ってのは重なる癖があるのか、
怒濤のように続きますよね?まるで自分が不幸の吹き溜まりみたい。
「あー今近づくとあやがつくよ」ってなもんです。そのくせ幸せって
あまりまとめては来なかったりね。それでもそんな繰り返しの中で、
思い出すのは楽しい一瞬の方で。だからこそ頑張れるってもの。
内容的には何もうったえるものなんかなかった、この作品。
それでももう一回やりたいくらいおもしろかった。やっぱ必死に生きてる
人間の話だっだからかな?必死はいいよね、例え性格破綻者達でもさ。
見てくれた人達もすっきりさっぱり笑ってくれちゃって、皆様のグレードの
高い感性に脱帽でした。ただ一つ意味のない中に意味があって…
この作品で私達が見せたかったのは「シネマライブ」だったりする。
この言葉はうちのオリジナル。読んで字のごとく映画のようなライブって事で、
それをさらに意識した作品がこれ。映画のように始まり、映画のような展開と
内容と音楽と。そしてもちろん映画のようにお洒落で、より客観的に。
そして映画のエンディングのように、すべてが消えて幕が下りる…。
愛と浪漫とファンタジーと笑いが得意技の快賊船は、本当は毒が大のお得意
だったりもする。うちの王道外れちゃいないでしょ…ってか、ある意味
王道中の王道…「何でもありなの?」はい。「こんな事もしちゃうんだ。」
さっくりとやっちゃいました。終わってみれば「ああ、快賊船らしいんじゃ
ない?」なんて、諦めとも励ましともつかない言葉…無遠慮なまでに
ありがたく頂戴致しました。カテゴリーが違うだけで、スペルは同じ快賊の色。
こんな状況下で、うちらの色とやらを皆様が認識して受け入れて下さった
ようで、こりゃ願ったり叶ったり、至れり尽くせり。
じゃ、せっかくだからうちらもここらでアップグレードといきますか?
船の舵取りもすっかり慣れて、暗礁に乗り上げる事もなさそうだ。
快調に船は進んで、うちらの旗はいい風に乗って元気もいい。
少し広い海に出てみよう。思い出せば、切なく優しい気持ちになれる
「祭りのあと」…あれは快賊船、三度目の夏の物語…。



2001年11月24日(土) 笑顔と共に僕らは生きて、生きて

さてたどり着きました、快賊船シネマライブvol4「野良2000」
野良とはそのままノラ犬とかノラ猫の「野良」…主人公達は家がない
わけじゃないけど両親もいないし、頼る身内もいない。だからって寂しい
だけって訳じゃなく、「野良」のように自由に青空の元生きてる元気な奴ら。
−GIRL MEETS BOY−彼女は自分と同じ痛みを持つ彼と出会う。
自分と一つ違うのは、彼はその傷の痛みを過去のものに出来てる事。
−BOY MEETS GIRL−彼は自分と同じ傷を持つ彼女と出会う。
自分と一つ違うのは、彼女はその傷の痛みを吐き出す言葉を持たない事。
太陽の匂いのする彼と月の香りのする彼女。出会いはわりといい感じ。
お互いの傷を舐め合う訳もなく、痛みを知ってるからこそ優しく出来る。
そして何より強く生きるためには笑顔を!…と、まぁ実はちょっぴり切なく
たまに良い事言っちゃう、暖かい家族愛の物語を快賊船という船に乗せれば
大爆笑コメディーになる訳で…ま、どうせ生きてくなら笑顔がたくさん
あった方がいいし、で、どうせ笑顔になるなら嫌な事全部吹き飛ばすくらいの
大笑いをしちゃいましょうって事で、皆の笑顔が早く見たくて本番が
待ち遠しかった、このライブ。蓋を開けてみりゃ予想通り…いやいや、
予想以上のうけ具合。そりゃね、やってるうちらも辛かったもん。
「そんな顔してそんな台詞は卑怯じゃない?笑えない役の人間の身に
なってよ!腹筋痛いし…!」なんて言った所で止まらない!?
船はさらに加速度を増し、のりに乗って波の上を走ってく。
うちらを乗せて、皆の笑顔をこれでもかってくらい鷲掴みにして…。
いい思い出出来ました?だったら最高。うちらはしっかり皆様の笑顔という
お宝をGETさせて頂きました。辛い事とか悔しい事とかどうにもならない事
たくさんあるけどね、ひねくれず頑張ってりゃいい事きっとあるさ。
「野良」の奴らみたいに笑ってればね。そんな風に思い出して笑ってくれたら
嬉しいな。うちらの意義はそこにあるから…。
それでは今日も笑って生きましょう!盛り上がってまいりました、快賊船。
まだまだ張り切って行きましょう。たとえば次はチャレンジャーな作品へと
船の針路を変えてみたり…。「I・COLORS」への視界は良好。船よ行け。



2001年11月18日(日) そして僕らは永遠を知る

「受け入れられるのか…?」これが「EVER GREEN」をうち立てようと
した時の素直な感想。だってLoveStoryなんて…TVや映画なら
いけるかもしれない。でも舞台でのそれはどうなんだろう?
あまり見かけない…かな?よく物語の中に組み込まれてるのは見かける。
でもうちは堂々と大々的にLoveStoryと言ってしまったりした。
ただ不安の中に自信はもちろん、あった。チープな話にするつもりも
なるはずも毛頭なかった。舞台だからって好きだどうだと絶叫するような
事は当然願い下げだし、ましてや不自然にドロドロするなんて
もってのほか。そんなの見た日にゃ、もっと純粋に人を好きになろうよ
とか思う。だからうちのLoveStoryはかなりさわやか。
まるで古い外国の青春映画を見ているように。得てして、そんな感想を頂いた
覚えがある。そう、そんな感想が貰えるほど舞台は大成功だった。
終わった時、信じてやって良かったと思った。信じてやったから、恥ずかしい
台詞も照れずに言えたし、くさい台詞も心から言えた。
うちらが信じたもの…それは見てくれる人達の、人であるがゆえの愛だった
りする。この話はLoveStoryだったけど、人と人だけではなく、
人と地球の繋がり…つまり快賊のくせにエコロジカルな話だった訳で…
ちょっといい格好しぃの台詞もこの地球が愛しいと思えば、熱弁さながら
に訴えちゃったし、大事にも思えた。そして言った先からまた愛しさが
深まって…。毎日何となしに生きてるけど、感じてはいる環境問題。
耳にする環境破壊の数々…今日もどっかで無駄な殺し合いに血を吸い続ける
大地。青という色を忘れた真っ黒な海、そこで息も絶え絶えに呼吸する
魚と羽を重くする鳥たち…本当は皆少しは分かってる。大事なものも、
そこにある不安も、目を覆いたくなる悲劇も…。
だから自信があった。男女のすれ違う恋…でも決してメロドラマじゃ
なくて、一生懸命相手を思って恋してる純粋な心に共感してくれる心と、
真剣に地球の行く末を憂いて、自らをその地球に捧げようとする一人の人間の
心の強さに心うたれてくれる事。自信があったのは人の優しい気持ちに。
そしてそれは当たった。たくさん涙を流して、少しエコロジカルな気分に
なって、明日からゴミの分別きちんとやろうとか、もう少し真剣に
環境問題を考えようとか、そう思ってくれただけでかなりOK。
毎日考えられなくても、時と共に気持ちが薄れても、心にきっと刻まれたはず。
そう思えれば、うちらの意味があるってもの。宇宙の中の数ある惑星の
中で地球というこの星に命が生まれた事は、この世の神秘だとか…
ちょっとよく分からない話だけど、でも太陽系の惑星の中でただ一つ
青く輝いてる地球を見るとどの星より綺麗だと思えてしまうし、
その地球に生きてる事は結構素晴らしいんじゃないかと思えてしまう。
だって楽しい事や嬉しい事、好きな物たくさんあるから。
それだけでもう十分。じゃ、地球に愛し愛されてる人間として、次は人間の
プラスの源「笑顔」を増やしに行こうか?笑顔といえば、やっぱ笑いでしょ?
そうしてうちらの船はちょっぴり速度を上げて、4thLive「野良」へと
舵を取ったのです。今回のお宝はもちろん最高の笑顔!…ってか、爆笑の渦!?
何はともあれ…水しぶきをあげて、船は快調に進んで行くのでした…。



2001年11月13日(火) いつか決意と使命の向こう側へ

大変お久しぶりです。
ノリノリで始めた海賊と快賊のお話「FunnyFace」
思いの外好評で気をよくした筆者が思わず書いてしまった一言
「次は水軍の話を書こうと思ってます」
…こんなに大変だなんて思わなかった…!
水軍の話をしようなんて思ったのが間違いだったのか…
それともただただこの小難しい題材に、しわの削り落とされたこの脳が
ついて行けないだけなのか…何て難しい…。
いっぱしの作家気取りで悩んでます。
まず資料が少なすぎる。海賊の話はそれでも多少はあるんですが、
水軍となると何としたものか…。水軍はもう立派な日本史なんですね。
だからおもしろい所だけかっさらって書くってのが出来ないのです。
時代背景、人間模様、原因と結果、そしてその時の彼等の立場と役割。
いやー、諸外国の海賊とえらい違いですよ。
立派なんだかもよく分からなくなりつつある今日この頃です。
でもやっぱり面白いんですよね、彼等海賊は。
おもしろすぎるせいか本読んですっかり楽しんで終わってしまう事が
何だか多いです。でも少しでも彼等の勇士を伝えられたらなと
思いながら、毎日本を読んだり画集を眺めたりしてる訳で…。
せっかく書くなら楽しくおかしく。読んだのをそのまま載せても
つまらないだろう。日本史の勉強をしてどうする?そう、書くなら
彼等の残酷さも過酷さも愚かさもバカバカしさも書きたい。海賊ですから。
そして水軍と呼ばれた彼等のその時代の勇士を格好よさを生き様を
書きたい。自分なりに。自分の能力にあまる意気込みなので、
少し遅い更新になると思いますが、待っていて下さっている方々、
もう暫くおつき合い下さいませ。
ちなみに「快賊」の方は順調に書けそうです。
ま、当然なんですけどね、うちらの舞台の話ですから。
いや、何回そっちだけに逃げようと思ったか…。
しかし!有言実行でございます。新たな決意となぜか勝手にわき上がって来る
使命感と共に、この船はちょいとスピードを落としつつも
止まらない程度に進み続けるのでした。
目指すはあこがれの日本水軍艦隊。日の丸目指して舵を取ります…。



2001年11月03日(土) まなざし、僕らのその行方

巌流島の決闘…快賊船2ndシネマライブ「日の本グラフ亭」は、この有名な
シーンから始まった。宮本武蔵の登場を今か今かと待ちわびる佐々木小次郎。
散々焦らされた挙げ句、小次郎はあっさり武蔵にやられてしまう。
とは言ってもこの決闘シーン、いわゆる「殺陣」なるものは存在しない。
二刀流で有名な武蔵の刀もうちじゃ大小のオール…(船で来たから…?)
小次郎の長刀も長すぎじゃんってくらい長い。まるで物干し竿っす…。
そう、すべてがパロディ。だってこの作品はそんなものが見せたかった
訳じゃなかったから。本題は結局「世界平和」だったりする。
世界平和になぜ時代劇?って問われればちょっと困ったりする。
そういう事へのこだわりってないから。ただがむしゃらで…。
時代も明治初頭。その時の日本の今と昔が入り交じり、国の内外が入り交じり
混沌とした時代だったと思う。そんな時代に人々が思う事って何だろう?
洋食屋なるものが出来て、コーヒーなるものを慣れない舌で味わって…
天気のいい穏やかな日に、ふと慌ただしい世間に目をやれば…
「早く平和になるといいねぇ…」なんて言葉が口をついて出たりしないかな?
そうだ。私達は知っていたんだ。人々の願いを、望みを。いつだってどんな
時代だって人々は平和をうたってる、結局。それは小さな自分の些細な平和
だったりするかもしれない。大好きなあの人の平和かも。大事な生まれ育った
この国のそれかもしれないし、遠い空の向こうの国の今この時にも泣いてる
かもしれない誰かのそれかもしれない。とにかく私達はいつだって
どこでだって平和を望んでる。あの時代の彼等だって…。
何となくそう思ったら心が少し温かくなってくる。
あの頃の彼等が望んだ未来に今、この国がなっているかは分からない。
けど、思いはずっと紡がれて…この先もずっと。
いつか私達がこの世界に別れを告げて、もっともっと時がたった頃、
私達が見る事の出来ないその未来をほんの少し思う…同じ距離で過去が…
記憶が蘇って来る…あの時のあの台詞を言った自分の記憶が…
きっと今と同じ思いで言ったんだろう。暖かい気持ちと、ほんの少しの切なさも
手伝って…「早く平和になるといいねぇ。」少し遠い目をして…。
そんな気持ちにけりをつけた途端…また新しい芝居欲が生まれてしまった。
やればやるだけ…懲りないね、うちらも。これだから芝居はやめられない!
果たしてうちらは気づいてしまった…平和…心の平和…そりゃやっぱ
愛でしょう…と。そう、快賊船この次は究極の愛の物語、
地球と人間のLoveStory「EVER GREEN」へと船を進めるのでした。


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