父が亡くなった年、息子は五歳でした。
伯母と息子と父の見舞いに行っている。
亡くなる一カ月前に。
18年前の話です。
筆記具をそろえていて昔のノートが。
二十歳の頃にシャーロットブロンテのジェーンエアを読んだ時には、主人公のジェーンの人生について考えただけだった。
しかし、今は、ロチェスター氏の最初の妻の人生について想う。
自分が彼女の立場だったらと思うと気の毒で仕方がない。
ロチェスター氏の娘の母親だろうに。
何をもって狂人と決められたんだろうか？
多分私がロチェスター氏の先妻と似ているんだ。
だから彼女に会いたい気がする。
フランス語きちんと習ったことないんですが、
joyeux anniversaire
いろんなことがあるんだな。
お祖母ちゃんの生きた百年、あたしは何もできなかったんだよって言ってたけど、明治三十九年から百年間、どんな時代の変遷を見たのかな。
関東大震災の時の池の水。
祖母も母も自分で生きてきたのではなく、置かれた場所で人事を尽くしたんだと思う。
今日お誕生日のはずのルシアンさん。
お元気であって欲しい。
繋がらなくなってるけど。
認知症って今迄の記憶が無くなっているわけではないと思う。
ただ、違う時間が流れてしまっているだけなのだろう。
確かに溢れ落としていた記憶も沢山あるに違いないけど。
何気ない会話。絵文字なしでも弾んだ会話の記憶が偽りだったとは思われない。
何が幸いするかわからない。オセロゲームって全然好きではないんですが。
私は神様にお祈りしてしまったりするんですが、無神論者のルシアンさん嫌いじゃなかったな。
我が家の愛犬レノンが私の側で眠っている。
楽あれば苦あり。苦あれば楽あり。
継続は力。大したものじゃないけど、私にも、それなりに続いているものもあるのだから、無意味とは思うまい。
これからどうするかな。
ここで死ぬのかな？
そうだ。お米がない。すごい勢いでなくなる気がするが、こんなものだろうか？
小麦粉。卵。スキムミルクあり。三温糖。ベーキングパウダー。イースト菌あり。
豚バラ。キャベツ。玉ねぎ。人参あり。お好み焼きできるか？ホットケーキか？
せっかく配偶者控除が１５０万になっても働きに出られないものには関係ない。
植木や犬に水はやる。
私は感謝できない。
なぜ自分を偽って感謝したり微笑んだりしなくてはいけない？
赤ん坊も犬もなくのが商売
どーんと
私のお気に入りって何かな？
私のお気に入りって何だろう？
なるようにしかならないんだ。
ふと縁側がほしい。
あの縁側に帰ったら母親が微笑んでいるような気がする。
でもあの縁側はもう思い出の中にしかない。
私の母はもういないんだ。
認知症になって私を翻弄してくれることもない。
どこに消えてしまったんだろう。
私のために死んだというの？それが本当の愛？
私のお母さんはこんな人じゃない。私のお母さんはもっと優しい人だと言えたお嬢さんを羨んでいる。お母さまも彼女も元気だ。私の母にはそんな元気はなかった。
元気の量が愛情の量かな。
違うよね。比べたって幸せにはならない。
幸せなんて言葉があるから不幸も現れると思う。
すずめに生まれたら幸せも不幸もない境地になれるかな。
それともすずめにも賢いのと馬鹿なのとあるんだろうか？
でもあまり知らない方がいいかな。
すずめの世界はきれいもきたないもない冨貴も賢愚もない世界であって欲しい。
やっぱり私はこの部屋で死ぬんじゃないかな。
そんな気がする。
印象に残ったコメントに旗印を付けようとしたら、これはクレームを付けるためのもの？
，疲れたな。
母があれは五十代の頃でしたか、定年後１日中父が家の中にいる暮らしに耐えられるかどうかを心配したことがあったが、そんな心配は無用だった。何故なら彼女は還暦過ぎまで生きられなかったから。
馬鹿だねお母さんも。私たち自分の狭い了見に結構自信を持ってしまいがち。
明日の心配をしたら鬼が笑うという諺がある。
鬼のようだった人が笑顔になるならいいことかもしれない。
好きなだけ心配しませう。
私は
あら？
不思議。
SNSのお友達のお誕生日忘れて過ぎちゃってたと思ったら、まだこれからだった。
なぜ過ぎたと思ったんだろう？
カレンダーで勘違いしたか。
緑さんお元気かな。
神様や仏様の愛や慈悲が無限でも私には限界があるみたいだ。
私はこれだけのものなんだろうか？
あのひとは自分はこれだけのものだったんだと語ったらしいが、私は故意に死ぬことも傷つけることもできない。私は死にたくないのだ。とはいうものの死なないわけにはいかない。身を捨てて死ねないのに永遠の命は頂けない道理。
確かにみっともないが、私は自分が嫌いではない。
宇宙のゴミ捨て場に捨てられたロボットの映画に人情味があった
。何というタイトルだったかな。
もし神様が今までのことを計画されたとしたら神様は意地が悪いと思う。
生まれてきたのが間違いだったのかもしれない。
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