衛澤のどーでもよさげ。
2010年07月21日(水) 羞。

紛う方なき素麺の季節を迎え、素麺の見かけによらぬカロリーの高さにびくびくしている衛澤です。素麺も粉ものだヨ!

さて、昨日のことに。
よく知った道を単車で走って、信号待ちをしていたときのことです。道を挟んで向かいには白と黒がかわいい自動車が止まっていて、信号が明けないうちに助手席に乗車していた若いポリスマンがおもむろに降車しました。何故か知らねどずっとこちらを見ています。さてそのポリスマン、とことこ歩いて信号無視の上、私に近寄って来るではありませんか。

私、そのとき訳あって大量の荷物を自分も背負っていたし単車にも積んでいたし、もしかしたら過積載云々で注意を受けるのかも、とは思いましたが「私は何にも悪くありません」という風情を意味もなく装いました。
果たして若いポリスマンが私の側まで来て言ったこととは「ここは一方通行ですよ」。
いつも通る道。そんなはずはない。私は何故か意図なくもかわいく「うそっ」と言ってしまいました。この頁の記事を度々読んでくだすっているみなさんはよく御存知の通り、二頁ほど戻って頂きますとお判りの通り、私は人相の悪い髭のおじさんです。でもかわいく言ったの何故か。

そして信号が明け、白と黒のポリス仕様の自動車がゆっくりと近付いてきます。運転席のポリスマンが何か言っています。
「ここ、「二輪車は除く」や!」
そう、確かに一方通行の標識はあるけど「二輪車は除く」の条件が付いているので、私はいつもその道を利用していたのです。法規違反ではないです。

若いポリスマンは「二輪車は除く」が明らかになった瞬間から「すみません!」と三回くらい頭を下げてくれました。信号は既に明けています。ずっと停まっていると後ろがつかえてしまうので、私は単車を発進させました。
夏の昼下がり、路上には夏の強い陽差しと私のちょっとした恥ずかしさだけが残ったのでした。

2010年07月19日(月) 堕。

相変わらず何かと面倒な衛澤です。熱帯(と同程度)の暑さが私を駄目にする。熱帯の暑さの中の冷房が私を堕落させる。もう何もかも面倒くさいです。駄目人間。踊るヨ。

この季節になると誰しも薄着になるのですが、ここ五年ほど私は「よつばと!」に出てくるとーちゃんと同じ恰好で暑さをしのいでいます。つまり、Tシャツとパンツ(下着)のみの恰好です。
突然のお客さまのお越しには多少慌てますが、友人知人に「来訪時要事前連絡」を通達しておけば、慌てねばならぬことは頻繁には起こりません。

Tシャツ+パンツ姿に慣れますと、外出時にズボンを履くとすんごく暑く感じます。自宅生活時からズボンを履くようにしておいたほうがいいようだと気付いてももう遅いのです。慣れてしまったら、ズボンを履く生活には容易には戻れませんです。ちなみに就寝時も同じ恰好です。
「暑い」と「面倒くさい」が私をどんどん堕落させる……では「暑い」がなくなる季節には私の堕落は止まっているかと申しますと、あんまり自信ありません。

ズボンを履くのは、三箇月後くらいかな。微かに肌寒くなる頃。

2010年07月15日(木) 刈る。

腹立たしいことがあっても腹を立てるのが面倒で億劫なので腹を立てることがほとんどなくなった衛澤です。もうトシですね。持病のせいもあるんですが。

さて、年を喰っていろいろなことが面倒になってきました。安価な理髪店を利用している上に更にその調髪料を節約しようと安価なバリカンを購入したものの、なかなか面倒で当初の予定の半分ほどしか自力で調髪していません。
というのも、私が好むスポーツ刈りというのは調えるのが難しいのです。
難しくて面倒なので、もう丸坊主でもいいか、などと思うのですが、丸坊主という髪型は人を択びます。顔立ちがくっきりしていないと似合わないし、頭のかたちがよろしくないと似合わない。そんな訳でこれまで丸坊主は避けてきました。

しかし、そんな風に贅沢とか面倒とか言っているとどうにもならなくなるのが自力散髪です。最初は、調えようとするんです。しかし、こっちを刈り過ぎあっちが刈り足らず、あちらを刈り足しこっちを揃えとしているうちに、全体的に短くなってきて、スポーツ刈りではなくなってしまいます。
スポーツ刈りというのは頭頂部を少し長めに残し、頭の周囲は短く刈って、全体的に四角くなるように刈ります。頭頂部が短くなるとスポーツ刈りにはなりにくくなります。

面倒になりました。
似合う似合わないはもうどうでもいいので、頭部の髪が生えているところ全部を短く短く、でもできるだけ揃えるようにバリカンで刈りました。できたのが下の写真。



あああ、それでなくても人相が悪いのに髪が短くなると更に怖い人に見える。できるだけ調えて刈ったつもりが刈り残しがところどころにあって不恰好です。あああ。
正直に申し上げます。私は繁華街を歩いていて女学生の群れに避けて通られたことがあります。作務衣で草履履きっていうのもいけなかったかもしれませんが、やっぱり怖かったんだなあ。

しかしまあ、これくらいの坊主でも、一ト月もあれば調髪が必要なほど伸びてきます。暫く短くしておけば、薬疹なのか内臓の調子がよろしくないのか、頭部に点々と出ている発疹も治りやすくなるんじゃないかなと思いつつ、頭くりくりしてます。刈り立ての頭を撫でると気持ちいいヨ。

2010年07月07日(水) 滋味。

「これ、観てください。」
一枚のDVDを差し出され、「はい、観ます」と受け取ってから五年経ってようやくそのDVDを観た衛澤です。実はその内容は別のところで見て知っていたのですが、もう一度観たくなるおもしろい内容で、そういえばこれのDVDをくれた人がいたよね、ということを思い出して、今日自宅で観た次第です。

このDVDの内容とは映画「かもめ食堂」で、淡々としてしみじみとしたおかしみのあるこの映画が私は大好きなのですが、今日はもたいまさこさんが登場した辺りで(丁度半分くらい?)寝てしまっていました。早朝トレーニングを終えたあとで横になっていたら幾らおもしろいものを観ていても寝てしまうんですね(いま更)。

私は映画が好きなのですが、自宅から映画館が遠いとか懐がいつも寂しいとか持病の外出できない症状が出ていることがあるとか、さまざまな理由が重なって、あまり劇場で映画を観ることができません。見逃がした映画はDVDをレンタルして観たいのですが、店舗に出掛けなければならない&店舗に返却しに行かねばならないことが足枷になってなかなか観られません。
しかし、最近では大変便利なサービスがあって、「これ貸して」とインターネット上から申し込むとDVDが宅配されて、観終わったDVDは最寄りの郵便ポストに投函すればそれで返却は完了というもので、店舗まで行かなくていいのです。
こりゃーいいサービスだと思いつつなかなか手を出せず、三年越しくらいでようやくはじめて貸し出しの手続きをしました。ぐずぐずさせたら紀伊半島一かもしれません私は。

三枚貸して貰う手続きをした、うち一枚は「めがね」という映画です。「かもめ食堂」のキャストとスタッフがほぼそのまま制作に携わった作品です。これもまた淡々としてしみじみとした映画で、多分一〇代や二〇代前半の人はつまんないんじゃないかという御話です。これも以前に別の場所で観たことがあって、もう一度観たいのです。
小林聡美さん、もたいまさこさんの独特の芝居の味や、荻上直子監督が撮る奇妙な均衡がいつも何処かにある画面が私は好きなのですが、同様に「かもめ食堂」、「めがね」に共通する「食べもの」も私は大好きなのです。
派手ではないけれど、きっとしみじみおいしくてお腹がいっぱいになりそうな食べものたち。「LIFE」、「シネマ食堂」などの著書があるフードスタイリスト飯島奈美さんが、食べものを、ごはんを、丁寧に丁寧に演出しています。食べることは生きることとはよく言われますが、食べることは「生活すること」でもあるのだと、「かもめ食堂」や「めがね」で私は感じました。毎日を営み、大切にすること。

私はこの二作を、タイのバンコクで初めて観たのでした。宿泊したホテルに置き土産としてDVDが残されていたのです。
二回めの性別適合手術を終えて予後を観察するために退院後、二週間ばかりバンコク市内に滞在したのですが、そのときに。淡々としみじみと穏やかに、異国で身体を切った貼ったしたばかりの私の胸に胃袋に、それ等映画はしみたのでした。
そして三年後、時限魔法のようにもう一度観たくなっているのです。

2010年07月02日(金) 食。

日中着ている衣服だけで一.七キログラム程度はある衛澤です。ベルトに沢山必要品を付けているので重くなります。携帯電話とかエコバッグとか。あと、入っている金額はいつも少額なのに財布がやたら重いので必然的にズボンが重くなります。

制限食生活が続いております。制限食というのは食べる品目が制限されている訳ではなく、摂取熱量、カロリーの上限が定められているだけです。だからカロリーさえ制限量を越えなければ何をどれだけ食べてもいい。大変自由なものです。
しかし、ちょっと凝ったもの、おいしいものというのは大抵高カロリーなのです。だから品目も多くは食べられないし量も少しのみにせざるを得ません。おいしくないものを沢山食べても満足感は得られませんしね。

調理や料理が好きな人ならここで一ト工夫して自分が満足できる量と味かつ制限カロリー内の総菜を編み出したり拵えたりして豊かな食卓をつくり出すのでありましょうが、暑くもなってきましたし、私は調理を放棄してしまいました。冷や奴と魚の缶詰があればもういいです。あと野菜ジュース。
けれど、彩りのない食卓は心の彩りをもなくしてしまいます。目に見える風景が全体的にモノトーンになったり。それも比喩ではなく。大変よろしくありません。
そこで強い味方。管理栄養士と調理師が組んでつくった食事が宅配されるサービス。
さほどめずらしいサービスでもなく、数年前からたとえば買いものや調理がしんどくなってきた高齢者を対象としたものや腎臓病や糖尿病など特別食が必要な人を対象としたものなど、複数の会社が行なっています。

その中で私がいま御世話になっているのはこの会社。関西ローカル夕方ワイド番組「ちちんぷいぷい」の司会進行、角さんも病いに倒れてからは利用しているというサービスです。
実は私もこれまでに数社のサービスを体験しています。料理は冷凍されて、チルド便で送られてきますが、食べるために解凍してみると何だか「しよしよのぱ」だったり、メニューがさみしかったりで、短期間でサービスを断っていました。
しかしこの会社のメニューはおいしい……冷凍で食材がやせてしまっていることもないし、メニューは豊富で択び放題、豪華なのにカロリーは制限範囲内、まるで魔法のよう。
何より、食事が愉しみになります。次は何を食べようかと択ぶ愉しみ、択んだそれを実際に味わう愉しみが毎日あるというのは、大変有難いことです。

世の中には、食材の買い出しから調理にかけてが愉しくて愉しくてならぬという人もいます。何故自分がそういう人に生まれつかなかったかを口惜しく思うこともたびたびでしたが、「餅は餅屋」という言葉もあります。自分にはできないことは、得意な人に御願いするという方法もあります。
調理部門はちょっと御願いしておいて、今度は掃除が好きで好きでたまらなくなる方法を考えたいと思います。


エンピツユニオン


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