2020年05月01日(金) |
アガサ・クリスティ著「鏡は横にひび割れて」 |
推薦図書のご紹介。 自粛要請中にも拘らずパチンコに行っちゃう人は勿論、帰省して友達とBBQやっちゃう人や、「まさか自分が罹るとは思わなかった」と言っている有名人の皆さん、政府や自治体の要請に従って辛抱してお家に閉じ籠もっている善良な人々にも是非読んで頂きたい。 アガサ・クリスティと言えばミステリーの女王、これも殺人事件の真相にミス・マープルが迫る推理小説だが、実は公衆衛生に関する名著である。 殺された被害者は、熱があるのにバスツアーに出かけちゃうアクティブババアや、スポーツジムに通っちゃうアクティブジジイに通ずるものがある。 アクティブな馬鹿が他人にとってどれだけ迷惑な存在か、この小説は教えてくれる。 読書が好きでない人にはBBCドラマ版がある。 字幕だけれど、名シリーズと名高いヒクソン版が、今ならアマゾンプライム会員は無料で観られるので是非!
クリスティの何がいいって、愚鈍な人間に容赦ない所。ほんと好き。 教育現場では差別を避けるべく「人を見かけで判断してはいけません」という方針で、私も学校ではそう言われて育ったけれど、結構人って見かけ通りだなと、この年になってつくづく思う。 ミス・マープルも結構他人をそれでカテゴライズしていて、それが功を奏している。 という訳で若い人達には言いたい。 見かけが全てではないが、判断材料としては有効だよと。
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