今週も甥っ子を連れて実家の世話になって来た。 天気が良かったので今回も甥っ子を拾ってからバスで駅に向かったのだが、バス賃を用意していると、甥っ子が財布を覗きこんだ。 「あっ、おかね」 「そうだよ、お金だよ」 「おかね、だいじ」 「そうだね、お金は大事だね」 「じいちゃんち、おかね、いっぱい!」 「うーん、それはどうかなあ……」 突然の事でそう言うのが精一杯だったが、甥っ子的には、じいちゃんちに行くと小銭がジャラジャラ沢山あるよね!ぐらいの意味合いだったのだ。 でもそれを知らない人には金持ちの家の子かと誤解されかねない発言である。 万一誘拐でもされると困るので、不用意な発言は慎んで頂きたい。
という訳で、甥っ子の最近のブームはお金。 最近は母親の目を盗んで、財布から小銭を取り出すという。何という不良! 実家でも、父から貰った小銭でジャラジャラと遊んでいた。 現在流通している日本の貨幣で遊ばせるのは如何なものかという事で、昔の外国の貨幣を。マルクとかフランとか、今でも使えるんだろうか。(一応洗った) プラスチックのコップにジャラジャラとあけて、「おちゃ」「ジュース」とか言いながら一人遊びをする。 だったらお金じゃなくてもいいんじゃないかと思うのだが、何故かお金がいいらしい。
玄関に飾ってあった南天の実を欲しがるので、根負けした母が枝ごと渡していた。 それを一つずつ捥いで、「いっぴぴ、にぴぴ、さんぴぴ……」と数えるのだが、ぴぴって何?と思ったら、「一匹、二匹、三匹じゃないかしら」と母。ピタゴラスイッチの「ぴきひきびきの歌」か!(いっぴき、にひき、さんびき、と蛙を数える歌) 夢中になり過ぎて「よんぴぴ、ごぴぴ、ろっぴぴ、ごぴぴ」と行きつ戻りつするのは、ご愛嬌。 一人遊びの様子は面白いので時々動画に撮るのだが、見付かると「かーしーてー」と突進して来るのが困ったものだ。 一応1〜9まで数える事は出来るが、10をすっ飛ばして11に行くのはどうしたものか。
甥っ子のために、実家にも補助便座を導入する事になった。 主人がアマゾンで選んで実家に届くように手配してくれたのだが、開封してみて、甥っ子は「くましゃん! くましゃん!」と大喜び。 甥っ子が大好きなアンパンマンにしようか迷ったのだが、便座にしがみ付いて離れないのも困るので、リラックマの便座を選んだのだ。まあ、完全に私の好みって事で。寧ろ私が座りたいぐらいである。 「じゃあ、トイレでおしっこ出来るかな〜?」と甥っ子を座らせたところ、早速用を足していた。 「おしっこ出来たねえ、偉いねえ。後で伯父さんにお電話でありがとうって言おうね」 「うん、おじしゃ、あなと(=ありがと)」 と予行練習はばっちりだったのだが、実際電話してみると、スマホを目の前にしてもじもじする甥っ子。 促されて漸く小さな声で「おじしゃ、あなと」と言ったものの、残念ながら主人にはよく聞こえなかった模様。
実家最後の夜に、いつものように添い寝して寝かし付けようとしたら、「(あっちに)いって。ひとり」と言う。 「一人で寝るの?」と訊くと「うん」。 「そっか、じゃあおやすみ」と布団をかけて部屋を出ると、泣きもしないし追いかけても来ない。お気に入りの縫い包みと一緒に、そのまま寝てくれた。なんて楽なんだ! でも夜中に起きると泣くんだな、これが。ジジババでは駄目みたいで、何故か私が呼び出される。 辛い。自分の家の自分の布団で誰にも邪魔されずにゆっくり寝たいです……。
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