天上天下唯我独尊

2016年10月29日(土) 約2歳

今週も子守りで、甥っ子を連れて実家の世話になって来た。
妹宅に寄って荷物を作り、保育園で甥っ子を拾って駅まで行ったはいいが、公共交通機関で困った事が。
乗り込んだら、2人掛けの席が空いてなかったのだ。相席しか無い。
どうしよう……甥っ子を膝の上に載せるか、通路を挟んで別々に座るか、どっちにしろ相席の客には迷惑になってしまう。
困ったなと思っていたら、スーツ姿の若い男性が、一つ後ろの席に移動してくれた。
礼を述べて有難く座らせて貰ったが、甥っ子も時々背凭れの間から後ろを振り向いて、ニコニコと愛想を振り撒いていた。
血が繋がっているとは思えないほど、空気の読める子である。
甥っ子と連れ立っていると、このように、見知らぬ他人の善意に触れる事が多い。
他人の事なんか知った事かという、普段の利己的な自分を反省させられる。

保育園でお昼寝を済ませた後だったので眠らなかったが、甥っ子は道中ずっとお利口さんにしていた。
子供には退屈だったろうが、暗くなるまでは窓の外を眺めて、ほら鳥が飛んでるよとかトンネルに入るよとかお話をして、日が落ちて窓が曇って来るとそこにお絵描きをして遊んでいた。
クレヨンでお絵描きする時もそうだが、何故一人で遊んでいてくれないのだろう。「ちょうちょ」とか「しんかんせん」とか「おばけ」とか、リクエストして来るのだ。
促せば少しは自分でも描くが、すぐまた私に描かせる。
他の玩具で遊ぶ時は、一人遊びも出来るのだが、お絵描きは何故か「いっしょ」がいいらしい。
でもトイレにまで着いて来るのは、どうか勘弁して頂きたい。
実家2階のトイレだったので、締め出したら1階に降りようとして階段から落ちるのではないかと危惧して、追い出せなかったのだ。
そしたら、「いっしょ」と言いながら膝に攀じ登って来るではないか。いや、それは流石に無理。
出るものも出ないので、大声で母を呼んで回収して貰った。

甥っ子に付き合って(去ろうとすると引き止められる)和室で遊んでいたら、ハウスダストのアレルギーで酷いくしゃみと洟に見舞われた。
鼻の粘膜を刺激したくないので鼻の穴にティッシュを詰めていたら、甥っ子が「はな、はな」と自分の鼻を指差して、自分にもやれと言うではないか。
この頃何でも大人の真似をするようになったと思ったが、それは流石に一寸……。
そのうち言葉が達者になったら、外で何でも話すようになるのだろう。自分も身に覚えがあるが、恐ろしい事である。
甥っ子も洟を垂らしていたが、こちらは風邪。ゼエゼエと喘鳴も聞こえるようになったので、小児科に連れて行った。
診察室に飾ってあった玩具が気になって仕方ないようで、診察中もずっとガン見。
診察が終わると棚に直行して「これ、これ」と指差すので、先生が貸して下さった。
会計待ちの間はずっとそれに夢中で、会計を終えて、帰るよーと私が言っても、待合室中に響くほどの大声で、「いーやーだ!」と叫んで手放さない。
仕方ないのでもう暫く遊ばせてから、「じゃあ自分で返しに行きなさい」と玩具を持たせて、看護婦さんの所まで連れて行って、漸く返却した。自分の物ではなく借り物なので返さなきゃならないというのは理解していたのか。
次に寄った薬局では、ブロックに夢中になっていた。
持っていないタイプの玩具が羨ましいのかね。

今回の甥っ子纏め
・「半分こ」を、前回は「はんばんく」と言っていたのが、「はんびんこ」に進化した。しかし自分の分を食べ終わって、人の分がまだ残っていると、そっちに手を出そうとするのは相変わらず
・食欲旺盛。男の子って、2歳でもこんなに食べるものなの……? 妹は普通だったものの、私は食の細い子だったらしいので、母も驚いていた
・「ジャーンプ!」と掛け声だけは勇ましいが、まだジャンプは出来ない。どうしても片足ずつになる
・滑り台大好きで、今回も公園遊びに付き合わされた。もうそろそろ限界。寒くて
・タブレットやスマホは動画を見る道具。好きな動画はトーマス、アンパンマン、童謡、プラレール。余所の子が玩具で遊んでいるのを見て、何が面白いのだろう。
 自分が滑り台で遊んでいる動画も好き。好きな動画は何度でも繰り返して見る。私はつまらないので、膝から降ろそうとすると駄目だと言う。抱っこして一緒に観なきゃならないのかよ……
・移動中に私のスマホで動画を見たがるが、(通信費が怖いので)これは駄目ね、と鞄に仕舞うと、他の乗客のスマホを指差して、じゃああれで見せろと……あれは余所様のなので、もっと駄目です

このところ隔週の子守りで疲れていたが、それは私ばかりではないようで、暫く来なくていいよと母に言われてしまった。
という訳で、次回再来週は妹宅で過ごす予定。



2016年10月18日(火) 2月29日

4年に1度ぐらい、美人さんだね、と褒められる事がある。
いずれも老婦人から。男性に言われた事は一度も無い。
今回は、偶々入った食事処のカウンター席で、私の向かいに座っていたご婦人だった。
店を出た後で暫く経ってから、別の店舗前で顔を合わせた時に言われた。
正直私はそのご婦人の顔は覚えていなくて、服の模様で「あ、さっきの人だ」と判断したのであった。
顔を褒められても、普段そんな事言われ慣れていないので、どうして良いかわからなくて、反応に困ってしまう。
誰もが認めるレベルの美人なら、「あら、有難うございます。うふふ」とか余裕の笑顔で返すのだろうが、十人並みの顔が言われたところで一体どうしたら。
今回も挙動不審になってしまった事だよ。

そう言えば先日は、やはり年上のご婦人から、
「シオンさんって、雰囲気がキーラ・ナイトレイに似てるよね」
と言われた。
どこがだろう……。

どうせだったら、聞き飽きるほど美人だねって言われるぐらいの美人に生まれたかった!
と主人らに文句を言うと、
「それだとシオンは確実に美貌を鼻にかける駄目人間になっていただろうし、逆にブスだといじけて今以上に捻くれた性格になっていただろうから、今ぐらいが丁度いいんだよ」
と言われた。
なるほど、なんか納得した。



2016年10月17日(月) マナーモードの意味

久し振りに、クラシックの演奏会に行って来た。
ちゃんとしたプロの音楽を聴くのは何年振りだろう。
恐らく今世界中で一番この楽器が上手なのはこの人だよねという、私ですら名前を知っているぐらい有名な演奏家をゲストに招いてのプログラムで、地方オケにそんなコネがあるなんて、正直驚きである。
そしてやはり、世界一の演奏は素晴らしかった。
絶対外さないもんね。ちっとも危な気無い。安心して聴ける。
そう、一流プロの演奏って、安心感があるのだ。
頑張れ!と手に汗握らなくて良いので、聴く側にストレスがかからない。
その演奏家は演奏だけでなく指揮もしていたが、自分が出来るからなのか、同じ楽器に対する要求が高過ぎて、オケのその楽器担当の人が死にそうになっていた。頑張れ!(と心の中で応援しながら手に汗握る)

演奏は素晴らしかったのだが、残念な出来事が。
なんと、演奏中に緊急地震速報が鳴りまくったのだ。
マナーモードだと鳴るのを知らないのか。
「携帯電話などの電気機器の電源はお切り下さい」という事前の告知があったにも拘らず、何故電源を落とさない。
しかも悪びれる事無く、演奏中なのに速報の詳細を見る馬鹿もいるし。
死ね、お前ら全員死ね。
それでも動揺を見せずに演奏を続けたオケには、本当に申し訳なく思った。
音楽なんかより人命が大事!という人もいるんだろうが、そんなに大きな地震だったら速報より先に揺れてるっての。
会場側も、電波妨害機器をさっさと導入して欲しい。
それにしても、どこに行っても他人に苛々させられるのは何でだろう。
マナーも守れない奴は死ねばいいのに。



2016年10月16日(日) 殆ど2歳

実家から戻って妹に甥っ子を手渡したらすぐに帰ろうと思っていたが、予定が変わって、妹の所に1泊する事になった。
甥っ子はおかあさんにベッタリだが、母親である妹の方は仕事を持ち帰っており、PCに向かったまま。
構って貰えない甥っ子が不憫だが、妹が大変なのも理解出来るので、乳母車で散歩に連れ出した。
天気の良い日で、同じく散歩中の他の親子と擦れ違ったが、甥っ子より小さなよちよち歩きの子供は自分の足で歩いていたので、一寸恥ずかしくなった。
お前も歩こうか……と言ってみたが、乗り物大好きな甥っ子は全然気にしない。
機嫌良く、ずーっとお歌を歌っていた。

♪いーち、にーい、さーん
 (歌詞不明)
 バ、バ、バーン!♪

飽きもせず、これをずーっと繰り返している。
何のお歌?と訊いてみたかったが、邪魔するのも悪いし、何より見ていて面白かったのでそっとしておいた。
途中で「バ、バ、バーン」が1つ増えて、「バ、バ、バ、バーン」に変わったので、次にどう変化するかも楽しみだったのだが、その前にアパートに帰り着いてしまった。
嫌だまだお散歩するの!と泣き叫んで抵抗する甥っ子を、もうお昼だからねーまたねーと抱きかかえて玄関に入れて妹に訊いてみたら、アンパンマンではないかと言うが、後日「ねないこだれだ」だった事が判明。
あの本には123もバババーンも出て来ない筈だが……と思ったが、歌っているうちに自分の知っている言葉に摩り替わってしまったのではないか、という話であった。
面白かったので動画を撮っておけば良かったと後悔したが、次に会う時には同じようには歌ってくれないんだろうなあ。

そう言えば、最近はお風呂で抱きかかえて仰向けにすると嫌がるんだけど、頭を洗う時はどうしているの?と妹に訊いたら、
「立たせたままで洗ってるよ。泡で洗ってから、ハイ目を瞑ってねーって言って上からシャワーで洗い流してる」
えっそんな乱暴な……泣かないの?
「泣くよ。一寸泣くけど、ハイよく出来ましたーってすぐに顔を拭いてやれば大丈夫だから。だってもう重いし、横に抱きかかえられるサイズじゃないんだもん。これが一番楽だよ」
永い事シャンプーハットから卒業出来なかった私からすると、驚きの扱いである。
そうか、そんなんでいいのか……強いな甥っ子。



2016年10月15日(土) ほぼ2歳

今週は、1箇月振りの子守りに行っていた。
妹の仕事が忙しいという事で、今回も甥っ子を連れて実家に行くつもりだったが、その前に妹宅で1泊したところ、朝方に酷い寒さで目が覚めた。
天気予報で冷え込む事は知っていたが、木造アパートの寒さを舐めていた。もう1枚毛布を掛けて寝るべきであったと後悔したが、時既に遅し。
寒さなのか寒気なのか、兎に角寒くて、おまけに頭痛と吐き気までする。いつもの肩凝り頭痛と風邪を併発したようだな……とトイレで吐きながら自己診断。
頭が割れるような痛みで、起床時間になっても私は寝床から出られず、朝の支度は妹1人でやって貰った。
そしてこんな朝に限ってうんこする甥っ子。私は布団の中でウトウトしながら、妹のヒステリックな声を壁越しに聞いた。

その後も何度かトイレに駆け込んで吐いたが、11時近くになって何とか起き上がれるようになった隙を見て、掃除と洗濯を済ませた。
何を飲んでもすぐに吐くので、水すら飲んでいなかったが(本当は何が何でも水分摂らなきゃならないのは知っている。でも胃液どころか腸液まで出て来るんだもん、苦くて辛いんだもん)、吐き気が治まったので、服薬のためにウィダーinゼリーを飲んだ。
頭痛もだいぶ楽になった。朝の時点ではどうしようか迷ったが、この分なら移動出来そうである。
妹に連絡を入れ、荷物を纏めて、いつものようにタクシーで保育所で甥っ子を拾って駅まで移動、そこから乗り換え。
甥っ子はずっといい子で眠っていてくれたし、私も具合が悪くなる事は無かった。頭が痛くないって幸せ!


今回の甥っ子纏め
・所有の格助詞「の」と、感動の終助詞「か」を覚えた。
 妹宅で私が添い寝してやろうとすると、布団を叩いて、「おかあしゃんの!」と言って私を追い出した。実家では、玄関が開く音を聞いて「じーちゃん!」と興奮するも、帰って来たのが母だと知ると「ばーちゃんか……」
・一人称と二人称を間違って覚えてしまった。先月の実家滞在中(私はノータッチだった)に母と妹が甥っ子をアンタ呼ばわりしていたため、自分の所有権を主張する際に「あんたの!」と言う。
 そして私と一緒に遊びたい時には、「わたしも!」と。言葉を覚えている段階の子供に対しては、一人称・二人称は遣わない方がいいのかなあ
・食事の際に食べ物をスプーンで口に運んでやっていると、体を揺らして食卓を叩きながら「がん!がん!がん!がん!」と言う。
 何の抗議行動かと思ったら、「ごはん」の事であった。自分が今食べたいのは豆腐ではない、ご飯を食べさせろと。gohan→g(oh)an→gan
 このように、途中の子音と母音が抜ける事は間々あって、「たーくー」と言うので「タクシー?」と訊いたら「たーくー!」と怒られたので何かと思ったらトラックの事だったり、解読が難しい
・実家にて添い寝してやろうとしたら、「(あっちに)いって」と布団から追い出された。添い寝は嫌で、自分が眠るのを見守って欲しいらしいが、こっちは寒いんですけど……。
 これをやりたいけれどやったら咎められそうだという時にも「いって」と言う
・お歌が上手になった。「ちょうちょ」も「かえるのうた」も何となく歌える。暫く前までは「でんでんしーしー」だったのに、ちゃんと「でんでんむーしー」と言えるようになっていたし

前の週末に主人と出掛けた時に、毛糸の帽子を自分用として買ったのだが、持って行って甥っ子に被せてみたら私より似合うので、これが今年の誕生日プレゼントになった。そりゃね、うさ耳帽子だって、40代半ばのババアよりも小さい子に被って貰った方が幸せだよね。
基本的に被り物が嫌いな甥っ子だが、「可愛い!ノンタンみたいねえ」と持ち上げてみたら、気に入ってくれた様子。暑いと脱ぐけれど。
実家に行く際にも被せていたら、駅で知らない女子高生達から「可愛い!」と言われた。私が被っていても誰も言ってくれないだろうから、帽子だって嬉しいだろうよ。(←まだ言ってる。実は悔しい)



2016年10月03日(月) スマホデビュー

この度、思い切って格安スマホに乗り換えた。
普段の専業主婦生活なら携帯電話で充分だが、昨年から子守で遠出するようになると、乗換えや運行状況をその場で調べられたらいいなあと思うようになったのだ。
携帯電話でも出来ない事も無いのだろうが、iモードの遅さには苛々するし、パケット料金がかかる。
キャリアそのままでスマホにしようかなとも思ったが、やっぱり料金が高過ぎる。
全国どこでも電話が繋がるのだけが取り柄の大手だが、そもそもその長所を実感する機会は年に1度の墓参りぐらいしか無い。
あとは万一山の中で列車が転覆して遭難した場合とか? それでも一生に一度あるか無いかぐらいの事だろう。
金持ちなら、万一の保険として高い利用料を支払い続けるのもありだろうが、生憎我が家はそこまでの金持ちではない。
だったら格安スマホでいいよねえという訳で、乗り換えてみた。私だけ。
主人の携帯はそのまま据え置き。というのも数箇月前に、スマホから携帯電話に戻したばかりなのだ。
スマホ本体の調子が悪くなったので、スマホは料金が高いから携帯に戻すように私が促したのだ。お蔭で月々の携帯料金は安くなった。
貴方もこれを機会にまたスマホにする?格安の。と訊いたら、主人は、買ったばかりだからこのまま携帯でいい、と言ったのだった。

自分でネットで調べて、携帯電話のデータもマイクロSDカードで移行出来たし、新しい着信メロディも入れた。
序でにおさいふケータイ機能も使ってみようかなと思ったが、万一を考えると怖くなったので止めておいた。まあそのうちね。
これで移動中の暇潰しも出来るし(大抵寝ちゃうんだが)、乗り換えもバッチリだ。と思う。
毎度の事だが、新しい玩具は楽しいなあ。


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春 紫苑 [MAIL]

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