天上天下唯我独尊

2005年12月31日(土) Mr.ハンコックの不幸

大晦日だが、紅白歌合戦を見なかった。
何故なら、主人が「TVタックル超常SP200X年地球大崩壊!?ビートたけしの恐怖の大予言!!人類滅亡への驚愕のカウントダウン」を見ると言い出したからである。
そんなあ〜。
私は「今夜生でNo1を決定!!輝け!2005年・お笑いネタのグランプリ!!」を見たかったのにぃ。

お笑いを1時間だけ見た後、主人はいそいそとチャンネルを変えた。
私は超常現象は好きだがそれは霊現象だけで、UFOも宇宙人も信じていないので、この番組のどこが楽しいのか理解出来なかった。
しかし暫くすると、パネラー達が怒鳴り合い貶し合い、これぞTVタッコーな雰囲気に。
主人が言うには、元々のTVタックルはこういう番組だったらしい。
それがいつの頃からか、政治や経済が中心の番組になって、本来の超常現象系は年末の恒例行事になったのだそうな。
聞いた事も無いオカルト系の人々(流石に主人は誰がどんな人なのか知っていて、解説を加えてくれたが)がパネラー同士で喧嘩する番組だと思えば、それはそれで面白い。
ノストラダムス研究家が、大予言の「空から恐怖の大王が降って来る」を、「天井からアスベストが降って来る」と解釈したのには、流石に腹を抱えて笑ってしまった。
この人達、どこまで本気なんだろう……。

それにしても気の毒だったのは、特別ゲストのグラハム・ハンコック。
著書「神々の指紋」は余りにも有名だが、私はこういうレポート系の書物が苦手なので、実は読んでいない。(入院でもして書物に飢えれば読むかも知れないが)
そんな世界的有名人がわざわざ来日したというのに、他人の怒鳴り合いを聞かされて、本人も「こんな低レベルな議論で私の言いたい事を言う時間を潰されるとは」と大層ご立腹の様子だった。
TVタックルがどういう番組か知らずに出てしまったんだろうな。
真面目な検証番組だと思って参加したのかも知れないが、実に気の毒であった。

というか、ダーリンに付き合ってこんな番組で2005年を締めてしまって良かったのだろうか……。



2005年12月30日(金) TV年の瀬

何となく、「上田晋也の日本の宿題」を見た。
ゲストは鈴木宗男、世耕弘成、永田寿康、平沢勝栄、福島みずほ、舛添要一、山本一太。
くりぃむしちゅーの上田が国会議員達と、靖国問題や経済について討論するという番組だった。
意外だったのは、ムネオちゃん以外の全員が、耐震偽装マンションの住民達を税金で救済すべしと考えているという事。
ムネオちゃんの主張は、天災で家を失った人達には公的資金で援助していないのに、マンション住民達には援助するというのでは公平さを欠くというものであった。
言っている事が私と同じ……一寸ショック。
いや、その点については同意するぞ。
頑張れムネオちゃん!

靖国問題については、上田はどうやら公的参拝反対派らしい。
私はそんなのどうだっていいじゃねえかと思うんだが。
でも、他国がどうこう言うのは内政干渉だと思うぞ。
それから、分祀というのは神道的にあり得ないんじゃ?
既にカミサマとして全員一緒に祀っちゃったんだから、それを後から分けるってのはおかしいでしょ、宗教的に。
つまり、ここまでこじれちゃったのは、A級戦犯の遺族達と金に目が眩んだ靖国神社が悪いのだ。
あと、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」とかいうのがあるが、ありゃ金魚の糞みたいでみっともないな。
自分の信条で参拝するなら、他人など関係ない。
1人で参拝すれば良いのだ。

夜は、「江原啓之スペシャル・天国からの手紙」を見た。
このシリーズ、好きなのだ。
我が家の霊能者(=主人)はこの人を下師と並ぶ本物だと言っている。
しかし今回は重かった……犯罪被害者の遺族が登場したのだ。
盗みに入って火を放ち、2人を死亡させたにも拘らず、犯人は無期懲役で刑に服している。
しかも再犯なのだ。
こんな奴が生きていて、神を信じていた善良なクリスチャンが苦しんで酷い死に方をするなんて、世の中の不条理を感じた。
それでも尚、死んだ彼女は犯人を恨まず、「罪を憎んで人を憎まず」の心境らしい。
信仰というのはそういうものなのか。
「理解出来ない。私なら犯人に取り憑いて、呪い殺してやりたいね」
と私が呟くと、主人に
「まあシオンはそうかもな」
と言われた。



2005年12月29日(木) 超能力家族

ダーリンの実家方面へ行く電車が来るまでに時間があったので、駅でたこ焼きを食べた。
ここのたこ焼きは本当に美味しい。
一口食べたその時、私はある事を思い出した。
「!」
たこ焼きを口に入れたまま固まった私を見て、ダーリンが一言。
「『チャングムの誓い』の録画予約、忘れたんだろ」
「ど、どうして判ったの!? 私、一言も口を利いていないのに!」(たこ焼きで口が埋まっていたから)
「何でだろ?? でもすぐに判ったよ」
ダーリンの実家にはBSが無いので、向こうに行ってしまうと観られない。
総集編は最終回まであと3話を残すところとなっていたので、録画予約して行かなきゃと思っていたのだ。前日までは。
勿論、当日になると出掛ける支度でバタバタして、そんな事はすっかり忘れていた訳だが。
仕方が無いので、録画は自分の実家に電話して頼んだ。

そしてダーリンの実家で1泊して、遅い朝食の後、皆で炬燵を囲んでいた時の事。
TVでは、「運命の選択!人生勝ち組の法則」という番組をやっていた。
勝ち組・負け組という言い方は嫌いだとダーリンは言う。
勿論その言い分は解るし、人生の勝ち負けはお金では量れない。
因みに私が考える「人生の勝敗」は、死ぬ時に自分の人生が幸せだったと感じられるかどうかである。
そして幸せの価値基準は個人に委ねられ、それは裕福度には必ずしも比例しない。
しかしこの番組では、完全に「お金」を中心とする価値観での、勝ち負けについて検証していた。
つまり老後にどれだけうまくやれるかという話であり、公的年金や公的扶助をどれだけがめつく使う事が出来るかに終始するという、現在税金や年金を納めている世代からすると、非常に不快極まる番組であった。
中でも最悪だったのは、退職してから生活物資の安い海外に移住する老夫婦達。
尤も彼等は日本でもそれなりの仕事に就いていた、決して低収入ではない人々であるので、低所得者達が羨ましく思っても、それを真似るのは容易ではないと思われる。
しかし日本で稼いで日本の年金を受け取っておいて、それを外国に落とすとは何事か。
「結局こういう人達は、退職して年金生活に入っても、それまでの生活レベルを落とす事が出来ないんだろうなあ。退職金だってあるんだし、月に22万円でも、夫婦2人なら贅沢さえしなきゃ充分暮らせるでしょ」
と半ば呆れるダーリン親子。
そうよねえ、と私が相槌を打つと、TVでは金利の話しに入っていた。
外国では、年利4〜5%なんだとか。
早速ダーリンが暗算していた。
「年4%としても、1年預ければ100万円で4万円、1000万円で40万円……一寸厳しいな。1億あれば400万だから充分か」
「ねえ! それなら」
と閃いた私が言い掛けたところで、ダーリンがすぐさま遮った。
「ハイハイ解ったから。宝籤で3億当てようってんでしょ」
「どっ、どうして解ったの!? 私最後まで言ってないのに。また超能力!?」
私が驚くと、ダーリンは溜め息を吐いた。
「イヤ、今のは皆判ったから」
ダーリンの両親もこちらを見て苦笑いしている……判ったのか?
もしかして、超能力者の家系かー!?



2005年12月28日(水) 今年最後の鼻炎

年賀状の準備が全く出来ていないというのに、主人の実家に行く事になった。
本当は日帰りで勘弁して欲しいところだが、私が折れたため、今回は1泊である。

主人の実家は、山の中にある。
初めてここを訪れた時、私は栗鼠を見た。
建物も凄い。
こんな所によく住んでるよなーと思うような家である。
結婚した当初、「シオンさんは昼まで寝ててもいいから、一緒に住もう」と主人の両親は言ったが、主人が完全に防波堤になり、2人の新婚生活をスタートさせるに相応しいアパートを借りてくれたのだった。
本当に主人には感謝している……だって、同居が嫌とか言う以前の問題なのだ。
こんな所に住んだら私、耐えられなくてすぐに逃げ出していたか、気が狂っていたかのどっちかだな。
今回訪問して、その思いを新たにした。
夏ならまだいいが、冬は死にそうに寒い。
隙間風が入り込むというよりも全体的に冷え冷えとして、ストーブを焚いても焚いても寒く、灯油の無駄遣いを促進するような建物なのだ。
「劇的ビフォーアフター」に出て来るお家を見て、こんな家に住んでいる人もいるんだーと思っていたが、そう言えば身近にいたのだっけ。
あの番組に出ても遜色無いほどの酷い建物である。

到着後暫くして、鼻がむずむずする。
……やられた。
そして、くしゃみ、洟、鼻詰まりの雨嵐。
自分の実家のみならず、主人の実家でもアレルギー性鼻炎が出たのだ。
夜になって、いつ洗ったか不明なシーツとこれまたいつ干したのか不明な布団の間に挟まると、症状は更に酷くなった。
これを理由に、もう宿泊は勘弁して欲しい。
主人の両親は優しいし、とてもいい人達なのだが、如何せん環境がなあ……。



2005年12月27日(火) ロボトミー犬

お土産を貰った。
くれたのは私をよく知る人で、
「貴女きっとこういうの好きだと思って」
と言った。
「わーい、ケーキだぁ♪」
喜んで箱を開けると……





ロ、ロボトミー!?
参考DVD。これの終わりの方の衝撃シーン参照の事。「食事中の方は御遠慮下さい」系である。)

ケーキ屋さんに可愛く並んでいたらしいが、これってどうなの?
いいのかケーキ屋さん。
よくこれで製造にゴーサインが出たな。

有り難く頂いたが、中身は普通のプリン・ア・ラ・モードであった。
しかも、一緒に貰ったティラミスの方が数段美味しかった。

残った容器は、味噌入れにでもするか……。
主人は、
「鱈の白子でも入れて、飾ったらどうだろう」
と言うが、そこまでするのは人間としてどうかと思うぞ。



2005年12月26日(月) 庄内事情

日本海の荒れ方は半端ではない。
太平洋とはやはり違う。
ピアノをやっている友人が大学の先生から貰った曲は、ブラームスのラプソディー2番だった。
1番が良かったのに……と友人は思ったのだが、先生には、
「あなたには、日本海の荒波のようなこの曲が似合うわ」
と言われたのだとか。
勿論彼女は日本海側の出身だった。

25日夜、JRの特急「いなほ」が引っ繰り返った。
私も乗った事がある電車だし、今回の事故には驚いたが、余目と立川が合併して「庄内町」を名乗っていた事にも驚いた。
しかしネットで「庄内町」を検索してみると、大分県の庄内町(現在は由布市)がまずヒットする。
そりゃあの辺りは庄内地方と言うけれど、何故そんな紛らわしい名前にした?余目&立川よ。

ワイドショーを聞いていて笑ったのは、「余目」を「よめ」と読んだ馬鹿者がいた事。
すぐに「あまるめ」と訂正が入ったが、イントネーションが違う。
平坦に読んではいけない。アクセントは「ま」。
リピート・アフター・ミー。あるめ。

怪我人は、酒田にある山形県立日本海病院に運ばれたという。
何故「日本海病院」?
日本海なんて北海道から沖縄まであるのに、何故山形県だけ独り占めしているような名前にしたのか。
TVで見たところ新しそうな、随分立派な病院だったが、採算取れてんのか山形県。
因みに酒田の少し南にある鶴岡には、市立庄内病院がある。
日本海病院に対抗したのか、これまた立派な建物らしい。
数年前に場所を変えて建て直したらしいが、現在の場所と言うのが元々沼地だった所だとかで、大金をかけて建てたとてもいずれ沈むから止めろと専門家に言われたという曰く付きの場所だ。
それでも市議会では殆どが賛成で可決してしまったんだとか。
きっと土建屋と裏で繋がってんだな、というのは想像に難くない。
国でも地方自治体でも、ハコモノを作れば豊かになる人が多いらしい。
そしてその人達は、作られた物がどれぐらい持つかという事には関心が無いという所も共通しているようだ。



2005年12月25日(日) バイオリン発表会

肉体労働(雪かき)を終えて飯を掻っ込み、私は慌てて出かける支度をした。
知り合いから、バイオリン発表会の券を貰ったのだ。
貰ったからにはお花かお菓子でも持って行くのが礼儀なのだが、思ったよりも雪かきに時間を取られてしまったため、買いに行く時間が無いので手ぶらで出かける。

私は弦楽器を弾けない。
弦を押さえる指先が痛くなるので駄目なのだ。
それでも、聴くのは割と好きだと思っていた。
思っていたのだが、独奏が始まって暫くすると、これは……

苦行。

多少下手でもピアノは聴けるのだが、バイオリンはそうも行かない。
ピアノならドと♯ドの間に音は無いが、バイオリンはその間にある無限の音を出す事が出来る。

勿論これは良し悪しではなく、その楽器の特性である。
私はピアノを弾いていて、それが普通だと思っているから全く判らないが、うちの妹など、和音が綺麗に聞こえないからピアノは嫌い!などと言う。(それはピアノが下手な言い訳じゃないのかという突っ込みをしたくなるが)
ピアノは1オクターブの音を12個に均等に分けている(平均律)。
1の和音(ドミソ)を出すには、真ん中のミの音を少し低く取ると、音が唸る事無く綺麗に聞こえるのだが、ピアノではそれが出来ない。
ミの音だけ低く調律しても、和音だけ弾く訳でもないし、ハ調以外の曲には使えないからだ。
一方、弦楽器や管楽器は演奏者がその都度音程を自由に調整出来るので、出す和音に応じて音を上げたり下げたりして、美しい響きを作り出す事が出来るのである。
勿論、奏者にそれなりの技術と耳が必要な訳だが。

音程の合わないバイオリンの演奏を聴くのは、音痴の歌を聞くのと同じである。
いや、音痴の歌はまだ愛嬌があるからいいが、それよりも遥かにきつい。
完全なる独創ならまだいいが、ピアノ伴奏が付くとピッチのずれが余計に目立ち、聴いていて頭痛までして来る始末。
現役音大生だというその教室の卒業生の独奏も聴いたが、正直言って、この程度でも音大なのか……と思ってしまった。
曲にもよるのかも知れないが。(だって本人達の力量よりも、明らかに難しい曲ばかりだったのだ)
1人だけ、安心して聴けるバイオリンがいたが、その人はプロの演奏家だという。流石。

まだ独奏はせず合奏だけに参加する程度の、小さいバイオリンを使うような小さい子供は、下手でも見ていて可愛いから許そう。
いっぱいいい音楽聴いて、頑張っていい耳を持てよ〜。



2005年12月24日(土) 南国は雪かきの苦労が無くていいよな……

私のクリスマス・イブは、雪かきで始まった。

今日は目覚ましより1時間早く目が覚めた。
いつもならここで2度寝に入るのだが、昨夜からの雪が気になり、そっとカーテンを開けてみた。



                   ムーミン!?

これは2度寝している場合じゃないだろ〜。
急いで着替えて洗面を済ませ洗濯機を回すと、私は手袋をして外に出た。
上はセーターにパーカー。
雪はまだ降っているが、すぐに暑くなるのでコートは着ない。
入り口から駐車場に向かって道を付けるだけで、もうヘトヘト。
駐車場の雪も何とかしないと車は出られないが、ここで朝食の時間だ。
慌てて戻ってダーリンを起こし、お弁当の支度をする。
「雪かきの途中だから、朝食は自分で支度してねっ」
と言い残して、再び雪かき。
漸く自分ちの車まで辿り着いたが、公道までは距離にしてその2倍、面積にすると何倍だろう……考えただけで眩暈が。
ダーリンが出かけるまでに何とか道だけでも付けるつもりが、結局彼は雪の中を漕いで職場に向かったのだった。ゴメンヨ。

間も無く、他の土曜出勤らしき住民も顔を出した。
奥さんもスノーダンプで参戦。
「こっちはやりますから〜」
と、駐車場をスノーダンプでどんどん雪かきしてくれるとは、何て頼もしい奥さん!
しかし別の住民は普段通りの時間で出て来て、他所の奥さんが雪を除けてくれた所を、殆ど何の苦労もせずにさっさと出かけて行った。
もっと早く起きて手伝えやコラ!と言いたかったが、ここで喧嘩しても仕方ないので、車の前の除雪を少し手伝ってやる心の広い私。
私なんて朝飯も食わずに2時間も雪かきして、もう腕が上がらないのに、それでもスコップ持ってやってるんだぞ!
勿論これは、自分が昼から出かけるためなのだが。



2005年12月23日(金) 第74回日本音楽コンクール

年末のこの時期になると、毎年NHK教育で「日本音楽コンクール」の本選の模様を放送する。
しかし年に1回の事だし、NHKは民放のようにしつこく予告を放送しないので、見忘れる年もある。
そして後で知って、悔しい思いをするのだ。

私は音楽は好きだが、実はよく知らない。
しかし私より音楽に詳しいダーリンが、色々と解説を付けてくれる。
バイオリン部門の演奏を見ながら、
「へえ。この子いいね。音程がしっかりしている。体の芯が安定しているからかな」
と言うので、私は訊いた。
「芯って?」
「姿勢がちゃんとしてるって事。五嶋みどりなんか思い切り前屈みになって弾くし、庄司紗矢香なんて目を瞑って頭ぐらんぐらんさせて弾くでしょ。トランス状態みたいで、そのうち何かが憑依するんじゃないかってぐらい凄いよ」
ホントかよ……私は見た事無いから知らないけど。

ピアノもバイオリンもホルンも声楽部門も、本選は協奏曲を演奏する。
しかしホルンだけは何故かオーケストラとの共演ではなく、ピアノ伴奏だった。
以前見たクラリネット部門もそうだったような気がする。
管楽器だけ差別されているのか?
ホルン部門優勝者は、のびのびと自由に吹いていた。
実は口唇ヘルペスだかが出来ていたという噂も……それでよくあれだけ堂々と演奏出来たな。
何位の人か忘れたが、「楽しんで吹けました」とインタビューに答えた割には、実際ちっとも楽しそうに吹いていなかった人がいた。
終わった時なんか、「やっと終わった!」という顔だったし。
気の毒だったのは、わざわざ外国からコンクールのために戻って来たという人。
緊張のせいか、はじめのオクターブからしてボロボロな演奏で、聴いているこっちが辛くなった。
幾ら練習で上手に吹けても、本番で吹けなきゃプロにはなれない。
同じ芸術でも、絵と違って、音楽は保存が利かないからなあ。
音楽は水物、ある意味瞬間芸である。

我々夫婦は音楽好きだが、ダーリンのセンスは私の理解を超えている。
ピアノ部門では、本選でプロコフィエフを弾いた人が聴衆賞に輝いたのを見て、
「プロコが一般の聴衆に受け入れられるとは。何て素晴らしいんだ!」
と勝手に解釈して喜び、熱くプロコについて語り出したのでこの辺は省略。
そして作曲部門というのがある。
他の部門に比べて拍手が少ないなあと思ったら、客席ガラガラだよ!
それぐらい、一般には理解され難い曲が入賞しているのだ。
つまり、おもくそ現代曲なのである。
以前見た時は、弦楽器を三角定規(しかも小学校にあるようなでかいやつ)で弾くという、常人には何かのギャグかとしか思えないようなパフォーマンスが飛び出していた。
しかも曲が、これまた常人には音楽には聞こえない音楽なのだ。
嘗て黛敏郎が「現代曲には顔が無い」と言っていたが、まさにそうなのだ。区別が付かない。
これを演奏する人や審査する人は楽しいのか?と思ってしまい、現代音楽を理解出来ない私は作曲部門にそっぽを向いていた。
しかしこれがダーリンには楽しかったらしく、
「すげー面白い♪」
の声で彼を見ると、なんとTVの画面に50cmの距離で大接近していた。
解る人には面白いらしい……。



2005年12月22日(木) 超能力者・おそなえもち君

スーパーに行くと、クリスマスグッズに混じって、お正月用の飾りが目に付く季節になった。
置き場所も無いので、クリスマスが終わったら買おう。

TVを見ながらダーリンに寄りかかり、何気なくお腹に腕を巻き付けた。
「一寸、太ったんじゃないの?」
「そうかも。夏の間は少し痩せていたんだけどねえ。まあ冬だし」
「ぷにぷにしてて、お供え餅みたいねえ」
と口にしてみて、私はハッと閃いた。
裸で正座させて、頭の上に蜜柑を載せてみたい!
「ねえねえ、いい事思い付いたんだけど」
「載っけねえよ」
「!」
私、まだ何も言っていないのに!
「どうして? ねえ、どうして判ったの〜!?」
「絶っ対、載・せ・ね・え・よ〜〜だ!」
うひゃひゃひゃと笑い転げながら、私は尋ねる。
「どうやって私の心を読むの? 教えてっ」
「シオンはね、時々この辺がパカッて開くの」
と言って、彼は額の真ん中で両手を開いてみせた。
「おでこが開いて、中が丸見えになるんだよ」
そんな馬鹿な事があるかーい!



2005年12月19日(月) 華麗なるグランドステージ

先日里帰りした折に撮った写真を添付して叔母にメールを送ったら、返事が来た。
出掛けた序でに、渦中のグランドステージ××を見て来たそうな。
……叔母と血の繋がりを感じた。

本日より、耐震偽装問題(報道機関によって「偽装」だったり「偽造」だったりする。どちらが本当?)関係先の家宅捜索が始まった。
公表より1箇月も経って漸く着手とは、余りにも遅過ぎる。
どうぞ証拠隠滅して下さいというようなものだろう。
インタビューに答えていた付近住民も、数日前のごみの日にシュレッダーにかけられた大量のごみが出されているのを目撃したと言う。
今頃になっての捜索など、ただの国民に対するポーズとしか思えない。
一体今更、何の証拠が挙がるというのだ?

私は、マンションの購入者に対する税金投入には、今でも反対だ。
引っ越し代を出せだの、折角新しい家具まで揃えたのに狭い住宅に入れないだのという住民がいたが、甘えるなと言いたい。
引っ越しなど、その気になれば金をかけずに出来るし、新しい部屋に合わせて借金してまで(ローンだの分割払いだのいうのは、結局借金なのだ)家具を買ってしまったのは、自分の都合だろう。
ここで2重ローンなど組んだら破産してしまうという住民がいたが、それは見通しが甘かったねとしか言い様が無い。
阪神大震災の被災者の中には、10年以上経つ今でも2重ローンを払っている人がいるのだ。
勿論苦しいだろうが、それでも頑張って払っているのだ。
実際に住処も家具も失った被災者には支援せず、まだ倒壊していないマンションの住民を手厚く保護するのには、納得行かない。
しかし、「安物買いの銭失い」などと酷い言葉を投げかける人もいるが、私はそうは思わない。
安物でもお金を出して買ったのだ、本物でなければ詐欺である。
スーパーで安い肉を買って、もしそれが腐っていたら、店に文句を言うのが当然だ。
……もしかすると、ケチだと思われるのが嫌で、ブツブツ文句を言いながら捨ててしまう人もいるかも知れないが、私は絶対店に行って責任者を呼ぶ。
客がわざわざごみにお金を払うなんてあり得ないだろう。
だから、安いマンションを買ったという点では、購入者に非があるとは思わない。

ここ1箇月ですっかり顔が知れてしまった、グランドステージ住吉の住民代表がTVに映った。
「この人、大丈夫かなあ。刺されたりしないといいけど」
と主人が心配そうに言った。
「刺されるって?」
「土建屋と言えば、大抵裏に暴力団が付いてるだろ」
なるほどねえ。
政治家との繋がりばかり報道されているけれど、そちらもあったか。



2005年12月17日(土) 小型ストーブ

検査の結果、ダーリンの心臓は、取り敢えず異常が見付からなかった。
本人は相変わらず、調子が良くないのに異常無しなんて、あの医者はヤブだ!と言い張っている。
そんなに信用ならないのなら、別の医者にも診て貰ったら?と私が言うと、年内は病院に行く暇など無いそうな……またですか。
歯医者も治療途中で行かなくなっちゃったのにねえ。
早く休みを取れるようになるといいねえ。

身内の医療関係者にも相談したところ、心臓よりも血圧に注意と言われたため、最近は私が!あの私が!毎晩台所に立っている。
(他所の家庭ではそれが当たり前なのだろうが、私にとって料理は苦行に近いのである)
ダーリンは私と違って料理は全く苦にならないのだが、何しろ味付けが濃い。
もうひと味、と言って調味料を余計に入れてしまう。
こんなしょっぱい物ばかり食べてたら、そりゃ血圧も上がるわ。
という事で、私が本と首っ引きで料理をするのを余儀なくされているのだ。

そして高血圧にとって、冬の風呂場は大変危険である。
我が家の風呂場は、家(アパート)の中で玄関の次に寒い場所だ。
暖かい部屋からそんな寒い所に行って裸になったら、心臓が吃驚してしまう。
何とかせねば。
丁度、結婚した時にヤフーオークションで手に入れた電話機(兎に角あの頃の私は、何でも安く上げる事に情熱をかけていた。ヒューザーマンション購入者を笑えないな)も寿命だったので、電話機と風呂場用ストーブを買いに行った。
ネットや通信販売での購入も検討したが、ストーブは今夜からでも使いたいし、電話機も、用も無いのに子機が突然ピーピー鳴り出すものだから、これも今すぐ換えたいと思ったのだ。
電話機はすぐ決まったが、ストーブは矢鱈と品数が多かったため、選定に難航。
扇風機型がいいよとダーリンは言うが、そんなでかい物あんな狭い風呂場に置けるか。
私はデロンギデビューか?とわくわくしていたのだが、デロンギは暖まるのに時間がかかるらしいとの事で断念。
結局、1番安くて小さい、普通の電気ストーブになってしまった……。

しかしこれ、結構いいかも。
これでこの冬は、風呂場でダーリンが倒れていないかと、やきもきせずに済む。



2005年12月16日(金) ブッシュの嘘と小泉の嘘

あのジョージ・ウォーカー・ブッシュ(アル中だったけど、ジョニー・ウォーカーじゃないよ)がとうとう、自らがイラク戦争開始の理由としていた「イラクの大量破壊兵器保持」の情報が誤りだったと認めた。
そしてその上で、間違った情報によって開戦したが、フセインを倒したのは正しい事だったし、その結果イラクには自由が齎されたのだ、と演説を行った。

イラク戦争が始まったのが2003年3月。
「大量破壊兵器が無い可能性が高いと知りながらもアメリカはイラクを攻撃した」とイギリスの新聞が報道したのは、今年5月の事だった。
それをやっと認めた訳である。
普通なら間違いを認めたら素直にゴメンネと謝るものだが、何が何でも謝らないのがアメリカである。
開戦のきっかけは誤りだったが、フセインもやっつけたし、イラクの国民は「自由」になったんだから、結果オーライじゃん?と言っているのである。
開いた口が塞がらないぞ。
この戦争で、イラク人は3万人、アメリカ兵は2千人程が死んでいる。
イラク初の自由選挙が行われたとしても米軍はまだ居座るようだし、これ以上の死者が出ないとは限らない。
それで結果オーライだあ? ハァ!?(←摩邪風に)
大体、「自由」って何だよ。
言うまでも無いが、アメリカは一応キリスト教国家だし、イラクはイスラム社会である。
それを十字軍気取りで自分達のやり方を押し付け、自由万歳と言っているアメリカ……非常にムカツク。
自分家でおコタにあたり、家族で平和にすき焼きの鍋を突付いているところに、隣の家のオッサンがズカズカと土足で入って来て、
「バカヤロー、鍋ってのはな、一度に野菜を入れたら温度が下がるだろうが!」
とか何とか言いつつ、頼んでもいないのに勝手に鍋奉行宜しく仕切り出したらどう思う?
そりゃ非常識というものだ。
アメリカがやっているのは、まさにそれと同じ事なのだ。

そして小泉大統領、いや、首相は、ブッシュに贈られた新型の小型乗り物セグウェイに乗ってご機嫌だった。
時間がかかったものの、約束通りにアメリカ産牛肉の輸入を再開に持ち込み、イラクが大量破壊兵器を持っていなかったらしいという事について彼を責めなかったから、ブッシュが忠実なる僕コイズミに対して褒美を取らせたのだろう。
安倍官房長官は「イラク攻撃への日本の支持について言えば、合理的な判断だったと思う」と記者会見で答え、小泉もそれに関して反省すべき点は無いと言っている。
アメリカとイギリス以外は難色を示していたのに、果たしてあれが合理的判断だったのか?
先の衆院選で圧勝した自民党は、ここに来て好き放題にやっている感が否めない。
自衛隊のイラク派遣を今年も済し崩し的に延長し、アメリカ産牛肉の輸入にゴーサインを出し、次は税金値上げか?
自民党に投票した人々は、本当にこれでいいと思っているのだろうか。



2005年12月14日(水)

京都で刺殺された女児の葬儀



2005年12月13日(火) 真冬の怪談2005

9月上旬にそれまで住んでいた夫婦(参照1参照2)が引っ越して以来、上の部屋は空き家になっている。

風呂上がりにトマトジュースを飲んでいた主人が、居間に入って来てこう言った。
「ねえ、上の部屋に誰か越して来た?」
「ええっ、知らないよう。暫く前にハウスクリーニングは来てたけど、引っ越しトラックも見ていないし」
もし上に入居者が入っていたら、夜遅くのドアの開け閉めなどに気を付けないとならない。
「待って。一応見て来る」
と言うや否や私は立ち上がり、自分のブーツを履くのが面倒なので主人の靴をつっかけて外に出た。
ぐるりと窓の方に回って見ると、暗くてよく判らないが、カーテンはかかっていないように見える。
一応、階段を上がってドアを見たが、郵便受けにはガムテープが貼られている。
つまり、まだ誰もいないと言う事だ。
部屋に戻り、主人にそれを報告すると、
「そうか……おかしいな」
と言って、黙り込んでしまった。
い、嫌な予感……。
「ええと、あの、まさか」
恐る恐る聞くと、
「うん。さっき台所であしおとが聞こえたんだよね」
「本当に上から? 下とか横とかじゃないの?」
「下からだと、それはそれで怖いと思うが……」(∵我が家は1階)
と言いながら、彼は台所の天井を指差した。
「この端っこからあっちの端っこまで、横切るように、パタパタパタって走って行ったんだけど」
や、
やめろおおおお!
「そんな怖い事言わないでよっ。夜中に水飲みに起きて来られないじゃないのさ!」
「だって本当に聞こえたんだもん……」
聞こえても言うなっっ。



2005年12月12日(月) ボーナスの使い途2005冬

先週末、公務員にボーナスが支給されたそうだ。
公務員の給料を下げろ!だの、民間が苦しい思いをしているのに公務員にボーナスとは何事だ!などと言う人がいるが、そいつは如何なものか。
確かに、こいつを血税で食わせてやる必要は無い!と思うような、例えば不適格教員みたいなのもいるが、きちんと働いている人なら月給もボーナスも貰う権利はある。
それに民間は、バブルの時期に散々良い思いをしたのではなかったか。
アリとキリギリスとまでは言わないが、民間がバブルでウハウハだった頃に民間に比べれば低い給料で頑張っていた公務員に、民間は苦しいんだからお前等も苦しめと言うのは如何なものか。
私立大学が国立大学の授業料も私立並みに値上げしろと言うのに、どこか似ている気がする。

お金の話は聞く人間を卑しくするのでしない方が良いのだろうが、主人が(妻が、じゃないよ)病身に鞭打って働いてくれたお蔭で、我が家にもボーナスが来る。
しかし今年は私が旅行に行ったせいで、殆ど飛んじゃうなあと思っていたら、それだけでは済まなかった。
先日実家から持ち帰った着物のお直し代で、足が出そうな予感(大汗)。
実家の母は、それぐらい出して上げるわよ〜と言ってくれたが、実家には頼りたいようで頼りたくないのだ。
そこまで実家に頼ったら、まるで亭主の稼ぎが悪いみたいじゃないか。
天童荒太原作のドラマ「永遠の仔」(非常に興味はあるが実は未読)で、主人公の少女の家庭がそんな感じだったのだ。
母親はいつまでも娘気分で実家にベッタリ、高価な物も親に買って貰っちゃうという人で、父親は妻の親の手前、苦い思いをしてそれを我慢している、という描写があった。
父親のその鬱屈した思いが実の娘に性的虐待という形で噴出するのだが、これは父親も悪いが原因を作った母親も悪いだろーと、観ていて思った。
そして私は、結婚したら実家に経済的に頼っちゃいけないのだわと、このシーンを通して学んだのだった。

それでもお金はあったら嬉しい。
「ねえねえ、結婚する時に着物作らなかった分、着物のお直し代をうちの親が出してくれるって言ってるんだけど」
と主人に言ってみたところ、キッパリ即答された。
「駄目。シオンはもう僕の奥さんなんだから、シオンの事は僕の稼ぎで面倒看るの」
「ハイ……」
そうだ、そうだよね、と私は言ってしまった自分を恥じた。
「確かに僕の稼ぎはそんなに多いとは言えないけれど、足りないかい?」
「ううん、そんな事無いっ。充分です」
ごめん、もう2度と言わない。



2005年12月11日(日) 株の魅力

財産は、不動産・株・現金に分けて持つのが良いと言われているらしい。
父は、昔から株をやっている。
一応研究もしているらしく、ほんの小遣い程度には儲かっているようだが、母の話すところによると、
「お父さんは駄目なのよね〜。この銘柄は今が売り時なんじゃないのって私が言っても、頑として『いや、もっと上がるから一寸待った方がいい』って言うのよ。そしてそうしているうちに、どんどん値下がりしちゃうんだから。下手に欲かくからタイミングを逃すのよねえ、いっつも」
なのだそうで……うう、父のその気持ち、よく解るわあ。

みずほ証券の発注ミス騒動で短時間に大きく儲けた人がいるという話を聞いて、私も心が動いた。
「ねえねえ、お父さんはジェイコム株買わなかったの?」
「その時間は仕事中だったから無理だな」
うむ、そうか……。
うちの両親は機械にまるっきり弱いので、昔ながらの、証券会社に電話して頼むという方法で株をやっているのだ。
パソコン使うっていう手もあるわよ、と言いかけたが、そんなものを勧めて万一スッカラカンになられたら困るので止めた。
やった事無いから憶測だが、ああいうのはきっと、ゲームみたいなものだ。
父は私と同じで(と言うか逆か)、ゲームやギャンブルが大好きなのだ。
ついつい嵌まってしまう性格で、いつの頃からかパッタリ止めたが、昔はパチンコもやっていた。
パチンコというものはパチンコ屋が儲かる仕組みになっているという事に気付いて、馬鹿らしくなったのかも知れない。
では、株は誰が儲けるのだろう。
皆が儲かる訳ではないのではないだろうか。
誰かが得をすれば誰かが損をし、誰かの損で誰かが儲ける。
人生の勝ち負けは本人の幸福度で決まるが、株の勝ち負けは数字にはっきりと表れる。
私が株をやったら、勝つのか負けるのか。
必ず勝てるという訳ではないし、負けが込んだら地獄を見る。
昔からそう考えているため、私はずっと株を避けている。
こう見えても小心者なので、儲かるかもという期待感より、もし大損こいたら……という不安の方が大きいのだ。
(ギャンブルは大好きだが、そんな自分をよく知っているので、嵌まって困る以前に、競馬もパチンコもやらない。馬券の買い方すら知らない。その方が私にとっていいのだ)
「やっぱり私、株って嫌いだわ」
と私が言うと、母が
「この間、こんな物が来たのよ」
と言って、紙切れを見せてくれた。
それには、父が買っている株の配当が記されていた。
そうか、株は売買の差額で儲けるだけではなく、配当があるのだった。
「これで半期だから、1年だと12、3万てとこかしらね。勿論これだけじゃなくて、他にも何社か持ってるのよ」
母の言葉に、また私の心が動いた……。

実家を後にして、再びバスと電車に揺られ、私は帰って来た。
ダーリンにその話をすると、
「いいよ。シオンが欲しかったら買ったら」
といつもの返事……予想はしていたが。
「一寸アナタ、それが仮にも経済を学んだ人の言う台詞? 私より詳しいんだしさ、もっとその知識と霊感を生かしてみようとか思わないの?」
「だって僕、お金に興味ないもん。お金はあるに越した事はないけれど、無くても平気だし」
と、これまたいつもの返事……本当にこの人は欲が無いったら。
「世の中貴方みたいな人ばかりだったら、絶対に経済は発展しないよね」
私が半分呆れて半分感心して言うと、彼はエヘヘと笑った。
「やっぱり私、株はいいわ。損するのが嫌だから、初めから3,000円と決まっている年末ジャンボに賭けようっと」
と私が拳を握り締めると、彼が後ろから声をかけた。
「でもシオン、それで今までどれだけ投資して、どれだけ返って来たよ?」
そっ、それは突っ込まない約束でしょ!!



2005年12月10日(土) 牛蒡の梅漬け

実家はいいねえ。
母の料理は美味しいし、炬燵はあるし。
これで鼻炎の症状さえ出なければ。

マスクをして、家捜しをしてみた。
納戸は寒いが、週末帰って来た妹を従えて、片っ端から抽斗を開ける。
そして、目ぼしい着物を何枚か引っ張り出した。
それらを暖かい居間に持ち込んだ。
広げてみて吃驚、殆どがシミだらけ……何なのこれは。
母に言わせると、
「あの納戸、湿気が酷いのよ。だから黴が生えちゃってねえ」
なんだそうで……それだけの問題ではないような気がするのだが。
何たって、妹と抽斗を開けた時に気付いたのだが、一緒に入っていた除湿剤が悉く、「こちらの面を下にして下さい」が上を向いていたのである……つまり、正しく使われていなかったと言う事だ。
しかも着物の様子を見ると、何年も放置されていたに違いない。
年に1度は風を通さなきゃいけないんじゃ?着物って。
そう思いながらも、取り敢えず合わせてみる。
着物は親子3代着られると言うが、我が家の場合は当て嵌まらないようだ。
だって、どれもこれも短いのだ。
身丈は勿論の事、特に裄(袖幅)が足りない。
直しに出すと高くつくが、このままでは着物も可哀相なので、私が着られそうな柄は持ち帰る事にする。
来る時、土産物のワインは鞄の3分の1程度を占めていたが、帰りは着物で2分の1程が塞がったのだった……。

ところで、今回見付けた新たなお気に入りはこちら。



知人の栃木土産で、牛蒡の梅漬けなんだとか。
大層気に入ったのでネットで取り寄せだー!と意気込んだのだが、残念な事に袋はとうに、中身を瓶に移し替えた時点で捨ててしまったという。
一応その知人に聞いてみてくれるとは言うが……頼むよ母上。
正直、余り期待していない。
以前にも、主人が気に入ったやはり貰い物の漬け物を、どこの店か父がなかなか聞いてくれないうちに、それをくれた伯父はこの世を去ってしまったという事があるからだ。
どなたかこの日記をご覧になって、牛蒡の梅漬けに心当たりがあったら、是非是非教えて頂きたい。
梅漬け大好きだー! 食べ過ぎると夜中に喉が渇いて仕方ないのだが。



2005年12月09日(金) お土産を置きに

久し振りの里帰り。
主人を置いて行くのは些か心配だが、今回の行き先は国内だし、いつでも電話出来るから、大丈夫だろう。
去年の沖縄出張で主人が使った、柄が伸びる車輪付き旅行鞄を、初めて使ってみた。
いいねコレ!
楽しいのでバス停までゴロゴロして行こうかと思ったが、外には雪が積もっていてゴロゴロ出来ず……仕方なく、駅まではタクシーで行く事になった。

実家へは、電車とバスを乗り継いで行く。
長いトンネルを抜けると、

吹雪だった……大丈夫か、バス!
4車線ある筈の高速道路が、対面通行になってるし。流石山の中。
暖房は入っている筈なのに、窓硝子越しに冷気が伝わって来る。
寒さで膀胱が収縮したが、バスのトイレには行きたくないので我慢。
膀胱は人間の体のうちで1番伸び縮みするって言うから、多少の事なら大丈夫さ!

バス停には母が車で迎えに来てくれていたが、乗って暫くすると私は後悔した。
怖いのだ、母の運転が。
私が運転を代われば良かった……以前はそんな事無かったのに、最近親の運転が怖い。
両親ももう年だし、免許を剥奪した方が良いのだろうが、本人達はそれでは生活に支障を来たすと言って全く取り合わない。
タクシー生活かバス生活に切り替えて欲しいのだが、遠方に嫁いでしまった娘としては、これ以上強く言う事が出来ない。
何かあってからでは遅いのだから、早く自主的に何とかして欲しい……。

無事に実家に辿り着くと、私はすぐさまトイレに駆け込んだ。
しかし、うちのトイレは……低い!
ここで暮らしているうちは気にならなかったが、便座がチビ仕様なのだ。
台所の流しも低くて、洗い物をすると腰を痛めそうだ。
というのも、家を建てた時の大工さんが背の低い人で、
「低過ぎませんか?」
と母が言ったものの、
「そんな事は無い。こんなもんだよ」
一蹴されてしまい、母もそれ以上は強く言えなかったのだと言う。
「そんな馬鹿な事あるか、こっちが金出して自分の住む家を建ててるってのに、何故そこで引っ込める!」
私はそれを聞いて酷く怒ったが、建ててしまった物は仕方ない。
賠償か建て直しを要求したら、と言ったものの、田舎者なのでそこまでしなくても良いと言う……私には理解出来ないがな。
そうこうしているうちに時効は成立して現在に至る。
そろそろあちこちにガタが来ているし、今流行のリフォームでもする?という話もちらほら出ているが、実現に向けての動きは全く無いので、多分暫くこのままなのだろう。
私としては、里帰りの度に苦しむこの家を何とかして欲しいと思うのだが……何なんだろうね、この鼻炎の原因は。
今になると、私のアトピーの原因もこの家にあったのではと疑ってしまう。
しかし主人と私だけなのだ、この家に来ると体調を崩すのは。
もしかして霊障……いや、それは無いな。
主人の霊感アンテナは、ここでは別に反応しないから。



2005年12月08日(木) ケツ出し亭主

結婚する前後の2、3年、私はよく不整脈を起こしていた。
不整脈というのは、心臓のリズムが乱れる事である。
一定の速さで脈打っている筈の心拍が、テンポ・ルバートになったり、突然休符が入ったりするのだ。
1拍休むと、次の拍でドッと血液が流れる訳だから、「あー、止まった〜♪」と脈を取るのは面白いのだが、自分でも吃驚するし、具合が悪くなる事もある。
尤も人間は1日に1度は不整脈を起こしているらしいので、しょっちゅうの事でなければ、そんなに神経質になる事は無いだろう。
ただ私の場合は結構それが頻繁に起こっていたので、心配するダーリンには医者にかかる事を勧められたが、1度行くと永遠に薬を飲み続けなければならなくなると知り合いの医者に言われたので、薬漬けの人生なんて嫌だと思い、結局その件では病院に行かずじまいだった。

そのうちに私の不整脈は鳴りを潜めたのだが、最近ダーリンに移ったようで、心臓がおかしいと言い出した。
因みに、彼の父は1度心臓病で倒れている。心臓の悪い家系なのだ。
そして彼も、父親と同じ前触れがあった。
腰や背中の痛みである。
尤もダーリンの場合、しょっちゅうあちこちが痛いと訴えるので、本当に前触れなんだかどうなんだか判らなかったのだが。
しかしとうとう心臓の痛みと不整脈を訴えたので、こりゃマズイんじゃという事で、やっと半日休みを取って病院に行って貰った。

帰宅してから彼は、「痒い痒い」とず〜〜〜っと訴えていた。
ポータブル心電図測定器(ホルター心電図測定器とか言うらしい)を付けられたため、電極を留めるテープがかぶれて痒いらしい。
……そう、彼は絆創膏の類が駄目なのだ。痒くて。
しかし外す訳には行かないので、我慢して貰う。
しかし煩い(怒)。
1回言えば解るから、痒いんだって事は。

夜中に、ダーリンがトイレに行く気配で目が覚めた。
しかし、戻って来た彼のパジャマのズボンにはシミが……。
「どしたの、これ」
と私が指摘すると、彼は初めて気付いた様子。
「おしっこする時に心電図のコードがズボンに引っ掛かって、そっちに気を取られて濡らしちゃったんだな」
「ズボン替えて下さい」
と私が怒りを隠して無表情で言うと、彼はしょんぼりして部屋を出て行った。
濡らしたズボンを洗濯機に放り込みに行ったんだなと思っていたが、なかなか帰って来ない。
まさか……この寒さで心臓が止まって洗面所に倒れているんじゃ?
流石に心配になり、温い布団を出てダーリンを探しに行くと、彼は、
「あ」
ケツを丸出しにして、トイレの床に屈み込んでいた……。
「貴方、何してるの……?」
「おしっこ床に零しちゃったから、綺麗にしとかないとシオンに叱られると思って」
コドモかー!?
「いいから、さっさと寝室に戻って新しいの穿きなさい! こんな寒い所でそんな格好してたら心臓に悪いでしょ!」
「だって、シオンがシオンが……うええん」
「うええんじゃないでしょっ。寒くなけりゃ自分で拭けって言うけれど、貴方心臓が悪いかも知れないんでしょ、さっさとケツ仕舞えや!」
そして、ハーイと言って寝床に戻る彼の背中に呼び掛けた。
「ちゃんと心電図の表(日常生活の記録表みたいな物を渡され、何時に飯食った、何時にトイレ行った、何時に運転しただの書かなければならない)に『1時:ケツ丸出しでトイレの床掃除』って書いとくのよ!」
床は粗方綺麗になっていたが、一応念のため、私がきっちり拭き掃除をしておいた。



2005年12月07日(水) 青いキノコ

12月に入ると、街中だけでなく住宅街までが華やかになる。
クリスマスの電飾だ。
昔の日記と重複するが、言わせて貰う。

馬鹿じゃねえの。

商店ならある程度は仕方無いとは思うが、一般家庭であんなにキラキラピカピカさせて、一体どうするつもりか。防犯か?
NYではロックフェラー・センター前にて巨大なクリスマス・ツリーに明かりが点され、神戸ではルミナリエ、東京ではミレナリオとか言う電気の無駄遣いが行われている。
アメリカはしょうがない。
何たって京都議定書にそっぽを向くような、協調性の無さにかけては北朝鮮と並ぶ、極めて自己中心的な国なのだから。
他所のお家の支払いが嵩もうがそれで破産しようが、勿論そんな事は私には関係ない。
しかし、電気や水というのは、公共性の高いものなのだ。
「自分さえ良ければ」でどんどん使ったら電力不足や水不足を招き、全体に迷惑がかかる。
しかも今は地球温暖化の問題がこれだけ言われているというのに、それでも理解しない無神経さには、怒りすら覚える。

夜、ダーリンと買い物に出掛けた帰り、車で近所の住宅街を通り抜けた。
「この辺りに、青いキノコがあるのよ〜」
と私は話しかけた。
「青いキノコ?」
「うん。丸く刈り込んだお庭の木に、青い電飾を点けているお家があってね。暗闇に青いキノコが浮かんでいるみたいで、ドキッとしたわ。確かこの辺りだと思うんだけれど」
「でも、来る時も同じ道だったけれど、見なかったよ?」
「多分ね、来る時はお家の死角だったんだと思うの。昨日も一昨日もこっちからこの道を通ったけれど、見落とさなかったもん。貴方も見たら笑うわよ〜」
しかし、ダーリンはキノコでは笑わなかった。
「まだかなまだかな」と言っているうちに、アパートに到着してしまったのだ……。
「シオン、家に着いちゃったよ。キノコなんて無かったじゃん」
「お、おかしいな」
と焦る私。
「またシオンは、幻でも見たんだろ」
「違うもん、昨日も一昨日も、絶対あったんだってば!」
とムキになる私に、彼は
「判った判った。そうだね、シオンが言うからあったんだよ。でも消えちゃったんだねキノコ」
と棒読みで、まるで小さい駄々っ子を宥めるような言い方をした。
「本当だってば! 判った、きっと住民が自分でもあのキノコをおかしいと悟って撤去したんだわ!」
私の熱弁にも拘らず、彼は相変わらず棒読み口調だった。
「そうだね、ハイハイ。だからそんなアパート中に響くような大声で主張しなくてもいいから」
またこの人は私を馬鹿にして……信じてくれよう!



2005年12月06日(火) 公的資金導入決定

耐震強度偽造問題で、早くも税金投入が決まった模様。
何か裏があるんではないかと勘繰りたくもなる対応の早さだ。

決定前のTVでは、早く公的資金の導入を、という声ばかりがクローズアップされていたように思うが、実際に決定してみたら、国民からは思ったより反発の声が大きかったのではないだろうか。
以前にも述べたが、私も反対だ。
購入者の自己責任とまでは言わないが、税金投入は最終手段だろう。
地震がいつ来るか判らない状況で、責任追及をやっている時間が無いというのなら、その分を後できちんと回収してくれるんだろうな?
しかし冷静に考えて、今回の事件に関わった業者達では、多分全てを補償し切れないだろう。
それでも10年前の阪神大震災、昨年10月の新潟県中越地震、今年3月の福岡県西方沖地震の被害者よりはましなのではないだろうか。
件のマンションはまだ倒壊しておらず、住民達にはまだ住む場所があるのだ。
マンション倒壊の虞があるとして行政は、自分達の責任逃れのためにさっさと立ち入り禁止にしてしまったが、住むも離れるも住民達の好きにさせたらいい。それこそ自己責任で。
西方沖地震で半壊したマンションだったと思うが、住民達の意見が一致せず、建て直しが出来ない物があるという。
ある住民は壊れて住めないマンションのローンの支払いを続けながら別の場所にアパートを借りて、平行してその家賃も払っているが、別の住民は自分の所は被害が少ないからまだ住めると言って、建て替えに反対しているのだそうだ。
マンションというのは面倒な物で、住民の総意が無ければ修繕や建て直しが出来ないのだと言う。
(こうなって来ると、果たして土地の上に不安定に立つマンションという物に、果たして資産価値があると言えるのかがそもそも疑問な訳だが)
人災と天災とを一概に比較して論じる事は出来ないが、ここで税金投入を決めてしまうと、これらの被害者達との間で全くバランスが取れなくなってしまう。
もしかすると、政府の狙いは別の所にあるのではないか。
ここでさっさと税金を投入してしまえば、政府は国民に対して温かい対応を素早く取った事で評価を上げ、同時にこうして国民のために税金を遣っているのだというポーズを取る事により消費税アップに持って行き易くなる。
国民の間でも、消費税の税率が上がるのも已むを得まいという意見が多くなって来ていると数箇月前にTVの調査で聞いたが、それに追い風をかける狙いもあるのではないだろうか。

私は反対だがな。
税率アップにも税金投入にも。
まずは出費を見直すべきで、税率アップはその後だろ。
本当に、政府のやる事は順番がおかしい。

先週末のTVでは散々墨田区のマンション住民のヒステリー声を聞かされて、ほとほと嫌になった。
「たった36世帯を守れなくてどうするんですか!」
「貴方がお父さんだったらどう思うんですか!」
と叫んでいた女性がいたが、あれじゃその他の国民の反感を買うだろうよ。(勿論私もその1人だが)
大体いい年して「お父さん」てどうよ……。
あの人は、普段もあんな調子で子供を叱り付けているんだろうなあ、と勝手に想像して、勝手に子供に同情してしまった。



2005年12月05日(月) 目の綺麗なお兄ちゃん

さ、寒過ぎ。
一旦起きて主人を送り出したものの、幾ら厚着してもストーブを焚いても寒気が取れないので、「もしかしたら風邪かも知れない」と勝手に解釈し、再び布団に潜り込んだ。
目が覚めると「貞操問答」は終わってしまっており、仕方がないので、温めた牛乳を飲みながら「緋の十字架」を鑑賞する。
盲目の娘が引き取られた家の主人と深い仲になってしまい、やがて手術を受けて目が見えるようになるが……どこかにあったなそんな話、と思っていたが、やはりアンドレ・ジッドの「田園交響楽」が原案だそうで。
でも「田園交響楽」では、憧れていて情を通じた牧師は実は禿げ親爺で、自分に求婚してくれていたのに振ってしまったその息子のような容貌を思い描いていた娘は余りのショックに自殺してしまう。
という話だった気がするが、前世紀に読んだ小説なので自信が無い。
牧師も娘も馬鹿だねえ、という感想を持った事しか覚えていない。

さて、栃木の女児誘拐殺害事件で新たな証言が。
死亡した女児が事件前に、
「目の綺麗なお兄ちゃんと会う約束をしていた」
というのだ。
一緒にTVを見ていた主人は、
「小学校1年生の子供が『目が綺麗』って言うのは、『目が青い』とかそういう意味なんじゃないのかな」

「つまり外国人って事?」
「そう。犯人はカルロス!」
いやそれは違……。
「でも凄いわね貴方。なるほど、『目が綺麗』とは子供にしては詩的な表現と思っていたが、そういう解釈もあるのね」
と私は感心したが、彼はキョトンとして言う。
「いや、普通そう思うだろ?」
「ううん、目から鱗でした。私は寧ろ、あの矢鱈はしゃいだような喋り方が気になっちゃって、証言者が嘘を言っているのかと」
「シオンは目の付け所がどっちを向いているんだか……プロファイラーにはなれないよね」
一寸それは聞き捨てならぬ。
「あら、私は酒鬼薔薇聖斗のプロファイリングに成功したわよ!(←大袈裟) 今回はまだ情報が少ないもの、犯人が万死に値する変態だって事ぐらいしか解っていないでしょ」
「その点に関しては同意見だな。こういう犯罪者は死刑か終身刑でいいよな」
出来ればそれに加えて、宦官みたいに完全にチョン切って欲しいけどね、私としては。
でもそれを言うと彼は痛そうな顔をすると思ったので、敢えて口にしなかった。

それにしてもあんまりな事件が続く。
被害者の家族の心情を思うと、気の毒で仕方が無い。
こういう犯人こそ公開処刑にして欲しいと強く思う。



2005年12月01日(木) 新語・流行語大賞2005

 大賞「小泉劇場」武部勤ほか4名
 大賞「想定内(外)」堀江貴文
 入賞「クールビズ」小池百合子
 入賞「刺客」該当者なし
 入賞「ちょいモテオヤジ」岸田一郎
 入賞「フォーー!」レイザーラモンHG
 入賞「富裕層」田中嘉一
 入賞「ブログ」カズマ(「鬼嫁日記」筆者)
 入賞「ボビーマジック」サブロー、今江敏晃
 入賞「萌え〜」完全メイド宣言(秋葉原のメイドさんグループ)


毎年の事ながら……。
つまらん! お前の選定はつまらん!(大滝秀次風に)
「小泉劇場」が大賞というところに、政治的配慮がプンプンするんだが。
それに「萌え」だの「ブログ」だのが今更流行って、ネットやってる人間からすると、とても温度差を感じる。
誰が選考委員やってるんだよ……というか、主催のユーキャンの姿勢に今年も疑問を感じた。

ところで皆、忘れていないかい?
やはり今年の流行語大賞は、
 「光合掘菌」by堀洋八郎
で決まりでしょ!
それにしても、結局彼の詐欺は不問になったのか?


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春 紫苑 [MAIL]

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