「キケン」 有川浩 新潮社
「シアター!」出版からあまり間が空かない感じでの出版でしたが、これは前者が 書き下ろしだったのに対して、こちらは連載をまとめた作品だったからでしょう。 「シアター!」もとてもよかったのですが、私にはこちらの方がツボでした。 キケン…というのは、「危険」という意味も孕みつつ、機械制御研究部の略称です。 でもまあ、黄色く書かれたそのタイトルロゴが、何やら怪しげで惹かれるものになって いるのは事実。
成南工科大学機械制御研究部、成南のユナ・ボマー上野と大魔神・大神に率いられた 彼らの、面白おかしく破天荒な大学の部活動を描いた作品です。 章タイトル(連載中は各回扉)がコミック仕立てになっているとか、有川作品だなあと 思わせる仕掛けも十分。
私が一番気に入って、他より3倍は読み返したのは、「3倍にしろ」という学園祭の 前後編でしたね。 ラーメン屋さんを切り盛りするお祭り騒ぎの顛末記です。
これを読んでいて何かと思い浮かんだのは、ゆうきまさみのコミック「究極超人あ〜る」 でした。 大好きだったんですよ、光画部のめちゃくちゃな日々是日。 なので、あ〜る好きだった人は、これも好きなんじゃないかな。
☆☆☆☆☆(文句なく、星いつつ!)
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