「昼は雲の柱」石黒耀 講談社
「死都日本」でメフィスト賞を受賞した石黒氏の3作目。 ↑でも展開されている火山神伝説をベースに古事記等を読み解き、世界の謎に 迫ります。 「死都日本」では九州霧島の埋もれた火山・加久藤カルデラが破局的噴火を起こし、 日本が壊滅的打撃を受けつつも頑張って生きていこうとする…そんな感じのストーリー でしたが、本書では富士山が噴火します。 火山学者を父に持つ真紀と、地元の資産家の息子・亮輔。 2人を繋ぐのは、亮輔の父の会社で開発中の富士山ランドから見つかった古代の遺物。 徐福の墓なのではないか…という謎を解明していきます。
富士山の噴火の様子が、とてもリアルで、ちょっと怖いですね。 「死都日本」での噴火とそれ以後のシミュレーションがホントっぽくて怖かったのですが、 負けていませんね。 富士の噴火の方が被害が小さいので、読んでいてちょっと気が楽でした。 災害時にもからむ政治的利害関係の描写などは、背筋が寒いです。
これは続編が書かれるらしいので、そうあとがきにあったので、読める日を楽しみに しています。
☆☆☆(星みっつ。まだ続きがあるようなので)
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