「紺極まる」長野まゆみ 大和書房
図書館で借りて読みました。 BL風味。 表題作は素直な感じで、トントンサクサク読めました。 ひょんなことで同居することになった予備校講師と生徒。 だんだんと心通わせ、離れがたく思うようになるふたりが、ちょっともどかしい。
併録の「五月の鯉(さつきのこい)」は、表題作より時間的に前の話で、そのせいなのか 取っつきが悪く、結果読了するのに時間がかかってしまいました。
☆☆☆(星みっつ)
2007年05月17日(木) |
蒲公英草紙 常野物語 |
「蒲公英草紙 常野物語」恩田陸
常野、という不思議な能力を持つ一族の、物語シリーズの1冊。
東北の小さな村で育った峰子が、昔を懐かしむ形で始まる話は、常野の一族を交えつつ、 ある夏の強い強い出来事を語っています。 お屋敷の聡子お嬢様と峰子の、心温まる交友。 やってきた不思議な家族。 村を襲う、未曾有の台風。 つらい出来事の中、聡子を”しまって”いた春田の光比古が響かせてくれた不思議に、 涙が出ました。
☆☆☆☆(星よっつ)
2007年05月10日(木) |
逃げ出した死体 伊集院大介と少年探偵 |
「逃げ出した死体 伊集院大介と少年探偵」栗本薫
伊集院大介、出番がちょ〜少ない(笑)
私は大介サンよりアトムくんが好きなので、今回、彼のいいところがちょっと多くて、 嬉しかったですね。 主人公の男の子・元気くんが、いじらしくて可愛い。それでもって、大人だ。 もしかして今後も出てくるかも?! なんと言っても、「伊集院大介」みたいな探偵になりたいんだし。
☆☆☆(星みっつ)
2007年05月05日(土) |
精霊の守り人シリーズ |
シリーズを図書館で借りて、けっこうまとめて読みました。 コメントも、まとめてUPです。
「精霊の守り人」 アニメになったので、読んでみました。 女用心棒バルサと、皇子チャグムの物語。 チャグムの中にいつの間にか託された、ナユグ(ヒトの暮らす現実とは違う世界。 ときどき重なり合い、お互いに影響している)の水の精の卵。 干ばつを回避するためにも、卵を孵さなくてはいけないらしい。けれど、卵喰いが 狙っている……。 卵喰いを退け、水の精の卵を孵し、チャグムの命をも、守ることが出来るか!? 時にほのぼのしつつ、全体のドキドキに流され、ラストではちょっとしんみり。 チャグムのことは、思わず母親の気持ちで読んでしまいました。いい子だぁ〜。 ☆☆☆(星みっつ)
「闇の守り人」 前作「精霊の守り人」が思いの外良かったので、続きを図書館で借りて読みました。 (前作は廉価版を買ったのです) バルサの物語、第2弾。 チャグムと別れたバルサは、六つで離れた生まれ故郷、カンバル王国へと旅をします。 とっくに過去のことだと思われたのに、彼女と、彼女の養い親・ジグロを、かつて 追い詰めた陰謀の芽は、まだなくなってはいなかった。 カンバルに伝わる「青光石」を巡る儀式で、バルサは故郷を救うために動き出す……。 不思議な牧童たちの世界が、魅力的でした。 ☆☆☆(星みっつ)
「夢の守り人」 ちょっとオールスターキャストっぽい作品。 1作目「精霊の守り人」での、懐かしい顔・顔・顔。 本作のキーマンは、バルサの幼なじみの薬草師タンダ。 タンダの師トロガイが若い頃育んだ花の種・ユグノを通じ、息子を亡くした新ヨゴ皇国の 一ノ妃は、悲しみの罪に手を染める。 チャグムが懐かしいみんなに再開できて、私まで嬉しくなった1冊です。 ☆☆☆(星みっつ)
「神の守り人 来訪編&帰還編」 長い長い前後編、舞台はヨゴのお隣ロタ王国。 異界に春が来て、おそろしき神タルハマヤが、ハサル・マ・タルハマヤにのってやってきた。 タルハマヤを宿した少女アスラは、運命の荒波に投げ込まれる。 ふとしたことで知り合った女用心棒バルサは、薬草師タンダと共に、アスラや その兄・チキサを助けようとする……。 自分の手もまだ小さいのに、妹アスラを守ろうとするチキサが、本当にかわいいなあと 思います。 そして、いつもバルサはかっこいいね。 ☆☆(星ふたつ)
「虚空の旅人」 今風に言うと、スピンオフ? 主人公は、新ヨゴ皇国の皇太子チャグム。 彼は、おつきの星読博士シュガらと共に、南のサンガル王国で行われる<新王即位の儀>に出席するために出かけた。 そこでは、さらに南の大国タルシュ帝国の、侵略の手が伸びていた……。 チャグムは陰謀の魔の手から、サンガルを救えるのか…。 最初、乱暴だなあと思ったサンガルの王子タルサンがなかなかいい子で、だんだん 好きになりました。 それにしても、サンガル王家のご婦人たちは、とっても素敵な性格なんですね。 ☆☆☆☆(星よっつ)
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