日々是迷々之記
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2003年06月27日(金) しずかなテレビ

今日は家に帰るなりテレビの前に座った。某番組にt.a.t.uが出るからだ。このふたりは私がはじめて描いたマンガのキャラクターにそっくりなので何だか思い入れがあるのだ。

それはさておき、この番組は海外からのゲストの歌は最後だと決まっているようだ。で、当然出るまで見ているわけだがこれがしょっぱなからキツイ。元アイドル4人組の一人とか、ジャニーズの集団とかはまだマシな方で、なんか分別不可能なヒトがいっぱい出ている。

一曲目から脳みそが地割れしそうになってしまったので、消音モードで見ていた。傍らでパソコンをいじりながら。この番組は歌詞の字幕がカラオケみたいに出るのだけれど、それを見ていると日本語なのに意味がぜんぜん分からないので焦ってしまう。「ラズベリーな風呂」ってなんなんだ!

私は基本的に日本語のラップというものの意味がよく分からない。本来は多分経済的、社会的に恵まれていない、アフリカンアメリカンの人たちが、楽器ないし、音楽の勉強もしたこともないけれど、歌いたいので歌っているというようなもんだと思う。それが韻を踏む部分だけが日本では真似られている。例えば「インド、感動、カレーに激同(・∀・)」でもそれらしく聞こえるワケである。(全然意味不明だし、訴えかける価値もないけど。)

というわけで消音にしてもやっぱりテレビは疲れる。この某音楽番組のアシスタント女子は、しゃべりもたどたどしいし、顔面は作りすぎだし、二の腕はお中元の丸ハムみたいやしとどうでもいいことばかり考えてしまう。

で、t.a.t.u.だが楽屋から出てこないらしい。どーなるんだ!と、「日々是迷々之記」初の実況日記は終わりである。


2003年06月24日(火) 梅雨のまにまに

何かもう湿っぽい天気ばかりで人間にカビが生えそうな今日この頃。自転車通勤もお休みで、カブ通勤ばかりである。大して変化もなくのぼぼんとした毎日、密かな楽しみはお昼の散歩である。

散歩、といっても雨模様でバイク乗りは傘を持たないので軒下をささっと駆け抜ける変な散歩だ。ここんところは地下道だけを通ってどこまで行けるかとか、持ち帰りのカフェオレの傾向についていろいろ実験している。(要はヒマなんですね。ハイ。)

大阪駅の地下道はかなり広いと思う。はじからはじまで歩いたら1時間かそこらはかかりそうだ。途中に川がなかったら、次の駅までつながってそうな勢いである。

雨の日の地下街は異常に混んでいて、ドトールコーヒーに長蛇の列だ。私は冷房で冷え切ってしまっていたのでカフェラテを買い求めようとしていた。スターバックスはよく行っていたし、ドトールはめちゃ混み。サンマルクカフェはイマイチ、ということでタリーズコーヒーにした。ここは結構高いが多分今のところ一番美味しいと思う。飲み終わってもミルクの泡泡がコップに残ってるのもイイ感じだ。いくらこのカフェラテが牛丼並よりも高いといえども、それも納得できる。

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家に帰るとオークションに出品した。久しぶりのオークションなので何だか勝手が違ってとまどった。が、何でこんなにカタカナばっかりなんだろう。
「ペイメント」「エスクローサービス」「ウォレット」などなど、普通に「支払い」とか、「お財布」とか日本語にすればいいのに。カタカナにしてそれ本来の意味をごまかそうとしているような気がしてしまう。まるで「月賦」を「ローン」と言い換えるように。

というわけで私は某巨大オークションがあまり好きではない。けど、少しでもたくさんのヒトの目に触れて欲しいと思う余り、出品してしまうのである。


2003年06月20日(金) 小林カツ代を褒め称える!

今日の晩ごはんは、マーボー豆腐と赤魚の西京漬、ごはんになすびのみそ汁。つまみは切り干し大根キムチに、岩ノリのピリ辛煮だった。

ここで特筆すべきはマーボー豆腐である。別に味の素のCook Do!のマーボー豆腐の素を使ったわけではない。(あれはあれでおいしいけど)ちゃんと一から調味料を合わせてマーボー豆腐を作ったのだ。

そのマーボー豆腐は私の30年あまりの人生の中で最高に上手にできた。豆腐から水が出てべちゃっとすることもなく、味がぼんやりすることもなく、まさに完璧である。それもこれも「小林カツ代」氏のおかげである。

先日、「懐かしいごちそう 新しいごちそう」(小林カツ代著)という文庫本を買った。例によって会社の前の本屋をうろうろしていたら何となくかってしまったのだ。695円だった。が、しかし、この本に載っているものは何でもかなりうまいのだ。「きゅうりのゴロゴロ漬け」なんてキュウリに青じそとショウガをはさんで塩水に漬けるだけだが、スーパーの漬け物が平身低頭して二度と頭があがらないくらいうまいのだ。

この本に従って、今日はマーボー豆腐を作ったわけである。この中でポイントになるのは、「木綿豆腐と絹ごし豆腐を1丁づつ使うこと。」「さいの目に切ってからお湯でゆでてざるに上げておくこと。」「調味料は最初に混ぜ合わせておくこと。」「最後に粉山椒とごま油で香り付けをすること。」だったように感じる。

今まで自分で作るマーボー豆腐は何だか味が薄くて水っぽいけど、外で食べると味が濃くてあんまり好きではなかったが、このレシピのマーボー豆腐は好きになってしまった。

全世界のマーボー豆腐に悩む皆さんは是非、この本を一読されることをおすすめします。

集英社Be文庫「懐かしいごちそう 新しいごちそう」(小林カツ代著)


2003年06月15日(日) 人が去ってしまうということ

今日は友人の家に要らなくなった家財道具をもらいに行った。友人を車でピックアップしたあと、何気なく引っ越しでもするの?と聞いてみた。すると友人は「こないだ亡くなったおばあちゃんの家を引き払うねん。それで家の中を整理してるねん。」といった。

私はその場ではふぅん、そうなんかぁと単純に思ったが、現地に着いてから私はうーんと考え込んでしまった。中途半端な時間で止まっている手巻きのぼんぼん時計、半分ほど使われた化粧水、ちいさなくずかごには使用済みのお化粧用コットンが入っている。年代物のしっかりしたタンスの上の箱には「○○さんよりXX」といった感じで、住んでいた人の几帳面な人柄を感じさせる記述がある。ここには確かに人が生活していたのだ。

そんなことは当たり前かもしれないけれど、人が暮らしていた場所から人だけが消えてしまうと何だかそれはとてもかなしい空気が流れているように感じた。何もかもが主人を失ってしまったように手持ちぶさたな空気が流れている。

私には家族といえばダンナさんと妹くらいのもので、どちらにしても私が突然死んでしまっても路頭に迷うことはないのだが、こういうふうに「人だけがいなくなってしまった風景」を実際に見てしまうと、気持ちはフクザツである。

私はおばあさんの家から扇風機とちいさなちゃぶ台、電話機そして買い置きのティッシュペーパー5個組を戴いた。実は手巻きのぼんぼん時計も欲しかったけれど、うちの家はマンションで柱がないからかけるところがないので断念した。


2003年06月14日(土) 雨の日、バイクで映画を見にゆく。

そんなことをするのはオロカ者であると今日思った。

先週封切りになった「マトリックス・リローデッド」を見に、「Movix六甲」というシネマコンプレックスに行ってきたのだ。わざわざ六甲の海側(兵庫県)まで行かなくても、大阪にも映画館はある。だが、ここまで行くにはワケがあって、立ち見で入場させないようになっているので入れさえすれば、座って見られるのである。

「駐車場はどうせ有料なのでバイクで行こう。」と言い出したのはダンナさんだった。朝起きると一応雨は降っていなかったのでバイクで行った。するとちょうど到着した頃、ぽろぽろと雨は降り出した。

カウンターで前売り券を入場券に引き替えると衝撃の事実が判明。映画を見に来たヒトには駐車場料金が2時間無料だったのだ。webサイトで上映時間を調べたついでにそれぐらい調べろよ…と私のぼやきは映画後に「なめこおろしぶっかけうどん」を食べるときまで続くのだった。

「なめこおろしぶっかけうどん」は昼食のメニューである。映画を見た後、映画館の下の階のレストランフロアで食事をすることにしたのだが、これが何か決め手に欠けるフヌケなラインナップの店ばかりで非常に迷った。同じ迷うのでも、焼肉屋で生キモの造りにするか、ユッケにするのか迷うのとは違う、わくわく感に欠けた迷いなのだ。

そこのレストランフロアは「串揚げ食べ放題の店」「創作和食の店」「泳ぎふぐの店」「本場下町洋食の店」「とんかつ屋」「とりわけ系イタリアンの店」「カフェ系の店」そして「讃岐うどんの店」といったラインナップだった。

まずエレベーターを降りると目の前に「カフェ系の店」がある店といっても仕切がオリみたいな鉄の門しかないのでなんだか牢屋で食べている感じがする。オープンカフェならこんなもんだろうけどここは埋め立て地の張りぼてファッションビルである。メニューも「カツカレー」「石焼きビビンバ」「パニーニ」「カフェラテ」「生ビール」とかなり迷いを感じる。ここはとにかくパスである。

「串揚げ食べ放題の店」は店の前を通っただけでパスである。油くさくて嫌だったから。例えれば昼前のガード下の食堂街のにおいである。「ふぐ料理」は季節はずれ、「とりわけ系イタリアン」はそんな気分ではないのでパス。(さっさとどばどば食べたかったのだ。)その他の店は一品で1000円以上、定食にする(ご飯と汁物を付ける)と1500円オーバーは確実なので却下。ということで引き算的選択の上、「讃岐うどん」の店にした。

ここはうまかったと思う。ただ、異常に混んでいたので注文の「なめこおろしぶっかけ定食」がなかなか出てこず、空腹のボルテージが一気に高まってしまい、妙に腹立たしかった。玉ダブルとかごはん大盛りとかのオプションもなかったし。

私は帰りに寄った地元のコーヒー屋でダンナさんに私の思いをぶちまけた。何故あんなにしょぼいラインナップの店しかないのか?、何故それなのに混んでいるのか?、あんな創作料理なんかどうでもいいから、ザ・めし屋、まつ屋に、なか卯、ニンニクラーメン天祥、バーミヤンなんかの方がずっと普通でいいのにと力説した。すると思いも寄らない答えが返ってきた。

「デートスポットやからなぁ。定食とか受けへんねん。」

…ががが〜ん。そういえばカップルと家族連ればかりだった。にしても、あんなもの(って言ったら食べ物に失礼かもしれないが)食べてほんとにうれしいんだろうか?特にカップルの男の方なんかかなりの確率でおごらされるワケで、彼女が「私石焼きビビンバとアイスオーレ!トモ君は?」「…俺、カツカレーっと(えーと、大盛ないねんなぁ。飲み物なんにしよ?コーラ350円!うわ、高っ!)えー水下さいっす。」いや〜若者のデートって悲惨だなぁ。勝手な想像だけど。(^_^;)

ということで「Movix六甲」は映画館としてはいいところだけど、飲食設備が妙に好みでないのだ。大阪の映画館は昔ながらのぼろくて立ち見あり、床は何だかベトベトといったところが多いが、映画の後の飲食は選択肢が多い。

さてどうしたもんか…。とよく考えると全然「マトリックス・リローデッド」の感想は書かずに日記は終わってしまった。感想はまた後日。


2003年06月09日(月) ビールのひみつ

会社帰りにでっかい酒屋に寄った。ここはお酒だけでなく輸入食料、業務用の大きな食料も置いているのでお気に入りである。今日は米を買いに来たのだ。

残念ながら「近江米5キロ」は売り切れだったので、ぶらぶらと店内を見て回る。私はビールの冷蔵棚を見ていてあることに気が付いた。何と缶ビールの500ミリリットルは瓶ビールの500ミリリットルより高いのだ!

銘柄にもよるが10円ほど差があるようだった。しかし冷静に考えると半端じゃない価格差である。ヱビスの500ミリリットルの缶なんか、キリンラガーの大瓶(633ミリリットル)とほとんど同じ値段である。私は特価のハートランドビア(1本245円)を2本かごに入れた。

じーっと見ているとそれ以上の矛盾に気が付いてしまった。1リットルの缶や、3リットルのミニ樽のビールよりも1ミリリットル当たりの値段で見ると500ミリリットルの缶ビールの方が安いのだ。たくさん買った方が単価が高いって、何かの本で読んだアラブの路上のボールペン売りくらいのもんである。彼らにとって一人に全部売ってしまうと、仕入れに行かなくてはならなくなるから、めんどくさくて高くしているらしい。いやはや。

話は逸れたが、個人的に1リットルの缶は好きではない。コップに注ぐときに絶対こぼれてもったいないからだ。こぼした分だけ損なのだ。

家に帰って今日の大発見をダンナさんに熱く語った。が、何故かダンナさんは知っていた。むむ!世間の常識なのか?ダンナさん曰く、「瓶ビールは返しに行くのがめんどうだから、単価が微妙に高くても缶の方が売れる。」と言っていた。が、今となっては発泡トレー、牛乳パック、ペットボトルに空き缶、何でもかんでもリサイクルが当たり前だから、ビール瓶を返すくらいは苦にならないのではないかと思う。返せばお金をくれるわけだし。

ということで冷蔵庫には瓶ビールが冷えている。明日の夜が楽しみだ。


2003年06月08日(日) きんに君とキャメロン・ディアズ

土曜日の朝と言えば「せやねん」である。関西ならではの面々が関西のノリでやるワイドショー番組。司会はトミーズと毎日放送アナウンサーの上泉さん。コメントをするヒトは未知やすえ、かつみさゆり、たむらけんじ、そしてなかやまきんに君だ。

私はあまり誰かのファンになったりしない人間だが、今はなかやまきんに君がかなりお気に入りである。フリートークは苦手、何がいいのかと聞かれてもどう説明したらいいのかわからないがいいのである。

今日の「せやねん」はそのなかやまきんに君のまさに本領発揮であった。映画「チャーリーズ・エンジェル」のプロモーションのために来日した3人のエンジェル(キャメロン・ディアズ、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー)にインタビューするのである。これが私のツボを突いた。

きんに君は終始日本語で、発した英語は「マッスル」くらいのもんで終始自分のペースである。話の内容も、「どういうエクササイズをしているのか?」とか「どういうものを食べるのか?」とか、「一ヶ月にどれくらいエクササイズにお金をかけるのか?」など、筋肉関係一辺倒で映画の話は一切なかった。最後にきんに君自作の「鉄アレイに歯ブラシをくっつけてリボンを結んだ筋肉養成歯ブラシ」をそれぞれ3人にプレゼントしていた。3人は笑い転げて歯をみがく動きをしたり、「歯を磨いた後、背中もかけるわ!」とおちゃらけてみたり、かなりお気楽な雰囲気だった。

で、最後に「次の映画に僕も出たいです。」ときんに君は頼んでいた。ドリュー・バリモアは真面目に「いい経験になりそうです。ぜひ共演したいわ。」と言っていた。

セットアップの時間も入れて10分だったらしいが、きんに君はすごいなーと思った。こんだけインパクトを残しつつ、和気あいあい、最後はちゃんと締める。

ますます今後がたのしみなきんに君なのであった。


2003年06月07日(土) 大阪はほんとにこれでいいのかぁ

私は大阪在住で、日々自転車や歩き、バイクなどでうろうろしている。うろうろのぶんだけ思わぬ発見もあり、時ににこにこし、時に無用なまでに憤ったりしている。今日は憤りの方である。

街なかに川が流れており、そこに中州があり中之島と呼ばれている。その中之島と川に沿う形でれんがの遊歩道があり、自転車やジョギングのヒトは結構そこを通る。少し高い位置にあり、完全に自動車と離れているからだ。その遊歩道にはベンチや水道、藤棚などに加えて、春には桜、今の時期ならツツジがにこにこと咲いており、少し遠回りでもそこをのんびり歩こうと思わせる遊歩道だった。

が、しかし、過去形なのである。今ではきれいさっぱり木々は撤去され、れんがの道はタダの真っ黒アスファルトに取って代わられてしまっている。ほんの一ヶ月のことである。そこには大手ゼネコンが連名で遊歩道の整備のため木々や設備の撤去を行う旨が看板に記されていた。

ファッキン!と一万回くらいキーボードを叩きたいくらい私はいきどおっている。同時にかなしい。最近川沿いに「国際会議場」なる建築家のジコマン度100%のくだらねー建築物ができた。



ムダが多くて前衛的で、おもちゃの兵隊みたいなガードマンがうろうろしていてうっとうしいことこの上ない。その国際会議場の向かいに小さな船着き場ができた。韓国語と英語と日本語で国際会議場と書かれている。大阪城の脇から出ている遊覧船をここまで運航する気なのである。

遊覧船といっても「遊覧」するものなんか何もないのである。しぶきがかかったら振り払ってしまうようなどこに出しても恥ずかしい立派なドブ川だからだ。

まぁ、そこで執り行われた「水フォーラム」のために企画された「親水施設」みたいなノリなんだろうが。ちなみにこの水フォーラム、各地で開催されたようだが、大阪のホームページは見てしまうと激しく後悔するものすごいページだ。激しく失笑保証。(特にイベントの様子(写真)をクリックすると後悔します。)このサイトのドメイン料が税金から支出されているかと思うとうんざりする。ワールド・ウォーター・フォーラム・ドットオルグ。

どういう目的の工事なのかwebをあさってみたが、明確な目的などは見あたらず。なんか幅を広くするのが目的らしいけど、桜の木やツツジの植え込みをのかしてまで道を広くして欲しいと思っているヒトがどれだけいるのか考えたことはないんだろうか。

ほんの一ヶ月前、桜は咲いていたし、ツツジも2週間ほど前に真っ赤に咲く姿を見ていた。今はのっぺらぼうのアスファルトだ。今頃あの木々はどこにあるのか考えるとくらい気持ちになってしまう。きっと産業廃棄物としてどっかの山に捨てられてしまったのだろう。

こういう気持ちの時に郵便受けに府民税だか市民税だかの請求書が届いていた。本当に払う気になれないものの一つだ。くだらない建物を作るより、緑を排除するより、もっとやることあるやろ?と太田房江のおばちゃんに詰問してやりたい気分だ。(太田房江は大阪府知事)


2003年06月04日(水) ちいさな幸せは食卓の上に

タイトルを見ると「また食べ物の話かい!」と思われるだろうが、そのとおりである。が、今日はこの幸せについて書かずにはいられなかったので焼酎でぐたぐたになった頭でマックに向かっている。

今日はお気に入りの魚屋さんなどに寄った。すると閉店直前でおばちゃんはいいとこに来た、って感じで私に勧める。

「買うときや。300円でええわ。明日店休みやねん。」
「…え。定休日あったんですねぇ。」
「そんな休まんかったらおばちゃん死んでまうわ。休ましてや。」

そういいつつもおばちゃんはウナギの蒲焼きをざらばん紙に包んでいる。私は買うと言った覚えはないが、買うつもりだったのでヨシとしよう。

次は八百屋さんに行った。ここも閉店直前。豆ご飯の豆を買おうと思ったらおっちゃんがくたびれたえのきだけを指さして言った。

「砂糖と醤油で甘辛く炊いたら1週間はもつよ。一つ10円でええわ。」

…。10円のえのきだけ。くたびれているが今晩なら大丈夫だ。わたしはおっちゃんにえのきだけの炊き方を詳しく聞きつつ2袋購入した。豆と合わせて220円。なのにおっちゃんはオマケをくれた。規格外のちょっと不細工な野菜だが、味は同じなのでわたしは有り難く戴く。家で見たらレモンが1個、人参が1本、じゃがいも3個、たまねぎ3個が入っていた。買ったものより明らかに多くて重い。なおぞう家の食生活はこの店に支えられているといっても過言ではない。

ということで二つの店で合わせて530円の買い物をして帰ってきた。で、台所でうなぎを出すと思った以上にでかかった。



今日は冷や奴、えのきの甘辛く炊いたん、生ほうれんそうとゆで卵のサラダで飲み、最後はうな丼にした。

私はこんろの網でうなぎを暖めつつ、「炊きたてゴハンに、でかウナギ。幸せだなぁ。」と加山雄三風につぶやくと、だんなさんが「けけっ。」と笑っていた。

…。いいじゃないのうまいんだから。と私はうなぎから立ち上る煙を見ながらつぶやくのだった。ほんとにうまかったなぁ。


2003年06月03日(火) 晴れた日の自転車

降ったり止んだりの5月とはうってかわって今月は空模様が安定している。朝起きて空が青いとそれだけでやる気が出るのは私が単純だからだろうか。

こういう日は自転車通勤日和だ。バイクもいいが、マナーの悪いドライバーにイライラさせられながら乗ってもあんまり楽しくない。雨の日だけでたくさんだ。

自転車通勤を始めて約半年。往復で約20キロ弱の道のりを今では片道30分ほどで走れるようになった。ママチャリもやればできるのだ。

半年間で変わったことと言えば、ほとんど息が切れなくなったことと、あのクソうっとおしい電動スケーターや、ギアなし安物小径ホイール自転車がほとんどいなくなったことだ。きっとどっかの家の自転車置き場の片隅でホコリかぶっているんだろう。

携帯でメールを打ちながらこいだり、信号待ちで止まるとタバコに火を付けて吸い、青になるとポイ捨てしてこぎ出し、また次の信号でタバコに火を付ける何だかかっこ悪い人は健在。最近よく見るのはこぎながら何か食べているヒトたちだ。ガムやあめちゃんなら分かるけど、コンビニおにぎりとかメロンパンはいかがなもんかと思う。こういう考え方がオバサンぽいのかもしれないけれど。

変な奴らもいてたまにいらつくこともあるけれど、ふらりと違う道に入ったりすると思わぬ発見があったりするのでやっぱり自転車はたのしい。今日は近所の路地にあった喫茶店が沖縄居酒屋に変わっているのを見つけた。

今度行かなくては。


2003年06月02日(月) さすがの宝くじ屋さん

お昼休みに振り込みをしようとみずほ銀行に行った。ATMを待つ列に並んでいると傍らに机を置き、その上に宝くじのパックになったものをずら〜っと並べた売り子さん(20代の男女各一名)が宝くじを売っている。

「宝くじいかがですか〜。」最初は普通だった。ところが…。

「当たるかもしれない宝くじいかがですか〜。」
「そうです。はずれるとは限りませ〜ん。」

「はずれだけじゃない宝くじいかがですか〜。」
「当たる方もちゃんといま〜す。」

並んでいる人たちが密かにうぷぷと笑いを漏らす。そして一人、また一人と宝くじをニコニコしながら買っていく。

そして私も買ってしまった。まぁいいや、昨日のフリマで多少は儲かったしということで。バラ一袋を購入するとおねえさんがポケットティッシュをくれて、こう言った。

「箕面の勝尾寺(みのおのかつおうじ)でお祈りしたティッシュです〜。」

ホンマか嘘かは知らないが、お坊さんがティッシュを山盛りにしてお祈りをしているところを想像すると楽しいのでイイことにしよう。


2003年06月01日(日) 得した一日

あっというまに6月である。今日は家中の道楽グッズの使わなくなったものを小銭に換えるためにフリーマーケットに出店した。

出店の手続きでいろいろもめたこともあって、出店料の3000円は免除であった。なおぞう家は5時半に起き、クルマを持ってきてガラクタ類を積み込んだ。本当ならば前の晩にやっておけばヨイのだが、駐車場の入り口が不条理なまでの坂道なのでモノを積んだまま入ると、フェンダーをこすってしまうというふざけた駐車場なのでモノを積んで置いておくことができないのだ。

別にうちのクルマは改造車でも何でもなく、普通に売っているやつなんだが…。これで一ヶ月2万2千円も要るんだから世の中は狂っている。

話は逸れたが、とにかく荷物を積み込んで目的地である「舞洲」へゴー!「まいす」ではなく「まいしま」という埋め立て地である。オリンピックを大阪に誘致するためにどかんと作った島だが、結局オリンピックを誘致することはできず、幼稚園児の描いた夢のお城みたいなゴミ焼却場がおっ建っているというかなしい場所である。何はともあれ店開きをした。



こんな風にがらくたを並べ、お昼くらいに客足は止まってしまい、店じまいとなった。最後にじゃんけん大会があって、そこでなおぞう家の邪悪な強運がその場を震撼させることとなった。

その日の商品は、洗車セット、リュックサック、ウエストポーチなどに加えて、チキンラーメン1ケース、きつねどんべえ1ケース、エースコックのチリソーセージカレーヌードル1ケースがあり、事実上ラーメンがメインの商品のようだった。じゃんけんの結果、私がカレーヌードル1ケース、ダンナさんがどんべえ1ケースをゲットしてしまい、その場はかなり盛り下がってしまった。

出店料を払わずにガラクタを売りさばき、ラーメンをごっそり持ち帰るなおぞう家。今日は得した一日である。

が、しかし、昨日購入したジャンボ宝くじは絶対当たらないような気がする。得したんだか損したんだか…。


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