夕暮塔...夕暮

 

 

久々に - 2003年03月31日(月)

SMAPの番組で、槇原敬之の姿を久しぶりに見た。なだらかに伸びる声、きっちりひとり分の声なのに、この人が歌うとソロの時でもハーモニーみたいに響くのだ。生で聴きたいなあ。チケット、今からオークションか何かで取れないだろうか。


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濁りなく - 2003年03月27日(木)

ひたひたと濁りなく穏やかなものに満たされてゆく浅い春の日




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誰のため - 2003年03月16日(日)

誰のためなんて聞かないで自分でもわからないものばかり欲しくなる





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霞立つようにうすらぐ気配まで君に会う日はひどくさみしい


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写真 - 2003年03月15日(土)

友人に誘われて、彼女が仕事で間接的に関わったという写真家の個展を見に行くことになった。久々の代官山、隠れ家みたいな小さなギャラリーに巡らされた、ひたむきな白い風車の写真。物言わぬ風車たちを野原で見上げ、雲の表情を読みながらファインダーにおさめることを想像したら、何だか陶然とする程素敵だと思ってしまった。
「ああいう風に、ひとつのものをゆっくり眺めて時間が流れるのって、いいね」
そういう生き方を選ぶ事が、楽じゃないのはわかっているのだけれど。
くるくると回る風車は時計の針に似ている、回転は止められない、風も一ヶ所には留まらない。私は多分少しこわいのだと思う。


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風の鳴るごとに春近く - 2003年03月13日(木)

ざわざわと風の鳴るごとに春近く沈丁花の香に満ちるこの街



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星闇 - 2003年03月12日(水)

唇に歌をのせれば未だかたき蕾きらきらと揺れる星闇



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- 2003年03月09日(日)

夢をみた。戦争が始まった。第三次世界大戦。これから一週間で五十億人が死ぬのだと画面は伝えていた。脳は確実に眠る前1日の情報を処理している、わたしは確かそんな番組を現実で見たと思う。妄想上の残酷な夢の世界で祖母が毒を飲んだ、私は何か小さな瓶に入った薬を持っていて、それを重ねて祖母に飲ませた。お願い、おねがい、おねがい、これで治って。何か叫びながら祖母の口に入れた。気が狂いそうだと思った。祖母はおそらく私のために先に毒を飲んだのだと、夢のわたしは「知って」いた。
友人は救済の夢だと言った。誰が、誰を救う夢なのだろう。私には救えなかった。だれも。



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- 2003年03月08日(土)

深夜、翌日の約束をする。もしかしたら初めてかもしれない、日曜昼間の待ち合わせ、余暇をともに過ごす為だけの約束。
「今までいかに、道具的な付き合いだけだったかっていうことだよ」
「あはは」
そこ、笑うところじゃないから。
注意されて、半分真剣に謝った。


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夢を見る - 2003年03月05日(水)

夢を見る月と呼ぶように三月は水晶の空の夕暮れを翔ぶ




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啼かずたわむる - 2003年03月03日(月)

馥郁と咲きほこりたる梅が枝に夫婦うぐいす啼かずたわむる




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雨の土曜 - 2003年03月01日(土)

冷たい雨の土曜日、久しぶりに会った妹は半年前の私と同じ髪型になっていた。カラーの色味まで同じ。あんまり似ていてびっくりする。真似しないでよ、と笑うと、そのまま鏡みたいに返ってきた。宮尾登美子の『陽暉楼』を読みたいけれど見つからなくて、しょんぼりと帰宅する。気に入っているワインがそろそろ切れるので買って帰りたいけれど、扱っているお店は雨だと少し遠い。




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雨の土曜 冷たい夕方 世の中でわたしに一番似たひとを待つ


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