みかんのつぶつぶ
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恨み辛みを言ったらキリが無いほど吐き出せる。いつまでも終わらないこの虚しさは、何年経っても、切替えができず。墓石に刻まれた文字が雨風で見辛くなってきていることも、自然の成り行きだと流している自分もある。
うちの前に、バスが通るようになった。時代は、動いていく、誰がいてもいなくても。少し寂しくなるのは、見送った人々があまりにも一生懸命生きていた人々だから、同じ時代の情報を共有できなくなったことが、残念だ。彼等の存在しない未来、日々歴史が作られていく。
お父さん、あいたいです。
タダシくん、あいたいです。
お義母さん、笑顔が見たいです。
そんなことを想い思いながら歩む足元には、 カサコソと枯葉が舞い降りてきています。 空には高く薄く雲がちぎれています。
あの日のように、 あの日のように。
私はちっとも優しくなれません。 悲しいこと、辛いこと、 人一倍知っているはずなのに、 全て忘れてしまったように、 人をすぐ嫌います。
永遠なんて、ない。 明日は、わからない。 今が、永遠の終わりになることを、 切々と身にしみているはずなのに、 今から目をそらし、 泣くに泣けない大人になっている。
彼が目を開けて見ていた。 あれが最期の日だった。 11月10日という日。
私にとって、 永遠に最期の日。
目、目を開けて、彼が、自分で、目を開けて、
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