みかんのつぶつぶ DiaryINDEX|past|will
とぼとぼと歩くと悲しみの水溜りに足を突っ込んでいる。忘れようとしているわけでもなく忘れまいとしているわけでもないことが感覚の記憶なのだろう。目から鼻から耳から入ってきていたその光景とその場面と、そしてその笑顔。 なんで今頃になってもこんなに辛いんだろうねえ。 私は、何に嘆いているんだろう。 生きていることが虚しいと感じることに恐れを感じているのだろうか。 生きたくても生きたくても叶わないんだと悟ることが、 どんなにかどんなにか辛かっただろうかと考え始める。 答えは、 私がその時になったらあるのだろう。
国破れて 山河あり 城春にして 草木深し 何事もなかったように柿木の木には実がなり、 散り落ちた金木犀の花が道路を黄金色に彩る 何もなかったように なんにもなかったように 空を見上げる私
かわいいかわいい子供達。 大きくなったらなにになる?どんな夢を持つ? どんな幸せを自分でみつけてくるのだろうと思うだけで、 私の心は幸せがいっぱいになったものだ。 見えない未来は、ただ明るいだけだった良き時代。
花は葉を思い、葉は花を思う。 元気だった頃の写真を見ると、この人は本当にいたんだろうかという不思議な気持ちになる。よく知っているけれど今はいないこの人は、死んでしまったらしい。死んでしまうとうことは、こういうことなんだなと気づく痛み。 あの世への便りとして塔婆をたてるように、 あの世からの便りとして咲いた彼岸花。 そんな気がする秋です。
みかん
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