みかんのつぶつぶ
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身体がね、 くにゃくにゃしちゃってね・・・ お風呂からね、 上がれなくなっちゃった。 しかたがないからね、 看護婦さんを呼んだのだけれど、 とってもとっても 悲しそうな顔をした彼。
こんなことすらできない・・・
昨日の常識が、 今日はもう、常識ではなくなってゆく。 これ、 意味わかる?
死んじゃうから? いいの? こんなふうに どこまでも辛い思いをさせても 仕方がないの?
お願いだから、 このまま息をとめるようなことは しないでください。 せめて、 せめてもう一度、 風を切って 大手を振って 歩かせてください。 自由の風を 彼に、 あたりまえのことを 彼に、 ささやかな幸せを彼に、 一生懸命耐えたご褒美を彼に、 神さま・・・
なにかいいことあるんじゃないかと 上を向いて歩いていても やっぱりみつかるはずがなく
下を向いて歩いてゆくのさ 落っこちているもの蹴飛ばしながら
「もういいだろ、終わりにしても」
焦点のあわない目で私をみつめて ろれつのまわらない口調で呟いた。
薬の影響だろう、幻覚もでているらしく 昨夜は多勢の若者がベッドに押しかけてきて 泊めてあげようにもベッドが足りなかったのだと楽しそうに話す。
「おまえが、お待ちしてましたーって言って コーヒー出してた」
いろんな場面が交錯して、そんなこと…そんな夢を見させたのかもしれない。 海馬の仕業だ。きっと。
夕食が終わり、洗面も済ませてベッドに戻ると ウトウトとしてしまう。 そっと病室を後にしようかとも思ったが、 目が覚めて、私がいないと騒ぐかも知れないから 帰るよ…と声をかけた。 すると、一緒に帰る準備をはじめようと・・・
こんなに、 こんなにも壊れてゆくのだ どんなに耐えてきたことだろうか、ここまで・・・ これで、 これで死んでゆくしかないならば こんなに苦痛を与えていいのだろうか これ以上、何に耐えれば救われるというのだろう
同じお部屋で 同じ空気を吸って 同じ憂鬱を噛み締めながら そんなそんな毎日で・・・
そんななかでも せめて挨拶は明るくし お互いの元気を気づかって 一歩一歩慎重に 日々過ごしあい・・・
みんなみんな 元気がなくなってゆく
人間って こんなに脆いものなのかと 茫然とするほどだ
結局 わたしは 何も 何にも できるわけがなく
・・・・ 悲しみなんて ちっぽけだ
もっともっともっともっともっと なんだか違うんだ
同室のひとたちが みんな衰えてゆく 言葉をかわせないほどに
彼も・・・
みんな、どうしちゃったの(泣)
どうして「おたふく」なんでしょ。。。 痛みとともに膨らむほっぺ(笑) アイスノンをバスタオルにくるみ、顔のまわりに巻きつけている姿を見ると かわいそうやらおかしいやらで、つい笑ってしまうのだ。
熱は下がってきたので、娘としては期末テストが受けられないことを気に病み始めている。 で、勉強しているであろう友達に、メールを送ってひやかし始めたし…( ̄∇ ̄;)
おたふくウィルス添付ファイルだったりして(笑)
さてさて・・・ 彼は調子が悪し。 痛みが、また出るようになってしまった。 シスプラチンを夕食後に飲んだ。 コンチン30ミリに、10ミリプラスすることになった。それを8時ー20時服用。
今日は、だるさが一層ひどく、午前中は車椅子にも乗る気が起きなかったという。 左足、動かない。 右足も・・・力があまり入らない。 起き上がっているのが辛く、すぐに寝ころんでしまう。 背中に力が入らないのかも・・・
明日の午前中で抗癌剤が終わる。
浣腸は、3日に一回の割合でしてもらっている。 便意がないからねぇ…コンチンの副作用と、腰髄にある腫瘍の作用と、 どちらも影響しているんだろう・・・
「いろいろストレスが溜まることばかりだけど、頑張ってよね・・・」
主治医のN先生が、優しく彼の肩に手を置き、言葉をかけて下さった。 それが、あまりにも優しくて、とっても不吉な感じがした。
いやだよ、先生。 また私を呼び出して、危ない状況だ…なんて言わないで下さい・・・
でも・・・わかってる。 コンチンが増えて、いい影響があるわけはなく。 いい状態であるはずがなく。
もう抗癌剤はやめよう…って言われたら…
毎日、後ろ髪ひかれながら病室をあとにしているのに、 もう少しいてくれ…みたいな言葉をかけられると とてつもなく不幸な気持ちになってしまうから、 もっとサラッとしてくれないかな・・・って思っちゃうんだよね…
思いやり、足りないかな?
娘が熱をだしている(泣) 39度8分まであがっている・・・ いったいなんなのーーー!!(進ぬ電波少年風) 風邪の症状はないのよ。。。 腹痛はおさまったって。
まさか、私にうつすんじゃないでしょうねーー。。。 いやよーーー3月の、あの苦しい日々の繰り返しはーーー(T_T)
日記もつけたくないほど、嫌気がさしている。 あるヒトは、仕事をはじめて距離をおいたほうがお互いのためではないかという。
・・・そうとも考えてはいたが、どうにも自分に自信がなくって(泣)
これっ!と決めたらどんな棘の道も涼しい顔で歩んでゆくが この中途半端な私の気持ちでは、自滅の道に進んでゆくのが目に見えるようで・・・ いま一歩踏みきれないでいるのだ。
でもなぁ、この状態は、私自身のなかでは、かなりヤバめだ。
抗癌剤治療は、いまのところ順調に進行中。 けれど身体のだるさが強いようだ。 ウトウト…っとしてしまい、時間の感覚が余計に狂ってしまっている。
喫煙所から帰ってきてやっと一息…としているうちに、また一服に行こうと言い出す。 いま帰ってきたばかりではないかと言葉をかけると、 とたんに顔色を変えてムクれる。
今日は父の月命日。 久しぶりに墓参したいからと、昨日から早目に帰ると言っておいたのに・・・ 見舞い客の応対で、4時には病室を出る予定が過ぎてしまい(これは仕方のないことなのだが) 見送って病室へ戻り、夕食の準備をセットして さあ帰るぞ…というときに、また最後に一服へ連れて行けと・・・(-_-メ)
もうキレました、ハイ。
で、案の定、キレた自分に疲れてしまいました。
点滴が静脈から抜けた。 側にいた私も看護婦さんも、そして本人も気がつかなかった。
「吐き気もなくて、副作用がなくっていいですね〜」
看護婦さんがそう言いながら点滴を交換しているときに、気づいたのだ(^^; 副作用がないって喜んでいる場合じゃなかった…入ってないし(笑)
そりゃあもう大騒ぎさ・・・ 抗癌剤を始めたばかりなのだからねー(汗)
またまた麻酔科の先生に切開してもらい、無事再開。 3時間のロス以外は何の支障もないとは主治医のお言葉。
主治医イジメだね。 なんだかやらかして困らせてるし(笑)
それはそうと、どうにも今日はココロの調子が悪いワタシ(-.-)
落ちてる落ちてる…
いよいよ抗癌剤治療4クール目に入る。
昨日、頭部のMRI撮影が午前中にあった。 私がついた時にはお昼だったので終わったあと。
いつもそうなんだけど、MRIをした日は調子が悪くなるねぇ・・・ 身体に力が入らなくなる。
調子が悪いと心細くなって、とたんに聞き分け悪くなるし(笑) ・・・笑えないんだけどね(・・;) コインランドリーへ行くにもついていくと言って困らせる。 どこへでも一緒に行きたがる。
「寂しいんだよ」
と恥ずかしげもなく口にする。 きっと、ほんとは、 「不安なんだ」と言いたいんじゃないだろうか。
シンダラアエナクナッテシマウカラ
穏やかな、安定した日が続いている。 このままずっと、こうしていられたら何の心配もないのだが…ね。
父を思い出す。 去年の今頃は、まだ生きていたのに。 死を境にして二度と会話ができなくなって、 ありきたりな後悔をして、気持ちが落ちこむ。
ああ、もう一生、私が死ぬまで父に会うことはないんだ・・・
もし私がガンになったら。 父や彼の辛さを身にしみて実感し、治療しながら悔やむ日々を送るのだろうな… などと健常者のたわごと。 まったくイヤになる・・・雨は嫌い。
昨日の帰り道でのこと。 私の前に座った女の子が突然「暑い!」と言い出した。 「暑いから窓を開けたい!」 と言って、自動式になっている電車の窓を開けてしまった。 車内は冷房がきいているにもかかわらず・・・ 私の隣りに座っている女性が、多少たしなめるような言葉を その女の子に投げかけていた。
「どうして窓を開けてはいけないんですか?」
女の子は、正面にいる私に問いかけてきた。
神経を逆撫でされた気がした。 やっとゆっくり座って、神経を開放し 新聞を読み景色を眺めて帰る…という私の空間に 急に入りこんできたから。 それに、質問の内容が、答えるのもかったるいことだから。
「車内は冷房がきいているからよ」
「だから、暑いのにどうして窓を開けたらいけないんですか?」
・・・・・・・なんなの! そんなこと親に聞きなさいっ!
「あなたが暑くても、暑くない人もいるんだし それに外が暑いから冷房をかけているのよ。 窓を開けたら外の暑い空気が入りこんで 電車の中が、余計に暑くなってしまうでしょ」
言葉数を増やして説明(笑) すると女の子は次の質問にうつってしまった( ̄∇ ̄;)
「この窓はどうしてここまでしか開かないんですか?」
もうムッとした。 わがまま以外の何者でもないっ! あきらかに知的な障害者だとわかるその女の子。 でも、カチンとした。 親がもっと躾をしなければいけないのではないか。 電車で移動をさせるのであれば、それなりの注意と教育をするべきだ。 「この子は仕方ないんです」 って考えは、この子にとってよくないことなはずだ。
質問に答えるものの、どうも理解しがたい様子。 無視はできなかった。
女の子は、18歳で仕事の帰りだという。
電車を下りてゆくその無邪気な後姿を見送りながら、 なんだかやり切れない複雑な気持ちになって とっても損した気分になってしまった。
だって、相手をした私が悪いみたいなんだもん。 対等に話しをしたらいけないの? いけないことはダメよって、教えてあげたらいけないの?
もう、誰とも話したくない気持ちでいっぱいになった。
とくに異常なし(笑) っていうか、おかしいところを上げたらキリがない・・・(^^; マヒしてきてるね、神経、私も。
穏やかな、動きのない、無機質な病室で 過ごす時間が日常的感覚に染み着いて、 この世のあれこれを忘却してしまいがち(汗) いけないいけない・・・
今日の血液検査の結果、今週中に4クール目を実施する。 前回、腎臓からの出血があったので、多少だが抗癌剤の量をコントロールしながら進めるとのこと。
いよいよ正念場かなぁ…
昨日、彼のお母さま(笑)が義弟に連れられて見舞いにきた。
姑は4年前に大腿骨骨折で、心臓が悪いため手術もできず 歩行器を使って暮らしている。
それまでは何処へでも歩いていける丈夫な足腰を持って暮らしていたのだが、 接骨院へ向かう道で、道路を渡る際に転んでしまい、 それ以来、自由に外出できない身となってしまった。 ・・・これだけだとお気の毒なおばあちゃんなのだが、 私達から言わせると、自業自得以外の言葉は見当たりませんね…
80歳過ぎた老人が道を歩くのにサンダル履き。 しかも接骨院が向こう側にあるからと、横断歩道ではない所で渡ろうとしたのだ。
普段から気をつけるように注意とお願い(笑)をしていたことを 見事にやぶってくれた結果なのだ。
頑固でカチカチ頭。 カチカチなのに異常に回転が速い頭なために 身体は利かないが口は達者、そのまま(^^;
そんな姑に腹を立てながらも、やっぱり母親だから 日々気にかけている様子の彼。 母親と息子の、微妙な関係を勉強させてもらいましたね、同居している時期には…
現在は、義姉に世話になっている姑。 最初は義弟のところ、次は我が家… 「たらい廻しだな…」 義姉のところへ移るとなった日に、彼が姑から言われたらしい。
「たらい廻しされる所があるだけでも幸せじゃないか! なぜそうなったのか、原因は自分にあるってわかってないんだなぁ…」 かなり困惑した顔で怒っていた彼・・・
そんなストレスが発病の原因になったのではないかと 本気で後悔したこともあった私( ̄∇ ̄;)
姑達が帰る後姿を見送りながら彼がつぶやいた。
「死ぬ前に会えてよかった・・・」
・・・そんなこと言って、どっちがよっっっ てツッコミ入れていた私のいけないココロ。 あ゛・・・冗談キツイっすね
一日中 雨でした。 超酸性の雨が降ったらしいねぇ・・・ こわこわ。
外で一服したいと言うので連れていったが、 結構な降りだったので、 雨に濡れるとハゲちゃうよ…って、ハゲてるしって笑った・・・( ̄m ̄*)ぷっ
あ、・・・笑っちゃダメ?(^^;
予想以上に大変だった外泊(T_T) なにせ15時間しか点滴をあけられないってことだから そりゃあーもぉー・・・(泣)
帰ってきても、結局病院にいるときと同じ。 だって自分だけで動けないから、結局ソファーで横たわっているだけで・・・
夕飯の支度を済ませたいけれど、やっぱり彼の世話にも追われ・・・
こりゃぁ、退院したら一苦労だ…なんて チラッと思っちゃったり・・・ 病院へ毎日通う苦労なんて、苦労のうちに入らないだろう。
障害者がいる家庭の苦労を垣間見た気がした。 いや、これ以上だろう…想像を絶するな。きっと。
娘の旅立ちに追われ、彼の世話にも追われ 今朝は4時起きで7時には病室に戻り おまけに土砂降りの雨・・・トホホでやんす(T_T)
階段は、息子を起こして手伝ってもらった。 下りるのはムリかと思っていたら、予想以上にすんなり下りることができた、よかった。 看護婦さんも驚いていた。
ちょっと、彼には酷な外泊だったかもしれないなぁ・・・ だって、思うように動かない体を思い知ることになった状態だったから。 日常生活がこんなにも大変になってしまう…って。
行ってくるよ、と言って靴を履き、自分で荷物を持ち 玄関を出ていったのは2ヶ月半前。 まさか車椅子で戻ってくるなんて夢にも思っていなかった・・・
看護婦さんに久々の外泊はどうだったかと聞かれ ふたり声を揃えて「疲れた」のひとことでした
白血球の数値が安定して、解禁になりました(笑)
外出もOKサインですっ(*^^*)
でもね・・・ いままでと違って、簡単にはいそうですか行ってきます…とはいかないのよ(T_T)
夕方グリセオールの点滴を済ませてからロックしてもらい 自宅で一泊して明朝のグリセオール注入時間までには戻らないと・・・
それにベッドを用意しなければならないし…
もっと問題なのは、我が家の4階はエレベーター停止階ではないので 1階分の階段を昇らなくてはいけないこと。
果たして、家の中でも歩けるのかどうか・・・
ううう・・・ ぅぅぅ・・・
尿瓶も借りていかなければ・・・
あ゛・・・杖は?点滴スタンドも借りていけるかな?・・・
車椅子だって必要だし・・・
ぁぁ・・・
先日のMRI画像では、なんだか腫瘍が大きくなっているような… って感じもするんだよねー…だって・・・ 何せ機械が古いので画像診断よりも 症状で判断するしかないけどねーって・・・( ̄∇ ̄;)
来週、血液検査の数値が良ければ4クール目を実施するとのこと。
5/21〜5/31請求代金165,440円なり 抗癌剤って、お高いのよねー(T_T)
「おまえ、そろそろ仕事でもするか? 毎日病院ばかりじゃ飽きちゃうだろ・・・」
これから先々のことを考えても、仕事をしたほうがいいんじゃないかと言う。
去年、看病に専念するため仕事を辞めて そろそろ本格的に復帰を…と考えてた矢先に再入院だったもんねぇ・・・ そういえば、インターネット検定もいつのまにか試験日過ぎてたし(泣) 年齢的に、スキルを身につけて少しでも再就職を有利にしたいと考えていたのに・・・
なんだか、ベッドに横たわりながら あれこれと思案中の様子。 一服しに行きたいと困らせることもなく 静かに…静かに何か意を決したような表情でジッとしている。
食欲もあんまり・・・
どうしちゃったの?・・・(T_T)
わたしは傷を持っている でもその 傷のところから あなたのやさしさがしみてくる …星野富弘詩画集絵はがきより
こんな風に和んでくれたら 私としては本望だなぁ・・・
白血球の数値が4000まで上がった。 けれどそれは注射のおかげなので、 注射をやめたらまた下がるでしょう…ってかぁ…
来週末には、外出できるようになるかなぁ・・・ 看護婦さんも心配してくれている。 父の日もあるしね(*^^*)
るうちゃんがポツンとベンチに腰掛けていた。 「おはよ〜」と近寄ってゆくと顔色の冴えない様子にドキリとした。
「どう?調子は」
「うーん…また再発しちゃった…」
「…そっかぁ…だから痛かったんだね」
「胃がんで終わるかと思ったら、今度は直腸だって。 すぐにでも手術をしなくちゃダメなんだって」
るうちゃんは、いつも気だるい話し方をする。 だから病気の話しも、深刻な雰囲気にならないのが救われるのだが このときばかりは、その言葉の奥に秘める苦悩が しんしんと伝わってきた。
小説は、小さな現実を骨組みにして まわりに肉をつけて切実な事実のように話しを作り上げる。 でもね、ほんとはね、ほんとに小さいことが とっても大変で 文字にすれば些細なことに苦心してて 言葉に表せない空気がいっつも患者のまわりに取巻いていて・・・
それでも自暴自棄にならず コツコツと生きてゆくんだよ
ホントノトコロナンテ ダレニモワカラナイ カタリアウノハオロカナコト クウキニナッテ ソバニイルダケ タダ ソレダケ
白血球500。出血したら止まらない。 冗談言ったりするけど、やっぱり元気がない。 精神状態が、不安定。
何か…ボッーっと考えこんでいる様子。
放射線も今日で終了。 全25回分量を22回でこなした。 副作用を考えると、これ以上はかけられないという。
現状維持・・・これが精一杯の幸せなのだ。
さて、この先は・・・どうするか・・・だ。
彼が喫煙所で知り合いになった「るうちゃん」って女の子がいる。 私が一緒の時はお話ししたことはなかったのだけど 朝晩、私がいないときに、落としたモノを拾ってくれたり お喋りしたりしてお世話をしてくれたという。
先月の半ばに退院していき、30日に退院後の診察に訪れた時 お母さんと一緒に病室まで会いに来てくれた。 彼を一服に連れていってくれようと、わざわざお土産まで持って・・・
そんなるうちゃんが、また入院した。 先週、るうちゃんのお母さんから聞いたんだって彼が言っていたので 気にはしていたのだけれど、状態がわからないし だけど喫煙室でも見かけないないから「どうしたんだろうね…」って 心配していたら、ひょっこり現われた。
「全然会わないから退院しちゃったのかと思ったよー」
大きな点滴をぶら下げて、病室にやってきたるうちゃん。
「痛くって、また入院しちゃったぁー」
病気についてあれこれ聞くのもためらわれ、詳しい病状はわからないが 胃は全部摘出してしまっていて 今回は腸が詰まってしまった痛みで入院したという。 だからずっと絶食中で、栄養補給は点滴だけだって(T_T)
彼女のお父さんもまた、骨肉腫で闘病中だという…
明日は我が身だ。 ガン細胞は誰もが持っているもの。
彼とるうちゃんが楽しそうに会話している様子を 微笑ましい光景としてではなく、なんて表現したら・・・ 切なく、やりきれなくて、そして怖くって・・・ どうしてか、悲しみだけが心の中に渦巻いてしまい・・・
穏やかな楽しいひとコマに 現実を受け入れなければならない切実さを 痛感していた。
健康な人間の勝手なセンチメンタルかも知れないね。
27歳だという。 夫と娘がガン患者…あのお母さんの立場には、絶対になりたくないと思った。
るうちゃんが明るくて可愛くて、だから余計に不憫で・・・ るうちゃんが病棟に帰ってから、彼とふたりでしんみりとしてしまった。 言いたくないけど、声を揃えてつぶやいてしまった・・・
「かわいそうだね・・・」
う〜〜ん… いやな感じですな… ストレスたまってきちゃうですよ…お互い…
どうやら喫煙は禁止の模様。だから私が行くまでベッドから動けなかったらしい。お昼もそこそこにして一服しに行こうと必死の様子…気持ちはわかるが、私の立場ってものがねぇ…
本人は、売店に行ってきます♪なんて看護婦さんに明るく言ってるけれど、病棟からはなるべく出ないようにって言われているのに売店に連れていくなって思うよね(-_-;)それに煙草を吸いにいくのはミエミエだしさ…
まぁ…3日間の辛抱だけれど、これで白血球が下がる一方だと個室に移されちゃうんだよなぁ(T_T)
『エンビラケア』という空気清浄機なんだけどこれが結構うるさいし。
今日は、MRIに行く30分前に意識がボーッとする薬を服用した。主治医のN先生が、心配して見に来てくれた。私は廊下の長椅子で待っていたのだが、ず〜〜〜っとN先生の話し声が中から聞こえてきていたし(笑)ホント、よく喋るのよ(笑) 1つ質問すると、10くらい答えが返ってくるくらいに…結構、余計なこと言ったな、って思うことが随所にあったり、で、どうするんですか〜?…って感じになることもしばしばだし(汗)
でも嫌いじゃないです、先生(笑)質問好きの私には相性ピッタリです( ̄ー ̄) そんなこんなで、本日の撮影は無事終了だとN先生がホッとした顔して知らせにきてくれた。ありがと♪先生
でもね、そのボーっとする薬のせいで身体の力が入らないのよ。困ったもんだ。 次から次へと・・・ぅぅ(T_T)
2001.6.4 AM ありゃりゃ・・・もう3日経過している6月ですね( ̄∇ ̄;)
さすがに寝不足気味です。 自業自得です…ハイ(^^; 楽しいひとときなんだけど ホドホドにします・・・自粛規制。
今回、抗癌剤治療後に毎回陥る危険な状態は 無いみたいだ。 無いみたいだけど、でもやっぱりちょっと元気がなくって… 食欲もあまりないし。
どんどん身体の形や色が、こわれていってしまう。 左腕の肉は落ち、これが腕の骨か…とわかるくらいになり 右手の指先は、色が黒くなってきて、一皮剥けてしまった。 身体の表面はカサカサしてきて、いっつも細かい皮がフワフワむけてきている。
頭の皮までで、まるで「粉ふき芋」状態…
連日のお友達の訪問が功を奏しているのかな、一応踏ん張っている状態だ。
2001.6.4 PM ベッドのまわりにはグルリとカーテンをひかれ 空気清浄器がベッドサイドに置かれてあった。
血液検査の結果、白血球が異常に下がっていたからという。
どうりであんまり元気がないわけだ。
なるべく病棟からは出ては行けません…と、いうわけで 一服するにも大手を振って行けない状況。
横になっていると、ウトウト寝てしまうだけ。
で、午後にはMRI撮影に行ったのだが、 途中で帰ってきてしまった(T_T) 苦しくなって、我慢ができなくなってしまったというのだ。 唾が飲みこめず、胸が苦しくなって、無理すると危ないと思ったのだという。
1番大事な脊髄上部の撮影だっただけに、 主治医もガックリしていた。 抗癌剤の効果を確かめる術が、これだけだものねぇ・・・(T_T)
そのうち放射線に呼ばれて、こちらは難なく終了。
でも思ったんだけど、調子が悪いのにMRIや放射線って 身体に悪いよねぇ… それに白血球を上げる注射をしたばかりなのに MRIで造影剤を注射するのって 危険な香りがするのだけれど…素人の深読みですかね。 ただ、今日は造影剤を注入する前にリタイアしてしまったのだが…
なんだか・・・ とっても雲行き怪しくなってきちゃったなぁ。 今回は大丈夫だと思って安心してたのになぁ・・・(T_T)
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