りとるのひとりごと。
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私が高校生の時に出会った劇団「第三舞台」。
演劇部の顧問の先生が好きで、どこからか芝居を録音したテープを 入手してきた。
それを聞いて、私たちのやっていた芝居が子供じみていたこと、 図書館にある戯曲集がどれも色あせて見えたこと、とにかく衝撃 そのものだったと思う。
そして運よく、第三舞台最初で最後の名古屋公演に行くことができた。
まだ役者のみなさんがロビーにいたころの話だ。
それが「朝日のような夕日をつれて’87」だった。
それから24年経ち、先日第三舞台解散公演を観に行った。
10年ぶりの(10年間活動休止していた)舞台は、 私にとっても10年ぶりの観劇で、久しぶりの紀伊国屋ホールの 固くて古い椅子、狭いロビー、流れる音楽、すべてが懐かしく 胸がいっぱいになった。
演出家の鴻上氏は相変わらずロビーにいてくれて、 ファンにもみくちゃにされることは決してなく(笑)、 静かに微笑んで私たちを出迎えてくださった。
大好きな役者の方々の演技を見ながら、この瞬間がずっと続けば いいのにとさえ思った。終わってほしくないと。
今回は幸運にもチケットが合計5枚手に入ったので、 3回見に行くことになった。2枚分は弟が観たいということで。
弟にとっては初めてで最後の第三舞台だ。
以前「天使は瞳を閉じて」のミュージカルバージョン?を見たのだが、 これは純粋な第三舞台ではないので・・・。
ところどころに今までの戯曲のセリフなど盛り込まれたりして、 本当に集大成、という感じがした。
終わった後は拍手がずっとずっと鳴りやまなかった。
あと2回観られる幸せを感じつつ、 寂しさと諦めを感じつつ、 歳を取ったことを感じつつ、
東京を後にした。
これほどハマった劇団はもう出ないんだろうな。
やっぱり寂しいわ。
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