2005年03月23日(水) |
鳴子ハナハルの電撃進出に関して。 |
鳴子ハナハルが電撃大王で連載を始めると聞いてショックが隠しきれない。 密かに好きだった娘が、たらしで有名な男と付き合っている事を知ってしまった気分だ。
彼にはずっとエロ漫画を描いていて欲しかった。 そして、何より危惧される事は電撃での連載には原作が付いていることだ。 原作とキャラクターデザインつき。 おそらく彼の漫画家としての基本的な技術が高いので、どんな仕事にも対応できるのだろう。 だが、彼には全て一人で漫画を描いていてほしかった。 彼は僕が知る中で数少ない漫画を漫画として全体たらしめることの出来る人だ。 しかも、全体の中にエロを含める事が出来る。 このまま彼が成熟していけばどれほどの漫画家になるのか。 僕はそれを見たい。 だが、今度は完全に分業制という資本主義の論理に形式上は取り込まれている。 果たしてこの中で彼の漫画家としての可能性が開花するのか、あるいは単なる絵描きに特化していくのか。 これまでの作品では確実に漫画家としての可能性が見えていた。 それが見えなくなる事を僕は危惧しているのだ。 このまま単なる量産作業員になってしまわないように願っている。 彼にとって大きな転換点の一つになる事は間違いない。
2005年03月12日(土) |
もうエロゲーなんか好きじゃあないんだ。 |
LittleWitchがもうすぐ新作のソフトを出す。 それに先立ってファンクラブの会員募集を行っていた。 で、僕はその申し込みをしたけれど、まだ金を払っていない。 たぶん、このまま払わずに放置だろうと思う。 続ける情熱がもうない。
僕の中でLittleWitch(ってゆうか大槍葦人)がどれほど重要かと言うと、僕が今まで生きてきた中で予約してまで買ったエロゲーはTYPE-MOONのFateとLittleWitchの「Quartett!!」しかない。 僕の中でエロゲー(まぁ、二つともエロくないんだが)二台巨頭の一角をなしていたメーカーのファンクラブに対して入会手続きをするのが面倒だと感じてしまった。
僕は購買行動自体に情熱を傾けられなくなってしまったようだ。 がんばって買うことが面倒くさい。 もっと楽に「ああ、こんなんあるんや」くらいの感動で買い物を楽しみたい。 必死にエロゲーを買いに来る学生には申し訳ないが、僕は言う。 「もうエロゲーなんか好きじゃあないんだ」 あの頃の熱さはすでに過去のものとなってしまった。
2005年03月10日(木) |
批評の側から出発する立場。 |
僕は基本的に批評の側から創作の側へとベクトルが向かっている。 つまり、批評の対象をより深く理解するために、実際に自分で創作するという手法だ。 僕の中で、基本的に何事も体験によって得られた直感から思索は始まると感じている部分があるので、何かを知りたいと思うと必ず最終的に自ら体験したくなる。
批評から出発するということは、対象を完全に必然化しようとする態度に等しい。 少なくとも僕はそれを目指している。 僕が言う批評とは、対象を徹底して論理化する作用を持っている。 徹底した論理化の果てには「もはやこれしか有り得ない」という必然の境地が待っているはずだ。
一寸の揺るぎもない必然へと向かって、批評的な手法でもって作品を構築していくこと。 これが文学にとって最低限必要な努力ではないかと思う。
2005年03月09日(水) |
文学的なライトノベル。 |
文学的なライトノベルというものがあれば、それは理想的な小説なんじゃないかと思った。
誰にでも読めて、かつ誰が読んでも面白い。 しかも思想的に示唆的で掘り下げて読むに耐える作品。 たぶん、僕に体現することは不可能だろうけれど。
僕が出来るとすれば、ライトノベルとして平均以上の出来で、かつ文学的に深い作品という感じだろう。 もちろんここで言う文学とは日本の純文学ではない。 僕が漠然と感じている広義な文学だ。
僕は今、久しぶりに大澤真幸の本を読んでいるのだけれど、つまりそういうことだ。 僕が大学で専攻した各種心理学。 社会学や諸々の細分化した哲学。 最先端の科学まで含めた学際的な現代の思想を結集させた成果。 それをもって小説の根幹と成す。 そこにライトノベルの手法で装飾を施す。
そこには欺瞞も飛躍もない。 完璧なまでに必然である小説。 僕はそんな小説を書ける大人になりたい。
2005年03月06日(日) |
マネもできないのか? |
最近思うに、なんでFateみたいなゲームが出ないのだろうか? 月姫みたいなゲームは同人ならいくらか見受けるのだけど、Fateみたいな内容でFateみたいなクオリティーのゲームを他に見たことがない。 それがすごく疑問。
例えば、僕が最近見た中でよかったと思うのが新海誠の「雲のむこう、約束の場所」なんだけど、これでも同じ事を思う。 なんで新海みたいなアニメを作る人間が出てこないのだろうか? はっきり言って特殊な技術も機材も必要ないのに、なんで真似できないのだろうか。
この業界が抱えている問題はそこにあるような気がする。 著作権を侵すのではなく技術を盗むこと。 作品を発表してしまった段階でもはや技術や手法の流出は免れない。 それを防ぐには特許取得や使用に契約が必要な特殊な機材を作る必要がある。 つまり、ゲームの技術流出を防ぐためにプレイステーションのゲームなどは開発環境の取得にロイヤリティーが必要となる。 コンシューマーゲームの開発にロイヤリティーが発生するのは、ハードを開発した企業が自社の利益を守るためにソフトを含めた環境を統制しようと努力しているからだ。
しかし、ゲームやアニメにハードの制約はない。 ウィンドウズのソフト開発にマイクロソフトへのロイヤリティーは必要ない。 Fateのようなファンタジーノベルを作るのにTYPE-MOONにロイヤリティーを払う必要はない。 パソコンやAfterEffctsは誰にでも現実的に購入可能な機材だ。 それなのにどうして誰もTYPE-MOONや新海誠の真似をしないのだろうか?
彼らは同人やインディーズに新たな可能性があることを示した。 これはチャンスなのにどうして誰も後を追わない? なぜ二番煎じで金儲けを企まない?
これに対して僕なりの回答を提出すると、たぶんゲーム業界人は怒る。 特にPCゲームを作っているクリエイターの人たちは怒る。 僕が思うに現在のゲーム業界、特にPCゲーム業界はFateをコピー出来るレベルにないのだろう。 つまり、お手本があっても基礎技術が低くて真似できないのだ。 もちろん、人それぞれ向き不向きがある。 しかし、業界全体でみれば真似できる人間がいてもいいはずだ。 それが現れないのなら、それはいないと考えるほうが妥当であろう。
そう考えると、僕はメジャーを目指すべきだと思ってしまう。 エロゲーをやってたのではそのうち飯を食うことすら難しくなりそうだ。 ちゃんとメジャーを目指して、コンシューマーゲームを手がけたりライトノベル作家にならないと順調な収入増は見込めない。 社会人として増収の見込めない業界にはいられない。
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