**Secret**..miho
忘却
2005年01月19日(水)
年末年始、千葉の親戚の家に滞在中、その大半の時間を、
おばあちゃんの影響で、『冬のソナタ』のビデオを観て過ごしました。
全20話、一気に観ちゃったよ(・・。)ゞ実家では、お母さんが冬ソナに
ハマっちゃっていて、いくら勧められても観る気はしなかったんだけど
親戚の家では、おばあちゃんが完璧に韓国ドラマに没頭しちゃっていて
とうとう私にまで押し付けられてしまいました;;;;(;・・)ゞ
暇だったから、長い映画を観るような感覚で気分転換にはなりました。

ぼぉ〜っと観ていたら、隣でおばあちゃんが必死で解説してくれたよ。
だから、初めて観たんだけど、とっても内容が理解しやすかったです。
っていうか、くどいほど色々な事件が絡み合っていて、普通では絶対に
あり得ないと思うような展開が見事に繰り広げられているから、これは
おばちゃん達の心を刺激して揺さぶるのに最適な物語だと思いました。
でも、リアリズムな私の心には、所詮フィクションのメロドラマという
先入観が強かったので、けっこう淡々と客観的に観てしまいました。。
ヒーローやヒロインの立場になり切って、実際に純愛をしているような
気分で主観的に夢中になれたら、きっと刺激的なんだろうなぁ…

演技が上手だなぁとか、泣くシーンや怒るシーンが感情的だなぁとか、
全体のストーリーよりも、個別のシーンの方が印象的でした。
去年の夏に『ブラザーフッド』という戦争モノの韓国映画を観て以来、
韓国のドラマに対して、非常に恐怖なイメージが強烈に残っていて、
メロドラマに関しても、嫉妬やら疑惑やら誤解やら、人間の奥深くに
存在する複雑な感情がうまく物語に注ぎ込まれていて、私にとっては、
その点が、このストーリーに引きずり込まれた要因となりました。
だって、個人的に、嫉妬やら疑惑やら誤解だなんて大嫌いなんだもん。
涙を流す事は一度もなかったけれど、無事に疑惑や誤解が解けた時には
ホッと安堵感で満たされました。フィクションだと分かっていてもね…

その他の点は、ざっと10年越しの初恋を巡って、ヒロインがヒーローと
引っ付いたり離れたり、本当に観ていてまどろっこしい展開でした。。
悲劇的で可哀想なはずのヒロインが、罪深い女に思えてしまうほど…
物語の構成としては、単なるベタベタなメロドラマの要素だけじゃなく
その先のストーリーを想像させるようなサスペンス的な要素もあって、
その点は、観ていてドキドキハラハラ退屈する事はありませんでした。
はぁ…それにしても、これがフィクションじゃなかったら、あまりにも
波乱万丈すぎて、身がもたないだろうなぁ…最後には必ず結ばれる運命
なんだと分かっていたから、安心して観ていられたのだと思います。
多くの事件を巻き起こして長々と引っ張っておいた結末だから、そう
簡単には万事良好なハッピーエンドというわけにはいかなかったけど…
基本的に、韓国のドラマって、記憶喪失やら交通事故やら病気だとか、
人間の同情心を揺り動かすような悲劇的な要素が多いよね。。

でも、これほど情熱的に直向きに一人の人間を愛せるってスゴイなぁ…
私は、最近、恋愛には臆病で消極的になってきているような気がする。
今は、全体的にマイナス思考が先走っちゃっている状態だから(^_^;)ゞ
この物語のヒロインの観点から観てみても、いつまでもヒーローの事を
忘れられなくて、どうしたら良いか分からないような状態でいる時に、
記憶から完全に消し去る事ができたら、どんなに楽なんだろうなぁって
考えてしまいました。「忘れる」という事をマイナスではなくプラスに
考えてしまうところが臆病で消極的になってしまっている証拠だよね。
本人は心から相手の事を忘れ去りたいだなんて願っているはずは決して
なくて、その事が自分を苦しめているからって、そこから逃げてしまう
事にしかならないよね…本当に「忘れる」事ができたら、こんな苦しみ
なんて、もう二度と味わわなくても済むのにって、そう考えちゃう。。

私が「過去の思い出」を作る事に関して不安で恐怖に思ってしまうのは
「いつか過去の思い出を忘れてしまうんじゃないか…」という儚さでは
なく、「いつまでも過去の思い出を忘れられずにいるんじゃないか…」
という不安があるからです。私にとって、過去の思い出を「忘れる」事
よりも「忘れられない」事の方が、とっても恐怖で苦しい事なのです。
それほど「過去の思い出」というものは、私の心の中で、重大な価値を
占めており、そう簡単には忘れられないという事が慢性化してしまうと
しがらみやトラウマとして、苦悩の原因となり、なかなかそこから脱却
する事が困難となってしまいます。それらは自ら作り出した事なのに…

よく、鬱病などの心の病気を抱えている人たちが、数年以上も掛けて、
見事に克服したとの闘病記を目にするのですが、それらも、きっと、
不本意に心に根付いてしまった、心のしがらみやトラウマからの脱却を
長年願い続けてきて、ようやくそれが実現したものなんだろうなぁって
思いました。本当に本人にしか分からない大きな苦悩なんだろうなぁ…
苦しみの根源となる要因だなんて、簡単に払拭できるなら、どんなに
楽なんだろうね。それが容易に可能ならば、きっと悩む事もないのに…
そう思ってしまうのも、やっぱり臆病になってしまっているから??

全てに立ち向かっていく、勇気と強さが欲しいです。




m a i l



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