昔書いてKさんに送った「猫」とか言う雑文を探してみたが、見つからなかった。きっと捨ててしまったのだろう。駄文だったからどーでもいいや。
内容は、馬券生活を終えてすぐの話で、旅館でアルバイトしたときの話だった。夕方からの仕事だったが、たばこの煙が渦巻く厨房の中で、くたびれた中年のおばちゃんとくたびれた話をしたり、客の寝床の用意をしたりした。
夜に、あてがわれた従業員用の「寮」に行ったがまったく寝付けず、夜の京都の町を一人歩いてみた。終電間際の駅のそばで、酒臭い男が妙齢のねーちゃんを口説いていた。下手くそなギター弾きが、ギターを掻き鳴らしながら何かを叫んでいた。
馬券生活をやめた直後だったので、金銭感覚が狂ったてめえには、翌日の昼まで働いて1万円ももらえなかったことがなんとなく新鮮だったことはよく覚えている。
ま、どーでもいいわ。その旅館の名前は「本能寺会館」だった。
しかしそこばっかり歌っているということは、実は彼女は歌っているのではなくって、宣言しているのかもしれないと思い始めた親バカな今日この頃。
何でも「思い込んだもの勝ち」です。
漠然とした不安が心を占める今日この頃。生きている価値がない、とはよく思うことだが、それを口にしてしまうとさらにネガティブ思考が加速していく気がするので出来るだけ思わないようにして自分を保っている。とりあえず、前向きに。思うことだけはただやしね。
「名は体を現す」という噂どおり、なのだかどうかは知らんが、娘さんはいつでも歌を歌っている。ええこっちゃ。
最近「あんがんがー、ちゃ〜はん」とよく口ずさんでいるのが気になったので、いったいそれは誰の歌でしょうか、と恐縮して尋ねてみると「鬼束ちひろだ」という答えが返ってきた。どうやら「月光」らしい。
最近はまるでダメさんになってしまった。明日こそは早く起きよう。
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