Stage Diary
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Yoshimi.Aが観た舞台の感想です。
レポートではなく感想だけを載せてたりすることが多いかも…。(^-^;


2002年09月14日(土) TOGISM2002〜I am with you

観たくて、観たくて…でも、スケジュールがあわなくってずっと行けなかった東儀秀樹さんのコンサートでしたが、念の一文字で突き通して(苦笑)、今回漸く、念願が叶いました。

しかし、どうだったかといえば、コンサートは退屈な部類に入りました。
いや、東儀さんが悪いというわけではなく!
照明が20年以上前を思わせるださださ照明だったとか。<失礼
篳篥を吹いてるだけで動きがないし、退屈っぽかったです。
日頃、ミュージカルばかり観てるから退屈に感じちゃうのかな。
開演前に買ったプログラム(薄いながらも東儀秀樹写真集(笑)では演奏曲数が少ないと思ってたんですが、1曲やるごとに東儀さんのトークが入ったんで…まあ、東儀初心者には親切な内容でした。
しかし、いかんせん雅楽…しっとりした曲が多いので、抑揚に乏しく、うっかり夢の世界へと引きずり込まれそうになりました。(^-^;
『ブルターニュの丘』という曲なんかは気持ちよく浸れますが、それだけにうっとりとしながら夢心地になると…いつの間にか半分眠りかけている自分がいる。(>_<)
しかし、この曲はやわらかに頬を撫でる風を感じるようないい曲なんですよ、本当に!

今回は雅やかな雅楽…という色が薄く、前半は黒のシャツに黒の革のパンツというスタイルでした。後半もスーツでしたし、狩衣姿とかはなかった…。
ちょこっとだけがっかり…。<密かに楽しみだった
しかも、CDでは東儀さんが全部一人で音を作ってるのに対して、コンサートではそうもいかないので、音のタイミングが結構ずれてたとか(笑)、東儀姉の音は私には馴染めないだとか、まあ、いろいろあって…。(^-^;
でも、まあ…何が一番の理由かといえば、東儀姉!
前半はバンドと東儀さんの篳篥。後半はそれに加えて東儀母@笙、東儀姉@龍笛の音色が重なったのですが…これがどうも私は苦手。(>_<)
私は東儀さんの憂いを帯びたような龍笛の音色が好きだったのに、東儀姉の龍笛の音色はまるで、威嚇している龍の咆哮のようだった…。しかも、かなり気の荒い龍のようでした。もうちょっと精彩さが欲しいような…(苦笑)<主観的感覚的感想
しかし、第2部の『三ツ星』や『聖家族』という曲などは、家族の気安さでなければあの演奏にはならないだろうとも思うので、それでもいい部分もあるのかもしれないけれど。できれば、もうちょっと優しい音色の方が好みでした。
東儀母は…東儀さんのお鼻は母譲りで、東儀姉も同じ鼻だったとかいうことに気づいてなんだか嬉しくなりました(笑)。
この方の笙の音はいい音色でした。楽器自体にも年季が入っているようでしたが、ご本人にも年季が入っているので、『オイディプス王』のような音色とは全然別格のいい音色を聞かせてもらったという気がします。(比べちゃあ、いけないんだけど…)
よほど湿気を嫌うらしく、舞台上には火鉢が用意されてました。
楽器ってのは本当にデリケートなものが多いですね。

そして、今回知った東儀さん…商売上手な人でした。(^−^)
トークの合間合間にちゃっかりと宣伝が入る。
まあ、『かま○たちの夜』、『青の○』(検索で引っかかるとやだから伏せる)の音楽をやったとかやるとか…、PVとか、1月にあるコンサートのことだとか、絵本を出版することだとか…本当にいろいろ話題があるからしょうがないといえばしょうがないんですけど。『オイディプス王』のこととかも聞けて嬉しかったけど。
…商売上手な人でした(笑)


アンコール…『Eternal Vision』では、東儀さんがエレキギターを演奏する姿を観ることができました。
『東儀秀樹ロックコンサートへようこそ』
…と仰る東儀さん。
一度やってみたかったんです…と言いながら照れていた姿が微笑ましかったです。
しかし、やはり最後の〆は篳篥で、雅楽師をアピールしてました。



2002年09月07日(土) 『PIANO BAR』

初めて博品館劇場へ行きました。
あまり、大きくなく観やすいかもしれないけど…もうちょっとどうにかしてと思わずにはいられない部分もありました。
いや、開場時間なはずなのに、エレベーターが劇場に止まらなくって待たされました。(おかげで、お昼ご飯を食べることができたけど…博品館の『つな八』の舞茸の天ぷらはいい触感でした。)

でも、この内容自体はよかったです。
出演者がまたいい感じでした。
今陽子さん、戸井勝海さん、シルビア・グラブさん、岡幸二郎さん、吉田さとるさん、玉野和紀さん…の6人だけのちっちゃいカンパニー。
20〜30人からの人が出演するミュージカルも圧巻ですけど、たまにはこういうミュージカルも観たくなります。

 マンハッタンにある、駅からさほど遠くない通りにある地下の小さな『PIANO BAR』。カウンターとテーブル席が数席だけの飾り気のないバーには、グランドピアノだけで占められてしまっている小さなステージがあった。それは、飾りなどではないと主張するように、陽気なピアニストが演奏をしていた。時にJazzyに、時にメランコリックに…。カウンターの中では、無口なバーテンダーがシェーカーを振る。バーテンダーの存在はさり気なさすぎて背景に溶けこんでいるかのようだ。まるで、シェーカーを振る音だけが、その存在を主張しているように…。
そんなバーには今日も常連が訪れ、居心地のよい時間を作っていた。
 いつしか降りはじめた雨を避けようと男が飛び込んでくる。30代半ばだろうか…男は入ってきた途端に電話を取り出す。無口なバーテンバーは目ざとく見つけ、注意を促す。男は苦笑しながら携帯電話をしまうと、店の電話へと向かった。どうやら、彼は1日の終わりの休息の為に来た訳ではないようだ。
そして、次にもうひとり…先程の男よりは幾分年上で、身形は悪くない。こちらも、どうやら酒を楽しむためではなく、雨宿りが目的のようだ。何処かへ電話を入れる様子は機嫌がよくなさそうだった。
そして、次に訪れたのは若い女性。彼女もまた、雨宿りと電話が目的のようだ。

…っていうカンジで始まり、舞台上に出演者が揃って話が進んでゆきます。はじめは無関係な男女がバーで意気投合し、恋に至るまで…というのがこのミュージカル『PIANO BAR』。
台詞は殆どなく、歌だけで話が進んでゆきます。だけど、『歌い上げる』というよりは歌で『語っている』そんな印象でした。
酸いも甘いも噛分けながら人生を楽しんでいるキャリアウーマンの今・ジュリー。
軽さが取り柄のイマイチ家庭もうまくいってなさそうなトレーダー(?)の戸井・ウォルト。実業家として成功は収めたものの、昔の夢に心を残している…岡・ネッド。
父の部下と不倫…そして別れ、宙ぶらりんな若い娘…シルビア・デビー。陽気な吉田・ピアニスト。本当に、最後の一曲しか歌わない無口な玉野・バーテンダー。
それぞれの事情がピアニストによってのせられ、仲良くなって明かされて行きます。派手な設定などは何もない何処にでもいそうな人達、何処にでもありそうな場面を切り取ってきた…そんな印象のミュージカルでした。
でも、派手な設定でないからといって面白くないかといえばそうでもない。
なんだか心がほわわんと温かくなるお話でした。
毎日生きていくのはつらい時もあるけど、一緒に頑張ろうね…そう言ってもらえたような気がするのは私だけでしょうか。

それにしても、今回は戸井さんと岡さんの共演…ということで観に行ったのですが、戸井さん…額の面積が以前より広がったようでちょこっとだけ心配。(><)
…もう5年も経ってるんだよね、初めて観たグランテールから。
何も変わらないようでいて、月日は確実に経過していたということでしょうか。
岡さんは…ごく普通の役で拍子抜けしたというか…なんというか(笑)。
ドレス姿を観なかったのはホッとしつつも、何処か寂しかったりします。(^-^;
どうも色モノのイメージが…定着してしまったようです。<ごめんなさい。
シルビアさん…どうしてもこの方はマダム・ヴォルフのイメージが抜けないんですが、今回、キュートなお嬢さん役で吃驚しました。
でも、相変わらずのいい声で、女の人は普通高音が印象に残るのですが、この方は低音のが迫力ありますね。
玉野さんは歌わない役でしたが、タップスは披露してくれました。
開演前に舞台上のキズを見つけた時から楽しみにしてました。まあ、玉野さんだし、あるかな?って思ってたところもあるんですけれど。
ちっちゃなカンパニーだとどうしても個々の力量の差が気になるのですが、このカンパニーはなんか、いいカンジ。(^^)
まあ、内容が内容だけに…オケがなくってピアノだけ、しかも、ずっと歌ばかりだから…観てる方は楽しめましたが、やる方にしてみれば大変なミュージカルなのではないかと思います。
期間が短くってもう終っちゃったけど、ぜひまた観たいミュージカルです。
心に力が湧いてこない時、頑張る力がなくなりかけた時、忙しくて日常を振り返る余裕のない時、そんな時こそ、心に必要なお話でした。


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