:::排出系列:::
俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。
なにを望んで 失って また 拾って 繰り返すうちに 最良の結果が手に入ると信じていたかったのは 傲慢 品切れだらけで 空になった棚を眺めていると わたしは笑った もう どうしようもないくらい泣き出したい空 どこに連なって 歩いて 海 悟り わたしが細胞を失って 抱きしめていようとしていて なくなる それも たぶん間違いなのだと 気付いて拾い上げた砂が流れる 透明度が増して 名前をなくしたら ねぇ 「答えてくれますか?」 一人の矛盾が膨らんで 伴なった罰を忘れようとしている 身体を侵した幾つかの実態のないものは 膨らんでいる? 今 どうにもならないくらいはちきれそうな未来 そんなものは嫌いだと わたしの首に回した両手に いっそもっと 強い力を込めて下さい
眠りの残滓と厭な夢の手触りがわたしの中でまだくすぶっている 煙草の煙のように曖昧に舞い上がる感情を 表現する手段をわたしは知らない 手に入れたものは全部影に吸い込まれてしまった 瞼が重い 手離せない薬の束がわたしをまたどこかに連れ去ろうとする ひどい空虚な感情が鈍い頭痛を伴って笑う 空を見上げて口を開けている人みたいに天気の良い日は ひどい肩凝りに魘され身体は強張り上手く動かない 月並みな事を月並みな風に伝えようとしてみるけれど 正確な言葉が分からなくなってしまって胸が痛む 音を立ててうるさいからと こたつの中に入れて忘れたまま二匹の鼠が死んでしまった 馬車はもう 従者はもう 王子ももう何処にも居ない わたしはただ眠りの残滓の中で 曖昧な感覚だけを手探りで掴み出そうとしていただけだ
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