『スウィート・バイエル』
『スウィート・バイエル』

モクジ 今ヨリ、カコへ 今ヨリ、ミライヘ


2003年07月29日(火) 今週のお仕事〜PCafe 07/28『白い城の儀式』

夏ネコ扇風機


 
ピンキッシュカフェで毎週月曜日に連載しているコラムを転載〜。
一部でご好評いただいた、M女風コラムぅ(実は自分でもとってもお気に入りなネタ)。
PCafe読んで無い方は、「いったいコレは何?」と楽しみながらお読み下さい。
……すぐばれちゃうと思うけど(笑)
 
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■PCafe Monday edition 「ma Colon〜まころん」
** 56個目 白い城の儀式 ** 

 
「朝食はドンクのパン〜♪」と浮かれる私を尻目に、全てのプログラムは開始していた。
 午前10時。「今すぐコレをお飲み!」と出された二つの小袋。アローゼンという緩やかな下剤。
「麻瑚。儀式に備え、身体の中も綺麗にしてもらうわ。分かってるわね?」
 見守られながら、私はその袋の中身を水で飲み下す。
「次は剃毛よ。横になりなさい」
 ベッドに敷かれたシートに下半身丸出しで横たわると、ヴイーンというバリカンの音。バリカンというより、脇剃りと髭剃りを合わせた感じ?
 みるみるうちに、恥毛は五分刈りになっていく。
「脚を軽く開きなさい」
 少し奥まった恥ずかしい部分へ、バリカンは進む。私が予めショートカットにしていたのと、女王の鮮やかな手際により、剃毛はわずか数分で終了。
 
 夜には、二人の王から呼び出しがあった。
 廊下を進み別室へ行くと、言われるがまま恥ずかしい形状の椅子に座らされ、お腹の上のカーテンで視界を遮られる。
 どうやら明日の儀式に備えるための、重要な前儀らしい。
「いつも通り、まず中へ器具を入れる」
 硬いものが無理矢理進入し、中を押し開く。それが終わると、一人の王が指を挿入。
 続いて、私がこの城に来てから初めて会った王に呼びかけられる。
 「今度は私だ。麻瑚、私の指とテクニックも味わうがいい!」
 王は容赦なく、2本の指を私に突き入れる。
(き、きつい……。まだ準備出来ていないのに2本もなんて……ああっ)
 思わず、唇を噛む。
 王は容赦なく2本の指で中をこね回し、続いて別の手で上からお腹を押さえ、中と外から私を挟む。酷い、こんなのって……。
 荒々しい指が抜き取られると、
「私たちもそうだが、麻瑚も指だけでは物足りないだろ? 素晴らしい機械をいれるぞ。麻瑚の内部まで私たちが見てやる、容赦しないから覚悟しろ」
と、白く厚めなコンドームをかぶせた細長い器具を、私の中へ。
(ううっ!)
 心の中でうめき声を上げる。棒状の器具は指以上に激しく動き回り、容赦なく突き上げる。「あ、そこはGスポット」という地点も突かれるが、快感より苦痛が先に立つ。
 王らは、私の内部画面を見ながらなにやら相談。再び二人の王に指を挿入され、やっと前儀から解放された。
  
 就寝前、別の白い女王が現れた。
「麻瑚、下着を下ろして、お尻を突き出しなさい。これから浣腸よ、ヘタレM女の麻瑚に経験あるかしら?」
「いえ、城での経験は……」
「どこで?」
「市販のだけです。イチヂク浣腸とか」
「ふ……甘いわね。今日は300ccよ」
 女王の後ろに吊るされたボトルが目に入る。凄い量……。
 恥ずかしい恰好のまま、女王に言われたとおり「ふぅ〜」と口から息を吐く。するりと浣腸の管が入ってしまった。冷たい液体が腸を駆け上る。
「終わったわ。さあ今すぐトイレへ行き、2分は我慢するのよ! そしてどんなのが出たのか、私に報告なさい」
 私はトイレに駆け込むと腕時計を見ながら3分耐え、そして恥ずかしい音を立てながら時間をかけて排泄した。
 消灯後、懐中電灯を手に先ほどの女王がやってきて、「麻瑚、どうだったの? どんなのが出たの?」と恥ずかしい質問責めにあう。
 次の朝、また別の白い女王が、透明な液体パックとチューブを持ってやって来た。
「昨日は良く耐えたわね。ご褒美をあげるわ。今日はまた違う浣腸よ。麻瑚、嬉しいでしょ?」
 女王が注入する今度の液体は、熱い。アナルが熱く、そして辛い。
「き、昨日より辛いです。我慢できないかも……」
「意気地なし! さあ早くトイレに行きなさい」
 お腹が落ち着くと、剃毛を施した女王が現れ、儀式のための下着と衣装に着替えさせられ、注射や点滴を施され、私はとろとろと眠くなる中、寝台にのって儀式の部屋へと向かったのであった。
 
 
■Postscript (麻瑚's 追記)
 手術前って、ほんとMプレイ。内診、超音波測定、剃毛、浣腸……ご主人様に報告したら「やーらしいな(謎笑)」って。
 そんなMプレイを乗り越え、麻瑚ちん無事退院〜♪
 ところで宮城県の皆様、大丈夫ですか? 麻瑚親戚も宮城(北部じゃないけど)にいるのでちと心配。一日も早く地震がおさまることを祈りつつ。
 
03.07.28

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7月14日〜27日迄、子宮筋腫の核出手術(子宮はそのまま残し、筋腫のこぶだけを取り除くという手術)を受けました。
これは、入院二日目と三日目(手術当日)にやったことを、ダイジェスト版(笑)で書き、読者の皆様に「入院・手術と行ってきたけど、元気に復帰しました」の報告とさせていただきました。

「谷藤さーん、頑張って下さいね。大丈夫ですか?」というナースさんの言葉を、白い女王らのSっぽい言葉に勝手に変えると、手術準備ってこんなにすてきなM女プレイの連続(笑)
で、これはですね……入院中に下書きしたんですよー。
手術後4日目あたり、まだ抜糸ならぬ抜釦(バッカン)してないときに、ベッドの上でシグマリオンで、ちまちまと……私ったら、なかなか努力家?(笑)
(ただ、オモろいネタがあっただけ、とも言うが)


 


2003年07月28日(月) 退院しました

夏ひよ西瓜 

  
ただいま〜!
術後の経過がよく、日曜の午後、予定の2週間より1日早く退院しました♪
(本当は土曜日に退院できたんだけど、お迎えの都合とまだ入院していたい気持ちと両方あって、日曜退院にしたのだ)
 
お腹に傷があるのでまだ無理はできないけど……入院前より、確実に元気(笑)
入院中も、ナースさんにも同室のかたにも「元気な患者」って思われてたと思うわん〜(笑)
もともと私に体力や快復力があったんだろうねぇ。
あんなに日常では菌に弱い私だったのに、点滴も術後一日目だけ。
下剤(便秘症なのだ)と痛み止め以外、特に追加して薬を使うこともなく、抗生物質も処方されず、治りました。
ドクターやナースさんのお陰&言いつけよくまもって、吐き気がなかったので食べるの辛くても頑張ってご飯食べたり、極力歩くようにしていた私の努力のたまものと、一応自分もほめたりして♪
 
「退院したくないですー」と言いまくるぐらい、私にとって快適だった入院生活。
まるでゲームをするみたいに楽しかった「術後の身体を治すこと」。
今までは薬による治療で、先が見えなくて、ただ辛いばっかりで、一瞬しか効果がなくて……という状態だったから、どんどん自分が回復していくのって楽しかった。
 
という感じですー。
でも、病院内では元気だったけど、日常生活ではまだまだ。
退院時、車で30分位移動しただけでヘロヘロになったし〜。無理はできましぇん(涙)
今日明日に書かなきゃイケナイ原稿もあるので、日記通常営業までもちょっと時間がかかるかも。
ご了承下さいね。
 
でも、写メール日記 「麻瑚にSH-53を持たせたら……?!」は、入院時同様、毎日更新予定です。
 
そうそう退院と一緒に、もひとつ嬉しいことが。
某所からお電話有り、ちょっと嬉しいことがありました。まだ報告できないんだけどー(うふうふ)


2003年07月13日(日) いよいよ、入院します。

 夏ひよ団扇花

 
バタバタしてます。めっちゃ、バタバタしてます。
   
先週末に膀胱炎ダウン。ちょっと良くなった火曜日頃に、少し無理をしてしまって、睡眠不足。
そしたらもー、そのあとから夜が起きていられない。
しゃーないので一旦寝て、朝早く起きてシャワーとお風呂を済ませようと思って朝5時に目覚ましをかけたのに……
気が付くと、普段起きなきゃいけない時刻をとうにすぎてる!(泣)
木曜はなんとか間に合ったけど、金曜日はギリギリで遅刻。
そして今日は、逢瀬の電車に乗り遅れる所だった……あぶなかった。
  
ご主人様に渡さなきゃイケナイものとかは用意して寝たんだけど、私の支度が全く整ってない!
もー、大あわてでシャワー浴びて、荷物ギューギュー詰め込んで、行きましたわ。なんとか無事到着して、ひと安心。
  
駅到着。
小さなロータリー。ご主人様の車は見あたらない。
いつもご主人様が先に到着しているので、ゆっくりみた事なんてなかったから……ぼんやり、でもまじまじと駅前付近を見る。
ふーん、ここってそうだったんだ。へぇ〜。
でもまた、この駅に来ることはあるのだろうか……
そんなことを思って、徐々にもわーっと暑くなってくる気候の中、
古いベンチに座っていると……5分位して、ロータリーに向かって不安そうな視線を送りながら、ご主人様がやってきた。
私の姿を探している。そう感じ、立ち上がり、荷物を持って道側へ行く。
この駅が近づくにつれて下がっていた、私のテンション。いつも通り明るくしなきゃ……でも、出来るかな? と少し不安になっていた。
  
「おはよーございます」そう言って車に乗り込むと、「待った?」と。
「ううん、少しだけ」……遅刻魔の私は、待たせることも多いが(笑)待つことにも慣れてるし、遅刻魔ゆえに、待たせる側の焦りは分かるし。
でもぼーっとしちゃってたから、テンションがなかなかあがらない。私から喋りかけられない。
いつもの道。踏切にさしかかったところで、ご主人様が口を開く。
「で、入院はいつからなの?」
「ん、月曜」
「……ぷっ!(吹き出し苦笑) ええー! (えっちして)大丈夫なの? 体調は?」
「はははっ(笑)、大丈夫〜」
 
そこから、ぽつりぽつりとしゃべり始める。
私が「車窓から、『焼きそば・ポテトフライ専門店』という看板を見た。すごく気になる〜。専門店っていうほど、何かこだわりはあるのだろうか?」
と言ったことから、話がもりあがってくる。
よかった、いつものテンションに戻れた(笑)
 
程なくして、ホテルに到着。
ビスチェを来て写真を撮った部屋がひとまず空いていたので、「一度入ったところだけど、いっか」と入る。(このラブホ、けっこう人気なのだ。フリータイム開始してほんのちょっとしてから行っても、もう空いている部屋に限りがあるのだ)
 
部屋に入り、荷物をおいたところで「おいで」と呼ばれ……抱きしめられる。キスをされる。
きっと、
ある時期、私の態度がおかしかったのと(ご主人様を心で拒否していたとき)、先日のメールのせいだと思うけど……ご主人様が、とても優しい。
 
メールに書いたことは、
ご主人様が言うあることに対し、私がやんわりと拒否し続けていたその理由というか……この春から私がずっとひきずっていた、重く心に感じていた事柄というか。
数年、いや、少なくとも今年いっぱいはどこにも書かず、誰にも言わずにおこうと思ったことを、そしてお医者さんに言われていた「大丈夫だと思いますが、最悪の時は……」ということを、ご主人様に打ち明けた。
そのことに関係ないご主人様にこそ、一番「いわないでおこう」と思ったことだったのに。
私の吐露メールへの返事は、たった5行ぐらいだった。それだけでも私は、安堵していたのに……
 
今日は、ことあるごとに抱きしめられる。
ご主人様にお会いする前から、メールで「え? 正常位で、頬をスリスリ? そんなことされたことないかも」と言っていた私に、常に頬を寄せてくれる。
身体は繋がったまま……抱きしめられ、頬をすりよせ、言葉を交わすたびにキスをし、鼻先をちょんと触れあわせる。
きっと私、こういうsexって一度もしたことがなかったかも……と思った瞬間、口元から言葉がこぼれる。ご主人様の耳元に向かって「幸せ……」と、つぶやいていた。
 
でも、「麻瑚は淫乱だなぁ(笑)……こんなになって」とも、何度も言われちゃったけど(苦笑)
 
フリータイムの時間終了間際。
帰り支度を整えると、またご主人様に呼ばれる。
そばに行くと、抱きしめられ、優しくキスをされた。
軽くキスをして抱き合って、また唇を重ねて……ということを何回か繰り返す。
ご主人様が大きな体をかがめ、抱きしめた私の耳元に言う
「早く良くなって、帰ってきなさい。待ってるから」
「……はい。頑張ってきます〜」
そして少し身体が離れた時に、私はお腹を押さえる
「ここにも……子宮にも、頑張ってもらわなきゃね(笑)」
そういう私をご主人様は再び抱きしめる。……あ、言わなきゃ、一応お詫びしなきゃ。
「……でも、頑張れなかったらごめんなさい。無くなっちゃったら……ごめんなさい」
言いながら、自分でも声が詰まっていくのがわかる。
「……大丈夫だよ」
少し笑みを含んだ声。その後、抱きしめたまま、頭をポンポンと叩かれる。
張りつめていた気持ちがゆるみ、涙が流れた。
一度だけ鼻をすすり上げ、ご主人様にぎゅっとしがみつく。
「……ごめんなさい」
と泣き声で言うと、「いいんだよ」と、私を抱きしめたまま居てくれた。
ずるいよぉ、ご主人様。こんな帰り間際に、そんなこと言うなんて、こんなに優しくするなんて。
だめ。泣いちゃだめ。昔……彼の前で泣いてばかりいた為に、悲しい結果になったこともある。
男友達の前では、迷惑になるだろうと思い、一度も涙を流さなかったじゃない。だめ……このままじゃ私は号泣してしまう……と必死にこらえた。
それに、もう出ないと……延長料金になっちゃうー!(笑)
1分位ぎゅーっとしてもらい、なんとか復活。
「えへ……もう大丈夫です〜。ごめんなさい」
涙を拭きながら身体を離すと「よし、いこうか(笑)」と。
 
その後はふつーに楽しく喋りながら、ご飯を食べに行き、ご飯を食べている最中も、普段話してなかったような話題で会話をしてたら……
話が進むうちにご主人様がハタッ!と気づいてしまい、会話中断。
「だって、『ご主人様がこんなことを話してくれました。
 いつもと違うご主人様の一面を見られて、嬉しかった』とか麻瑚に書かれるもん。もう喋らない(笑)」
と急にいやがりだした(笑) ちっ、もっと聞きたかったのにぃ。
とうことで、どんな話をしたかは割愛(笑)
 
いつもよりひとつ先の駅へ。ココはかなりこじんまりした駅(笑)
へぇ〜といいながら周りを見渡したり、だらだらと喋ったりして、改札前で数分を過ごす。
「ほら、いいのか〜。電車乗らなくて」
「あ、ほんとだ。じゃ(笑)」
手を振って自動改札にパスネットを通す私の背中に「なんだよ、ずいぶんあっさり(笑)」という声が聞こえる。
改札を通り振り向いて手を振ろうとすると「あっ!」と呼び戻される。
一番はじっこの自動改札のところで、また会話。
「入院期間をちゃんと教えるように」
「あー。2週間です(笑) でもちゃんと、メールで伝えますね」
「うん」
「そーだ、たぶん暇になるだろうから、今までお返事ためてたメール全てにお返事してやるー。30通ぐらい、一気に(笑)」
「ははは、待ってるよ。あ、××(電車)じゃなくて、その5分後に○○(電車)もあるよ」
「はーい、様子を見て、どっちで帰るか決めます〜」
「……気を付けて」
「はい、ご主人様も気を付けて。じゃ!」
と、去ろうとする私に、はっと思い出したように、ギリギリの所まで少し駆け寄って
「ありがとう、今日も楽しかった!」
と、あわてて言うご主人様。私はにこっと笑って軽く会釈して、手を振った。
 
なんだかんだと言いつつ、改札で離れがたかったのはご主人様じゃん(笑)
でも、ご主人様がとても私に気を遣っていて、今日一日を明るく過ごそうとしてくれているのが分かり、嬉しかった。
PCafeのコラムで佳子ちゃんが書いていた先日の飲み会で、
佳子ちゃんのハニーちゃんに
「(コラムを読んでいると)大切に愛されてるなぁ〜、というのがわかります」
と言われたことを、思い出しちゃった。
 
会社でも……悩んだけど、
「もう6年くらい一緒に働いている仲間だし、オンナの職場だし。
 1ヶ月も休んでいれば、イヤでも『何かあった』とばれる。
 そのとき一部の人に、事実と少し食い違う方向に言いふらされてしまったら?
 だったら……確かに言いふらす類のことではないけれど、信用おける人、仲の良い人には報告してしまったほうが良いのでは?」
と、金曜日に突然「入院&手術カミングアウト」を決める。
明るくサバサバっと、報告する。もちろん、麻瑚ですから、笑い話も交えて。
これが……成功でした。言って良かった!
「実は私も、婦人科系のことで悩んでて」と話してくれた友達、
「これ、力あるから!」と、大切なお守りを渡してくれた友達、
「頑張ってね!」とお腹をなでてくれた友達、
「麻瑚ちゃん、傷見せてね」と悪い意味でなく真剣に言ってくれる友達。ほかもろもろ。
1ヶ月もの療養なのに、すごく温かく送り出してもらえました。嬉しかった(涙)
そうそう、患部をなでてもらって「大丈夫、頑張れ!」って言ってもらえるのって、スゴク嬉しい。パワーをもらえる気がする。
私も、誰かが手術になったら……痛みがないならば、絶対に患部を触らせてもらおうと、しみじみ……。
 
友達、同僚、そして……ご主人様。
3月の時のうちひしがれた私とは違う。なんて私は幸せなんだろうって思ったここ数日でした。
ご主人様に出会えて、気に入って飼っていただいて、本当によかった……。
あのままの私で今日の日を迎えていたら、絶対にダメな麻瑚になってたもの。
今後、関係がどんな形で終焉を迎えようとも、
この優しい記憶だけで、良い想い出とし頑張って行けそうな気がした、今日の逢瀬でした。
 
 
P.S.
入院中の日記は、ヤプースに置いてある、写真日記
 「麻瑚にSH-53を持たせたら……!?」
に、あり。(だって、メールでも更新できるので、楽なのよぉ〜)
 


2003年07月12日(土) 裏日記より移転 「半夏生」

心身ともに弱っていて、心に免疫力がなくなっていたところに、入り込んできたいくつかの菌。
それは大気中に、そして誰にも潜むもの。私はそれを振り払い、追いやっていたと思っていたが……どうやら弱っていた私は、徐々に徐々にその菌に侵されてしまったらしい。
傷を治す力のない私。菌は傷ついて弱った場所を攻撃する。傷は膿む。
どろどろとした膿は、私の心の奥深くに普段は眠らせていた感情を呼び起こし、不安を生む。

不安が何なのか、どうして何をもってそう感じているのか、自分でもよくわからない。
わからないまま、私の心は……「ご主人様拒否」という方向に向いてしまった。
普段の私・奴隷の私、両方のモードでご主人様宛のメールが一切書けなくなってしまった。
メールだけではなく。ライコスの日記も書けない。このままでは、コラムも、とあるお仕事もダメだろうと思う。自分の感情が絡むところのものが、上手く書けないのだ。
ご主人様は何も悪くない、私が勝手に何かにおびえているだけ。

ご主人様は私がいろんな感情を吐き出すことを、静かに受け止めてくれる。呆れても、怒りはしない、そして答えや提案をくれる。
それが分かっているのに、今私は考えるばかりで文字にできない。

「19〜21日の間に会えないか?」
という連絡がきたが、それを読んですぐにお返事を書くだけのことすら、出来なかった。
でも予定は早く伝えなくてはいけない。ご主人様は私からの連絡を待って、その日をあけて下さっている。
書けたのはたった一行。「そのころはもうお会いできません。ごめんなさい」

いつものメールのように、「ご主人様へ、こんばんは麻瑚です」という挨拶文も、最後につける署名もなにもないまま、タイトルすらついていないメール。
ご主人様は、私の状態が何かおかしいことに気づいている。
私の中途半端でぶっきらぼうなメールにも、きちんと、優しい言葉でお返事を下さった。

なんとかしなきゃ、なんとか……現状だけでも伝え、メールを書けないと言うことにお許しを頂かないと。
何度も何度もメールを書こうと努力する。でも1行書いては消し、何とか数行書いてもメールごと削除してしまう。

自分でもよく分かっていない事を伝えるのは難しい。
こうなったと思われることを最初から書いていくと、非常に長い文章になる。そして……それは単なる愚痴になりそうな気がする。

メールを書こうとするたびに、涙があふれた。
私、普段はそんなに泣かない。なのに最近はどう? 一人でしょっちゅう涙ぐんでいる。
なんとかご主人様に、メールが書けない事を伝えた。
ご主人様は何も悪くなく、私にも「たぶんこれだろう」ということはあっても、何が一番の原因なのかはよくわからない、と。

「とても疲れているから、たくさん眠って……体力を取り戻し、元気になります。元気になれば治ると思うから」と、最後に。

書き終わってから……おぼろげながら、私は「これに怯えているのでは」ということに気づいた。
なんとなく気づいたけれど、でもそれをはっきり分からせようとはしない。
心の負担が大きくなるだけだから。

ご主人様とお話がしたいし、下らないことでまた笑いたいし、そして今この辛い状態を助けて欲しくて、心はご主人様を求めてる。
でも、それを私はあえて拒否するどころか、もうご主人様と会うことすらやめようとしている。
ご主人様はこの原因に何も関係ないというのに。いいとばっちりである(笑)

「甘えない、今こんなことで甘えちゃいけない」
その裏返しだと思うんだけどね、ご主人様拒否は。永遠に甘えられることじゃないんだから。それに泣きゃいいってもんじゃない。

少しだけ心の窓を閉ざそうと思った。
ううん、閉ざすと言うより、スリガラスに変えるというほうが近いかも。
元気になるまで。とにかく今夜は沢山眠ろう。
少しずつ、怒らずに笑うようにしようっと。


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ライコスの日記が全く書けないので、
その理由にこの日記をupしようと思ったんだけど……「登録」をクリックする直前に、はたと気づいた。

そうだよ、この日記、アクセスログによると……
まだ、私に「あなたのような人は大嫌いだ」とメールをよこし、
自分の日記に私のこと、そんな病気で!とつらつら書いていた人の日記からの
アクセスがあるのだ!
こんな弱気日記をupしたら、また何を言われるかわからないので、こちら@diaryに残しておこうっと。
愚痴は言わないにこしたことないんだけど、どこかで文字にしてはき出しておかないと、治りづらいし。早く治して、書き仕事進めないといけないから。
家のPCからはなかなか書けないので、環境を変えてチャレンジ。
スタバでシグマリオンで、ちょっと涙ぐみながら書いてしまった。ははは、情けない。


2003年07月07日(月) 「信じる」という字がつくことばを。

七夕

 
私の日記、何カ所目かの移転先……「LYCOS」で日記を書き始めたのは02年8月の。
その時一緒に7月分の日記も、これまたとある日記場所から転記したり、新たに書き足したりしたのだけれど。
昨年の七夕の日記は、男友達のことを書いていた。もう来年の七夕には、彼のことは書かないだろうと予感しながら……
 
本当に、彼のことは書かない結果となったが、まさか他の男性のことを書くとは思いもしなかったわん。それも、主従関係のこととは(苦笑)
 
人生どうなるか、分からないものである。
そしてまさか、同じ頃に膀胱炎になるとも……(苦笑×2) 
 
以下、書きたかったのだけれど、なかなか文章を書く状態になれなくて、保留にしてあったことを。
おうちじゃ書けなくて、病院帰りの平日のスタバで、それもちょっと涙ぐみながら書いた文章だったりして。
コラムに書こうか、日記に書こうか悩んだけれど……ひとまずこちらに。
(たぶん後でもっとまとめて、コラムに掲載すると思うけど)
 
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久々に、裏葉月さんのサイトにアクセスし、読んでいなかった日記を一気に読む。
「信頼」ということについて書かれた日記に、「私もそう思うー」と一人頷く。
関係は人それぞれだから、全ての方々に当てはまるとは思わないけれど、基本的に「奴隷だから、ご主人様に言えない」ということは、私もないと思う。
奴隷だからこそ、普通の恋愛ではなかなか相手に言えない恋愛の不安も、ご主人様に言える・尋ねられるのでは? そしてそれに対して、ご主人様も真剣に答えて下さる……と。
主従関係は、そうやってよりよい関係を築いていくものだと私は認識しているけれど、実際はどうなのだろう??
 
私は、「奴隷だからって、何もかもご主人様に従い、ぐっとこらえて……なんてことをするのは、間違いだ」と思い、ご主人様に接している。
ご主人様もそれを許して下さっている。
きっと麻瑚は、首輪をつけたまま、放し飼いされているんだろうね。そしてあまり遠くへ行ったり、悪いことをしているのが見つかると、ぐっと、見えないリードを引っ張られて、怒られる。
そんな感じかもしれない。
 
でも、何でもご主人様に言えばいい、ってものでもないと思う。
奴隷が、賢くない・自信のないご主人様を欲しくないのと同様、ご主人様だってバカな奴隷は飼いたくないのである。
この場合のバカは、学力の方ではなく、社会生活や学習能力といった面に向けられると思う。会社で仕事を覚えていくのと一緒というか……
つまり、同じ間違いをさんざん犯し、同じ質問ばかりをするバカ奴隷はいらないということ(苦笑)
難しい漢字が読めなくても、一般常識的な事を知らなくても、
言葉の用法を間違えたりメールで誤字したりしていても、
ヨーロッパの国名が全部言えなかったりしても(←そりゃ私だ、笑)
ご主人様が教育して下さることを、きちんと飲み込んでいけば良い訳である。
しかし、それが難しかったりするのだけれど(苦笑)
 
 
下着姿のまま押し倒され、前戯もそこそこに犯された、ある日の逢瀬。
理性をなくしそうなほどに喘ぐ私に覆い被さるようにしていた、ご主人様の身体が離れる。
「麻瑚、後ろを向いて」
そう言われた瞬間、私は快楽から「素」に戻り、ご主人様の言葉を拒んでしまった。
だって、まだお風呂に入ってもいない。もしここで、アナルにキスなんてことされたら……嫌だ。
「……嫌です」
「なんで?」
ご主人様は、私がお風呂に入る前はそういうことを拒むのを知っている。だから、困る私を面白がって、わざとキスしたりするのだ。
「だって……お風呂に入る前に、お尻にされたりとか……」
「しないよ」
「しますもん」
「しないよ」
「……本当ですか?」
「うん……麻瑚は私が信じられないのか?」
 
困った、どうしよう。
ご主人様は本気で言っているのか、私をからかっているのか。
Yes,No, どちらで答えたらいいのか、読めない。
なんとなく……「Yes(信じられない)」って答えさせようとしているのかな?
 
そう感じて
 
「はい……」
と、答えてしまった私。
 
ご主人様は一呼吸おいてから
「本当にしないよ。体位を変えてバックから挿入するだけだ、後ろを向きなさい」
私はしぶしぶ後ろを向き、言われるがまま四つん這いになる。
ご主人様が後ろから深く入ってきた。何回か動いた所で深く前屈みになり、私の耳元で囁く。
「麻瑚、次にまた『信用できない』と言ったら、全て終わりだ。そういう言葉だからな」

このところ聞くことのなかった、真剣で低く冷たい口調だった。
息絶え絶えに「はい」としか答えられなかったけれど、ぞくっと怖さを感じたのと同時に、怒られたことが私は非常に嬉しかった。
 
結局。
私は言葉で試されていたのだろう。
しかしずるい。セックスの最中に、そういうシチュエーションでそういうことを尋ねられたら、つい「はい」って言っちゃうってば(泣)
 
 
その後のメールのやりとりで、「信用」という言葉の大切さを教えられる。
ご主人様曰く、こういった関係でプレイをしている以上、責める側をある程度信用してもらなわいとダメだと思うとのこと。
確かにそれは言える。カラダに必要以上の危害を及ぼさない、生命の危険は無いって分かっていないと、やっぱり怖くて身を預けられないし。
私は主従関係についての知識は皆無なので、ルールや大切な言葉がわからない。故にこういった間違いをこれからも犯すことは考えられる。
ご主人様に何も知らなくてごめんなさい、勉強しますというと、
「麻瑚が自分で勉強することはない。それは私が教えていくことだ。それに主従関係について世間一般の決まり事でも、私が不必要だと思うことは、麻瑚には必要ない」と。
そして、私が間違うことについて、ご主人様は「とがめない」ということだけれど、でも……
「教えるのは、1回だけだからな(笑)」
思わず焦って「私、物覚え悪いんです。2回……せめて2回まで!」とセコいお願いをしてしまったわん(笑)

 
前回の叱られた時の事を尋ねたら、
「本当はあの時、私はソファに戻ろうかとも思ったのだが、その後の展開が難しそうだったのでやめた。ベッドとソファの間に、テーブルがなければよかったのだが」
というお返事が。
え……ご、ご主人様。お仕置きになにをするつもりで?(汗)
それに対して、
「ソファで何を?? ああ……怖いので、そのことはもう考えないでおきます」
と書いたら、さらにお返事で「(謎笑)」とあった。
 
えーん。結局は、ご主人様に弄ばれてるだけってことなのね……(涙)
 
でも、ご主人様が私に、私がご主人様に、信頼や信用……つまり「信じる」という字がつくことがひとつでも出来なくなったら、その時は相手の感情関係なく「全て終わる」ということは間違いないのだろう。
「信じる」為にも、不安なことは尋ねてゆく。どうしても嫌なことは、相手に伝える。
そうやって、1日でも長く、この制約ある関係が続けられればいいな、と思う今日この頃でありました。
 


谷藤 麻瑚 MAILスウィート・ハノンHP(改装・再開予定)

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