『スウィート・バイエル』 モクジ | 今ヨリ、ミライヘ
ホテルの部屋に入るとき、ご主人様は小さな箱を持っていた。 「なんだろ?」とは思ってたんだけど……(苦笑) キスをして抱き合ってまたキスをして。 その後、私が支度をしていると、 「こっちにおいで」と、ソファの方に呼ばれる。 「座って……はい、誕生日プレゼント」 「えー。まだ誕生日までには日にちがありますってばぁ〜」 「もしかしたら誕生日までに会えないかもしれないだろ? だから先に渡しておく」 「な、なんですか?」 「開けてごらん」 もしやクスコでは……?と思いながら、麻紐(笑)のリポンをはずし、ふたを開けると…… 「首輪」 私がいうより先に、ご主人様が言った。 わー。欲しかった首輪だぁ。 「ありがとうございますー。あとでつけますね」 「今つけてごらん」 「え? この襟で大丈夫でしょうか」 私はチャイナカラー(襟)の服を着ていたので、不安だったけど。 「あ、ゆるい(笑)」 笑いながら話し、次の逢瀬までに私がきちんと自分サイズにしておくことに。 ご主人様、小柄な麻瑚は、小型犬サイズなのでしょうか?(笑) ご主人様にはめてもらい、お風呂以外ホテルを出る寸前まで首輪をつけていた。 途中、「まだ首輪してるし(笑)」と笑われたけど、本当にとってもうれしかったのだ♪ 次の逢瀬の時は、とりあえず名前ペンを持っていって、プレートに名前を書いてもらおう。 自室に帰ってきた今でも、時折箱から出してはニコニコしながら眺めている。 今日の逢瀬は、 お笑い1/2、撮影1/4、真剣にsex1/4というところでしょうか?(笑) 濃かったけど(苦笑)、えっちの時間自体は、いつもより凄く短かったです。 途中、かなりまったりと話していたりしたしなぁ…… 剃毛は、結局「剃り損」となる。でも、来週のコラムのお笑いネタにはなったから、いいや(笑)
連日睡眠不足(泣) でもやることが一向に減らない、終わらない(涙) 一度眠り、「ぷっすま」の途中に起き、TVみてお風呂へ。 洗面台の鏡を見てびっくり……目の下すごいクマ。酷い顔である。 まずい……元がよくないのに、こんなに疲労困憊した顔では、ご主人様に逢えない。 しかし、ご主人様も今多忙らしい。本当に今度の逢瀬は大丈夫なのだろうか? 今日はお医者さんの日。 昨日も夜中までいろいろ書いたりしていて……寝過ごしてあわてて出かける。 診察終え、いろいろどたばたして(苦笑)、明日も病院に行かねばならなくなり…… お会計終えたら丁度12時。 オフィス街でオシャレに早めにランチなんておもってたけど、街はもう人で溢れてる。 しかたなく、いつものスタバ(苦笑) そして会社に連絡し、明日の休みをもらう。 アイス・ラテを飲みながら携帯で友達にメールしてたら……あっという間に13時。 外に出ると、街はかなり静かに。 うーん……目をつけていたテラスへ。空席アリ。いきますか(笑) 会社友人Nに「私、好きなんですー!」といわれていた「バルチックカレー」。有名なんだってね、私知らなかった(苦笑) 中辛の文字にひかれて、チキンカレーを。 近くのコンビニで、エビアンを。個人的にはお茶がよかったけど、カレーが辛かった場合、水のほうがいいかな?と思って。 テラスへ戻る。さっきより人が増えているが、丁度帰る人がいたので、速攻その席ゲット。 カレーを開ける。うーん。イイニオイ。 ちょっと周りが汚いのは、私のせいではなく、こういう盛り方こうなの、誤解なきよう(苦笑) でもこれでも「カレーもうちょっと欲しい」と思ったよ(笑) 思ったより全然辛くなかった。水なしでもイケた(笑) ちょっと油っぽいけど、なかなかおいしかったです。お値段600円。 次は野菜かチーズを食べてみたいねぇ。辛いのもいいなぁ。 カレーを食べつつ、友達にメール。 外は丁度良い気候。うららか。ビジネスマンの話し声が少しするぐらいで、あとは一人でのんびりしている人が多い。良いスポットだ。これから私も活用しようっと。 14時になったので、しぶしぶ(苦笑)立ち上がる。 恵比寿へ。アラーキーの写真展を観に行ってきたのだ。 地下鉄恵比寿駅到着。今は昼間である。なんでこんなに人が多いの?? ガーデンプレイスへ歩く。いちばん縁の道を歩き、奥にある東京と写真美術館へ。 階段が分からず、一旦外に出てしまう(苦笑) 案内板をみると、ホールの横の方に階段があるらしい。わかりづれぇ〜。 階段へ。 あ……懐かしい匂い。小学校の音楽準備室の匂いだ。 私たちの小学校にあった音楽クラブは、なぜか「アコーディオン」集団だったのだ。まだ金管楽器やオーケストラなんていうクラブは珍しく、だいたいが低予算でそろえられた楽器という感じの学校ばかりだった。 音楽準備室にはアコーディオンがたくさん置いてあり、独特の匂いがした。楽器の木の匂いとでも言うのだろうか? その匂いが、ここの階段ではしたのだ。なんでだろう?鉄筋だろうに。 天井が高いので、1フロア上にあがるといってもかなりの階段段数である。 3階まで上がると、「チケットは1階か2階です」と言われる。 ええーっ。しゃーない、2階まで降りて、チケットを購入。また階段で3階へ戻った。意地でもエレベーターは使わないぜ(笑) 今回のアラーキーは花。 実は私、アラーキーの写真展は初めて。それに、アラーキーの花の写真が好き。もう、わくわく。 入る。モノクロの写真。 垂れ幕のように下がった布に、大きなカラーの花写真。 どっちか忘れちゃったけど(苦笑)、イモリかヤモリのミイラが乗っている。 奥へ。カラー。満開の花。正しくは満開を少し過ぎた花。 更に奥へ。どんどんと花は枯れていく。完全に枯れた花の白黒写真もある。 なんで枯れた花がこんなに魅力的に感じるのだろう? アラーキーって不思議だ。 それに枯れているのに、死を感じさせつつ、エネルギッシュ。 今しがたまで生きていて、ついさっき息を引き取ったばかりのような花、切れそうな細い命の糸を、まだなんとか繋いでいる、はかない命の花。 ポラ曼荼羅にいたっては、圧巻。3千枚以上の花のポラロイドが、一角一面に貼られている。 良く観ていくと、ところどころに、和服美人の緊縛姿や、ハメ撮りと思われる表情のポラ。 うーん、いいねぇ、ニヤッとしちゃう感じ? ひと通り見たけれど、どの写真が一番良いかというより……この、写真を貼られた全体像が一番素晴らしいと思った。 写真もいいけど、アラーキーの文字(書)も好き。文章も好き。 アラーキーの文字で書かれた文章。あの文章は何度読んでも泣けてしまう。 花にペインティングした写真を見ていると、どこからか招待状をもらったのか?きっとアラーキーをあまり知らないお年を重ねたご婦人二人。 「なんだか花がかわいそうねぇ」 枯れた花を見ては「こんな色になるのねぇ」 いやぁ、かわいそう……かなぁ。ううむ。 平日とあって、会場はゆったり。年齢はまちまち。若い男性、女性、外人さん、意外と多い年配男性。 出口付近に今回の写真集の特別版が飾られていた。 ナマポラロイド、サインつきで、3万円。限定発売。 「はい、これで」「これですね、ではこちらへどうぞ」 そんな会話が聞こえた。黒いTシャツの若者。買ったんですかー!おおお! 貧乏麻瑚ちんは、ポストカードセット(8枚千円)だけ購入。 1階のショップも覗く。アラーキーの本が結構置いてある。 ああ、私の探していたアラーキーの文学集……うう、結構表紙ぼろぼろ。出版社とタイトルだけ控え、amazonで注文することにする。 ほしかった、全集の「花淫」もなかった(涙) 東京都写真美術館のTシャツがツボに入り、買おうかどうしようか本気でまよってしまったぞ(笑)……今度、是非買いに行こう。 ショップをでたら、挨拶している50代くらいのおじさま。 「ええ、今日は、この上で……荒木さんの写真を」 ふぅーん。おじさま世代は「荒木さん」って呼ぶのね。アラーキーじゃないのね。 五月晴れのきもちよーい気候の中ふらふらり。帰りの電車では爆睡でした(苦笑) しかし……アラーキーの写真って、観ているうちに「ぅぉぉおおお〜っ」って内側からエネルギーが沸いてきて、なんか破壊的な衝動に駆られちゃうのは私だけ? 帰宅後、麻瑚母が 「面白かった?」と尋ねるので、「うん」とお答え。 麻瑚母が 「アラーキーって、どうみてもエロオヤジって感じがして〜」 私は即答 「うん、エロオヤジだよ(笑) それ以外の何者でもないってば(笑)」 だからこそ、猫も花も食べ物も……何でもアラーキーに写真にされちゃうとエロいんっすよ、麻瑚母。街の写真はまた別だけど。 アラーキーは「お芸術」じゃないのよね。かといって下賎で卑猥ってだけでもない、だから凄いって思えるし、好きなのよぉ〜。 まるで花粉がこぼれおちてくるかのような花々、少しきつめの花の匂いが立ち上るような写真、何かの衝動に駆られそうな絵、圧巻のポラ曼荼羅…… これらの前で…… 緊縛されたまま床に倒され、 蹴られて転がされて、放置されて…… そんな写真を撮ったら絵になるだろうなぁ…… 綺麗じゃない娘の場合は、それに追加して口にガムテープなんてのもいいかも…… と思った私。今日の私は少しサディスティック? あ、それとも……そうやって、私が……ご主人様に写真を撮られたいのかな?(苦笑)
ハジメマシテ。 LYCOSで日記を書いていましたが、 「日記機能は『楽天』へ移行」とのことで、こちらへ移転してまいりました。 (えっちな内容の日記は、楽天では書けませんので、苦笑) *-- 自己紹介 --* 谷藤 麻瑚(たにふじ まこ) 官能系作家のタマゴ 「ピンキッシュ・カフェ」(ミニまぐ・ID0000020)にて、毎週月曜日にお笑いエロ・コラムを連載中 02年よりM女に憧れ、 現在、自称:エセM女・エセ奴隷 03年1月 光文社Vコレクション短編集に、1作だけですが……作品掲載有 03年春より主従関係をもち、年下のご主人様に飼われる。 現在奴隷修行中(といっても、かなりふざけた奴隷であることは確か)。 んなことろで。その他は、まあ、おいおい……(笑) これから宜しくお願い致します(ペコリ) 2003.08.12 谷藤 麻瑚
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