ことばのかけら
桜子



 想い出


自転車でくぐりぬける
もう何年も前の
想い出を

濃い緑は
星空に影を落とし
今は闇

夏の始まりを
秋の訪れとともに
想いだしたんだ

2008年09月29日(月)



 予防線

なにもこわくならないように
なにもこわくならないように

いつもどおりのかおをして
そっとそなえるべきなんだろうか


いつ
ひとりになってもいいように

2008年09月28日(日)



 32歩目

31歩
あるいてきたよ
貴方と同じだけだよ


31歩
あるいてきたよ
貴方と同じだけのはず

10歩前
足元の石ころが気になって気になって
気になって仕方なくて
振り向き振り返り
ついには歩くのが怖くなったその頃に
貴方は歩みを加速してた
知らない場所で

いまや眩しい脚光を
ポーカーフェイスで浴びている
涙が出るほど
嬉しくて悔しいや


31歩
歩いてきたよ
32歩目で
貴方はちょっと休むという
お疲れ様なんて言わない
またきっと走るつもりだろう

迷いなく訪れる32歩目
ちょっと何かを壊してみようか

2008年09月22日(月)



 キラ・・・キラ・・・

川面は光る
キラキラと
陽の照る午後に

跳ね返してきらめくそれを
人は眺める
綺麗だ 綺麗だと

川面は光る
キラキラと
照らされるなら
いつの日も

たとえ何を抱えていようと
光射せば
綺麗だとだけ言われながら


2008年09月14日(日)
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