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■ ササクレ
しょせん私の負う傷などは 小指のササクレ程度でしかないのです
世の中には もっと大きくて 深い悲しみが転がっているから
いつの間にかぴょいと飛び出していたそれが ズットズット気になって 放っておくには邪魔になって ぴっと指で剥いてしまった時の あの程度の痛みでしかないのです
けれど
それが
痛くて
痛くて
痛くて……
傷をかばってくれる何かを探しても 見つからなくて やけっぱちになる
「もう近づくな!」とサインを出す "優しさなど生ぬるい 生ぬるい!"と心で叫ぶ もう 何にも触れないつもりでいようと
急いで作った壁などもろくて 夕焼けみたいな懐かしい声が 涙腺ごとぶっ壊していく
…今夜は傷を晒したまま 心ン中を見つめよう
この孤独こそが きっとずっと必要だった
2003年07月01日(火)
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