ことばのかけら
桜子



 たゆとう流れに光はさして

のんびり歩いてゆきましょう

足を進める速さなど

決まってなんかいないのだから


焦らず歩んでゆきましょう

そしてかたわら流れゆく

川の水面にみとれましょう


たゆとう流れに光はさして

きらきら瞳に反射するよう

我を忘れてみとれそうでも


背中を誰かが追い越して

走って走ってゆこうとも

のんびり歩いてゆきましょう

焦らず歩んでいきましょう

2003年07月31日(木)



 声の輪

その風になびいて
勢いをつける事はとても楽で
多くの人が流されていく
風はさらに勢いを増していく

時には
その場所に立ち止まり
自分なりの答えを出したい

2003年07月25日(金)



 

己の価値など
自分で決めてはいけないものだ

己の存在に
意義など求めてはいけないものだ

……そう 言い聞かせ続け
漂う虚無感

翼で飛び立て
同じ所ばかりに
自分を留め置くことなく


2003年07月19日(土)



 巡りめぐる輪の様に。

笑うワタシ

……泣きたかった私


泣けなかった私

また 笑えた私

2003年07月17日(木)



 ココにあるもの

明日のある幸せなど

どこにもないけれど

今 

ここに

そこにも

向こうのほうにも

溢れるくらいに存在するものたち……

2003年07月16日(水)



 ササクレ

しょせん私の負う傷などは
小指のササクレ程度でしかないのです

世の中には
もっと大きくて
深い悲しみが転がっているから

いつの間にかぴょいと飛び出していたそれが
ズットズット気になって
放っておくには邪魔になって
ぴっと指で剥いてしまった時の
あの程度の痛みでしかないのです


けれど

それが

痛くて

痛くて




痛くて……




傷をかばってくれる何かを探しても
見つからなくて
やけっぱちになる


「もう近づくな!」とサインを出す
"優しさなど生ぬるい 生ぬるい!"と心で叫ぶ
もう 何にも触れないつもりでいようと


急いで作った壁などもろくて
夕焼けみたいな懐かしい声が
涙腺ごとぶっ壊していく


…今夜は傷を晒したまま
心ン中を見つめよう


この孤独こそが きっとずっと必要だった

2003年07月01日(火)
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