ことばのかけら
桜子



 春の雨音聴きながら

涙が

苦しんで苦しんで

搾り出すみたいに流した涙達が

また 私を

私の心を

潤し 沁みこみ

大きくしてくれました



そんな時にもらった励まし 叱咤

感じることが出来た たった一言のあの温もり

乗り越えられた時の あの満たされ方

ずっと気付けないでいた 仲間のあたたかさ

忘れないでおくために ここに記します



今 雨は降り

春の大地に また生命を吹き込みます

2003年04月25日(金)



 領域

隣に居る人が夕陽を見ていて
目を凝らしてそちらを見つめてみたよ
数センチ離れたこの場所でも
見える風景は違うのだろうね

何を思って
あんなに赤い空を見ている…?

その気持ちすら
届かない 見えてはこない
分かろうとしても 踏み込めない領域に
それでも 私はここに居ようか
立ち去って ひとり涙しようか…

夜を告げる冷たい風が吹いて
やがて陽は沈んでいく

それでも私はここに留まろうか
少し先で 明かりを点けようか…

2003年04月04日(金)
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