ことばのかけら
桜子



 

使ってやった手は

どことなく 誇らしげに 

たくましく節くれだっているように見えた

またひとつ 何かを掴んだ喜びに溢れてる

満たされた血色をしている

2001年10月29日(月)



 ピチカート レイン

弾むような メロディ

ピチカートが利いている

この曲を聴く時

なぜかいつも 雨粒も踊ってる

2001年10月17日(水)



 いつの日か・・・

いつの日か・・・近いうち

大きな後悔をするのかも知れない

そんな気がする


いつの日か・・・そう遠くない日

途端に苦しみだすかもしれない

あたたかなものに包まれていたことを 


いつになったら

人を深く信じていい日がくるだろう

2001年10月16日(火)



 消えゆく星

星が消えてなくなったら

僅かだけれど この星にも影響したりするだろうか

今は楽しく話せている誰かが

ふと目の前からいなくなってしまったら

やっぱり わたしは泣くだろうか・・・


まぶしいくらいに輝いてた星

すっかり見えなくなってしまったけど

驚きと共に 記憶には鮮烈に刻まれる

存在を 思い知らされる






2001年10月15日(月)



 わからない

結果を出すのは 止めにした

今は楽しく浮かれていても

明日はどうなるか わからない

また 何かに振り回されてしまうのは

もう 疲れてしまった


何が必要か

何をいいと思うか

いつも変わってしまう

今は静かに

自分の気持ちを見直すだけ


2001年10月14日(日)



 月影

足りない所は

決して 欠けてなくなってしまっているんでは

ないんだよ

きっと

隠れて見えないだけだよ・・・


上弦の月に 地球の影がかかってる

うっすら光る輪郭に そんなことを思った夜明け

2001年10月13日(土)



 怠惰な音

音で ものを知る生活

お風呂が沸いた ゴハンが炊けた 電話だ メールだ

音が鳴って タイミングを教えてもらう生活

人との関わりは

信号が点滅してからじゃ もう手遅れ

声が出てからじゃ もう遅い

通知されることに慣れきった 怠惰な生活



2001年10月12日(金)



 真昼の風

いつだか 人に

あなたは昼の雰囲気を持ってると言われた


正午

窓を開けたら つめたい風が入ってきたけど

空は真っ青で

思わず のびをしたくなった


太陽は

人に希望を与える

2001年10月09日(火)



 さかなのほね

本当の悲しみは

自分の中だけに留めておけば

それで いい


いつかその悲しみを掬ってくれるだろうだなんて

期待もしない


遠い昔に

ここは海だったのだろうかと思いめぐらせ

なぜか落ちてたさかなのほねに

魅力を感じてた


それがとても

とてもとても惨めで現実的なものと知らずに

2001年10月08日(月)



 鼓動

私の生まれた日

いのちの鼓動を感じる

母親のお腹の中でトンと蹴飛ばす音

すこし昔

わたしもこんな風だったのだな と思う

そして 今のわたしが笑顔でお腹に手をあてているように

いのちはみんな

待ち望まれて 生まれてきたのだろうと

2001年10月07日(日)



 十月 東の月

たまごみたいに黄色い月

東の空で輝きだした

刻々と色を変え 形を変えていく


夜空に月があって良かった

月を見上げられない星に生まれてたら

ちょっとつまらない


輝く星に気づけた今日は

難しいこと 考えるのはやめにしよう


再び窓の外を見やる

月もあたしをじっと見つめてた

強く・・・

2001年10月03日(水)



 魅力

たとえば

しっかりしてるからこの人はいい人だ、とか

優しいからいい人だ、とか

気が利かないから感じの悪い人だ、とか・・・

人の魅力はそんな単純に割り切れるものじゃないって

ふと そう思う。


すこし足りないところが なんだかとてもおかしかったり

完璧すぎるところが 共感を持てなかったり

そういうこともあるから


本当に魅力的に思える人は

月並みだけど

ありのままの自分で居る人なのだろうな

2001年10月02日(火)



 リアクション

意外なリアクションに

すこし驚く

・・・へぇ。

そんな風に思ったりすることもあるんだ

2001年10月01日(月)
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