今晩祝い酒に付きあえw
と、携帯にメールが入った。 無事ケリがついたから、祝杯をあげるんだとのこと。 カップル二人から、もう二度と連絡しません、という約束を取り付けたらしい。 これで心の平穏か保てるよ、と疲れた風のIさん。
それでいながら、自分以外に相談できる相手を持たない二人を突き放したことで、自己嫌悪を感じているという。優しいというか人がいいというか?
詳しく言えば、その元親友は鬱病を抱えている人だという。 あぁ、それで元鬱病患者だったA嬢に対しての対応が慣れてるんだな、と思ったり。 その元親友が打ち解けていたのが唯一自分だけだったから、本当に困り果てている様子を見て、自己嫌悪に陥ってしまったという。 でも、それでもIさんとの友情より、Iさんの元彼女といることの方を選んでいるんだから、それに対してIさんがなにを背負うことがあるだろう?
Iさんの元彼女も、Iさんに今の彼のことを相談メールしてきていたらしく(「彼に対して、私はどう対処するぺき?」という内容らしい)、「俺にどうしろってんだ。がんばって支えてやれとか励ませってか!」と、半ば自棄になってIさんは酒を煽る。 それらを突き放しながら、罪悪感にかられてる。 自分が助けてやれる部分があるのに、手を差し伸べない自分がどこか許せないでいる。
それはもうその二人の問題じゃん。君に相談持ちかけること自体ただの甘えでしょ?
そう話した。
だって君の気持ちなんてまったく考えてないじゃん、その二人は。 鬱のことだって、自分の好きな人のことなんだから、その彼女が自分で対処方法勉強すればいい。どうしていいかわからなかったら専門家を頼ればいい。それをしないのはただの甘えでしょ。
と、言ってみた。Iさんは唸ってる。
それから、「自分が付きあってる時に彼女を甘やかしすぎたせいかもしれない」とつぶやいた。だから他人に依存する習性をつけてしまったのかも、と。 付きあっていた時、彼女は社会人で自分は学生だった。 だけど、働きながら土日に大学に通っていた彼女に、金銭的な負担はかけたくなくて、デートの費用はすべて自分が持っていた、とIさんは言った。 でも金銭面だけじゃなく、なんでもしてやってたと思う、という。 だから依存する癖をつけてしまったのかな、と。
元からそういう育ち方した人なんじゃないの? いつでも誰かがなんとかしてくれて、ここまで来ちゃったとか?
そうかもしれないし、違うかもしれない、わかんねぇなぁ。
Iさんは言う。
あの二人は全然成長しないんだよな。だからほっとけない気がして、だけどこっちも精神的にギリギリじゃん…。
ずっと葛藤してたんだね。 だけど。 自分がいないとあいつらは…ってIさんが言ったから、そこでひっかかった。A嬢へ対応してる時も思ったけど、Iさんはやっぱり、「必要とされている自分」という立場を手放せない人のようだ。その中にアイデンティティの多くを傾けてる気がした。 でも、そのことはおいといて。 「対等」ってことについて話してみた。
あのさ、付きあうのって歳がどうだろうが、立場とかどう違おうが、一対一で対等だと思うんだよね。
そうだね。
でも、君のは対等じゃないよね。相手を自分より下に見てるでしょ。保護者化してんじゃん。だから相手もいつまでたっても成長できないんじゃない?
酔ってるからけっこう言いたい放題だ。 甘やかしてた自分のことは棚上げして、好き勝手言ってるあたし。 あたしはあたしで、対等なんかじゃなかった。 どっちかというと、あたしが下の立場になってた。 だってしんごは本当に「俺様(ココロの姉・談)」だったからね。 それでも、例えば金銭面では、しんごは出費きついよなと思いつつ絶対にワリカンにしたし。 旅費考えたらあたしのがずっときついんだってことは忘れて、なんでも出してやりたくなったけど、そこらへんはグッと抑えてたもんね。
それだ!
と、Iさんは素直にあたしの言葉を受け入れて、なにやら考えてた。
対等じゃなかったんだなぁ。
とつぶやく。
対等が必ずしもいつでも正しいってわけじゃないけどね
フォローのつもりで言ったんだけど、苦笑されてしまった(笑) だけど、違う考え方に触れて、少し気が楽になったようだ。 よしよし(笑)
本当はこの中にぐちゃぐちゃに、あたしとしんごの話もまざってたんだけど、イチイチ書くのも面倒だ(笑) 「不安の種」についてだけ書いておくか。
女はいつでも不安の種を探してみつけだしちゃうんだよ
ということを話したっけ。 Iさんは「ほんと、そうだよなぁ」とうなづいてた。
どこをどうほじくりかえしたら、そういう不安が出てくるんだよ…ってびっくりするような不安みつけてくるよねぇ。
ってことだ。 そうなんだよねぇ…と自分の過去振り返って苦笑い。
その不安が無くなるように一個一個いちいち取り除いてやったけど、なかなか大変だったよ
へー、優しいじゃん(笑) しんごなんか、最後には「馬鹿だからわかんないよ」って開き直ること多かったよ、とちょっと愚痴(笑)
ヤツってもしかしてとことん恋愛に向いてないんじゃねえの?
とIさん。 相手を理解しよう、わかろうって気持ちがなかったら、恋愛なんて続けていけないと思うがな。何十年も一緒に暮らしてたって、わかりあえないことがほとんどだっていうのにな。
そのとーり。 ほんとにソレだよ。
まぁ「あなたと別れてから、自分がわがままだったんだなぁって思ったよ」と言う反省の言葉はいただいたが。
どういうこと?
って聞き返した質問ははぐらかされたんだっけね。 わがままを指摘されたんだろうなと、思ったけれど食らいついて問いただすほどにはマゾでなし(笑) もうお互い過去形だ。
2004年04月10日(土) |
私がいたはずの場所がぽっかりと空いた? |
Iさんと話してて、思いだしたこと。
別れる時、最初しんごはとても強気だった。 もう決心したんだなとはっきり受け取れるほどには強気だった。 (電話での別れ話を拒否るくらいには弱気だったけど)
それから別れても、友達でいることになるあたりにも。 しんごはまるであたしの状態なんて気にしなかった。 自分の中の混乱や、渾沌とした思いだけで手いっぱいだったんだろう。 あたしに対する感情で混乱していたわけではないと思う。
すぐになんでもわかって受け入れていたはずのあたしが、しんごの言うことに激しく対抗して、しんごをなじる立場に立ったことに対する苛立ちはひしひしと感じていた。 けれど、だからと言ってあたしの気持ちに対しては、配慮するだけの余裕はなかったみたいだ。
あの時が一番のどろ沼だった。 何もかもが不透明で、偽りばかりで、もう二度と言葉を交わしたくないと思った。隠し事をしていたから、後ろめたさでおかしくなって攻撃的になっていたんだと思う、と、しんごは落ちついてから話していた。 隠し事がすこしずつ露見していって、そしてそれに連れてパニックから抜け出して、しんごはいつものしんごに戻った。 傷つけてごめん、という言葉がやっと出た時には、ガチガチに入っていた肩の力がふっと抜けた気がした。
だけど、やっぱりあたしは完ぺきな別れがやってくると思っていた。 悲しいけれど、いや悲しいからこそそうしなくちゃならないと思った。
そんなあたしに、しんごは何度も繰り返した。 「本当に、もう二度と話すことはできない?」 「絶対無理なのかな」 ダメだよ、と言いながら、結局あたしは根負けしてしまってた。 すっぱり断ちきってしまった方が、ずっと楽だって頭ではわかっていたのに。 丸二日かけて、あたしは説得されてしまった。 ずるい言い方で、陥落させられた。
今は些細な言葉でめちゃくちゃ傷つくよ。 もしまたひどいこと言われたら、今度こそ終りにする。 それでもいい?
そう話したら、
絶対傷つけないって約束する
って返してきたっけ。 そしてしんごはそれを実行し続けてた。 忘れっぽいしんごにしては珍しいくらいに、約束を守ってた。
それでも事実は変わらないから。 私はしんごから「いらないもの」として選択された、という事実。 一度は「不用物」として扱われた、という事実。
その事実に傷つき続けながら、いくつもの苦しい思いを重ねて、やっと今笑っていられるようにまでなった。 そうして今現在に続いてるんだなと思いだした。
しんごが人一倍さびしがりだというとこは知っている。 だから、ぽっかり空いた穴に耐えられなかったんだろう。 本当なら、今の彼女でいっぱいに埋めるべき穴なんだと思う。
こんなに弱いしんごだから、あたしは万が一にも、また付きあいたいとは思わない。
もし自分がしんごの今の彼女の立場だったら、付きあっている自分がいながら、昔の女に毎日マメにメールしてて、毎晩のようにネットでその女と遊んでいるなんて、到底我慢ならない。 そういうヤツだということを理解してなお、容認できるくらいの器は私にはない。
一時期は、あたしからしんごを奪ってしまった相手への、ささやかな復讐として存在するもヨシ、なんて思ったけれど、さすがに今はそこまでの感情は持てない(笑) ご愁傷様とだけ思いつつ、あたしはただ、しんごと楽しいことだけしていられる立場を満喫している。
だから、しんごとはずっと友達でいる。
それ以上になれば、待っているのはただ疑心暗鬼の地獄のみ。 好きという気持ちが残っていないと言えばまったくの嘘になる。 でも、その気持ちも以前のように激しい感情ではない。
男とはそういう生き物なんだと、諦めてしまえばいいのかもしれないけれど。
純粋な愛情だけでつながっていた時期もあった。 今はだんだんと男のずるさを身につけつつあるようだけれど。 そのわずかなひとときの思い出だけは、そっとしまっておきたい。
今だから言える。 あたしは、多分しんごを愛していた。 多分今も。 恋していた時とはずいぶんと形は変わってしまったけれど。
久しぶりに過去をまた見つめ直してしまった(笑) だけど自分がどうしたいのか、どう思っているのかははっきりしているから。 それでいいかなと思う。 私はもう、渾沌の中から抜け出したとおもう。 昔の傷をなぞってみても、もうそんなには痛まない。 ぞくぞくするような触感がするのみ。
そしてしんごの中で私がずっと締めていた場所に、いまだ座り続けている私。
そんなようなことを、もっと簡単に話したら、Iさんは「じゃあ次探せよ」とからかってきた。 「めんどくせーからイラネ」 と答えたら 「めんどくせぇって…言いきったよコノヒトワ!!」 と馬鹿笑いされてしまった。
まぁいいじゃんね。
前に書き捨てた日記が出てきたので4月1日に追加。 ただの一人言だ。
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毎晩のように、Iさんと酒を飲んで馬鹿話して笑っている。 Iさんとは、前のネトゲでお互い同時期に失恋して、お互いに愚痴りあったり語りあったりするようになった飲み友達だ。
大阪に住んでいた彼は、仕事をやめて九州の実家に帰り、そこで昔の彼女とのいざこざで悩まされているらしい。
元彼女。 いきさつは随分前に少し聞いている。 自分の親友と浮気した人。 そして今も二人は付きあってる。 その二人がいる地元に彼は戻った。
その元彼女から、ずっとメールが届いているという。 いっさい返信しないのに、それでも届くという。 内容は元気ですかとか、連絡下さいとか、そういうのばっかりだとか。 そんなに嫌ならメアド変えてしまえばいいのに、とちらっと思ったが、それを言うのはヤボだろう。
地元大学に用事があって訪ねた時に、元彼女の浮気の相手でもあった元親友と会ってしまったらしい。 その日の晩に、すぐ元彼女からメールが入ったとのこと。
××君から帰って来ていることを聞きました。 彼には連絡しても、私には教えてくれないんですね。 冷たいんですね。
という内容だったらしい。
氷結果汁の原液を濃〜く割りながらIさんは「誰が連絡するってんだ、ばぁろー」とクダ巻き続け(笑) 同じく酔いが回ったあたしもてきとーに同調してた。 結局、まだまだふっきれてないじゃんね、と密かに思ったけど、そんなことは言われなくても本人が一番わかってることだろうね。
その元彼女の思惑はさっぱりわからない。 Iさんも「何がしたくてメールしてくるのかわからない」と愚痴ってた。 あたしにもわからないから、なんともフォローのしようがない。
携帯のメアドにまで届き出したらしく、ついにメアドを変える決心をしたらしい。 電話番号変えるには買い変え以外の方法はないのかなぁ…とつぶやいてた。 携帯買い変えしかないでしょー…。
いよいよ本格的にまいってきたか…と気の毒に思う。 今は詳しく話す気力ないけど、もうケリつけたいから明日なんとかするよ、とIさんは言った。 全部終ったら、また話聞いてもらっていい? ということだ。
私は「楽しみに待ってるよ」と、わざと無神経に答えた。 あなたの話を、娯楽として受け取っているんだよというメッセージ。 お互いの辛い部分とか、暗くて重い部分を、私たちはこうして笑い飛ばして気を紛らしてる。 本当はつらいってことはわかってるから。 話した相手がどんな気持ちかもわかってるから。
暗黙の了解。 Iさんは大切な飲み友達だ。
しかし、こんな風に凹んでるIさんからしてみると、浮気されて振られてなお友達状態を維持しているあたしが不思議で仕方ない、と言うことをまた繰り返した。 あたしも不思議だと思う。 しみじみとしんごと昔交わしたメールを整理がてらに読み返して、どうしてしんごは未だにあたしのそばから離れようとしないのかも不思議だなと思った。
どうしてしんごはあんなにも必死に、あたしと連絡取ろうとしたんだろう? メアド変えて、電話は着信拒否して、ネトゲにも行かなかった。 その一週間の間に、見栄っぱりのしんごが他人にあたしのメアド聞いて歩いてたなんて、想像もしていなかった。
そう話した時、Iさんは言った。
一番最初につきあった彼女と別れた時は、さびしくてさびしくてどうにもたまらなかったからね、と。 それと、ネットだけの関係として付きあってた相手と別れた時、ただの役割として演じてただけのはずなのに、なんだか心の中にぽっかり穴が空いちゃって、何しても楽しく感じられなかったし…と。
では、初めて付きあった相手でもあり、ネットの中でもずっと相方として存在していた相手を一気に失ったしんごも、寂しかったんだろうか? 新しい彼女がもういるのに? それでも寂しいなんてことがあるんだろうか?
長くなっちゃったから、明日の分に持ち越し。
2004年04月08日(木) |
存在自体が娯楽な二人 |
相変わらずしんごとはメールの応酬が続いてる。 嫌なことがあった時の愚痴も聞くし、減らず口も叩きあう。 ただ奥底にあるものだけは、固い友達ラインで区切って見せあわないけど。
ぴたっと連絡途絶えたり、また始まったりだったメールが、当たり前のように毎日に変わる。 元のような、だけど違う二人。 普通の友達のような感覚がつかめて来たのかな? 忘れた頃に、ネタとしてはものすごく苦しい映像を送って来たりされると、あぁ、話すきっかけ探してるんだなぁと思ってみたり。
専門学校が始まったから、しんごは朝が早い。 電車で一時間以上かかるから、6時半には電車の中だ。 そしてその退屈な時間に、まずおはようメールを送ってくるものだから、寝こけてて気がつかないこともあれば、起こされる時もある。 そうやって、一体どれくらいの人間に朝メール送ってんだろうな、こいつは…と呆れつつも返信してるあたし(笑) まったくもってしんごは携帯依存症だと思う。 件数がそんなに多いとは思わないけれど、新しい環境で落ちつかないのか、休憩時間や空き時間にぽつぽつメールが届く。 本当にどうでもいいような、そんな内容。
新しい学校は職種が職種なだけに、年上の人が多いらしい。 友達できたぁ? って聞いてみたら、話はするけどまだよくわからん人ばっかとのこと。 そりゃまぁそうだろうなと思う。
今日はついに遅刻したらしい。 電車に乗ってて、睡眠タイムwなんてほざいてるから「起きられるのか?」とからかったら、40分後に「寝過ごした!シャレにらねぇっ」なんてかなり焦ったメールが届く(笑)
そんなくだらない日常をただ交換してる。 そうすることにどんな意味があるのか、 意味なんて何もない。 ただ、楽しいだけ。 自分以外の誰かの時間を共有することで、退屈から逃れてる。 そしてしんごは、誰かに自分の時間を送ることで、何かを保っているんだろう。
とっても無駄な時間。 だけどとっても楽しい時間。
私たちは、お互いが娯楽の一部なんだろう。
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