紅い猫の落とす影
生きた記録|明け方
とっても素敵な翼を貰って
どんなに自由に羽ばたいていても
いつかはまた
この歪んだ世界に墜ちなければならない
君は僕が嫌いなの?
殺したいと思っているの?
だったら殺してみなよ。
僕が君を殺す前に・・・
滴り落ちる血をそっと舐めた。
鉄臭い味。
滴り落ちる血をじっと眺めた。
僕が生きている証拠。
何をしても満たされない僕の心。
何をしても不安の残るこの心。
いつになったら楽になれる?
感情なんてなくなってしまえばいいのに。
光の射し込まないこの暗闇に
迷い込んでしまったんだね。
どんなにもがいても
どんなに叫んでも
もう出ることなんて出来ないよ。
君がいけないんだ。
君が悪い子だから。
良い子にしてればよかったのに。
割れてしまった窓の欠片を集めても
元に戻すことはできない。
割れてしまった心の欠片を集めても
元に戻すことはできない。
僕は壊れた。
空虚な僕の心の中に
死という言葉が入り込んでくる。
殺したい欲求。
殺されたい欲求。
僕の頭にまとわりつく。
真っ白な部屋の中に
真っ白なベッド。
窓はない。
僕は眠っていた。
目を覚ますと真っ赤な部屋にかわっていた。
赤黒い血の紅。
そこに横たわる君。
自らの血で染まる君はとても綺麗だよ。
君の血がみたい。
君が僕を裏切ったんだよ。
君が。
今度は僕の番だよ。
絶対に許さない。
君が壊れてなくなるまで絶対に・・・
君が僕を嫌いなら 僕は君が大嫌いだよ。
僕が狂ってるって?
僕は狂ってないよ。
君が狂ってるんだよ。
だから僕が狂っているように見えるんだよ。
君は狂人
諦めな。
傀儡
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