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2005年11月24日(木) バトン

キライだと言った
うっとおしかった
でも
会えないと
上着を忘れた日のように
どこか淋しかった

そんなあの人が
アタシにくれたのは
『未来』だった

今なら分かる

アタシにも
ようやく分かるようになった



でもあの人は
もういない

アタシの未来にも
いない

あの人のバトンをアタシは受け取ったんだから
それでいいんだと思う

あとはこのバトンを
いつか誰かに渡せたら
その時に
この淋しさは消えていくのだろう

あの人のように










2005年11月17日(木) 上手い紅茶を飲んだ事がない

ストーブの上の薬缶から吹き出す湯気がもったいなくて
お茶でもいれようかと思ったけど
急須を出すのが面倒くさくなった
(むしろしまう時が)

ごちゃごちゃしている棚をかき混ぜると
誰かから昔もらったティーパックが出てきたので
お湯とマグカップの中へ

色が出たのを確かめてティーパックを出して
固まったまま放置していた蜂蜜をひとかけら放り込む

一口飲んで
お湯と蜂蜜だけにすれば良かったと思った

あと
どうしてこんなに自分は紅茶をいれるのが下手なんだろうと思った



2005年11月15日(火) 少し先に答えはあるけど

忘れた方がいいのかなぁ
突っ込んだ方がいいのかなぁ
どちらも理由があるし
どちらも正しく思える

でも自分がしたい事が分からない

分かるのは
何をしても決して
元には戻らないということだけで



・・・きっと
何も無かった振りをして笑ってる
明日はいいことがあるといい



2005年11月10日(木)

自転車に乗って車道を行って
歩道に黒い影を見た
街灯で伸びた自分の影かと驚いたら
歩道を歩く見知らぬヒトでほっとした

夜中に会う他人より
自分の影の方が怖かったのは何故だろうかと
ペダルを漕いで夜道を行った
道はまだまだ途中だった



2005年11月03日(木) 他人

自分には誰もいなかったから
誰かが欲しかった

好きな誰かが側にいると言う事が
どういう事かも知らずに

君を見つけて
君を乞うて
君に好きになってもらったけど

無理に微笑んでもらう訳にはいかないのです

近くにいるだけじゃダメなのかなと
夜空に問いかけたりするのです

一人のままなら決して

知らなかった弱さを知り
知らなかった強さを欲す

君に会えて良かったとはまだ言えません





2005年11月02日(水) 透明な絵の具

目が覚めたら
全部夢だったって事になるのだったら
僕は幸せだろうか?
(微妙だ)

その幸せさえ夢の一部分で
考える僕も
誰かの夢の一部で
だとすると僕が見る夢は
誰が作っているのだろうか?
(稚拙だ)

この世が
誰かの見ている夢なのだとしたら
それはとても淋しい人なのだと
それだけは分かるのだけれど


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