TALK TO MYSELF IN MIDNIGHT 

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忘れゆく君の香り

永遠は孤独
孤独は宇宙
宇宙は真理
真理は愛
愛は永遠

すべては
無限の螺旋に還る

白昼夢は
無慈悲かつ残酷であり
幸福をもたらすものでもある

すべての目に見える世界が
虚構であるなら
魂の救済は必要なのか?

そもそも魂すら
存在するのか疑わしい

ならば
君の心は何処へ行く?

魂と心はイコールで結ばれるのか?


混濁

唇に真紅の接吻-くちづけ-を
この痛みには耐えられそうにない

君の瞳を
見つめることが出来ない

裏切り?

それは勝手に思っていたことだろう

嘘はついていない
沈黙は
最大の防御であり攻撃である

君の寂しさを
埋めることが出来ない
望みを叶えることも

何故なら
君はもう誰かのものだから


不条理と涙の狭間で

君の望みを叶えられない
世の中は理不尽と不条理に溢れている

涙など通用しないのだ
どこにも
誰にも

愛が優しく
ほのかなものであるとは
幻想でしかない

愛は厳しく残酷である
すべての修行者は涙と共に去るのみ


螺旋

覚悟とは
こんなにも苦しいものなのだ

新世界へと進む足取りは重く
その代償は
あまりにも大きい

苦しみの果てが光なら
そこに誰の顔を見るというのだろう

永遠?まさか

すべてのメタファーは
真理に通じる?
それは本当かね?


両刃の剣

見せかけだけの優しさならいらない
そうだろう?
それは誰にでも出来ることだ

残酷さもまた愛の持つ一部分である
そうだろう?
神の持つ残酷さを見よ

優しさとずるさを
すりかえてはならない

その両刃の剣を無闇には振るえない
そうだろう?
その刃は使い手の身をも切り裂く

その覚悟があるのか?


NEXT STAGE

君の欠片が落ちている
キラキラしたのや
ピリピリしてるのを
拾い集めて
君を作ることは出来ないかと
朧気ながら考えている

内なる邪悪な君が
君の欠片を
この寂しい世界に
捨て続けているのだとしたら
僕はどうやって
君を護ることが出来るのだろう

いや
僕が君を護るのではなく
君が君自身を護らなければ
次の世界には行けないのだろうね

ならば僕は
この欠片を君に返さなければならないだろう
君が新世界へと歩きだせるように


夕陽

泣いたりはしないさ
もう慣れっこだもの

旅の途中に出逢っただけ
しょせん
永遠を誓えるわけじゃない

そうだろう?

いまだ見えぬ旅路の終わりへと向かう列車に乗って
愛の終わりを忘れるのさ

寂しくはないさ
もう慣れっこだもの


まだ見ぬ君への恋文

君の魂に惚れたのだと言ったら
君は笑うのかな?

まだ
此処を離れられそうにない

そう思っているのは
僕だけなのかもしれないね

本当は
もう足枷などないのかもしれない
臆病が僕を此処にとどめている

近づきたいよ
君の魂に


荒地

旅路の終わりは未だ見えず

そもそも
旅の終わりは存在するのか?
この旅はドンキホーテの風車なのか?

丘に立って辿った道を眺めても
目に入るのは荒涼とした荒地ばかり

目も開けられぬ風塵と
身を切り裂く寒風

あなたは
今このときに何を思うのだろう





さよならベイビー

さよならベイビー
そんな顔をしないで

木漏れ日の中のあなたを
見つけられずにいたんだ

目を凝らしても
耳を澄ましても
見つけられなかった

さよならベイビー
もう行かなくちゃ

どうか泣かずに
あなたにはあなたの幸せがあるだろう

僕には
何が待っているのか
分からないけれど

それでも
進まずにはいられない
この道が終わるまで





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