TALK TO MYSELF IN MIDNIGHT 

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夜の静寂

躊躇うあなたに
気づかぬふりをして

あなたを抱いた

シャワーの音でかき消した
あなたの泣き声にも

今夜は
あなたに優しくできない



星の瞬きを道標に

「愛がすべての中心なんて
 おかしいわよ」

頬を紅潮させて
声を荒げた君の顔を
身じろぎもせず見つめていた

決まり悪そうに
うつむいた君の顔を
声も出さずに見つめていた

君がそう思うのなら
それでいい

ただ
君は終点ではなかった
それだけの話だ

君にいくら愛を伝えても
伝わらなかったし
それは仕方のないことだろう

耳を引っ張って
口を近づけて叫んだところで
それを愛とはよべないから

けれど
愛がすべての中心であることは
紛れもない事実だ

この世界すら愛によってのみ
存在している

それは紛れもない事実だ

そのことを
誰かに伝えるために
その誰かが
気づいてくれるかもしれないことを
光として
僕はこの旅を始めた

旅路の果ては
いまだ見えない
まだ
この荷をおろすことはできない

さびしげな君の横顔を背に
僕はまた旅に出よう

長い旅路の終わりを信じて


夕闇の中

傷つくのは


包み込むのは



夜を越えて

幾千の夜を越えても
たどり着けない永遠の場所

彼方から
あなたの呼ぶ声が
聞こえてくるけれど
答えられない

この空が
あなたへとつながっていることすら
もう信じられない


約束の場所

ためらう唇に
唇を重ねる

あなたの涙は
今でも僕を惑わせる

けれど
その涙が
愛であるなら

僕はもう
どこにも行かないよ


FIGHT

頑張れ
外に向かってではなく
内なるものに対して


声がきこえる

ああ だめだ
恋をしてしまった

あなたのどこに
魅かれたのかにも
気づいてしまった

もう後戻りはできない

この想いに
気づかぬふりなど


はてなく

何かを言いかけて
うつむいた
あの日のあなたの横顔

頬に睫毛の影が
淡く映って

僕は何も言わずに
ただ波の打ち寄せる海を
見ていた

星の瞬きも心潤さない
二人の想いはすれ違ったまま



花占い

バラの紅さが
目にしみて

見上げた空には
虹がかかる

君のすべてを
抱きしめるには
どうしたらいいの


三日月の夜

時折
煙草を持つ
あなたの指を思い出す

時折
けむりにしかめる
あなたの眉を思い出す

時折
愛は哀しいと囁いた
あなたの唇を

わたしを腕に抱いても
遠くを見ているあなたの瞳を



笑わぬあなた

笑わぬあなたが
見つめる先には
薄曇の暗い空

頬に流れる一筋の涙が
きらきら光って

金木犀の淡い山吹色が
目に眩しく
香りは鼻孔に残ったまま

生きることは
なぜこんなにも哀しいの?と問うた
あなたの瞳見つめかえせずに



星のカーテン

ならば
醒めぬ愛と
ともに生きるのも
悪くはないだろう

すべては
戯れと
虚構でしかないのだから


開かぬ扉

日毎
褪せてゆく想いに
戸惑って

もう
あなたの顔も
思い出せない

鍵を手にしても
扉の前に
立ち尽くしたまま


稲妻

戸惑うあなたを
抱きしめて

慣れぬ痛みに
幾度もの眠れぬ夜

時は無限の彼方より
非情をつれてやってくる

心引き裂く稲妻は
やむことがない


瞬くもの

存在とは
非存在という存在

宇宙は戯れ

愛は哀しく
時に残酷




そうか
君もまた
飛べない鳥なのだな


THE FOUR SEASONS

君の笑顔は
春の花

君の髪は
夏の風

君の心は
秋の宵

君の涙は
冬の雪


深い海の底

抱きしめれば
なお哀しい

行き着く先に
何もなかったら?

星の瞬きも
心潤さない

夜の涙は
こぼれ流れて

やがて
海へと帰るのに

僕らだけが
どこへも行けない



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