朝、少し二日酔い。宮本娘(裕子さんというのだ)とダウンタウンに行く約束をしていたが、だるい。約束をしてしまったのだからこれは行かないわけにはいかない。スワンズタクシーという会社へ電話をし、車を呼ぶ。「クレハだ」といったら「クイワ?スペルはどうですか」といわれる。 タクシーでギルフォードという駅まで行き、電車を待つ。チケットを買おうとしたら、コインが足りなかった。改札はなく、ホームに券売機があるだけなので無賃乗車しようと思えばできないことはない。しかしそれはバレなければ何をしてもよい、という日本人によくある負の特有姿勢なので、ここは正義感を貫きたい。ううむと困っていたら親切なオバチャンが(勿論現地の人)10ドル札を両替してくれた。パースまでは2ブロックで2.3ドル。駅の数にすると10個位はあるが、20分少々で着く。簡単なガイドブックに沿って少し街を見てまわろうということにし、ヴィクトリア・スクエアの聖マリア大聖堂へ。礼拝が終わったとこらしく、大勢の人が出てきた。教会の中は荘厳な雰囲気で、おれはキリシタンではないので、作法も分からず、そのムードを心静かに受け止めた。外へ出て街の中心部へ戻る方向へ。ヘイ・ストリートを見て周り、ロンドン・コートという英風の小さなショッピングストリートなどを覗く。ショッピングに関しては、円安で値頃感が今ひとつなのと、特産のトパーズやアボリジニの民芸品がおれにとっては全く相場が分からず困ったのであった。裕子さんは前に見かけてどうしても欲しいというTシャツがあるというので、1時間勝手に探しますという。おれも本やシューズを見たかったので了解し、モールの終端を待ち合わせ場所にして別れた。ここまで名古屋の3バカ以外には全く土産も買っていなかった。これは単に儀礼的にモノを渡すことを善しと思わず、リーズナブルな価格で来れるのだし、スケールの大きさを簡単に味わってもらえるからという理由によるところが大きい。百聞は一見にしかず、思い立てばいつでも感動できるのだ。さらに印象とか、思いが欲しければわしがいくらでも語り尽くしてやろうではないか、と少し大袈裟に思ってしまってもいた。とはいえ、パソ通仲間にフリーマントルフットボールチームのデザインのボールを。家族、佳恵、文彦とその母へはアクセサリーやTシャツなどを簡単に買い散らかし、時間は過ぎた。
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