気まぐれ日記
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は、お休み。雑談です。
ふと、思ったとこ。 アニムはいつから大食いになったんだ? 前にも書いたことがあるような気がするけど……。 バルクは酒飲みなんで、大食いではないですね。多分。 ただ、勢いで書いているので、いつの間にか出来ている性格があります。 これからも、キャラに余計な性格が付いてくんですね、きっと。
それでは、また明日。
ドラクエのために昨日今日二日休みました。 明日から仕事です。(大丈夫か? 自分)
それからアニムはパンを掴み口に入れた。バターの香りがする甘めのパンだった。そして、大皿に持った料理を自分の皿に持った。バルクはやや呆れながらそれを見ていた。アニムが盛り終わった頃、自分の分を盛る。そして、老人の分も。 「おや、すいませんな」 アニムは黙って食べている。がつがつと。食べれる時に食べておくのはウォンテッダーだ。しかしアニムの態度は悪い。機嫌が悪いのだ。よほど頭にきているらしい。 「じゃあ、村長。話を頼む。アニムもいい加減機嫌直せ」 食べながら無言でアニムはにらんだ。絶対いやだ、といっている。バルクはため息をこらえて老人を促した。 「じつは、私の孫……ここの時期村長になる者なのだが、病で部屋から出られないのです」 よくあることだ、とバルクは思った。半分は不治の病、もう半分は恋の病だ。 「それで?」 続けてくれ、とバルクは言った。アニムは無言でお茶をすすっている。 「孫がかかった病を直すには、ドラゴンの眼が必要なのだ」 「ドラゴンの眼だあ?」 「ウォンテッダーなら、と思い、あなた方を招いたのです。ちなみにドラゴンはこの近くの山にいるものに限ります。どうか、お願いします」 「断る」 アニムは即座に言った。 「そうだな、ドラゴンの相手など冗談じゃねえ」 「そ、そこをなんとか……あなた方は勘違いなさっていますが、この近くのドラゴンは穏やかなのです。話し合えば……」 「話し合う? それで済むのであればお前らがすればいい」 「それが出来ないから、あなた方に頼んでいるのです」 「……わかった。ただし飯代以上のことはしない」 アニムが言った。 「ありがとうございます。よろしくお願いします」 老人は、頭を深く下げて礼を言った。
それを語ると長くなるんで、省略。やりたいのに出来ない人方にも申し訳ないので、今度落ち着いたら語ります。(と、いってもネタばれしないような程度で)
ドアの向こうから、昨夜の老人と思われる男が入ってきた。後ろには若い男と中年の男、両者とも鋭い目つきをして老人に従っている。老人の方は、にこにことしていて、好意的な態度をしていた。 「お、お主らか! なんの集団知らんが、人に思いっきり毒性の強い睡眠草のいぶしたのを嗅がせてこんな真似をしておるのは!」 「お前さんは人でなく、エルフようですが」 老人がにこやかな顔を崩さず言い返した。 「そんな話はいい、お主らの用件など知らん! 小生は行く!」 「エルフとは身の程知らずですね。まあ、いいでしょう。昨夜嗅がせたのは確かに睡眠草ですが、毒性はしっかり抜いてますのでご安心ください」 「やり方が気に入らん」 「ここは、先に申したとおり、隠れ家なのです。どうか、ご了承ください」 アニムは納得いかなかったが、バルクは用件を聞いた。 「そちらの方は、お話を聞いてくださるのですか。お若いの」 老人にとっては、お若い、だろうが彼は少し引きつった。バルクは、若いというには結構な年であるし、髪も白髪交じりである。その昔、病気を治すためと飲んだ薬の影響なのだが、そのおかげで実際の年よりも更に老けて見える。 老人は、彼らを食堂へ通した。朝食を食べながら話をしようというのである。バルクは横目でアニムを見た。彼は渋々とそれに従った。 朝食というには豪華な食事が並べてあった。さすがにアルコール類はなかったが。 「ご遠慮なさらず、お召し上がりください」 と、老人は言って手をつけない。 「最初にあんたから食べないのか?」 と、アニム。 「最初にお客が手をつけるのが礼儀です。毒など入っておりません」 だから、老人はパンを一つ手にとって口に入れた。パンはテーブルの中央のバスケットの中に入っているし、他の料理は大皿に盛っていて、取り分ける形だった。毒の入れようがない。 「これが、我々の習慣なのです」 と、老人はにこやかに答えた。
セブンにて、引き取り。その際、くじ、11枚引いた。お菓子もらいました。(笑)
アニムがすでに地面に倒れている。深く吸ってしまったのか、わざとなのかはバルクには分からなかった。 「荷物は残すな。焚き火はちゃんと消しておけ」 先の老人の声が聞こえていたがそれも途切れてくる。
眼を覚ますと朝だった。窓から光があふれている。カーテンがなかったのだ。それでも、立派なベッドの上にいた。 「なんだったんだ? 昨夜のは……」 「さあな」 隣のベッドにいたアニムは不機嫌な声で言った。機嫌がよくないのはバルクも同じだが、度合いはアニムの方がひどい。 「全く、寝たふりしようとしたら本当に寝かされた。用心深いったらありゃしない」 アニムが憤慨していった。しかしアニムのようなのがいるから用心深いのだろう。 目覚めが悪い。まだ身体に残っているらしく頭がずきずきしている。アニムがイライラするのもそのせいだった。 アニムはふらふらと立ち上がり、ドアの前に立った。ノブを回す。 「鍵がかかっている」 次は窓を開けようとする。大きさの割に少ししかあかないようになっている。子供でもここから出るのは無理だった。 「ますます、むかつく」 アニムが文字通り地団駄をふみそうになったとき、ドアががちゃりと開いた。
「ドラクエ�次廚糧�売日ですね。 ゲ○のチラシにて、明日から買取しますって……する奴いるのか?
「長く生きていると、皆、離れていってしまう」 「エルフだからか?」 「そうだ。でも、俺は人間の中で育ったから……エルフのもとにいたら自分と同じ時間の流れで暮らしていたと思う。でも、俺の時間はゆっくり流れているが、エルフとは合わない。人間には追いつかない。自分より後に生まれた人間は、自分より先に亡くなってしまう。それは、仕方がないことだが淋しいことだ」 一旦言葉を切って、一口パンを食べる。 「だから旅を続けている。ウォンテッダーはいい。つねにやることが見つけられるから」 「エルフの村とかに帰ることはしないのか?」 「それも考えたけど、結局自分と合わないんだ。やることがなくてイライラしてくる」 「そういう身体になっちまったんだな」 「うん。それでいいんだと考えている。一人は淋しいが、旅は楽しい。旅の仲間ができたときはうれしいな」 バルクはそれを聞いて少し安心した。出会った頃のアニムは人間嫌いで、自分をさらった人間に復讐しようとしていた。しかし、今ではそんなような素振りはない。淋しいというまでになっている。もっとも、この頃には彼の復讐の目的も死んでしまっているが。ただ、今のアニムも年寄りくさいことを言うが、それが更に進んだらしい。 「あ、でも、たまに友人の孫に会ったりするし、そのときは一緒に仕事をしたりするが……一匹狼でね」 仕事が終わると別れ、そしてまた出会う。そういう繰り返しをしていると言った。 しばらく黙って、食事をした。黙々と食べていたのは空腹なだけではなかった。彼らにとっては少し落ち着けるゆったりとした時間だった。 「……今夜はいい夜だったのに」 食事が終わり、後片付けをし終えて眠ろうとしたとき、アニムはつぶやいた。バルクにやっと届く声だった。 「とんだ邪魔が入ったな」 アニムが立ち上がった。バルクも立ち上がる。剣などは構えなかった。こちらをどうこうしようとする気はなさそうだった。ただ、気味悪く周りを囲んでいた。 「俺たちに何か用か?」 アニムが暗闇に向かって言った。 「ウォンテッダーとお見受けしてよろしいですか?」 男の、それもかなり年のいった声だった。 「そうだ」 「この近くの村の長を務めているものです」 「村? 聞いたことがない」 歩けば、五日は何もないところを歩いているのだ。アニムは少し疑った。 「村と申しましても、隠れ家のようなものでございます。存じないのが普通です」 「隠れ家?」 「詳しいことは、後ほど。あなた方を案内します」 囲みが少し小さくなった。少しずつ、圧迫されている。 「何故、俺たちが? 何をするかで返事は決まる」 「それも今は言えませぬ。村へのルートも秘密でございます」 急に眠気が襲った。袖で顔を覆ったが、遅かった。
| 2004年11月25日(木) |
近くのセイコーマートが |
今月いっぱいで閉店してしまう。そんな……あそこは、家に何もないときに行くと便利だったのに……。
エルフの寿命は人間の四、五倍であるため、今のアニムは人間で二十代後半。二十五としても、百年から百二十五年はかかっているはずだ。 「なあ、ヒーガル」 「なんだ?」 「なんでもない」 「なんだよ、それ」 「いや、すまない」 アニムは、けらけらと笑った。どうやら、懐かしい人にあったようにうれしいようだった。 夕方になると、適当な場所に野宿する。アニムはさらににこにこしている。 「お前、なんでそんなにうれしいんだ?」 「うれしい? そうか? 俺も一人が長いからかな?」 アニムは枯れ木を集めてきて、それに火をつける。焚き火を作ると、缶入りスープ二缶をふたを開けて火のそばに置いた。 「今日は、ご馳走だな」 日持ちのする硬いパンを半分に切ってバルクに渡す。 「スープに浸すとうまいんだ」 それから、鞄の底から小瓶を取り出した。旅人は皆常備しているという気付け薬代わりのブランデーだった。ラベルは古いものだが上物らしい。 「おいおい、それはとっておくべきじゃねえのか?」 「いい。こんな上物、俺の口に合わないんだ。それに古いからそろそろ新しいものにしようかとも考えていた」 適当なことを言って、金属のカップにそれを注いだ。 「まあ、気持ちはありがてえな」 バルクは、それを一度軽く上げてから飲んだ。 「一人だと、こうやって夜通し起きてしまう。だから、今日はゆっくり眠れるな」 アニムがスープをスプーンでかき混ぜながら言った。 「まあ、そうだな。たまにはゆっくり寝ておけ」 「ああ、そうさせてもらう。そのために食料をわけているんだからな」 缶のラベルがこげて黒くなる。そして、それがなくなるころ、缶の中のスープがくつくつというようになった。 「そろそろいいぞ」 木の枝で缶を倒さないように火から放す。それにパンをちぎって浸して食べる。バルクもそれをまねて食べた。パンは硬すぎるが、浸して食べるとやわらかすぎた。それでも、悪くない。スープは身体が温まる。ブランデーのおかげで暑いくらいだった。 「なあ、お前さんは長く旅をしてるようだが……よかったら少し話を聞かせてくれねえか」 バルクはさりげなく尋ねた。アニムは、少し淋しそうな顔をした。
昨日、原作「ハウルの動く城」読みました。 感想「ハウル、わがまますぎ!」(あくまで表面上なんですが) 映画は、かっこよすぎだよ、監督〜。 ……ごめんなさい。
さて、こちらはやっと次へゆけますね。
バルクの章
バルクは、何もない平野の真ん中にいた。職業上、全くそれは問題ないのだが、参ったのはどこへ向かえばいいのかだった。 「……」 仕方がないので誰かが通るのを待つしかない。木陰を選んで彼はそこに座った。幸い気候は天気も良く暖かい。そのおかげで、うとうとし始めたころ、誰かが通りかかった。それはのったりのったりと緩やかに歩いていた。バルクが急いで起き上がった。 ローブを着た男は、ゆったりと通り過ぎていくところだった。長い耳をみるところ、それがエルフと分かった。 (まさか、なあ……) 「何か用か?」 男が振り返った。浅黒い肌と緑色の眼。成長しているがそれは確かにアニムだった。 「ああ、あのよ、ここはどの辺なんだ? 」 「お前、ウォンテッダーのクセに道に迷ったのか?」 こういうところは、変わらないらしい。相変わらずのアニムだ。 「まあ、そういう時もあるんだ。でよ、どこへ行ったら村か町に行ける?」 「教えてやる。どっちに行っても村も町もある。ただし、どっちに行っても五日はかかる」 「五日?!」 今度は本当に参った。五日分の食料などないのだ。バルクが黙って考えていると、エルフは声を掛けた。 「お前、しばらく旅の共をしないか? 昔の友人にそっくりでなんだか懐かしい」 「そ、そうか?」 「そう、どこをどうやって歩いたのかわからんが、よく俺と遭遇するわ、その度おごらされるわ……」 「……」 「お前、名前は?」 「ヒーガル」 バルクは使っていない方の名前で答えた。 「俺は、アニム。まあ、短い間だと思うけど、よろしくな。それにしてもヒーガルか。ますます友人にそっくりだ」 アニムは笑った。バルクはそれを見て、アニムがここまで大きくなっているということは、自分はもう生きていないのだろうと思った。
ので、今日で終わらせるっつもり。
ブルーアの水の蔦がほどけ、彼女は二人に駆け寄った。 「やるじゃない、ロージュ」 「ま、ね」 しかし、魔族はまだ消えていない。 「グオン、あの剣本当に倒してくれんのか?」 「さあな、効果があるだけでな」 消滅させるというわけじゃない。グオンは最悪な事態を思いつつある。それが、現実に起こった。 魔族が起き上がったのだ。 「くそう、人間のくせに生意気な……」 「どうすんだよ、グオン。切り札つかっちゃったし」 「逃げ場もないわね」 ブルーアがいっそ、海に飛び込もうと思った。魔族は、こちらに歩んでくる。 「お前、剣が二本あるんだね。こうしてやろう」 魔族が腕を伸ばしブルーアの額を指で押した。それは、少し突いただけだったが、彼女は腰のもう一本の剣を抜いて、ロージュに向けた。 「ブルーア?」 「か、身体が、言うこと聞かない!」 彼女は意思とは別に、剣を振りかざした。ロージュが慌てて避ける。さっき、魔族に向かうために捨てた剣を拾った。 「あいつ、身体を操ることも出来るのか!」 多彩なる術にロージュは呆れた。振り下ろされる剣を彼は剣で受け止めた。 「あなた、剣術に心得があったのね。よかった」 「ああ、俺もよかったと思ってる」 しかし、ロージュが足を滑らせたとき、それは終わった。バランスを崩したとき手にした剣をはじかれた。更に、その場にしりもちをつく。 「お願い、逃げて!」 ロージュが逃げようにも、うまく立ち上がれずにいる。甲板に油でもまかれているかのように滑った。 そのとき、グオンがロージュとブルーアの間に立ちふさがった。剣は彼に突き刺さる。 「グオン!?」 叫んだのはブルーアだった。グオンは平然として、剣を引き抜いた。あまりのことにブルーアの力が抜ける。術もそれによって解けた。 「本当に、アンデッドだったのか……」 ロージュも、ぽかんとしている。 「はい、そこまでね」 だから、その声に全く気づかなかった。黒い長い髪の美女が現れたのも。 「オフィーリス、か」 「どうやら、あたしの知っているグオンじゃないわね」 ロージュとブルーアがぽかんとしているのを見て、「あたしのことは忘れてね」と言って、寝かしつけた。 「だって、あたしのこと呼び捨てだから」 グオンは、確かにと気づいた。オフィーリスのことを、オフィーリス嬢、と呼んでいたのだ。 「オフィーリス、なんで邪魔するんだ?」 魔族が言う。 「なんだって人間の助けをする?」 「うるさいわね。あなたは私の上等の血を殺したからよ。あの子の……べグゼッドの血は極上ものだったのに。死んだときには運命神を恨んだけれども、直接手を下したのはあなただってはっきりしたんですもの、どうしてやるか、わかるわね」 「ひっ」 引きつった悲鳴をもらし、魔族は消えていった。からん、と短剣を残していく。 「さて、と。あなたはもとの世界に返してあげないと、ね」 「出来るのか?」 「ええ、もちろん。でも、そうして親しげにしてくれるグオンに会えるのはいつかしら?」 「千年ほど先になる」 「そう、楽しみしているわ」 「しかし、この子たちは……」 グオンは甲板に倒れているロージュとブルーアを見やった。いつまでも一緒にいるわけにはいかないが、もう少し一緒にいてやりたかった。 「それなら、大丈夫よ。適任者はいるわ。まだ、あたしのことを『オフィーリス嬢』と呼んでいるグオンが、ね」 「そうだな。世話になるな、オフィーリス」 「そんなの、気にしないで。さよなら、グオン」 世界がぶっつりと消えて暗くなるのを、彼は感じた。
グオンの章 了
| 2004年11月22日(月) |
平日だから混んでなかった |
お休みなんで、予定通り「ハウルの動く城」見てきました。 感想などを語ると長いし、見てない人もいるのでやめときます。 さーて、今度は原作読むぞー。 もう一回見てもいいです。
「なんだって?」 ロージュが魔族に聞き返した。 「お前の爺さんを殺したのは、僕だ。ちょっと細工して、近くにいた奴が殺したように見せかけたけどね。あのあとは面白かったなあ……。そいつ、その場で自分の腹を刺しちゃったよ。おかげで命を二つ手に入れた」 「お前が……殺した?」 「ああ、でもよ。せっかく手に入った命、奪われちゃったんだ。あのときほど悔しいと思ったことなかったね」 魔族がロージュの首に手を伸ばしかける。そのとき、グオンがその腕を掴んだ。 「貴様がべグゼッドを殺したのか。そうなんだな?」 「なんだ? アンデッドのクセに……のわっ!」 グオンが腕を掴み、そのまま魔族をロージュから引き離した。勢いつけて振り放す。魔族が甲板の上ですべり転んだ。 「何をする? お前はそんな姿になって、あの人間を恨んでいないのか? 年もとらない死なない身体で、奇異な目で見られ続ける。死ぬことも出来ない身体で……」 「いや、不自由を感じたことはないっ!」 グオンが懐から短剣を取り出す。ある時、魔王が護身用にくれたものだった。多分魔族を退けることは出来るはず、とコメントを添えている。 その短剣を魔族に向けた。 「へえ、お前。それ、扱えるのか?」 「やってみなければ、わからんが……」 グオンは、剣術を習ったことはない。だが、千年以上腕の良い剣術を見続けては来た。 「やめろ、グオン。あんたのその構え、まったくド素人だ」 ロージュが言った。 「そうよ。ロージュの言うとおりよ」 ブルーアが、遠くで動けずに叫んでいる。 「……」 「じゃあ、お前が代わりをするか?」 ロージュの水の蔦がするりとほどける。 「なんだ?」 「お前が僕を倒してごらんと言ってるんだ」 「わかった。ブルーア、貸して」 返事を待たず、甲板に転がっているブルーアの剣を手に取った。 「その剣でいいのか?」 グオンが短剣を差し出すが、ロージュが断った。 「俺、短剣までは扱えない」 「大丈夫なのか?」 「……わからない」 グオンは不安だった。べグゼッドも、その息子も、そしてこの先の子孫も剣術は、全くダメだった。 「でも、御指名を受けたんだ」 ロージュは靴を脱いだ。はだしでも滑りそうだが。剣を手に魔族を前にした。魔族に向かって走り出す。魔族が笑った。 「そんな剣で何が出来る? また同じことだ」 ロージュが持つ剣は、魔族の腹を深く刺した。 「なっ、なんでだ?」 「あんた、切り札ってものは、ちゃんととって置くもんだ」 ロージュの手にはブルーアの剣ではなく、グオンの短剣があった。それが、魔族の腹を突き刺している。それにより、甲板をのた打ち回っている。 「いつの間に……」 呆れた声でグオンが言う。 「手癖が悪いんだ、俺」 グオンが短剣を渡そうとしたとき、断ったように見せかけブルーアの剣で隠して持っていたのだ。 グオンは一つ、思い出した。べグゼッドの妻が、ナエスタであることを。そして、ナエスタは当時、世間を騒がせた怪盗であることを。 「手癖が悪いはずだ……」
書かなければ。 続きです。
「もう、逃げられはせん。お前たちの命をいただくよ」 青白い顔の魔族は笑みを浮かべている。 「あなたが魔族? なんであたしたちの命が欲しいわけ?」 ブルーアが威勢良く尋ねた。虚勢かもしれないが。 「そんなの、僕が魔族だからに決まってるじゃないか。僕はね、命を糧にする魔族なんだよ」 「だからって、そう簡単に俺たちが命をやると思うか?」 「人間と魔族、どっちが有利なものか分かるよね」 ブルーアが魔族のわき腹を深々と刺していた。いつ、動いたのかも分からなかったが、それは無駄だった。 「ね、魔族って有利でしょ?」 刺さったかと思われた剣はするりと抜けた。魔族の腹には何も残っていなかった。 「人間は僕たちを傷つけることすらできない」 甲板を打つ雨水が集まり、水の蔓となって二人を襲った。ブルーアが悲鳴を上げる。水に囚われ身動きできなくなった。 「ありゃ? なんで二人しかかからない? はーん。そうか。あんた、アンデッドなんだ」 グオン一人が自由の身でいるのを、魔族はにやりと笑って見た。 「それが、どうした?」 「知ってるよ。人間ごときが蘇生の魔法を使って失敗したんだ。笑い話もいいところだ」 そして、ロージュのそばに寄る。 「この赤い髪、見覚えがあるよ。そうだ、その蘇生の魔法を使ったのもこんな赤い髪をしてたな……」 ロージュをまじまじと見つめて、 「お前、似てるな、あの人間の子孫か?」 「……」 「そうだな、お前の爺さんに当たるかな? 殺したのは、この僕だよ」
つまらない。飽きてきてます……。そのうち溶けるかも。 妹の情報によると、木村(拓哉)ハウルは本人?って思うほど、分からないらしい。月曜日が休みなんで行ってこようかな、と思っております。
翌日からは、ロージュは打って変わって元気だった。良く食べよく船内を歩き回っていた。その姿にグオンが呆れていたようだが、彼は気にしないことにした。 「どうしちゃったの? 一体?」 「慣れたんだ。俺、順応性があるからな」 「それにしたって、別人のようよ」 ブルーアが信じられないという顔をしている。 天気の良い昼間の甲板では、子供だましの手品を見せるピエロ、それをぽかんと眺めている子供たち、貴婦人たちが輪を作って自慢話、お菓子を売っている船員などがいる。二人はそんな中で話をしていた。 「コンファイアか……親類はいるよな」 「へえ、親戚がいるの?」 「と、言っても会ったことはない。じい様の姉が嫁いだってことくらいしか知らないし」 「そう」 コンファイアはフォーランズの北西に位置する国である。先代国王の姉がそこに嫁いだというくらいの話しか彼は知らない。 「せっかくだから、会ってきたら?」 「うーん……」 会って、何を話す? 彼はふと、悩んだ。このまま行っても自分がフォーランズ王族の人間であることすら証明できないだろう、と。 「それとも、あたしのうちに遊びに来ない? リンゴのお礼しないとね」 ブルーアは楽しそうに言った。その表情が固まった。 天気の良かった空は崩れ、黒い重い雲が覆う。ポツリポツリと雨が落ちる。 「雨……」 「そんな生やさしいもんじゃないわね」 子供たちや夫人らが、興ざめしてしまったように中に入っていった。その中で、グオンが外に出てきた。 「俺たちも入ろう」 「そうね……」 ブルーアの返事が歯切れ悪い。入ろうと言ったロージュもそうだった。 「もう遅い」 グオンが黒い雲を見つめてつぶやいた。 「?」 「入り口はふさがれた」 「はあ?」 ドアの鍵はあいている。ブルーアが中に入った。かと思えば、また出てくる。 「何やってんだ?」 「? わかんない。でも……」 「どうやら本当に魔族と縁が切れんな、お前はその前も今後ずうっと先も」 グオンはロージュに向かって言った。 「魔族?」 「魔族ですって?」 雨は本降りになっている。三人はまもなくべっしょりと濡れることになる。その中、平然と甲板の真ん中に立つものがあった。
うちの妹。じつはロリータファッション好き。イベント会場にいるような濃いものではないけど……。最近ネット通販でヘッドドレスを入手。私も、アクセサリー(リング)を購入。これがまたかわいいのです。
「気持ち悪い……」 ロージュはさっぱりとした飲み物を渡されたが、その夜は何も受け付けなかった。ベッドで丸まっている。 「情けないわね、男でしょ」 ブルーアの威勢の良い声が、更に追い討ちをかける。 「船酔いは関係ない……」 「しかし何か口にしないと、薬は飲ませられん」 「薬があんの?」 「船で用意はされている。しかし、空腹では飲ませられないことになっている」 彼は起き上がってしぶしぶ飲み物を飲んだ。しばらくして、グオンが船員から薬をもらってきて、それを飲む。それから横になったが、数分して、飛び起きて部屋を出て行った。そして、またしばらくして戻ってくる。 「……全部、戻した」 「意味ないじゃない」 「しょうがないだろ、あーでも少し楽になった」 「一食くらい食べなくとも死にはしない。もう寝てろ」 グオンが呆れたように言う。 「言われなくてもそうする」 ロージュはベッドに入り目つぶってしまった。 「あたしも寝るわね。お休み」 「お休みなさい、ブルーア嬢」 ブルーアは隣の個室にひっこんだ。
されました。某ホテルにてイベントがあり、行くことになりました。「今年の出来は悪くないんですが、去年が良すぎた……」というのが、そのホテルのソムリエの言葉でした。「良いところをさがしてきました」とも。(笑)
夜の海は、真っ暗だった。空と海の境目が分からない。どこを走っているのか分からない。ロージュはくらくらする感覚に囚われた。 「風邪を引くから、中に入れ」 グオンが彼に呼びかける。彼は黙って入っていった。 「食事が出来ているそうだ。ブルーア嬢も待ちかねている」 「そう……」 返事はしたものの、ロージュは気分が悪かった。船に酔ったのだ。個室のベッドに倒れこみ、そのまま動かなくなった。 「そこまで似ることはないだろう……」 グオンはため息をついて、個室を出て行った。 「あれ、ロージュは?」 先にテーブルについていたブルーアはグオンを見かけて呼んだ。 「船酔いで、来られないそうです」 「そう」 メニューを見ながらブルーアは返事をする。メニュー表には飲み物しかかかれていない。船で出る食事はもう決まっているからだった。 「じゃあ、あとで何か飲み物を持っていくといいわね」 「そうですね」 「ロージュには悪いけど、ちゃんと食事取らないとこっちはへばっちゃうし」 「どうぞ、それは、至極当然のことですから」 やがて、料理が運ばれてくる。初日の夜は肉料理だった。そして、次の日から魚料理中心のメニューになる。これは、船に載る全ての人が覚悟しなけばならないことだった。 「ところで、ブルーア嬢。あなたはビアソーイダ王家のゆかりの方ですか?」 「……そう。なんで、わかったかな?」 「剣を携えていれば……」 「あたしのおじい様が直接のビアソーイダ王族で、お父様は王家から抜けた人なの。だからあたしは一般市民になるのよ」 「しかし、腕は本物ですね」 「そお?」 「剣を見れば分かります」 「うん、おじい様に筋がいいって言われたことはあるわ。じゃあ、今度はこっちの番。ロージュは何者なの? それこそ、王子様じゃない?」 「そうです。ご察しどおりです」 「やっぱりね。しばらく、あたしがビアソーイダのゆかりの者だなんて言わないでね」 「ええ、わかってます」 両国が、遠慮して真実を突き止めることはなかった。それが、孫の代の子供たちを苦しめる。 当人たちは、決してそれを望んでいなかった。
職場にて、自閉症の方とかかわることが多い。 職員が口で言って本人が理解しているだろうと思っても、実は理解していないのではないか、という話。 行動パターンが決まっているようで変化しているし、何をして欲しいのかさっぱり分からないときが多々ある。だから、(こっちが)理解するといっても難しい話。(あー、もうー何言ってんだかわからんよ)
夕暮れになっても、ブルーアの財布は見つからなかった。三人は市場から港の近くまで来ていた。 「あったぁ〜!」 ブルーアが声を上げた。通りの隅に投げ出されたようにそれはあった。 「あーこれで、なんとか宿に泊まれる。よかった」 彼女ははしゃいだ声を出している。ロージュはぼんやり、海を眺めていた。 「どうした? 馬鹿面こいて」 「海って、きれいだなって」 夕暮れの海は半分赤く染まっていた。空は太陽からの赤い色と夜からの青い色で分かれている。彼は、それをじいっと眺めていた。 「あああっ!」 また、ブルーアの声だった。それにロージュが驚いた。 「な、なんだ?」 「お金が入ってない……」 「どうやら、スリにすられて財布だけ捨てていったんだな」 「どーしよー」 ブルーアが情けない声で、おろおろし始めた。しばらくおろおろしていたかと思えば、ぽんっと手を打った。 「ロージュ、あなたの家は?」 「はあ?」 「あなたの家に泊めて……いいえ、しばらくやっかいになりたいわ。そして、バイトか何かして路銀を稼ぐわ」 「な、何言い出すんだ、あんたは……」 「お願い、そうでなきゃあたし……」 「少し待ちなさい、お嬢さん」 「そうだ、あんたからも言ってやってくれ」 「お前は黙っていろ」 グオンはロージュをどかしてブルーアの前に出た。 「われわれも旅に出るところです。ここに三枚コンファイア行きのチケットがあります。もし良かったら、一緒にご同行しませんか。今夜が出発なので、急なんですがね」 願ってもない幸運だった。少なくともブルーアには。 「ちょ、散歩程度じゃなかったのか? そんなこと聞いてねえ!」 「きゃあ、ありがとうグオン。遠慮なくご一緒しまーす」 「な、お前、正気か? 冗談じゃない、俺は帰るぞ!」 ロージュは逃げ出すようにその場を離れようとした。 「ロージュ。そのまま帰ったら、お前は二度とこの国から出る事はできないだろう。それに、動き出した時間は止まることはない」 彼の足が止まった。ゆっくりと二人の元に戻った。 「? 時間?」 ブルーアには意味は分からなかった。 「何であんた、そんなこと知っているんだ?」
時間が動き出した。 べグゼッドがそう言った。だが、その言葉を最初に使ったのは城に勤める医者だった。それをべグゼッドが気に入ったのか、言いやすいためか、使うようになった。 時間が動き出した。その時間とは、人間以外のものたちを示す。 だから、今の時間は魔族たちの時間でもある。 「今は、そんな時間なんだ」 そんな時間が動き出して、千年以上。まだその時間は動いている。
ベランダから見える屋根に積もってた。空き地の草っぱらにもまばらに……。吹雪いては晴れての繰り返し。いやになるね。
フレクアの話は、なんだか良く分からない話になってしまいました。いや、もういいんですけどね。 気になっていたのは、フレクアの周りにいた連中はどうしたってことなんですが、まあ、あれが本当の未来かと言ったらそうではないので、気にしないでください。(あれ?) グオンの話の締めはなんとなく考えたけど、中身はまだ決まってないです。はい。本当は、書くつもりのない話だったんですが、ここに長いこと書いているんで、「まあいっか」てことで。
では、また明日。
明日は雪になるそうです。多分。やめてくれ。
「まずは、自己紹介。あたしは、ブルーア」 「俺はロージュ」 「グオンです」 「ロージュにグオンね。よろしく」 ブルーアがわざとらしく咳払いをして、「じゃあ、本題にはいるわね」という。 「旅をしてる最中、路銀が尽きたの」 「それだけ?」 「うーん、それだけ」 「あんた、馬鹿か」 「失礼ね。そうよ、あの時お金落とさなければ……」 ブルーアの言葉が止まった。しまったという顔をする。 「なんだ、お金を落としたのか」 「……何よ?」 「なんで、最初からそう言わなかったんだ?」 「だって、なんか落としたって恥ずかしいじゃない」 「素直じゃないなあ」 グオンはにやにやとロージュを見た。それに気づき彼はそっぽを向いた。 「とにかく、あんたの財布を探してやる。グオン、あんたもそうするんだろ」 グオンが黙ってうなずく。 「ありがとう! なんだかとってもお人よし……じゃなかった。いい人に出会ったわ」 ブルーアが手をたたいて喜んだ。 「で、この国に入るとき、どこから入ったんだ? それと、それまでの道筋とどの辺まで財布があったのかを教えてくれないと検討がつかない」 「難しいこと言うわね……。えーと、港から入ったのよ。で、船から下りたときにはお財布があったの。で、市場に入ったときはすごく人で混んでいたんだけど……」 「ブルーア嬢、もしかしたら、すられたかもしれないですね」 「すられた? スリに……。いやーんどうしよう。あの財布気に入ってたのに……」 「待てよ、まだそうと決まったわけじゃないだろ。グオンも憶測で言うなよ」 ロージュが立ち上がって、市場の方へ向かった。 「まだ、落ちているかもしれないだろ」
| 2004年11月14日(日) |
レポート(ポケモンのセーブ) |
トクサネジムのフウとランのルナトーン(レベル42だっけ?)とグラエナ(レベル27)の一対一の長期戦闘で、「いばる」で混乱させて勝った。安心してポケモンセンターで回復して……電源切ってしまった。そんな土曜日の夜。
「おい」 ロージュの呼びかけはぶっきらぼうだった。そこのうつ伏せになっているのは、自分と同じくらいの子供だったからだ。長い栗色の髪は地面に広がっている。 「大丈夫か?」 「う、おなか、減った」 「……リンゴ食うか?」 ロージュは紙袋の中身を一つ取り出した。そして、差し出した。 「ありがとっ!」 がばっと跳ね起きたその子供はロージュから威勢良くリンゴを取り、大口を開けてかじりついた。よほどおなかが空いていたようで、あっという間に食べてしまった。 「まだ、あるけど食べる?」 「食べる」 「お嬢さん、まずはあそこにお座りください」 グオンがベンチにハンカチをひいて用意をしていた。 「お嬢さん?」 と、ロージュが疑わしくその子を見る。 「あれー、あたし、女の子に一応見えるんだ」 「あなたの内面からにじみ出る優しさは、女性そのものです」 「そお?」 「さ、まずはお座りになって召し上がってください」 「ありがと。もう、おなか空きすぎて目が回ってたの。あなたも、ありがとね。声かけてくれて」 少女がロージュが買ったリンゴを全て食べつくすと、やっと満足したらしくおなかをさすった。 「あー、おいしかった。生き返った気分」 「あんたは、どうして行き倒れなんかになってたんだ?」 グオンがロージュを軽く殴った。 「何すんだよ」 「女性に対しての口の聞き方がなってない」 「……あんたがどういう人間か少しわかったよ」 「そろそろ、話してもいい?」 少女が、笑いながら言う。グオンとのやりとりがおかしかったらしい。 「どうぞ、お嬢さん」 ロージュが呆れた口調で返した。
頭痛がします……。多分、脳みそが熱で固まっているんでしょう。たんぱく質は熱で変化して、元に戻りませんから、きっと元に戻んないでしょう。脳みそって、たんぱく質でしたっけ? (馬鹿だ……自分が)
「何馬鹿なこと言ってんだよ」 ロージュはがたりと立ち上がりイスを倒した。 「私は、真面目に言っている。さ、行くぞ」 「な、そんなことしてみろ、父上が……」 「ナエスタ王妃から許可は得ている。それだけの準備もしている。あとは行動だけだ」 「最初から、俺を連れ出すつもりだったんだな」 「そうだ。しかし、お前のようなのも珍しい」 べグゼッドは抜け出しの天才だった。いつの間にか城からいなくなっていることが多々あった。それが、帰ってくると機嫌が良いのですぐに分かった。イーリスも同じだ。しかもいつ出たのかもいつ帰ってきたかも分からない。その辺はたちが悪い。 ともかく、この城に生まれた子供は、皆、城からの脱出を図っていた。グオンの知る範囲では。 裏門はすんなり開いた。彼はロージュを引いて城から出した。 「わかったよ。散歩がてらつきやってやる。今回だけだし少しの間だけだからな」 「素直じゃない」 「……行くぞ」 街は静かだった。商店が並ぶ通りも買い物客もまばらですいている。それでも、ロージュはものめずらしそうに見ていた。 「あれ、りんごだよな」 「それがどうした?」 「あんなふうに売っているのか」 露店に積んであるリンゴを指して彼は言った。 「……」 彼は立ち止まり黙ってしまった。 「これだけあればつりが来るだろ。買ってくればいい」 グオンが小銭を数枚渡した。恥ずかしそうに受け取ると、彼はその小銭を珍しそうに見る。 「……ありがと」
紙袋に詰め込まれたリンゴを抱きながら彼は、街の見物を続けた。手荷物となったリンゴ袋からグオンに一個渡した。二個は自分で食べたが、まだ五つは中に入っている。 「こんなに買えるとは思わなかった」 「値段を見なかったのか?」 「どこに書いているのかわかんなかった」 「じゃあ、個数を言えばいい」 「なんか、いえなかった」 何をするのも胸がいっぱいだった。 「そのうち、どんどん言えるようになる」 「ところで、グオン。あの人は何をしているんだ?」 ロージュが指差すのは舗装された地面だった。その上に人がうつぶせになっていた。 「行き倒れだろうな」 「行き倒れ?」 ロージュはグオンが止める前に、その人のそばへ駆け寄った。
テレビでやっていたので見ました。濱ちゃんがあまりはまりきっていないなあと思いました。(禁句?)
「真相?」 ロージュは本から目を離さずに聞いた。 「気になるか?」 「別に。なんでその真相を黙っているのかって思っただけ」 その言葉がグオンに突き刺さる。だから、彼はここにいたくない。 「すべて、遅すぎたんだ」
戻ってきたときは、全てが終わっていた。 ただ、大きな神殿が建設中だった。 のちにイーリスが、「こんなでかい神殿何故建てたんだ?」と聞いている。その神殿の陰になって城から街の一部がよく見えないと文句を言ってきた時だ。 神殿を建てたのは、ナエスタ王妃だった。それを問うと、彼女は弱弱しく答えたのを覚えている。 「息子まで、失ってしまったから……」
「遅すぎた? 言い訳だね」 「ああ、そうだ」 「で、あんたは教育係として、何をしてくれるんだ?」 ロージュはやはり目を離さずに言った。 「ここの本は?」 「? 本が?」 「読んでいるのか?」 「城のは全部読んだ」 それを聞き、グオンは思った。それを口にする。 「お前、外に出たことは?」 「あまりない」 「脱走は?」 「馬鹿にしているのか?」 「毎日のようにここに来て、本を読んでいたんだな」 「そうだよ」 「では、ここでは私の教えることはないな」 グオンは、ロージュが読んでいた本を閉じた。 「何をする?」 「出かける」 「どこへ?」 「さて、どこに行こうか。正直、私はここにはいたくない」 ここ……この時代にはいたくない。 「好きなところに行ってみるといい。ここでは学べぬことはいくらでもあるはずだ」
寝る前に、風邪薬と栄養ドリンク飲んだらだいぶよくなった。この程度では休めない。鼻水はよく出る。ポケットティッシュ2個は使いました。(仕事中) 本日は、えーと……皆様、お待たせしました。(何が?) グオンの章
その顔をよく覚えている。それは、彼の孫だったからだ。千年前のフォーランズに彼はいた。できれば、ここにはいたくなかった。だが、ここに来たのは何か意味があるのだろうか……。
「これを、渡しておく」 別れる前に、彼はグオンにそう言った。彼に、立派な羊皮紙で書かれた証明書を渡していた。そして、自分の国にも同じものを残した。それらをあわせることにより、グオンが有能で信頼できる人物として迎えられるようにしたのだ。彼は、グオンがいつでも帰ってくれるようにしたのだった。
それが、こんなところで役に立つとは……。ますます、皮肉なものだとグオンは思った。 「おじい様が信頼していたって人?」 赤毛の少年が目の前にいる。王族の男はそう生まれてくるらしい。 「そして、おじい様が殺される少し前にどこかに行ってしまったってきいたけど」 「その通りだ」 「ずいぶん若いね」 それからあまり関心がないのか、読みかけの本に目を落とした。その姿はぼんやりとしていて、読んではいないのかもしれない。 べグゼッドの孫、ロージュはそんな感じの少年だった。 「少し聞くが、ビアソーイダとは?」 「お互い距離を置いてる。当たり前だろ」 本から目を離さずに言った。 「そうか……」 やはり、そうか……。 グオンは得意のため息をついた。 「では、真相など知らんのだな」
風邪予備軍です。寒いし鼻はぐずるし喉は変だし。明日に備えて寝ます。本日、休業です。
ところで、変なアクセス先が多いです。 「redwing」は時々見かけます。これは、本当の意を知りたいのであれば、「蔵出し うめぼしの謎」を読んでください。そんな期待する意味ではないですよ。 「ウィングドラゴン」は、中国製のラジコンらしい。 「ルヴィア」も多い。結構ファンタジー小説の名前に使われてる。(あと、セリナも) 「方言 投げる」なぜか、二、三回くらいある。
最近の傑作「君は女性になる」 〜姫君は「女性に……〜」とか、何とか。自分でもどこで使われたのか、分からんかった。(フェアリードールで使ってました)
だから長いアクセス先を見ると、思わず行ってしまいます。(笑)
携帯電話のこと。自作曲を作る機能が、結局同じなのでやめました。しかも、どんどん後退しているようなんで、次に変えようと思っても自作曲機能がなかったりして。
彼女の人生は戻った。戻りすぎだった。 朝食が済むと、メイドに連れられ、風呂に入れられドレスを着せられた。 そういえば、この頃の姉さまは、どうしていたんだっけ? 廊下を歩いていて、思った。思っていたらむっつり顔の十歳くらいの少女がすたすたと横切っていった。 「姉さま」 思わずフレクアが呼んだ。姉のその姿はどこかかわいらしかったし、姉らしい姿だった。 「何、フレクア?」 ふわりとドレスのすそをひるがえして、ヘネシーは振り向いた。 「姉さまのドレス、すてきです」 「私はちっとも、そう思わない」 そして、またすたすたと先を行ってしまった。フレクアは笑いをこらえた。 お客というのが、フォーランズのイーリスということが分かったのは彼の顔を見た時だった。彼もやはりむっつりとした顔をしている。重々しい窮屈な服を着せられていた。 「初めまして、イーリス。ビアソーイダにようこそ」 このころからイーリスは無口で、こくんとうなずいただけだった。代わりにあのグオンが挨拶している。 父上とグオンが長々と話をしているうちにイーリスはふらりといなくなった。気づくとヘネシーもいない。 「おや、ヘネシーは……。フレクア知らんか?」 フレクアは首を振った。 「そうだろうな。あいつは、部屋から抜け出す天才だからな」 「それは奇遇ですね。イーリスもいつの間にかいなくなっている天才です」 お互いそれで笑いあった。笑い事ではないと思うのだが。 「では、かわいらしい姫君。挨拶が遅れましたが、フォーランズに使えているグオン=サルガリードです」 フレクアの手をとってキスをする。彼女はぞわーとする感覚をこらえていた。 「ところで、姫君。あなたはだいぶ長い人生を走ってきたようですね」 グオンはにっこりと笑ってフレクアだけに聞こえるくらいの声で言った。 彼女が、驚く前に彼は続ける。 「お疲れでしょう。だから、元の世界に戻します。いいですね、ゆっくりと数を三つ数えてください」 グオンは言い終わると、今度はフレクアの母に挨拶している。その内容は、以下略。彼女は、言われたとおり、やって見ることにした。 「いち……に……」 そして、 「さんっ!」 目の前の視界が遠くなる。そして、見えなくなった。その見えなくなる前、フレクアの幼い姿が、こちらを見たようなきがした。さよなら、といっているようだった。
フレクアの章 了
妹と母が変えた。(二人は英雄です)私も変えようかな……(何処もです)と、思ってカタログをもらってきたのですが、自作曲を作れる携帯が少なくなった。(英雄はどの機種もどうやら作れないらしい)みんなダウンロードで済ませてしまうからだろうか? あれは自分で入れるから楽しいんじゃあ! とにかく、何処ものはいくつか自作曲ができる携帯があるので、それを考えてます。
フレクアは状況に慣れてきていた。何のためにここにいるのか、すら思い出せない時もあった。日々はゆっくり流れ、たまには五年ほど飛び越えたが、彼女は問題なく過ごしていた。 子供たちが成長するのを見届け、すっかり自分は老いてしまった時、ふと、気づいた。思い出したのだ、自分がここにいる理由を。 しかし、気づいたところで何も出来なかった。だから、ここにいるのだ。
ある日、目覚めると身体が軽かった。老人の重い身体ではない。目を落とすと、ちっちゃな手がある。 「……」 今度は、何が起こったんだろう……。 鏡を見ると、そこには老婆はいない。幼いころの自分がいる。ベッドも見慣れた自分の部屋のベッドだった。 「どうなったの?」 フレクアは戸惑った。ノックがしてメイドが入ってくる。 「姫様、朝食が済んだらお着替えしますよ」 「え?」 「今日は、大事なお客様がいらっしゃいますからね。きちんとしたドレスを着てもらいますから」 「はーい」 とは、言ったもの。今日来るお客がどういうお客なのか、思い出せない。今までさんざん自分の人生を歩まされたので、小さいころの記憶が薄れてしまった。夢でも見ているようだった。頬をつねってみたら痛い。
らっきょはカレーに欠かせないアイテムの一つ。昼のカレーに(いつもは福神漬をつける。これは重要アイテム)らっきょをつけたが、不人気だった。いつもつけないせいか、食べない人が多い。ちなみに私は、ひやご飯に熱いカレーが好きだったりする。
穏やかな休日。何も変わらなかった。フレクアはそこに溶け込んだように生活していた。彼女は思い出しては、少し怖くなった。このまま、生活していて、本来のことなど忘れてしまうのではないかと。 夜が来て、朝が来る。起きると、赤ん坊が泣いている。そして何の迷いもなくその赤子を抱き上げ、あやした……。 「!」 鏡を見ると、そこには三十代の女性がいる。フレクアだった。 「……」 一晩で、十年の歳月が流れた。と、いうよりは飛び越えた。 「ママ、おはよう」 「お母さん、おはよー」 「ママー、おなかすいたー」 「……」 悲鳴を上げるのをこらえて、彼女は身を無意識にあずけた。そうすると、なんの苦もなく体が動く。まずは、赤子に自分の乳を与え、それから子供たちに食事を作る。幸い大きくなった子供(多分、この子は一番上の子なのだろう)が手伝ってくれる。 「やあ、フレクア。おはよう」 「ゼデュー」 やはり前より老けたぜデューが出てくる。 「薪割りは終わったよ」 「ありがと。もう少しで朝食できるから」 「うん」 それにしても、十年で五人の子供がいるとは、家系は侮れない。知らない名前が無意識に出てくる。 「こら、ギネ。横取りしない」 「ほらほら、こぼさないで食べるのよ。シーメイ」 「そこ、喧嘩しないの。ルスバ、パーテをいじめない」 「いやー、にぎやかだ」 「ゼデュー、よそ見しているとギネに盗られるわよ」 戦争のような食事が終わって、皿洗い、掃除、洗濯。それらは一番上のギネが手伝ってくれるので助かった。一番下のオーティ、三番目のシーメイは二番目のルスバと三番目のパーテが見てくれてる。ゼデューは仕事に出かけた。ただ忙しくて、何が起こったのか考えている暇もなかった。 やっぱりこのまま生活しなければならないのだろうか、それともまた、目覚めたら十年たっているかもしれない。 ただ、生んだことも知らない子供たちが自分を慕ってくれるのはうれしかった。一家で楽しく暮らせることは幸せだった。
ポケモンルビーがまだクリアしていないことに気づき、慌てて(?)やっています。パパを破りました。なんだか、戦闘後の言葉が親しててよいです。センリさんはアニメでも好きでした。(笑)
次の日、朝は自然と早く目覚める。これはいつもの習慣なんで不思議ではない。もともと朝は早く起きる。フレクアは、起き上がった。そして、代ところへ行き、朝食の準備を始めた。これも、無意識に身体が動いている。なんの苦もなく、朝食が出来上がった。 「おはよう……今日はゆっくりするといいのに」 「いいの、このほうが落ち着くから」 彼女は近所からもらった絞りたての牛乳を温める。 「じゃあ、せめて掃除とか洗濯はやらせてください」 「そうね……。ゼデュー、もしかして料理はできないの?」 「実は……」 彼は顔を赤らめた。今までも、彼が率先して食事の準備をすることはない。得意ではないと思っていたが、本当に苦手のようだ。 「いいわ、食事は作るから」 彼女はそうすることにした。彼に作らせるとどんな料理が出てくるか分からない。 食事の後は、軽い運動をすることにする。自分の部屋には愛用の剣が置いてあった。きれいに手入れされている。それを手にして素振りの練習。身体が少し大きいためか、意外に剣が軽く感じる。 (未来の私もちゃんと練習しているのね) 想像力を働かせて、目の前に剣を持つ人をイメージして、それに併せて剣を振るう。傍から見れば剣を手にして踊っているようにも見える。 「いつ見ても、見事ですよ」 「そお?」 洗濯物を干していたぜデューに見守られて、彼女は続ける。
あ・・・飽きた。こればっかりはどうしょうもない。がんばりますんでよろしく。(何が)
うとうとと居眠りして、数時間後揺さぶられて起こされた。 「ゼデュー?」 今よりふけているが、間違いなくあのゼデューだった。 「どうしたんですか? フレクア。珍しく居眠りしちゃって」 「?」 「疲れているんですかね。まあ、主婦の仕事には休みがないと言いますからね。明日、一日休んではどうですか。明日の一日はなんとか僕が家事をやりますから」 ありがたい話だが、何のことかさっぱり分からない。 「遠慮はいりませんよ。僕たちは夫婦ですから」 「ふうふ?」 フレクアは、やっと自分が未来に来たことに気づいた。ましてや、このゼデューと夫婦であるなんて……彼女はめまいを感じた。 「ゼデュー……私たちはいつ夫婦になったのかしら……」 「先月挙式をあげたでしょ? フレクア、あなたは気張りすぎたのかもしれませんね。妻の疲れを気づかない僕はなんて罪深いんだ。ともかく明日一日はゆっくり過ごしてください」 ゼデューだ。間違いなく。 彼女はなんだか絶望のふちにいるようだった。それにしても、何故ゼデューと結婚なんかしたのだろう自分は……。ここは未来だが、別の世界の未来であればいいと思った。 「とにかく、夕飯の用意するね」 仕込んでいたスープ。後は焼くだけで出来上がるソテー。少し温めるだけで焼き立て風味が味わえるパン。底に少し残っているワイン。全部彼女が用意したものだった。無意識にやっていたが信じられなかった。 と、いうことは。成長後の自分に自分が乗り移ったようだ。これも、時間障害なのだと納得するしかなかった。
元気良すぎて声裏返って自分で笑っているお兄さん。……これから寒くなりますががんばってください。 ガソリン、高いよな……。
フレクアの章
フレクアはまず自分の身体の異変を感じた。少し床を見下ろしたような感じだった。まさかと思い、部屋にあった鏡を見る。自分と良く似た女性がそこにいた。 「……私?」 多分、二十代前後。いわゆる大人の女性っていうものだ。 「……」 そして、彼女は悲鳴を上げた。
少し落ち着いてから、この場がどこであるか確認しようとした。見知らぬ家の中だ。自分は掃除していたらしい。箒が床に転がっている。とりあえず、箒を拾い上げ掃除を始めた。身体が勝手に動いた。何の苦もなく、慣れた手つきで掃除を終える。 (次は何をしたらよいのかしら?) そう思うと身体が止まる。しかし何も考えずにいると再び身体は動き出す。今度は食事の支度らしい。彼女は一度もやったことはなかったが、スムーズに行った。包丁すら握ったことはなかったのに……。 (どうなっているのかしら) ある程度の仕込が終わると、今度は休みらしく、イスに座った。彼女は家中に意識をめぐらせた。家は小さい家だが、家具などはそろっていて十分だった。食事の量からして、この家は自分を入れて二、三人が住んでいるのだろう。 一体、ここはなんなのだろう……。そう考え始めると、うとうとし始めた。
攻略本に「見る必要のないエンディング」とか「そこへたどり着くのには難しい」と書かれていた。にもかかわらず、一発でそのエンディングを見ることができた草はなんなんだ? 確かに結構無駄に犠牲者を出したが、各キャラクター、愛情持って受け答えたはずなのに……。(でなかったら、スウォンもエルカもいなんじゃないか?) ともかく、「魔王の半身」となった主人公はめちゃくちゃ強く、敵の皆様がた一網打尽にしてリィンバウムから去っていきました。 正直、ショックでしたがレアなエンディングを見れたということで納得しようとしてます。(乾笑)
「すまない、油断したつもりはなかったんだが」 アニムとバルクの術は、リュレイミアが封印することで解けた。ルイはアニムに絵柄の入ったカードを渡した。 「よく、封じられたのう」 「やり方が同じじゃなかったらできなかったわ」 アニムはカードを懐にしまった。絵柄を見たが特に何も言わない。 「これで、しばらく金には不自由しないな」 「そうだのう。今夜はうまいものでも……」 「却下」 「何ゆえ?」 「昨日もしただろう。また今度」 「だからお主はケチなのだ」 アニムとバルクが口論になる前にルイは二人を止める。両手を二人の口に当てようとした。その手が薄れている。 「何、これ!?」 手だけではなく、身体全体が透けてきていた。だんだん色がなくなり透明となる。 「ルイ!?」 アニムがその手を握ろうとする。しかし、すり抜けた。 「これで、お別れなのね。二人とも、ありがとう」 あまりに急な別れなので、言う言葉が見つからない。 「ルイ、短かったが小生らも楽しかった」 「じゃあな、元気にやれよ」 二人も、そうなのだろう。簡単な言葉を伝えただけで、ルイは消えていった。
リュレイミアの章 了
ここは……。 ルイが気が付くと、そこはあの部屋だった。囲まれたようにあったドアが消えて、壁になっている。 その周りには、疲れたような顔の面々があった。壁に寄りかかって眠っているフレクア、呆然としているイーリス、額を押さえてうつむいているアニムの姿もある。 「戻ってきたようだな」 ヘネシーはいつものようにしているが、やはりその顔に疲労がある。 「一番重傷なのはあれか」 オーフが床に転がっていた。その背中には多量の血が流れたあとがあった。 「……!」 最初に会ったとき、名前を聞いたが思い出せない。ルイはオーフの名前を知らなかったが、同じ悪魔であったことはわかる。 「大丈夫?」 彼女は歩み寄って、彼を見た。
暖かい日が続きました。今日はそれでも少し寒いかな。 これが、中ごろにはめちゃくちゃ寒くなってんだろうな……。
自分の弱点なら嫌というほど知っているはずだったが、自分を陥れる自分の能力はない。したがって、ルイが仕掛けた結界や封印はリュレイミアには通用しなかった。解き方を知っているかっらである。 「旗色があやしくなったのう」 「だな……」 アニムとバルクが動きかけた。しかし、リュレイミアに気づかれ、足元を封じられてしまった。 「人間は動かない方がいいよ」 彼はにっこりと笑う。ルイは思った。このままでは、埒があかないと。 「ねえ、なんで人間界に来て悪いことやってんの?」 それが、彼女の一番の疑問だった。彼は、やはりにっこりと答える。 「今まで楽しいことに出会ったことがなかったんだ。だけど、ひょんなことから人間界に入って、それが変わった。俺の姿見ただけで『悪魔』と呼ばれて恐れられて……気づいたら人間の困る事ばっかやってたんだ。それが、楽しくて……」 「お母さんが、木の精になったから? それとも、総統の座を押し付けられていたから?」 「……だからなんで、わかるんだよ?」 「それはね、私があんただからよ」 ルイは新しい封印術を作り出す。彼女にもこの解き方はわからない。だから、使ってみることにした。彼にも解けないといいのだが。 「どういうこった?」 「別世界? 平行世界って言葉知ってる?」 「ああ、なんか分かったような気がする……」 「そう、通じてよかったわ」 ルイの術が完成して彼の動きを封じ込めた。 「自分なら、やると思ったよ。後先考えずに解き方のわかんない術を……」 「少なくとも……」 彼女は、リュレイミアの言葉をさえぎる。 「少なくとも、人間界に来る前、楽しいことは私にはあったわ」 「あ、そう。でも、あんたはあんた。俺は俺。それで、どうするんだ?」 ルイはアニムが持っているカードを手に取った。 「こうするのよ」 動けないリュレイミアにカードを向ける。 「そろそろ、あんたは元の世界に戻ったら?」 「うるさいわね」 カードを手にしたまま、彼女は彼の口をふさいだ。彼はカードに吸い込まれるように消える。カードに絵が入った。見ても何を表しているか分からない。だが、アニムに聞くことはないだろう。それは自分を表し、それを聞くのが怖かった。
何故、三十一日もあるのに、出来ないのか……。先月、やり残したことが気になるけど、できないまま明日早番で、あさって休み。
翌朝、朝は来なかった。いや、来ているのだけれども「朝」という感じはしない。窓の外は真っ暗だった。 「ルイ、これは……」 「この部屋だけ別次元にあるみたいね。向こうも私のことに気づいたみたいね」 昨日、リュレイミアの結界を破ったのだ。気づかないはずがない。バルクが声を掛けてきたので、カーテンをめくった。 「なんだよ、これ」 「例の奴がお出ましだ」 「来たか」 バルクが剣の柄を握る。アニムもカードを作り、いつでも出せるようにする。そして、ルイは叫んだ。 「そろそろ、出てきたら?」 「わかったよ、出てきてやるよ」 部屋のドアが開いた。そこには、ルイと同じくらいの年齢の男が入ってくる。 (やっぱり、この世界の私は男だったのね……) ルイはその男をにらんだ。 「昨日は驚いたけど、同族がいたんだ。納得」 「あんたが、リュレイミア?」 「そう。でもできるなら、ルイって呼んでもらえるかな? そっちの方が気に入っているんでね」 「ふーん、今の総統がそう呼んでくれるから?」 「なんで、知ってんだ?」 (なんでって、自分のことだからよ) 「とにかく、あんたのことは知ってるわ。嫌ってほどね」
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