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『エ/ン/ジ/ン』中島京子
2010年09月26日(日)
仕事を失ったばかりの隆一は、幼稚園の同窓会の招待状を受け取った。通った覚えはなかったが、ほんとに短い間通ったことがあったらしい。軽い気持ちで出向いていったその同窓会で出会った女性ミライは、会ったことのない父親の行方を捜しているという。人嫌いだったというその父親のあだ名は、「厭人」「ゴリ」。隆一はなぜか一緒に捜すことになるのだが…。

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ちょっと不思議な感覚のある小説でした。
淡々として、ドラマチックだったりスリリングだったりということはないのだけど、なんだか気持ちのいい世界が広がっているというか。
「宇宙猿人ゴリ」も「スペクトルマン」も知らなかったけど、すごくうまく物語に絡めてあって。
読後感もよかった。
★★★☆
『君に届け 12』椎名軽穂
2010年09月24日(金)
ああああ、なんて初々しい……。手をつなぐだけをこれだけ丁寧に描くというのは、あんまりないんじゃないかな。
ちなみに私は風早くんの、親に大切にされてるんだろうなって思ってた、っていう感じのセリフがなんか好きでした。なんですかね、それってすごく誉め言葉だと思うんですよ。
『リアル・シンデレラ』姫野カオルコ
2010年09月21日(火)
童話のシンデレラについて調べていたライターは、「おれ、幸せっていうのは…泉ちゃんみたいな人生だと思うんだよな…」…そんな上司の言葉で、とある女性の人生を取材することになる。
長野の小さな旅館の長女として生まれた倉島泉(せん)は、母親に疎まれて育ったが……。

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なんかもう、読んでる時から川原泉の絵が浮かんできてしょうがなかったですよ。
『中国の壷』とか…。なんか、悲しいできごとがあっても静かに微笑んで、もぎゅもぎゅとおいしそうになにかを食べてる姿。うん、どう考えても川原泉の漫画を小説化したようにしか思えない。

と言っても、読後感はまったく違うんですよね。
それは、この小説のラストに私がイマイチ納得がいっていないせいなのでしょうが…。
どうなんですかねー。これは私の世界観…と言ったらいいのか、信条と言っていいのか…よくわからないですが、なんだか違うんですよ。納得いかないんですよ。
私はこんな人生嫌だ(笑)

でも、きっとどれが正解とかそういうことを書きたいわけではなく、幸せとかってなんだろう?って考えさせること、なのかなとも思うので、そうだとしたらこの小説は成功なのか?とか、そもそも小説はなんのために読んでるんだろう?とかなんとかいろいろ考えてしまいましたよ。
そもそもこの人の「美人論」にはものすごく納得いってないしなー(笑)
★★★
『GANTZ 29』奥浩哉/『道徳という名の少年』桜庭一樹
2010年09月18日(土)
『GANTZ 29』奥浩哉
前巻の時の感想にも書きましたが、私が思っていた(描いて欲しかった?)のとはちょっと違う方向に行ってしまったんですよね。まあ、もちろん予想外だから余計におもしろい、という場合もあるんですが…。今はまだ私の中でそう思えていない。
次の巻はタエちゃんを救うために玄野の奮闘が見られる…のかな?


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『道徳という名の少年』桜庭一樹
町で一番の美女が産み落としたのは、父親の知れない美しい三姉妹。そして一人の男の子。末の妹と弟は愛し合うようになり、やがて末の妹は男の子を産み落とす。彼は「道徳(ジャングリン)」という名をつけられる。そんな彼の一族の不道徳な物語。
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なんでしょう。ヴィジュアルストーリー集というらしいです。イラストをフィーチャーしてるんですかね。
一応連作短編集なんですが…。こういうの苦手だなあ……。よくわからない。
★★
『発掘!かっこいいニッポン』NHK「COOL JAPAN」取材班・編/『LIAR GAME 13』甲斐谷忍
2010年09月17日(金)
『発掘!かっこいいニッポン COOL JAPAN』NHK「COOL JAPAN」取材班・編
日本ならではのクールな道具や文化などをひとつずつ取り上げて、それが外国人にどう見えるかを聞いたもの。
NHKの「COOL JAPAN」という番組をまとめたものです。テレビは見たことなかったんですが(2008年くらいにやっていたらしい)、ほう、これは日本独自の文化なのか…と思うものがいろいろあって、おもしろかったです。
別に日本人なんだからもっと日本文化を知らなくちゃ!とは思ってないんですが、内側からしか見ていなかったものを、視点を変えて見てみるっていうのがおもしろいですよね。
★★★

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『LIAR GAME 13』甲斐谷忍
「イス取りゲーム編」がついに終了。
んー、おもしろかったけど、ヨコヤがそんなことに気づかないわけないんじゃないかと思います(笑)
『死と彼女とぼく めぐる 3』川口まどか
2010年09月15日(水)
なんだかまた過去のできごと(ゆかりの代わりに杏子さんが世直しする、みたいな)を描く一話スタイルになってきたような…。トワの話はちょっとおもしろかったですね。
『青年のための読書クラブ 2』タカハシマコ・原作桜庭一樹
2010年09月14日(火)
この巻ではほぼ一冊「聖女マリアナ消失事件」で占められてます。それがちょっとだけ残念…。現代の女の子たちの話をもっと見たかった。
『ちはやふる 10』末次由紀
2010年09月13日(月)
タオルのシーンすごくいいですね! 感動した!(笑) そんなにみんながタオル握り締めてスタンバイしてるかい?とかつっこみを入れつつ(笑)
なんていうか、太一が敗北から逃げないということ、でもそれはマイナスにもなり得るということを示した上で、さらにそれを前向きに描いていくという…。これまでのエピソード、どれもそういう姿勢で描かれてますよね。それがすごいなあと思うんです。ああ、いいなあって思う。
『六つの手掛り』乾くるみ
2010年09月12日(日)
元マジシャンでちょび髭の林茶父(はやしさぶ)が探偵役の短編集。
それぞれの短編のタイトルが「六つの玉」「五つのプレゼント」「四枚のカード」…と、数字を絡めた手掛りをうまく使ってあって、本格的な推理もの。うまくできてるなあと感心しきりでした。特に最後の「一巻の終わり」の終わり方にニヤリとさせられますね。
★★☆
『名画で読み解くハプスブルク家12の物語』中野京子
2010年09月11日(土)
内容は、タイトルのとおり。
歴史(日本史も世界史も)にはほとんど関心がなく疎いんですが、「怖い絵」シリーズがおもしろかったので読んでみました。
同じ名前が多いのと家系図が入り組んでいるので、こんがらがりますが、おもしろかったです。さすが王家はドラマチックな人生を送ってます。誰も彼も不幸な気がしますが…。
★★☆


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