.....PAPER MOON
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「パコと魔法の絵本」関口尚
2008年11月30日(日)
偏屈でみんなから嫌われていた大貫老人は、入院先の病院でパコという少女と出会う。パコは、事故により両親を亡くし、自身も一日しか記憶がもたないという障害を抱えるようになっていた。大貫は、パコの記憶になにかを残したいと、パコの読んでいる絵本「ガマ王子対ザリガニ魔人」をみんなで劇にしようと提案するのだが…。

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映画の話題を目にして、興味があったので本を読んでみました。映画見てみたかったんですが、私はガマがほんとに苦手なんですよ…。本ならいいかと思って。
これ、元々は舞台化されていたものを、映画化したんですね。
うん、あのね、こういう話は、映像で見るとそれなりに説得力があるんだけど、本だとうさんくさい…薄っぺらい…って思っちゃうんですよね。こういう話っていうのは、登場人物が変人ばっかりっていうね。ブラックな展開のどこまで本気なのか、そういうものだと思って割り切らなきゃいけないのか、判断に苦しむような雰囲気の話は、私は読むのが苦手なんですよー。
映画の予告編なんかを見ると、映像に力を入れてるみたいなので、もっと楽しめるんじゃないでしょうか。
ストーリー的には、終わり方が甘いかなと思います。こういうのを梶尾真治にやらせたらうまいのになー。

ただ、今まで泣いたことがなかった大貫の、涙を止めるにはどうしたらいいのか、という問いに、「簡単です。いっぱい泣けば止まるんです」という答えが返ってくるシーンは、なんだか私も泣きそうになっちゃいました。
★★☆
「3月のライオン 2」羽海野チカ
2008年11月29日(土)
対局で二連敗した零。「勝つ理由がない」といいながら、負けると苦しい。自分の中途半端さに悩む零だった。
しかし、川本家の三姉妹や、二海堂に(?)元気付けられる。
そんな彼の前に、義姉・香子が現れる…。

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二海堂がかわいいなあ(笑)
香子は意外でした。なんだ、けっこう仲いいんだ、と思って。

謎を散りばめて先への興味を駆り立てた1巻。
2巻は、この話どこに向かってる話なんだっけ?と、ちょっとわからなくなったり…。
零が癒されればいいんだっけ?(笑)
「バガボンド 29」井上雄彦
2008年11月28日(金)
七十人斬りの後、囚われの身となった武蔵。そしてその傷ついた右足は、武蔵に剣の道を捨てることをせまる。

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牢の格子を墨で描いたページが秀逸。
「デアマンテ 2」碧也ぴんく
2008年11月27日(木)
長崎の遊郭で、金剛太夫の禿(かむろ)となったかな。金剛太夫は、実は長崎奉行直属の隠密間諜の一員であり、男であった。
かなはその秘密を知りつつ、町に起きる事件の解決に手を貸すのだった。

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1巻よりだいぶ読みやすくなってる気がします。
事件の流れがわかりやすいし、心情も伝わってくる。
姉さん(太夫)たちの秘密がもっと読みたいけど、それを描き出したら終わっちゃうんだろうなー。
「君に届け 8」椎名軽穂
2008年11月26日(水)
4月になり2年に進級し、みんな同じクラスになれてほっとした爽子。隣席の三浦健人は、爽子に気さくに話しかけてくる。
しかし、風早くんとは少しずつ距離を感じるように…。

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お互い好きなのに(そして周りはわかっているのに)、なかなかくっつかない二人というのは、少女マンガの王道ですよね!
これは風早くんが人の話をちゃんと聞いてあげないから悪いと思うんだけど…(笑) 言いたいことだけ言って去らずに、待ってあげればいいのにー。
いや、まあ、現実でもよくあることだと思いますが。楽しく読んでますよ。
「きのう何食べた? 2」よしながふみ
2008年11月24日(月)
弁護士の筧史朗の日常を、彼が作る料理のレシピと共に描く。

1巻より、レシピが中心だった気がする2巻です。
私は料理しないので流し読みなんですが、料理番組とか好きな人は楽しいんでしょうね。

レシピの合間には、筧史朗を取り巻く人間模様。第1話のクリスマスの食事の話、いいですね。口に出しては言わないけど、わかってくれてるっていうの。
「フリーランチの時代」小川一水
2008年11月23日(日)
短編集。おもしろかった!
1編ずつ感想書いていきます。

「フリーランチの時代」
火星の探査基地に暮らす4人のうち、三奈は屋外活動の最中、不注意から致命的な怪我を負う。しかし、「生きる? それとも死ぬ?」という声が聞こえてきて、三奈は生きていた。それは、異星人の声だった…。

いろんな宇宙人とのファーストコンタクトの話がありますが、なかなかコミカルでおもしろかった。4人の反応とか、宇宙人とのやり取りとか。


「Live me Me」
交通事故で脳死寸前になった女性。五感のすべてを奪われ、暗闇の中にいた彼女に、ある時光の点が届いた。その方法とは…。

こういったテーマの小説は今までにもあると思うのですが、描き方がとても鮮やかでよかった。特に最初の方、だんだん文章を綴れるようになって…のくだりがすごくよかったです。恋愛モードも入れつつ、自分であることとは、というテーマを見事に描いているのが素晴らしい。


「Slowlife in Starship」
低加速船乗りの十軒原は、人嫌いで、ロボットのミヨだけをお供に星から星へと渡り歩く毎日。この時代、完全に引きこもって生活することも可能なのだ。しかし、とある星で出合った事件で、ちょっとした心境の変化が…。

もうちょっとミヨが重大な役割を果たすのかなと思いましたが、そういう話ではなかったんですね(笑)


「千歳の坂も」
いつの間にか不老不死を実現してしまった社会。延命処置を受けないこと、自殺することは罪となっていた。厚生勤労省健康維持局に勤める羽島は、一人の女性に、いつものように延命措置をうながしに行ったのだが…。

死から遠のいた世界が、すぐそこにある世界のように描かれていて、ほんのりブラックな一編。
終わり方がちょっとぴんとこなかったんですが、前半はおもしろかった。


「アルワラの潮の音」
「時砂の王」のスピンオフ。異国が舞台のため、名前などに馴染みがなくてちょっと読みにくい感じ。
「時砂の王」あんまり好きじゃなかったしな…。


「フリーランチの時代」と「Live me Me」がよかった!
★★★★
「いたずらロバート」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/「ハルとソラとのミニチュアな日々」たかはしみき
2008年11月17日(月)
「いたずらロバート」ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
ヘザーは、メイン館という、一般の人に公開している立派な建物に住んでいた。うるさい見物客から逃れて、築山の上で、「いたずらロバート」を何の気なしに呼んでみたら、ほんとに出てきてしまったから大変。いたずらロバートは、その昔メイン館に住んでいた魔法使いなのだ。
ロバートは、うるさいおじさんを犬に変え、はしゃぎまわる高校生たちを踊りまわらせ…。ヘザーは大弱り。

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開いてみたら、思ったよりも低学年向けでした…。いつもは、ほんとに児童書?と思うような厚さなんだけどなあ。
いたずらっぷりや痛烈な感じが弱くて、最後も、あらこれで終わりなのね…と、物足りなかったです。


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「ハルとソラとのミニチュアな日々」たかはしみき
愛犬ハルとソラと、家族のほのぼのした日常を描いたエッセイコミック。
ペット漫画をこれでもかというくらい読んでいる私ですが、これはほのぼの度が高し。ペットを飼う上での苦労や悲惨な話などはほとんどなく、あらかわいいわね〜と、私でさえつい飼いたくなってしまいます。こんな風にお出迎えしてくれたら……いいなあ〜(ほわぁ)って(笑)
「すぴすぴ事情」立花晶
2008年11月16日(日)
自他共に認める文鳥バカの漫画家・立花晶が、愛鳥スピカとの甘い生活をつづったエッセイコミック。
文鳥漫画でいちばんおもしろいのは今市子だと思ってるんですが、彼女は多羽飼い(なんて言葉ありますか?)なんですよね。こちらは、一羽主義だそうで。その分、カオスな感じはしないし、一羽に愛を注いでるって感じが伝わってきますね。
いやあ、そんなにかわいいんですねぇ……(笑)
私にはそのかわいさはわかりませんが(笑)、微笑ましく楽しんで読めます。握り文鳥なんて言葉、この漫画で初めて知りましたよ。文鳥業界(?)は奥が深いですね。
「タモリのジャポニカロゴス 国語辞典第二版」
2008年11月14日(金)
第二版です。
間違った日本語や、回文、引っ掛け(?)クイズなどがおもしろかった。
今回もおもしろかったけど……第一版の方が好きかな(笑)
「生徒諸君!教師編 15」庄司陽子
2008年11月12日(水)
白血病で入院中の珠里亜が一時退院してきた。青木たち数名と花火大会に出かけ、生きたいと思う力を取り戻した珠里亜に、ナッキーはほっと胸をなでおろす。
しかし、ナッキーが生徒数人と花火大会に出かけたところを他の生徒に見られていたため、ひいきしていると非難されることに…。

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帯に「ナッキー、痛恨のミス!?」とか書いてあるんですけど、痛恨のミスって何? 一部の生徒にばかりかまけていることか?
そりゃあ、先生が、一部の生徒とばかりこんなに親しくしていちゃ、反感買うのあたりまえじゃないですか。
あ、ミスって見られちゃったこと? 見つからなきゃよかったのにーってことか?

岩崎くんとの仲もね、思わせぶりな表情を度々見せてるけど、そんな何巻も引っ張れるほど重大なことなんすか?
「タモリのジャポニカロゴス 国語辞典第一版」
2008年11月08日(土)
毎週火曜日の夜23時から放送していた、「ジャポニカロゴス」というテレビ番組の内容を抜粋した本。日本語に関するクイズやらなにやらを取り上げた番組でした。9月くらいだったか、放送終了してしまいましたが。
私が見始めたのは確か今年に入ってからくらいだったと思います。時々偶然見る機会があって、見てるとすごくおもしろいんですよね。俳句対決をしたり、同じ名前の女性を集めて、彼女たちの性格などで名前を当てるとか…。レギュラーのコーナー以外に、おもしろい企画がいっぱいありました。

今回すごくおもしろかったのは、敬語の章。
総理に醤油を取って欲しい時とか。それが敬語!?ってびっくりします。
一番ウケたのは、部長に謝罪する時、謝罪の深さを表すためにどんな敬語を使うかというもの。ええ!?って笑ってしまいました。これは、ぜひ立ち読みでもいいので読んでみてください(笑)

いやあ、日本語って奥が深いなあ〜。
「新耳袋コレクション」恩田陸編
2008年11月02日(日)
現代の百物語。怪談を99話集めた1冊。
恩田陸編ということで、読んでみたいと思っていた本です。1話が2〜3ページくらいという短いもので、合間合間に恩田さんのコラムがはさまってます。
ご本人もあとがきで書かれてますが、あんまり直接的に怖い話はなくて、なんだか不思議…という話がほとんどです。
そこらへんが、恩田さんらしいなーと思ったり。コラムも短いけど、けっこう好きでした。

大人になると、別に夜の闇もそれほど怖くなくなるわけで、子どもの頃はどうしてあんなに怖かったんだろうなーと思い出します。
大人になると、幽霊より現実の人間の方が怖かったりするよね(笑) うーん、幽霊より人間の方が怖いと思ったら、大人なのかもしれないなー。
「不思議な少年 7」山下和美
2008年11月01日(土)
今回はあまり後味のいい話がなかったですね。
「ヨコハマ・リリィ」の話はちょっと意外だった。そんな、彼が女に手を出すなんて!(笑)


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