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「GANTZ 6〜9」奥浩哉
2006年10月31日(火)
転送され、再び星人との闘いを繰り広げる玄野たち。
一人目覚しい活躍を見せる玄野は、この世界こそが自分の生きる世界だと思い始める。しかし、仁王の姿をした巨大な星人との闘いに、一人二人と倒れていき、玄野も片手片足を切断され…。

1回の転送で2〜3冊くらいなんですね。
今回は8巻でうそーんて思ってしまった。

以下ネタバレ。反転。

ええええっ、主人公以外メンバー総入れ替え!?
えーーやだやだやだ。加藤くんがー。それに、加藤くんは殺させない!ってがんばっていた岸本さんは!?
最初、嘘でしょ、どっきりでしょ、夢でしょと思っていたんだけど…やっぱりそうなの?
ええーーー……。
しかもそのあとの展開は…なんなんでしょう、この世界。


続きが気になります。
そこで、この漫画を知るきっかけになった真名さんの感想を読みに行ってみました。(すでに19巻まで出てます)
…タエちゃんて誰ー(笑)(あああっ、この子か!)
うーん、続きが気になります。
「姫様の花束 2」碧也ぴんく
2006年10月28日(土)
青年二人と小さな男の子一人で営まれる町の花屋さん。そこを訪れるお客さんそれぞれの、心の傷と癒しをテーマにした1話読みきりスタイルの漫画です。

たった1話で癒されちゃうわけですからね〜。そんな簡単に納得できたら最初から悩まないよ!…と思ってしまう部分はありますね。
やはりこの人にはせつない長編を描いていただきたい。

その中でも、つんつんした花嫁さんの話は割りと好きでした。
そんな簡単に…とはすごく思ったけど(笑)
「バガボンド 24」井上雄彦
2006年10月27日(金)
吉岡伝七郎との闘いを待つ武蔵、そして同じ屋根の下に宿を借りる小次郎との邂逅を描く1冊。
やー、闘いまでが長いっすねー(笑)
今回はいつも以上に哲学的な内容だった気がします。
植田が出てきたシーンがかっこよかった!
「クローズド・ノート」雫井脩介
2006年10月22日(日)
大学生の香恵。文房具店のバイトに、マンドリンクラブの活動にがんばる、平凡な女の子。
ある日、クローゼットの中に、前の住人が残して行ったらしいノートを見つける。そのノートには、小学校の教師だったらしいその女性の日記が綴られていた。担任を受け持つクラスの子どもたちからのカードや、やり取り、そして再会した思い人の男性への揺れる気持ちなどが書き留められていた。


あーなかなかよかったです!
香恵の天然具合もかわいらしく描かれているし、出てくる人たちもみんななんとなく気持ちがいい人たちばかり。
前半の万年筆を売る場面なんか、ただ万年筆を売ってるだけなのに、感情移入してしまっているのかうきうきと読み進めてしまいました。ほんとに、万年筆買いたくなっちゃいますね。確かに万年筆って気持ちよく綺麗な字が書けるんですよね。

後半は三角関係になりそうな展開になってくるんですが、それほどどろどろと嫌な展開にはならず。
バイト先に現れた男性に惹かれていく様子も説得力があります。もうちょっと積極的な男性の方が私は好きですが…(笑)

最後の展開は読めてしまうんですが、それでもほろりときてしまいました。
暖かく気持ちのいいお話だったと思います。

やーしかし、女性のモノローグで進んでいくこの物語を、男性が書いているというのがすごいです。
私は北○薫氏の文章(?)にはちょっと違和感を憶えるクチなのですが、これはよかった。
ノートの中味についてはあとがきでも触れられていますが、本物なのですね。自分の小学校時代を思い出して、なんだか懐かしく、じーんと泣けてきました…。小学生の頃は私も純粋だったなあと思って(笑)
★★★★
「積極―愛のうた―」谷川史子
2006年10月21日(土)
大学生の美幹。故郷の中学に就職も決まり、のんびりと国文科の鳥野教授のお手伝いなどをしている。
定年間近の鳥野教授は、美幹の大のお気に入りだ。プライベートでは、一つ年下の男の子と同棲中なのだが…。

というのが、表題作の「積極」。
「センセイの鞄」を思わせるストーリーです。少女漫画なのであれよりずっと淡いですが。
飄々としながらも亡き妻を一途に思い続ける教授が、なかなかかわいく描かれてます。

しかし、この作品がうまいのは、少し変わったタイトルである「積極」の意味がわかるラストシーン。
見せ方も構成もすごく効いてていい!
いつも、絵はほんとにかわいいのに、重い話を描いててもあまり重みがないなあ…と思ってたんですが、このラストシーンは深みもあってとてもよかったです。


同時収録の「スパイラル ホリディ」は、結婚パーティに集まる人々の当日のどたばたを描いたコメディ。かわいいお話ですね。でも、私、こんな寝ぼすけは嫌だなあ…(笑)
「風の道」は、同棲中の彼と倦怠期に入った女の子が、告白された10年前にタイムスリップするお話。
★★★☆
「女という快楽」上野千鶴子
2006年10月15日(日)
この本の初版は1986年。実に20年前です。
フェミニストとして有名な(?)上野千鶴子さんによる、社会における女性の立場の分析。
ただし20年前。
家族や会社における女性の立場は、20年前と変わっていない部分もありますが、やはり今問題になっている未婚率・出生率の低下が当時はまだ問題になっていなかったようで、今読んでいる私としては少し物足りなく思いました。
あと、やっぱり私が読みたいのは、「社会における女性という性別(に関する差別や分析)」ではなくて、「女性である私の心の問題」なんだよな…と思って、ちょっと寂しくなったり。
「女のかしこさ」についての話はおもしろかったです。
「<骨牌使い>の鏡」五代ゆう
2006年10月14日(土)
<骨牌>と呼ばれる、タロットカードのようなもの。
<骨牌使い>(フォーチュン・テラー)(占い師のようなもの)であるアトリは、偉大な力を持っていた母を亡くした後、一人で暮らしていた。
仕事に出かけた斥候館で客にからまれ、そこで出会った青年を占ったことから、アトリは運命に巻き込まれていく。
十二の<詞>で構成されているはずの<骨牌>の、十三番目。
均衡を崩した世界で、アトリはその<十三>として、未だ語り終わっていない物語を終わらせるために闘うことになる。

厚めだし、力の入った大作なんだと思います。
…でも、正直イマイチぱっとしなかった。
それぞれの<骨牌>に対応する人物が登場してきたりするあたり、もっとわくわくしてもいいようなものなんですが。人物が誰も彼もあまり魅力的に思えませんでした。
だから、主人公二人が惹かれあうのがぴんとこない。いつの間に、どのあたりを好きになったんですか?と思ってしまって…。

文章自体は読みやすいです。それに、登場人物が多いのに、ちゃんと特徴があるから憶えやすい。
でも、読み終わって満足感がありませんでした。
★★☆
「不美人論」西研・藤野美奈子
2006年10月10日(火)
西研さんは哲学者。藤野美奈子さんは漫画家。
ブスが社会で受ける理不尽な差別(?)を、赤裸々に語る対談集。

そうだよなあ、と思うこともあるんだけど、そうだったのか!と目からウロコが落ちる…というようなことはなかった気がします。
って、何を求めているんだ、私は(笑)
男の人(もしくは美人)は、おおっと思うものなんでしょうか。

現代は役割関係での承認が得られにくくなっているというのは、そうだなと思いますね。
自分の代わりなんていくらでもいるからねー。
★★★
「銃とチョコレート」乙一
2006年10月09日(月)
「GODIVA」と記されたカードを残して財宝を盗んでいく怪盗ゴディバが世間をにぎわせていた。それに対抗するのは、名探偵ロイズ。ロイズは子どもたちの憧れだった。
父を亡くしたばかりの少年リンツは、父に買ってもらった聖書にはさんであった地図に、ゴディバが残したカードと同じ絵が描かれていることを知る。リンツはロイズに手紙を書く。そしてロイズが会いに来てくれて…。

という、ミステリーランドにはぴったりの展開ですね! …最初のうちは(笑)
途中からだんだんブラックになってきて、にやりとさせられます。その後の展開も、二転三転。ワクワクしながら読みました。
なかなかおもしろかった!

しかし、アレですね。これはジュニア向けのシリーズですよね。
こんなブラックな話を読ませちゃいかん、とはまったく思わないけど、これはオトナが読むから楽しいんじゃないのかな。
つまり、「オーソドックスな展開ならこうなる」というのが裏切られていくから楽しいと思うわけで、そういうのがなかったら、へんな話って思うような…。ま、そういう読書体験も素敵だと思いますが。

それからね、やっぱりなんでもないんだけど、ほろりと泣かせるんだよなあ。うまいなあ。
タイトルもいいね。
★★★★


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