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「フラワー・オブ・ライフ 2」よしながふみ 2005年05月30日(月) 文芸部にも漫研にも入ってない武田さんの忘れ物のノートを偶然手にした真島。そこに描かれた漫画を見たことから、話が動き始める。武田さんを操って売れる同人誌を作ろうとする真島だが…という展開は、なんだか漫画業界に一石を投じてるんでしょうかね。後半は、その武田さんの漫画を原作とした演劇をクラスで披露するお話が主。これもかなりおもしろかった。真島くん大活躍! 女優魂に目覚める武田さんといい、負けず嫌いなみなさんが素敵。 そーいえば私も、高校時代に目立たなかった子が、文化祭の演劇部の公演で堂々と役を演じてる姿を見て、すごく感心した記憶があります。 ところで、今回いちばんウケたというか気になったのが、「真島が生身の女に言ってみたかった言葉ベスト3」。 3、2位が「この淫売(いんばい)」と「この売女(ばいた)」なんですが、1位が「この牝豚(めすぶた)」なんですよ。(※真島くんは真のオタクです) なんで牝豚なんだろーってすごい疑問で(笑) いや、某バンドマンもよく「めすぶた」言ってますけどね(笑) 「この淫売(いんばい)」の方がまだわかるんだけど。(なにが) そういえば、こんな事件もありましたよねぇ…。→「メス豚」と女子学生を罵った暴言教授の謎 そうか、官能小説なのか…。 そんな笑いで満載の本書ですが、ラストのお姉さんとのシーンでどーんと闇をつきつけられて終わります。あ、ちゃんと明るく終わってるんだけど、暗い一面をつきつけられる。私自身は、待たれるのがかえって重いんだよそれくらいわかれよと思ってしまう人なので、なんとも言えませんね…。難しい。 |
「北の豹、南の鷹 グイン・サーガ101」栗本薫 2005年05月21日(土) タイトル通り、グインとあの人が出会ってどーのこーのというお話です。ううん、なるほどこうやって物語りは進んでいくんですね。 おもしろいです。この先の展開が楽しみ。早くリンダの元にたどり着かないかなー。 |
「死と彼女とぼく ゆかり 5」川口まどか 2005年05月19日(木) 5本を収録。今回は「飛ぶ夢をかなえるために」がよかったです。 女性の霊。寂しさから誰かに引きずられて、やがて固まってしまう。けれどゆかりの暖かい気持ちに触れ、その寂しさに耐えるようになる…というもの。なんだか泣けてきます。絵はおどろおどろしいんだけどねえ(笑) |
「となりのハハハ 笑う生活のすすめ」近藤勝重 2005年05月06日(金) 友だちに借りた本。笑いに関する雑学の本とでも言いましょうか。暇つぶしにいいかも。 ところで、この本とは関係ありませんが。 この間三谷幸喜氏が出ていたので見たのですが、某国営放送で、笑いをテーマにした番組をやってまして。笑いは健康にいい!と科学的に実験したりなんだりしていました。 正直言って、笑いというものを汚された気がいたしました。←真剣です(笑) 役に立たないものこそ尊い、と思ってますので。 そんな私は、「身体にいいから食べなさい」という言葉が大嫌いです。「おいしいから食べてみて」と言ってほしい。 |
「炎の背景」天藤真 2005年05月05日(木) 新宿で酔いつぶれた青年(ヒッピー風)が、目を覚ますと傍らには初対面の若者と中年男。中年男の脇腹にはナイフが刺さっており、すでに絶命。そして、そこは山荘の屋根裏で、彼らは閉じ込められていた。罪を着せられかけているのだと知り、爆発した山荘を命からがら逃げ出すが、追っ手は迫る…。という、サスペンス。書かれたのが1976年ということで、いろいろと古いなあ…と感じる部分はあるものの、テンポのよさとどこかユーモラスさを漂わせている登場人物で、ぐいぐいと読ませます。 うん…でもやっぱり古さは否めないかな…。 ★★☆ |
「愛がなくても喰ってゆけます。」よしながふみ 2005年05月04日(水) グルメ・ショートショート。東京のうまい店を紹介しつつ、周りの人間模様なども描かれた一冊。 「西洋骨董洋菓子店」でも食べ物がおいしそうと定評のあった彼女だけに、どの料理もほんとにおいしそう。 まあ私は食べ物には淡白な方だと思うので、これを読んでもいてもたってもいられなくなるということはないんですが…。あと、私はグルメな人があまり好きではないんですね…。 食べることが大好きな人には、キケンな本だと思います。 |
「さよなら妖精」米澤穂信 2005年05月03日(火) 東京創元社のミステリ・フロンティアの一冊。装幀が好きなシリーズだったので目に留まって、読んでみたいと思っていた一冊でした。作者名、変わった名前だけどなんて読むんだろう、とりあえず「ほのぶ」と憶えていよう、と思っていたら、ほんとに「ほのぶ」と読むんですね(笑)91年の4月。雨宿りをするひとりの少女との出会い。ユーゴスラヴィアから来たという彼女は、日本という国を学ぶために数ヶ月その街に滞在する。好奇心旺盛に過ごす少女と、3人の高校生。そして、彼女が帰国した後の謎解き。 4人の若者が瑞々しく描かれた一冊。 と、まあ、そんな紹介がふさわしい作品だと思います。 私はちょっと世界に入っていけなかったんですよねー…。 よく、伊坂幸太郎の作品の人物の会話が「こんな人たちいない」とか言われてますが、私にとってはこの作品の高校生たちの会話の方が、「こんな高校生いない」とか思ってしまって。 文章が苦手なのかもしれません。残念です。 そこらへんが問題なければ、心に残る一冊になるかもしれません、ね…。 ★★ |
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