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「ラッシュライフ」伊坂幸太郎
2003年09月21日(日)
5つの場面が入れ替わりたちかわり描かれていて、、読み進めるうち、バラバラに見えていたそれらにそれぞれのつながりが見えてきます。時間のずらせ方がうまいなと思いました。
ちょっと恩田陸の「ドミノ」を思い出しました。あんなにドタバタじゃないけど。(と思ったら、他にもそういう感想を書いてる人がいた)
ちょっと無理のある展開があった気もしますが、読みやすくておもしろいので、違和感もそれほど気になりません。読後感はまあまあかな。
泥棒が鉢合わせする話がよかった。この黒澤は、「陽気な〜」での成瀬の前身みたいなものでしょうか。(「ラッシュライフ」の方が先らしい)
これは仙台が舞台なんですが、他の話とも繋がってるようです。

さて、あと読んでないのは「重力ピエロ」か〜。直木賞候補作だったんですね。とても評判がいいので楽しみです。
「陽気なギャングが地球を回す」伊坂幸太郎
2003年09月15日(月)
「オーデュボンの祈り」が気に入ったので、早速図書館にある伊坂幸太郎の本を2冊借りてきました。まず、「「陽気なギャングが地球を回す」を旅のお供に。これがもう、すっごくおもしろかった!
4人組の銀行強盗の話なんだけど、どの登場人物も飄々としていて味があって、会話がほんとに軽妙でおもしろい。シニカルなのに嫌味じゃないのは、この人の文章の品の良さなんだと思います。展開も飽きさせずテンポがよくて、ワクワクしながら読めました。特に成瀬が素敵。私はこういうしらっとした人が大好きさ。
伏線がわかりやすすぎって部分があるかもしれないけど、ちゃんとまとまってるから許せるかなって感じです。
痛快なミステリが好きな人には、イチオシ。私は久しぶりに、細かいこととか考えずに楽しめました。読み終わってすかっとします。

余談ですが…。私、前回「逆立ちピエロ」と書きましたが、「重力ピエロ」の間違いです!!(笑) いやあ、このタイトルなかなか憶えられなくてねえ。「○○ピエロ」だったよなあという朧気な記憶をずっと引きずっていた結果、自分の中でいつの間にか勝手に「逆立ち」になっていたらしいです(笑) 人間の記憶って恐ろしいねえ…。図書館で正しいタイトル見たときは笑っちゃった…。
「リアル鬼ごっこ」山田悠介/「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎
2003年09月07日(日)
「リアル鬼ごっこ」山田悠介
未来の、とある王国の話。王様が、自分と同じ姓である「佐藤」姓の人間をすべて抹殺したいと思い、それをゲームというカタチで実行した。それが「鬼ごっこ」。1日のうちの1時間が、鬼ごっこの時間。1週間逃げ切れたら勝ち。捕まったら死が待っている。

ニュータイプホラーということで、設定がおもしろそうかなと思ったので読んでみたんだけど…。
若いな。の一言です。設定に興味を持って読みたいと思う人がいたら、あらすじを聞けば充分だと思います。文章も展開も拙すぎる。


「オーデュボンの祈り」伊坂幸太郎
コンビニ強盗に失敗して警察から逃げていた青年は、百年以上外界から遮断されている不思議な島にたどりついていた。その島では、「未来が見える」、しゃべるカカシがいた。そして、次の日そのカカシがバラバラにされて殺されていた。未来が見えるはずのカカシがなぜ自分の死を予測できずに死んでいったのか…。

という、風変わりなミステリー。
某ベーシストの日記を読んでから、この人の「逆立ちピエロ」というのを読んでみたかったのですが、図書館にこれ1冊しかなかったので、借りてきてみました。設定がおもしろそうだなと思ったので。
文章も読みやすく、展開も飽きさせず、整合性もあり、おもしろかったです。
設定が現実離れしているので好き嫌いはあるかもしれませんが、私はとてもおもしろく読みました。この人の、もっと読みたいな。
「ハッピー・バースディ」新井素子
2003年09月06日(土)
『「おしまいの日」から10年』という惹句に驚いてしまいましたが…。

新人賞をとり、人生の黄金の時を過ごしていた女性作家の元に、「いい気になるなよ」という手紙といたずら電話がかかってくるようになった…というお話。

最初、読み始めてみて、主人公である女性作家の描写(容姿)と彼女の口調だとか性格づけに違和感を感じてしまった。これが彼女の文体なんだということはわかっていても、なんとなく…こういう口調の女性は嫌だな(苦笑) 嫌でも、説得力があればいいんだけど、なんとなく違和感があって…。

その、作家である女性と、いたずらをする浪人生の男の子とが主人公で、二人の視点で話は進むのだけど、始めのうちはすごくイライラした。主人公たちがイライラしてるのだから当然かもしれないけど。
後半、立場が逆転する頃から、ニヤリという感じになるんだけど…。それもまた、素直に話が進まない。
終わり方が、非常に新井素子らしいというか。後味の悪い、単なる「できごと」で終わらせないあたりが、彼女らしいと私が思いましたが。でも、これを読んだ人が、この女性の心情に感情移入してカタルシスを得られるかというと…そんなことはない気がします。

私は、最初の頃の気持ちで止まったまま読み終わっちゃったんだけど…。やっぱり、こういう問題は、自分で消化するしかないんでしょうねー。


*8/30分から書いてます。
漫画漬け
2003年09月05日(金)
「おまけの小林クン 1〜6」森生まさみ
今までこの人の本は読んでなかったのだけど、ラブコメが読みたくなっちゃって。
不器用な男女がドキドキするという感じが、醍醐味ですね。

「ヒカルの碁 23」小畑健/ほったゆみ
なんと、終わっちゃったんですね! ちょっとびっくり。
終わり方は、あら…って感じでしたが。お疲れさまでした。

「Heaven? 6」佐々木倫子
なんと、これまた終わっちゃったんですね! 
なんだその終わり方…と思ってしまいましたが。…お疲れさまでした。
「(人間関係は)美しい距離を保つことこそ難しいのよ!」というのが格言でした。その通りだと思います。美しい距離を保てるよう心がけます。

「20世紀少年 14」浦沢直樹
どの巻も緊迫感が衰えないというのはすごいことだと思います。しかも、どんどん違う謎、違う展開になっていってる。いつ読んでもハラハラワクワクします。
今回は理科室のシーンが怖かった。子供の頃だったら、怖くて読めなかっただろうなー。


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