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暗黒童話/乙一 2001年09月30日(日) 今日は乙一の「暗黒童話」を読んだ。左目を移植された少女は、それまでの記憶を失い、代わりに左目の記憶を見るようになる。その映像の中に事件の影を見つけ、彼女はその地におもむく…。 なかなかグロい話でした。後半、読んでてお腹気持ち悪くなってきちゃったし…。 なんだか、どこまでがおとぎ話なのか現実なのかがわからないような雰囲気。まあこの人の話はどれもそんな感じだけど。最初は夢のような感じなんだけど、最後はミステリって感じでちゃんと合理的に(?)謎が解かれたりするんだよね。 あとがきで本人が書いているように、集英社では彼はホラー作家として扱われているらしい。一方、角川では「せつなくて少しいい話」(笑)を書く作家として扱われている。 そーいう「感動的な心暖まる話」ばかりを求めていると思われるのはシャクなんだけど(笑)(なぜ) でもまあ、確かにそういう部分はあるけども…。だからといって、ホラーが嫌いということはなく。だからといって、この話を絶賛できるわけでもないのです。 まあつまりそういうことです。おもしろくなかったわけではないけど、すごくおもしろかったわけでもない。もっと期待してます。 |
誰がこまどり殺したの?/天国の扉/篠原一 2001年09月29日(土) こーいうのの感想は、私には書けません。私にはわかりません。どこがおもしろいのか。長野まゆみの「野ばら」もそう思ったけど。いや、非難というよりは、私には向かないってことなんで…。 こーいうのは、読みたいとも書きたいとも思わない。詩的で美しいとは思うけど。 |
さとり宿の主人/碧也ぴんく 2001年09月28日(金) 今日は碧也ぴんくを2冊購入。「BLIND GAME 10」は、ちょっと前に出てたんだけど買ってなかったやつ。ようやく買いました。最終巻。 うーーん、なんかね、それで終わりなの?って感じ…。 ま、そんな期待してなかったから(笑)(ひどい) 次に読んだ「さとり宿の主人」は、鬼外カルテの最新刊で、其ノ七。 読み始めたところで、弁天の名前が出てきたので、つい前のを読み返す旅に出てしまった。 というわけで、「鬼外カルテ」をちょっとご紹介。 「鬼外カルテ」というのは、虚空族(平たく言うと妖怪)が主人公の話で、河童とか天狗とかが出てくる。 私が大好きなのは、其ノ壱と其ノ弐。 其ノ壱「水中童子」の主人公は、河童。陸に上がって、目当ての人間の身も心も自分のものにすると、魂を奪うことができるという。ちょっと、人魚姫みたいな話。 河童だから、手に水かきがあるのね。でも、指輪をもらっちゃうんだよ…。終盤の、天狗の話がまた泣かせる。 ああいう終わり方で、でも気持ちがすごく伝わってきて、よかったなって思える…。 其ノ弐「Golden Child」の主人公は座敷童子。現代の座敷童子は、家ではなく人にとりついて、その人の望むものを与えるのと引き替えに、自分の居場所を確保する。この話では、事故で両親と双子の姉(妹?)を亡くした小さな男の子の、その亡くなった双子になりかわる。 座敷童子は、童子だから大人になれない。座敷童子は触れただけで、相手の望むものがわかる。触れただけでわかるから、ある時、もう自分を求めていないのがわかる。「もういらないんだな?行っちゃうぞ」って、言うんだよね。 その相手から離れたら、相手は不幸になるし、自分はそれまでの記憶をなくす。だから、忘れて違う人の元に行こうとするんだけど…。 両方とも、すごく切なくて泣ける終わり方なんだけど、でもハッピーエンドだと思う。しあわせだと思えたら、それがしあわせなんだ。 というわけで、前作を読んでボロボロ泣いた…。 その後、ようやく「さとり宿の主人」を読む。 タイトルを見るとわかるように、人の心が読めるさとりの話。さとりが山奥の温泉宿をやってるのね。 なんだかちょっと覚が出来過ぎた人のような気がして、いまいちでした。ほんとに、そんな風に心正しく生きられたらどんなにいいか…。嘘をつかずに、心を偽ることなく生きるなんて、ほんとにできる? でも、他の男を好きな女を、好きで好きで…っていうのは伝わってきてぐっときた。 やっぱり鬼外カルテ、おもしろいです。まだ続くそうなので、今後も期待。 -------- そーいえば、真壁くん(古い)も、心が読めたっけね。蘭世が、「今だけ心を読んで」って思ってるの、印象深かったな。 どれくらい好きか、言葉じゃ1/3も伝わらないってよく思うから、その気持ちわかる。 |
感想文とあらすじの話 2001年09月26日(水) 昨日、旅から帰ってきたんだけど、結局本は読んでいない。わざわざ重い本持っていった私ってば(笑) でも、車で行ったから、別に重い思いはしてないのよ。で、今日は久しぶりに本屋に行けた。 乙一「暗黒童話」を購入。初の長編、しかも書き下ろしだそうで。むーん、不安なような期待したいような。 ところで、ここの日記って、MyRefererっていうのがあって、どこのページからここに飛んできたかっていうのがわかるのね。たまに見ると、けっこう作者とか本のタイトルの検索で来る人がいたりするの。 その中でも、津守時生と「竜が飛ばない日曜日」で来る人が多い気がするわ。たいした感想書いてなくてすみません、とか思う(笑) 後者はもう何か書きたい気もないんだけど、津守時生は割と好きなので、好きなシリーズの話とかもしたいんだよね。そのうち、順に好きな作家の話でもしますわ。 私、本の感想って、自分が読んでおもしろいと思ったものを読むのが多いんだけど、そんなことないのかなあ。あ、雑誌でレビューを読んで、おもしろそうな本を探す、っていうのも好きではあるんだけどね。 やっぱり、レビューと感想は違うんだなあと思う。レビューはいろいろ目を通して、見出しとかおもしろそうなものは読んでみるけど、本の感想は、読んでない本のは読む気しないもん。検索で来るような人はみんな、きっとそれが好きだから来てるんだよね? 読んでみるべきかどうか悩んで、検索までする人は少ない気がするのさ。 んー、だから何を言いたいってこともないんだけど(笑) ほんとは、私もレビューみたいなのを書きたかったんだけどー、今現在は読んだ本の記録をつけてるだけなのさ。 でも、私、あらすじを書くの苦手だ…。昔、新井素子があらすじをしゃべろうとすると、一言になるか何時間もしゃべるはめになるか…ってことを書いてたけど、なんとなくわかるよ、その気持ち。私、読書感想文を原稿用紙一枚で済ませて、先生に呆れられたことあるから(笑) 基本的に、端的な言葉で言い表そうとしてしまうのね。 あらすじと言えば、見返しとか帯とか1ページ目にあらすじとか解説を書いてくれる本って好き。すごく、買う際の参考になる。読むときも安心して読める。安心してっていうのもおかしいけど、どういう話なのか、心構えをして読みたいから。昔、ブラックユーモアの映画を、どんなストーリーか知らずに見始めて、笑っていいところか悲しんでいいのかわからなくて気持ち悪かったことがあったので。 と、とりとめのない話で終わる。 |
漫画とかいろいろ 2001年09月19日(水) 「MONSTER 17」(浦沢直樹)なんと、次巻で最終巻だって。どこまでも闇が続いていくような気がしていたけど、終わるんだなあ…。しかし、17巻も緊迫感が失われないなんて、すごいことだ。ほんとにおもしろい。最終巻が出たら、一気読みしたいなあ。 「魔人とランプ」(杜真琴) 買おうかどうしようか迷ったんだけど、他に買うものがあったから買ってみた。魔人が願い事を叶えていくという連作短編集。 そうね、願い事っていうのは、叶っただけじゃしあわせになれないよね。でも、そこのところを描くのはやっぱり「やさしい悪魔」がうまいと思うのよ。 漫画読む前に、録ってあった「ニードフル・シングス」を見た。 ある街に新装開店した骨董屋。客の望むものを、安い代金と"ささいな頼み事"で売る。そのささいな頼み事によるイタズラで、人々はやがて…。という話で、「MONSTER 17」と近いものを感じる。自分の手を汚さなくても、人と人は憎しみあい殺し合う…という。 …が、時間が押していたらしくて途中で切れてたーー! 見始めたときに、「35分から放送いたします」とかいう字幕が出てきたので、後ろどれくらい切れてるかな…と思ってたんだけど、かなり大幅に切れてた感じ。ひどいやひどいや。解決編だけないんだぜ。どうやって終わったんだよー。本の下巻だけ読もうかな(笑)(でもうちにあるのは上巻なんだよ…) でも、こんなストーリーの割にはそんなに後味が悪くないのは何故だろう。(しかも、ラストがハッピーかアンハッピーかもわからないのに) それは映画としては失敗ってことなの? そうそう、この前新聞の広告で「恩田陸がネバーランドドラマ化を語る」という見出しを見たので、その雑誌を立ち読みしようと思って本屋に行ったんだけど、見つからなかった。雑誌の名前もおぼえてなかったんだけど、行けばあるだろうと思ってたんだよ。読みたかった。残念なり。 さて、明日から長旅に出ます。私にしては珍しく、ライブの遠征じゃありません(笑) 家族で行くし車の旅だから、あまり本読むヒマがなさそうだけど、一応持っていく。どれにしようかと少し考えて、「封印再度」(森博嗣)にした。このシリーズ、ちょうど半分まで読んで止まってしまってたんだけど、またちょっと読みたくなってきたので。 実はこの前の土日に出かけたときには、「春にして君を離れ」(アガサ・クリスティ)を持っていって読みかけだったんだけど、読みかけの本じゃあすぐに読み終わっちゃうし。私は、読みかけで放っておいても気にならない人(笑)(でも、3年越しで放っておくのはよくないと思う) |
「乙一のススメ」と「スタンド・バイ・ミー」 2001年09月10日(月) せっかくいっぱい書いたので、兄へのメールより抜粋。----------------------------------- 最近お気に入りなのは、前回書いたけど、乙一(おついち)。 デビュー作がジャンプノベル大賞で「夏と花火と私の死体」(集英社文庫)というミステリ。 この作品が話題になったのは、彼が執筆時16歳だったことと、"死体になった少女の一人称"だったこと。 綾辻や小野不由美なんかが絶賛してる。 基本的には幼い兄妹が死体をどうやって隠し続けるかというサスペンスなんだけど、独特の雰囲気がある。 ずっと読んでみようと思ってて、実際読んだのは最近。でも、これじゃあ私はファンにならなかったな。同時収録の「優子」も、ミステリなんだけど、どうにも後味が悪くて好きになれなかった。 でも、その後読んだ「きみにしか聞こえない」(角川スニーカー文庫)ではまった。 短編が3本入ってるけど、タイトルになってる「きみにしか聞こえない」がすごいいいの。 あらすじを書くのは難しいんだけど、時間もののSFかな? もしかして展開が読めるかもしれないけど、そんなこと関係なく、終わった後、じーんとくる。泣ける。 で、これではまったので、もう一冊スニーカーで出ていた「失踪HOLIDAY」も読んでみたんだけど、これもよかった。こっちは短編と、タイトルになってる中編の2本。 短編は「しあわせは子猫のかたち」というタイトルで、引っ越した先に幽霊がいて同居を始めるはめに…という話なんだけど、これまたじーんと泣かせる。(でも最後はなぜか推理もの) 「失踪HOLIDAY」は、大金持ちの娘(でも血はつながってない)が、家出して、さらには狂言誘拐をするはめになる話。(←日本語おかしいかな?自分が誘拐されてるフリするって意味だよ。「大誘拐」みたい?) この主人公の女の子が、態度でかいんだけど、なんだかかわいいんだよね。家出する理由も身勝手に描かれてるんだけど、その裏の気持ちが伝わってくるの。 これも、展開は読めるかもしれないけど、おもしろい。読んでてワクワクする。 あと、「石ノ目」というホラー短編集(と書いてある。ホラー界の俊英だって)が集英社の新書で出てるけど、入手困難かも。 「石ノ目」はちょっとホラーっぽい気もするけど、あとの話は全然ホラーじゃない。でも私はホラーじゃない「はじめ」と「BLUE」がオススメ。 「BLUE」とか、ぬいぐるみが主人公で、これは童話か?って思うんだけど、なんだかじーんとくるんだよね。不思議。 「天帝妖狐」(集英社文庫)は、最近文庫で発売されたばかり。 この話が一番ホラーっぽい。私はいまいちだったけど、独特の暗さがあるので、もしかしてお兄ちゃんは好きかも? どの話も泣かせるくせに、ほっとあたたかい気持ちになる。 女の子の一人称が多くて、作者は理系の学生で、ちょっと文章が独特だけど、不思議な雰囲気があって、読ませる。短編ばっかりだし、読みやすいと思う。 ぜひお兄ちゃんにも読んでみてほしいなあ。絶対好きだと思うんだ。 恩田陸は、私は大好きだけど、お兄ちゃんには合わないかなと思うから、そんなに強くはすすめないもん(笑) でも、乙一はお兄ちゃんも好きだと思う。 なんか、ほろりとくる感じが。 ----------------------------------- 話は変わって。 「できちゃった結婚」を見終わった後、BS2でやっていた「スタンド・バイ・ミー」を途中から見る。なんとなく好きで、機会があるごとに見てしまう映画。 途中からだったけど、陸橋を歩いて渡っていたら汽車が来てしまって追いかけられるという、好きなシーンが見れたので嬉しかった。夜の闇の中、クリスと主人公が話すシーンも、すごく印象的。話しながら泣き出す、まだ幼いリバー・フェニックスがなんとも…。 ラストで曲が流れ出すと、じーんとくる。 でも、実は私がこの映画でいちばん好きなシーンは、少年二人が街を歩きながら、ふと沈黙の後に、後ろ足で相手のお尻を蹴り合うシーン。なんとも言えず微笑ましくて大好き。…なんだけど、今日は見損ねてしまった。 明日は「ニードフル・シングス」をやるらしい。 うちにはこの本が上巻だけある。(古本屋で働いてた時に、廃棄処分になるやつをもらってきたのだ。だから上巻だけ) いつか読もうと思ってそのまんまだったんだけど…、予告を見るとこれはホラーだったのか?? なんか、血みどろのカットがあった。 「欲しいものがなんでも出てくる、不思議な骨董屋」と、帯には書いてあるので、ファンタジーっぽい話かと思ってたんだけど。BS2の予告では「魂をかけてでも欲しいものがありますか?」というようなあおりが入っていた。 欲しいもの…ねえ。。 (でも、設定がどんなに好みでも、話が好きだとは限らない。むしろ裏切られることの方が多いんだ) そういえば、スティーブン・キングとは全然関係ないんだけど、骨董屋で思い出した。月9の次のドラマ、「西洋骨董洋菓子店」だったっけ? これって、よしながふみの原作? 読んだことないんだけど、そういうタイトルだったような。 もしそうならば、そんなの(というと失礼だけど。貶してる言葉ではないのはわかってもらえるだろうか)が月9に進出していいんだろうか…。と、ちょっと思ったのさ。 |
幽霊が多すぎる/ポール・ギャリコ 2001年09月09日(日) 遠征に何を持っていくか迷ったんだけど、この前に翻訳を読んでたから、このスキに翻訳ものを読んでしまおうと思って(笑)(翻訳ものって、読み慣れてないと読みにくくない?)ポール・ギャリコを初めて読んだのは、「ジェニイ」だった。少年が猫になってしまう話で、ほんとに名作。ぼろぼろ泣いた。 その後「まぼろしトマシーナ」「ほんものの魔法使い」を読んだ。どれもおもしろかった。 というわけで、数ヶ月前に何か文庫を買いたくてうろついてる時に、目について買ってみたのが、「幽霊が多すぎる」。あらすじを読んで「マチルダ」とどっちを買おうか迷ったんだけど、結局こっちに。でも、その時は買ったくせに読む気になれなくて、そのままになってしまっていた。 貴族の屋敷で起きた幽霊事件の謎を、心霊探偵が解く…という、ミステリ。ポール・ギャリコというと、「大人の童話」と評されることが多いけれど、これは本格的にミステリ。 でも、正直言って、ちょっと退屈だった。ワクワクしない。なんというか、会話ややりとりが、古い作品(1959)なんだなあという雰囲気がした。 でも、かえってこの人の他の作品を読みたくなったかな。当たり外れがありそうだけど。 |
漫画を数冊 2001年09月05日(水) 「宇宙(コスモ)なボクら! 4」(日渡早紀)だいぶ前に出た最終巻をようやく読んだ。 うーん、時が経ちすぎて、前どこで終わってたのか思い出せなかった。。(読み直せよ) んで、話は終わったけど。だから?ってなもんだ。 偽善。偽善は悪くないけど、やるならもっとうまく騙してよ。 絵も気持ち悪くなっちゃってる。一時期の、はっとするような魅力を持った絵はもう描けないのか? 「パンタ・パーン 全2巻」(碧也ぴんく) 鬼外カルテじゃないんだね。鬼外カルテはどれも泣かせられて大好きなんだけど…。 話は、ナウシカみたいな…。これも、偽善だ偽善(笑) 目新しさが全然ない。2冊かけてこの展開じゃがっかり。 鬼外カルテが読みたいぞー。 「BASTARD!! 22」(萩原一至) まだ買ってる自分がエライと思う(笑)(中古だけど) なんだかさっぱりわかりませぬ。(それは私の読解力のせいとは思いにくい) あーあー、カル=スとかの頃はおもしろかったのによー。 ----------------- あと、なんだかんだ言っても若木未生のグラハーと、新作の「メタルバード」を買ってしまってる。グラハーはちょっと楽しみ。イラスト変わったんだけど、私はこのイラストかわいくて好きなのね。(この人の漫画まで買っちゃったし) メタルバードはどうかね。 ところで、「イズミ」が徳間デュアルから出るそうで楽しみにしている。やっぱりなんたってイズミだよ! 既刊分も再刊行されるそうだけど、イラスト新しくなったり(人が変わるって意味じゃなくね)とか…しない?(笑) してたらほしいぞ。 |
自閉症だったわたしへ/ドナ・ウィリアムズ 2001年09月04日(火) 「自閉症だったわたしへ」読了。(私、読了って言葉を生まれて初めて使ったわ!笑。深い意味ナシ)そういえば、数年前藤井フミヤがドラマで自閉症の青年を演じていたけれど。 自閉症とは脳の発達障害によって起こると考えられているそうだ。人と目を合わせるのが苦痛だったり、言語能力に障害があったり、自分の世界に固執し、繰り返しを好んだり…。 本書は、自閉症の女性(タイトルの"だった"というのは正しくない気がする。過去形ではないから)が、自らの世界を自らの言葉で語った作品。 彼らには、世界がどう映っているのか。何を苦痛に感じるのか、彼らの中の世界はどういう世界なのか。そして、世界に適応するためにどうやって生きてきたのか。 「自分は世界に適応できている」と思っている人と、「自分は世界に適応できていない」と思う人は、読んでみるといいと思う。地球はひとつでも、みんな、同じ世界に住んでるわけじゃない。でもどうにかこうにかしてやっていかなくては。こうして生まれてしまったんだから。 印象的だったエピソード。 幼い頃、可愛がってくれた祖父が死んだのだけど、彼女にはその死が理解できなかった。16年も経ってからようやく、"人間は死にたくて死ぬんじゃない。祖父が死んだのは意地悪でじゃない"ということがわかって、大声で泣いたそうだ。 せつないね。。 続編を読むかどうかは保留。読むのはいいんだけど、文庫のくせにめっちゃ高いのよー。 |
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