青いくもと白いそら
想い出 † きのう † あした
私が恋人の条件を挙げるたび ケーキをほおばりながら彼女は言った
「あんた、顔がよければそれでいいの?」
当たり前じゃない 一生側にいるわけでもあるまいし
ただの一時隣において
眺めているだけなら 不細工より美形がいいに決まってる
だってしょうがないじゃない
背筋をピンと伸ばして
胸をはって
顎を引いて
じっと前を見つめる
2003年03月28日(金) |
死にゆく訳をあなたにだけは教えない |
きっと誰だって 生きたくないわけではないと思うんだ
出来ることなら生きていたい と 思っていると思うんだ
出来ることならば… って
残された者の悲しみも 悔しさも虚無も絶望も やりきれなさも
知らないわけではないと思うんだ
残してゆく者を愛しているからこそ わからないわけはないと思うんだ
ただそれでも 死を選ぶ理由が
故人にはあったと思ったんだ
(いまではもう 知る術ないけれど)
2003年03月27日(木) |
出会わなかったあなたへ |
あなたに会いたいと思った
顔も名前も声も 髪型も瞳の色も 趣味も服の好みも 家族構成も歳も 職業も背の高さも なんにも知らない
なんにも知らない ディスプレイの向こうのあなたに
なんにも知らないから 私の世界に存在しないも同然のあなたに
存在しないけれど でも誰かに語りかけてやまないあなたに
心の底から会いたいと
きっとあなたも私を知らないだろうから 会うのが無理なら知り合いから始めてみたいと思った
2003年03月26日(水) |
あなたはあなたの路を |
わかってる
わかっているから
だから
この一瞬だけでも
夢をみさせて…
毎日 鏡にむかって呪文をかけるわ
朝も 昼も 夜も
一日も忘れることなく
いまだけ と割り切って
いまだけ と言い聞かせて
さよならだけは
笑顔でいうの
2003年03月25日(火) |
傷口が拡がるの あなたが言葉を紡ぐ度 |
キレイ だなんて言わないで
お世辞だとわかっているけど
キレイだなんて 言わないで
どんな褒め言葉も私には分不相応
私 キレイなんかじゃないわ
醜くて 愚かで そして汚い
私 キレイなんかじゃないわ
鏡を見る度に顔を抉りたくなる
窓に姿を映す度に潰してしまいたくなる
私は
醜くて 愚かで そして汚い
根本的に信じていない人に 神の教えを説いたって 何も返ってきやしないのと同じように
盲目的に信じている者に 神の無力さを話したって あなたは耳を貸したりしないでしょう?
聖書の言葉をただ皆に教えて回るあなた達
私はあなたから何も学ぶものはないと信じたい
この世に神なんて存在しない たとえ居たとしても私達を救ってなんかくれない。 自分勝手で我侭でどうしようもないヤツよ そう思っていかなきゃ生きていけない そう思っていなきゃ現在なんか受け入れられない
戦争も紛争も環境破壊もなにもかも
あなたに力があるなら助けてよ
死に逝く者はなにも持たない 残された者の想いすら知らずに昇ってゆく
死者は全てを置いてゆく たった一つを除いて置いてゆく 残されし者の悲しみを忘れて消えてゆく
たった一つの一番大切ものだけを抱えゆく
想い出も記憶も友人も 買ったばかりの地図も すべて全て置いて…
残された者は全ての遺産を礎に 生を営み命を育む
明日は目前に迫っているから
2003年03月19日(水) |
想いも涙もただ箱にしまって |
ここ数日 生きることと話をしました 現実の中を生きてみました
あなたは小さな頃から私の憧れで 時折触れることもできないくらい 神聖なものとして崇め奉ったりしてたけど そんな虚しいことはもう辞めて あなたと違う道を進んでみようかと真剣に考えた
一方的に見知っている存在ではなく 対等な者として認められるように
上手く言葉に出来ないけれど 生きてゆくなら何でも有りかもしれない
誰にも頼りたくなくてここまでやってきた
自分ひとりでやれることはやってきた
頼ることが弱さだとは思わないけれど
自分自信の成果でないと
全てがこの指の間から零れてゆく気がした
今までを悔やんだりしていない
間違ったことはしていないと信じてる
だけれど私の一番大切なものは
私の隣をすり抜けていった
なぜだかいつも
大切なものほど私の側にいてはくれない
過去を否定したりなどしない
だけれど寂しくないわけがない
いまはただ
こうやって あなたと たわいのない話をするのは幸せだけど
その度に あなたの心(なか)に私がいないのを知って とても辛くなるわ
きっとあなたは いまこの瞬間に私が消えても きっと明日をみすえて生きてゆけるもの
あなたが流す涙は私への手向け 次の日には私は過去へと消えて あなたは私を忘れるでしょう
あなたに依存して欲しいとは思わない でも 頼らずにいて欲しいワケでもない
あなたが不幸であって欲しいわけじゃない でも あなたの幸福に関われないのはイヤ
人は矛盾を抱えて生きてゆくものだけれど 私のことしか見ていない そんな我侭な私なんて嫌い
あなたと私の生きる道は いましか寄り添わないものと自分に言い聞かせても 納得できるわけではけしてない
あなたと私の関係を 変化させることも諦めることも 私にはできない
指輪を抜いて 首を切って
机の上に置いて 台の上に置いて
「さよなら」って言って? 「さよなら」って言うわ
私の瞳をみて あなたの瞳をみて
でないと 私 これで もう
どこにもゆけない あなたはどこにもゆかない
伸ばした手の先にあなたがいなくても これで もう
私 笑ってる? あなたはいない
柄を握って
頸部に当てて
じっと鏡の中の私を見つめる
鈍く光る刃を見たら
そのまま突くことなんて出来ない
愛してるから 生きていて欲しいんじゃなくて
愛しているからこそ
一緒に死んで欲しい
残して逝くのも 残されるのも耐えられない
自己が曖昧になって 自分が本当にココにいるのかもわからなくなる
そんなことがこの数年よくあって それはいまも続いてる
自分と向き合って 少し考えてみて
私が私をわからなくなったのは それは他人の目を気にするようになってから 他人の評価に怯えるようになってから そんな気がする
そんなことを考えた今 私は新たな壁を乗り越えられるだろうか 私を包む見えない殻を打ち破ることができるだろうか
人が死ぬと電話がよく鳴る
床に置いた受話器も朝からじっとしていない
人が死ぬとなんだかすっとする
まるで心に冷風が吹いたみたいに
生まれて初めての死を葬儀で感じてから
もう十数年たったけど
いまだその知らせを聞くのには慣れない
火葬場でいまはもう昇らない煙を描いて
他人の死について考えていた。
あなたは私の大切な友達よ。
いつもそう思っている。 彼女にも伝わっていると信じてる。
でも 彼女に突きつけられたナイフの前に 飛び出す勇気が私にあるのだろうか?
こんなに笑って こんなに話して こんなに遊んでいるのに
なんで なんで 独りぼっちの気がするのだろう
邪険にされてるわけでもないし あしらわれているわけでもない
だけど 私と向こうの間には 見えないけれど頑強な壁がある
私はココから向こうにはいけないし 向こうからこちら側に来ることはない
なんで私はこっちなんだろう? 空(くう)に呟いても 誰も答えはくれないけれど…
2003年03月03日(月) |
窓120個分の幸せの形 |
つまらない つまらない つまらない って 空に向って叫びつづけたら 神様は 日常を面白可笑しく変えてくれるんだろうか
楽しかった想い出だけを 昔のアルバムから引っ張り出して セロハンテープでつぎはぎしたら 私は素敵な人生をおくった人になれるんだろうか
ねぇ教えてよ 灯りのともった部屋の君
君の幸せっていったいなに?
街灯のきれた都の片隅の公園で ブランコ漕ぎながら星と一緒に歌ってみてた。
なんだかんだ言っても 後戻りできない感じが ちょっと好きだったりいたします。
私の腕に抱えきれない位のたくさんの問題や 耐え切れないくらい辛いとしか言いようのないことも 山のようにあるけれど 後ろに戻ることはできず できるのは その場に立ち尽くすことか 前に進むことしかありません。
それでも
「なにもかもがどーでもイイ」なんて
そんなの世間じゃよくあることで
そんな自分を嘲りながら
私は今日も生きてゆく
きっと生きることなど簡単で
(ただそこに在ればいいだけなんだから)
生きがいをもつのはまた別のこと
生きがいのない生が
生きていると言えるかは知らないけれど
なにかを産み出すならば
それは生でなければならないとそう思う
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