言の葉
DiaryINDEX|past|will
煙草を燻らすのは まとまらない言葉を紡ぐため それとも 言えない言葉を飲み込むため
思いをため込んだ自分へ手向ける たったひとつの逃げ道 わずか数分で燃え尽きる道
揺れて揺れて消えゆく紫煙は 気まずい視線の先にたゆたう
My追加
正直に伝える勇気 答えを率直に聞く勇気
その全てを怖がるが故に 道化を演じてしまう
自分の言葉を笑いで濁し 相手の言葉を笑いで流す
だませないのは自分ばかり
そんな風にしてしまう その弱さすら愛せるっていうのかい?
My追加
口をききたくないから無言なわけでもなく 口にすることで失うなにかを そこはかとなく思い浮かべ でもその先にあるやもしれない 予期せぬ喜びも夢想しつつ
そんな無言があってもいいじゃないか
こんな世の中にもさ
My追加
もともとあまり欲望は強くないほうなんだけど なぜかというか どうしても惹かれてしまうのが 景品のたぐい
とはいっても 世のマニアな方々のように セット箱ごと購入してなんていうことはしないけど コンビニいったりすると すぐに飲み物の景品に目を向けてしまうし 自分でも「ばか」だねーって思いながら つい買ってしまう(笑)
○ぶにんぐってマンガ雑誌が 月刊から隔週刊になった記念に あるネコキャラの景品をついているんだけど やっちゃいました 読みもしないのに2冊目を買ってしまいました (マンガ雑誌は一度読んだら捨ててしまうから 2冊目なんて必要ない体質なんです) 別にこれといって素敵な景品でもないんだけど 昔、その作者に取材であったことがあって 著書にサインまでもらったくらい好きだったから つい ほんとうについって感じで買ってしまったんですよねー
欲しいのは 本当にこんなささいな幸せなんです
My追加
こうして日記を書いていると 「文字」とか「言葉」の醸し出すものって 相当おもしろいことに気づく
名前の付け方(本名を書いてる人って少ないですよね)から 書くものの言葉の使いかた、そしてその内容 想像力が喚起されるのが より一層おもしろさを倍加させる
「男性っぽくない感じ方」とか 「綺麗」なって評価をいただいたりしますけど 実は…
本当に男性です
自分で意識して書いているわけでもないけど きっと残したい事柄が自分にとって大事な感情だから 自然にそんな表現をしてしまうのでしょうか(笑) (たとえその内容が愚痴だったとしても?)
でも根本的には読んでもらった人と いろんな言葉を交わし合いたいという ささやかな希望はもってます
自分としては完全な独り言だったら おそらくこのような形はとらないだろうし
その意味を理解するも また誤解するも ひとえに「言葉の魔」のなせる技
そういうことにしておこう
My追加
「やっぱり、もうやっていけない なんで私がこんな状態をがまんしなくちゃいけないの?」 普段はあまり物事に動じない感じの アナタから紡ぎ出された言葉がボクの頬を打つ
ボクにできることはアナタの言葉を聞くこと ただ聞き続けること 何かを口にしたら全ていいわけになってしまうから
テーブルの上に並んだ銀器をつかんで 「今、ここでアナタを刺してやろうか」 その言葉の意味することより そんな風に追いつめてしまった自分の無力さが なんともいえないバカだなって考えていた
こんなやりとりをした二人が 今もたまに気の置けない時間を過ごして なんの気兼ねもなくお互いの今の状況とか 心境を笑いながら語り合う
その瞬間が自分にとっては至宝 この一点だけはいい生き方したなって思えるから不思議
My追加
もとめてはいけない 期待してはいけないって 自分に言い聞かせながらも やっぱりどこかで待ってしまうのが 人の性
なにげなくふと記されたあなたの痕跡に 心の底から感謝してしまう
「好き」って気持ちは なんともやるせなくうらめしい
もう二度とこんな思いはしたくないって あの瞬間は胸をかきむしっても いつの間にか巣くう情動が
また今夜も眠れぬ夜を導く
My追加
自分をわかってくれる人が一人だけいてくれればいい いや わかってくれなくても わかろうと思ってくれるだけでいい そんな風に考えてから幾年たっただろうか
わかろうとしていないのは 案外自分なのかもしれないって気づいた瞬間
その先にある闇におびえた
My追加
それはたった一人という意味でもなく かといって 他人といる時にだって 突然襲ってくるもので 自分の胸にぽっかりと口をあけた 意識の空洞にからめとられた
そんな状態
そして常に心のありさま 自分のありかた
生も死も
My追加
その意味は、無上の安心
その価値は、至上の黄金
そして
その理由は、無上の孤独
My追加
櫻にとって 別れを告げる涙雨がしたたったかと思うと 今度は闇を裂かんばかりの風が巻いている まるで最後の一滴まで飲み干すように
さあ 春への儀式はこれで終わりました
どっぷりはまってしまったその先には 何が待っているのでしょうか?
新緑が恥ずかしい
My追加
陽が少し傾きかけた時刻
会社の前の櫻並木にさしかかると はらはらと櫻の花びらが舞っていた まるで軽やかな雪のように
季節はずれの そしてほんの少しもの悲しい雪
中学校の入学式に時に 学校の隣を流れる川の堤防に並んでいた 櫻たちの舞台でも見るかのような花の散り際を思い出す
少しだけ大人に近づいた恥ずかしさと もう子どもではないのにというもどかしさが 共存したあの頃
その散りゆく櫻を眺めながら 自分の行く末に意味もない高揚感を抱え歩いた朝
心に掛けられた風景は 幾つになっても色あせることもない
My追加
なにげなく時間つぶしに眺めていた テレビ画面の向こうで聞いたのが 「魂の伴侶」という言葉だった その言葉が耳に響いた瞬間 自分を言い当てられたような気がして 妙に恥ずかしくなってしまった
あの日 初めて夜をともにした彼女はいった 「私たち、いつまで続くのかな?」 まるで別れを前提としたかのような そのセリフの裏側に潜む不安が手にとるようにわかった 二人のおかれた状況を考えるのなら それもまたわからないでも無かった
「死が二人を分かつまで」 そう答えた 決してウソでもなんでもなく そうありたいという自分の気持ちを 正直に言葉にしたまで なせるなら死ぬまでつきあっていきたい 本気でそう考えていた
別れは望むと望まざるとに関わらず 二人を突然飲み込む
欲しいのはいつも 魂の伴侶 それ以外はいらない
My追加
卯月の声を聞くと 櫻精たちは早足で駆け抜ける その後姿を一目みんと 木下に集う人々の交歓の宴
宵から暖かい風と冷たい風が交互に交わり 誘い込んだ雲は やがて散る櫻精たちへの惜別の涙
ちらほらと さりげない彼らの落涙は やがて充満する芽吹きの季節への道しるべ
My追加
満開になった家の近くの櫻並木
あぁ また春が訪れてしまったんだなって 独り夜櫻を眺めながら歩く
どこかで見た櫻は 枝にちらほらとほどよく咲いていたんだけど
今日気づくと 花が咲くそれぞれの場所に密集して まるで白い大きなぼた雪が枝にからんだよう
いずれすっと散りゆくものとはわかっていても なんとはなしに目を奪われてしまう
そんな季節が 恨めしくも また はにかむ
My追加
|