時間に追われて。
追われ続けて。
日々があっという間に過ぎていき。
気が付けば。
もう、冬も深くなっていた。
寒さが。
本当に凍みる。
俺は、職場では、
可愛い女の子と付き合っていることになっている。
もちろん、
俺は一言もそんな事言ってない。
だけれど、周りから見る俺は、
そういう「人間」に見えるらしい。
俺という人間は。
そういう「色」に塗られてしまった。
今日も、遅い電車に乗ると、
いつも会う、ラグビー部の高校生。
早稲田のような、
エンジ色のラグビーバッグを持った、彼。
早稲田の様な選手を夢見て、
頑張っているのだろうか?
それとも。
ただ、ラグビーが好きなのだろうか。
それとも・・・。
解らない・・・・・・。
けれど。
一つだけ。
一つだけ解ることがある。
それは。
彼が、
今日もヘトヘトになるまで練習していたこと。
彼の純粋な寝顔を見て。
自分が。
自分が。
自分が。
解らなくなった。
仕事ってのは。
自分の人生楽しくするためのもんだ。
俺の人生は・・・。
全く楽しくない・・・。
自分の色を出していきたいと思うけれど。
他人に塗られた色が、
自分の思っている色だとは限らない。
俺の色は・・・。
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