再戦が決まったときのマスコミの論調はオリンピックの切符はこれでいただきという感じだったからハンドボールのことにくわしくない私などは真に受けていたが試合が近づくにつれて韓国との間に実力差があることを知らされ、容易ではないと思っていたら案の定男女とも枕を並べて完敗となった。アジアの盟主だった日本も各種目で韓国や中国にはるかに先を越されてしまった。わずかに野球が王ジャパンや星野ジャパンの健闘でアジアの王者をまもっているがこの種目も韓国は日本のシッポを踏んでいる。イチロー選手は「追いつくにはまだ三十年かかる」と言ったこともあるがもうほとんど差はない。
相手の弱点やスキをついて勝つというのでなく両者が100パーセントの力を出して戦い結果として勝負がついたというのが今夕の横綱決戦だった。相撲の真髄である勝負の様式美といったものを感じた。ことの行きがかりから我が家では白鵬を応援したのでうわてなげがきまって大歓声をあげたのだが日本全国がそうだったのではないか。「国民の期待にこたえます」と挑発的なスローガンで物議をかもしたボクシングの内藤だったが白鵬も日本中をホッとさせてくれた。
新テロ対策特別措置法に基づきインド洋に派遣される補給部隊の護衛艦「むらさめ」が２４日午前、海上自衛隊横須賀基地（神奈川県横須賀市）を出港した。昨年１１月、旧テロ対策特措法の失効で、部隊が帰国してから約２カ月ぶりの新たな船出となった。出港行事では、石破防衛相が「日本の国益を守り、世界に対する責任を果たすために、頑張って欲しい」と訓示したほか指揮官の佐伯精司１佐（４７）が「憲法違反と言われた一国民として我々にも意地と誇りがあります」とあいさつした。なんかケンカをふっかけたようなケンのあるあいさつだ。日本の支援活動にはよくわからないことが多いし表にでない犠牲者も多いという。何よりも無残なことは世界中のだれも日本の活動のことを知らないことだ。
買物の帰り道ですれちがった老婆に「おはようございます」と声をかけたところ二三歩行き違ったところで「奥さん、奥さん」と呼ばれたので落し物でもしたのかと思って振り向いたところ「奥さん、きれいな人ね」と言われてなんと返事していいかとまどってしまったと家内からの報告。六十路をはるかにこえているから「きれい」というイメージはないが「おはようございますけが老婆にいい印象を与えたものであろう。すさんだ世の中だが見ず知らずのひとにもやさしいことばをかけるという心遣いが大切なのだろう。
株価の暴落がとどまるところを知らない。いままでは風船がゆるやかに落ちていくという印象だったがここ二三日の動きは鉄の塊が奈落の底へ落下していくようだ。なけなしの資金を株に投資している身にとっては悪夢でしかない。株安や円高といった場面では必ず政府が乗り出して経済の動きを規制するということが行われているが福田内閣ではなんの手もうたれないままだ。世界的規模での流れだから一国だけではどうにもならないのかもしれないが日本がリーダーシップをとれることはできるはずだ。このまま無為無策に終わってしまったら日本経済は救い難い状況になることは必至だ。折しもいま国会では代表質問などの論戦がたたかわれているがいずれも党利党略にもとずく自党の主張であって国家的な危機に向かうという全党的な視野がなかなか生まれない。福田さんは施政方針演説で「国民のための政治」を４０回もつかったというが、言葉だけが踊っていて一旦緩急の政治的状況で空理空論ではことは進まない。「政治は行動であり、結果だ」と鳩山氏への答弁 (23日)をそのまま福田さんに贈り返したい。
週刊文春の新年号が雅子さんの外食が目立つということを書いている。病気でままならないはずの雅子さんが私的な行動になると活発でおしのびで街に出てよく食事をされるという。ミシュランの三つ星レストランをたずねられた折は夜更けの４時ごろまで滞在されたという。皇室のことはみんなが遠慮して不満を口にしないが、もしこの記事が事実なら雅子さんにも考えてもらわないといけないのではないか。
映画「電車男」(06 東宝)は傑作である。若者の圧倒的な支持もあってヒットした。19日テレビで見た。パソコンが唯一の友達のわかものがある日電車内で起きた暴力事件に心にもなくかかわり美女をたすけたのをきっかけにむすばれるというはなし。もちろん途中で美女とわかれなければならないという悲劇にも遭遇するが結局はめでたしめでたしのメルヘンチックなラブストーリー。シェークスピアなら「なぜあなたはロミオなの?」とかんたんにすませるが、ひきこもりの青年にはそう簡単にはいかない。その辺のセリフ回しはこうだ。
男「ボクは…」 長い沈黙。
女「がんばって」
男「これからは、下をむいて、人と目を合わさないように、ひとりでいいや。でも一人じゃやれないというか。ずっと一緒にいたい。好きです。大好きです」
女「好きです。私も好きです。ずっといっしょにいましょう」
思い出し考えだしのセリフだが(たぶん大違いだと思う)、秀逸なラブシーンだった。もちろんキスもありだけど。
| 2008年01月18日(金) |
ふたたび小沢一郎を論ず |
小沢民主党代表が国会を欠席した。テロ特措法の再議決という重要国会だったので自民党議員が騒いだ。そこで鳩山幹事長がとりあえずわびをいれたが、ご本人はあろうことか「法案は重要なものではない」「総理や閣僚だって欠席するではないか」「予定していた仕事があった」などと勝手な理由を並べて記者団を恫喝した。しかし国会サボリの常習犯として知られているから自民党も民主党も「また悪い癖がでた」とあきらめてたいして問題にもならなかった。メディアもまったく無視してあまり書きたてなかった。しかしこの行動にはげしい怒りを持ったひとがいた。私である。国会議員たるものは国会に出てこそナンボの商売である。欠席して多額の歳費をもらうのはドロボーと一緒だ。前述したように小沢氏の国会欠席は有名である。同僚議員にこのことをたしなめられて反省の弁を述べたこともあったが依然として悪癖を改めない。わがままを通しわけのわからない理屈をならべて恥じるところがない。民主党はこんな人を首相候補に押し立てて次期衆院選を戦おうとしている。一時期辞任さわぎをおこした。民主党は三顧の礼でもって辞任を思いとどまってもらったが、この人が総理になったら日本はどうなっていくか民主党の諸氏はよく考えているのだろうか。
テロ特措法の採決に際して小沢民主党代表が欠席したというニュースには驚いた。小沢氏はかねてからよく国会をサボると聞いていたが問題法案の採決に反対党の党首が欠席するという行動が議員として許されるはずもない
国会議員の本務は議会に出席して討論議論を尽くして提出された法案にたいして態度を示すいうことがその基本的な責務であるはずなのにこの義務を放棄した行為を氏はどう説明するのか。ことの重大さに民主党は鳩山幹事長が陳謝のメッセージをとりあえずだしたがまず小沢氏本人の釈明をぜひ聞きたいところだ。このところ小沢氏の常軌を逸したように見える行動にはあきれることが多い。昨年１１月の突然の辞任騒ぎ、１２月の大連立構想など理解に苦しむことばかり。しかも氏はこれらのことにたいして説明責任を放棄して不機嫌さをむき出しにして語ろうとしない。その結果、政局や国家の経営を一存で動かそうとている独裁的な傾向が露骨に示されているように思われてならない。
民主党が自民党にかわって政権を握ろうとしているいま党首にこのような独裁的傾向が見られるのは困ったことだ。
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