地方自治法によると住居を変更した場合、さしたる理由がなければ可及的速やかに住所移動を該当市町村に届出なければならないのだそうだ。私の場合のように同居が可能かどうかを実験するためにしばらく住所を移すというのは理由にならないらしい。転居先の町からも住民登録を催促されてついに今日転居届けを町に提出。七十年住んだ町から住所を移す手続きを終えた。新しい人生のスタートの日。
古賀議員の街頭演説の生中継を見た。イラク派兵という国難にあたって職務を放棄し自己保身のために汲々としている国会議員が何をしゃべるか興味津々だったが結局議員歳費は返上するが議員は辞めないというまるで子供だましのような決意表明。四十過ぎた男の考えることとはおもわれないような甘ったれの身の振り方だ。党や議院からの辞任勧告、告訴と矢継ぎ早の攻勢に耐えられる自信があるのか。
「新撰組!」がおもしろい。史実と違うとエラクお叱りの向きもあるらしいが痛快娯楽時代劇と思えばめくじらをたてることもあるまい。昨夜は勇の父周斎が家出した妻ふでを迎えにいき「覆水盆にかえらず」を「腹に水がたまって、盆まで帰れない」と解釈する三谷脚本のギャグに大笑いした。
ダイソーの100円ショップはなかなか楽しい。フルトベンクグラーの復刻版はSPレコードの気分が味わえるしアニメDVDも300円なのも驚きだ。日本近代文学の名作集も大型活字で組まれているのも年寄りにはやさしい。おまけに鑑賞の手引きまでついていて太宰治の「桜桃」では「父が桜桃を子どもたちに食べさせてやらないのはなぜだろう?」というような入学試験のような設問までついていて考えさせる。
わずかに聴取できる地元のFM局が流す音楽はいまどきのポップス系で騒がしいばっかり。おまけにDJのおしゃべりもやかましいうえに軽薄。しかたがないのでエアチェックしたMDやテープでクラシックの乾きをいやしていたが(CDは引越しに際して全部処分した)、ふとひらめいてTVアンテナにつないでみたらどうだろうと考えて分配器(890エン)を買ってきたらクリアに受信できるようになってめでたしめでたし。
新型の体脂肪計に買い換えたので古いのが不要になって古道具屋に買い取らせることにした。ところが取り扱い説明書がなくなっているのでメーカーのお客様相談室に問い合わせたところ電光石火で翌日マニュアルが送られてきた。サービスの良い会社だと感心。その会社の名はタニタ。世に推奨する次第です。
両親の帰りが遅いときなど小2になる孫娘の宿題を見てやることがある。目に入れても痛くないほどかわいい子で読書やパソコンなどに熱中しているとなかなか頼もしいが「宿題は」と勉強を催促するととたんに不機嫌になる。私たちだって宿題なんてやったことがないもんね。
当地の電波事情については以前にも書いた。依然としてテレビは幽霊(ゴースト)だらけだしFMは雑音がひどい。それなのにNHKの集金人がひっきりなしに視聴料の取り立てにやってくる。「電波状態を良くしてくれないと払わない」と言おうと思って待っていたが私の留守中に家人が払ってしまったらしい。来月また集金にやってきたらこんどこそ待ち受けて断固拒絶しようと固く決意している。
個室用にテレビを買った。部屋が狭いので薄型の液晶テレビだ。昔のテレビにはない新機能がついていて驚いたのは左右上下に反転する機能だ。左右反転は床屋などで鏡に映して見る場合には便利だろうが上下をさかさまにして見る場合というのがよくわからない。解説書には天井に映してみる場合などど書いてあるがそんなことってあるのだろうか。
H君は六大学野球で某大学の公式メンバーに登録されるほどの選手(投手)だったが出場の機会にめぐまれなかった。卒業後野球への夢が捨てきれなくて渡米、独立リーグで二年間プレーしたあと日本でプロ選手を目指したがこれもかなわないまま理学療法士になった。この手助けをしたのが愚息。現在郷里の病院で働いているが先日大学OB会のゴルフコンペに参加するために上京したといって我が家を表敬訪問してくれた。そのときH君とは初対面だったが焼酎をくみかわしながら話がはずみ、まだスポーツ界への夢が断ち切れないことなどの胸の内を聞かされた。目的をもって生きる若者の生き様が伝わって感動した。もう私はとりかえしがつかない年齢になった。H君の夢がかなってほしい。
理学療法士として働いている次男は、あるリハビリテーション学院で非常勤の講師として実技指導にもあたっている。ここの学生の前歴が多彩で当世の就職事情をうかがわせて興味深い。息子が現在受け持っている学生のほとんどが有名大学卒か一流企業からの転職組で50代の年配の人もいる。前歴の肩書きや年齢には気を使って教えづらいと嘆いている。
この町へ移転する前には異郷で暮らし始めたらさぞかし望郷の念にさいなまされるだろうと涙ぐむこともあったが、いざ移り住んでみると転居に伴う雑事に気がまぎれることもあるけれどなかなかホームシックにかからないのが不思議である。この町では夕方小学唱歌「故郷」がミュージックサイレンで流されるが思わず「恙なしや友がき」と口ずさんでみるがふるさとの友達はおもかげに現れない。
引越しに当たって大型テレビとパソコンを持ち込んだ。どの機械も孫たちに独占されてじっくり楽しめなくなった。しかたがないので液晶テレビを買うことにしてきのう電器店へ行った。いろいろ迷ってようやく機種決定をしたが現在在庫がないといつれない返事。新春大売出しのくせに客の期待を裏切ることは許せない。
気分は元に戻ったが咳がなかなかとれない。けさも早くから咳き込んで目が覚めた。したがって初詣に誘われたが断ってひとりで留守番。カミさんに一家水入らずにしてやったらと忠告したがノコノコとついて行ってしまった。「このクソババア」ときらわれなければいいが。
七十年も生きているとどんなことをすると風邪を引くと学習できているからとここ二十年ばかり風邪を引いていないことを自慢にしていたが、埼玉に行ったらとたんに風邪を引いて大晦日元日と苦しんでいる。思うに27日の雪の朝に街中を自転車で駆け回ったのが原因だったのかも知れない。珍しい雪景色に浮かれたわけではないが南国九州男に雪の低気温が合わなかったのかも知れない。
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